【特別企画】
必要なのは戦略と連携! 「マイクラ」の新しい楽しみ方を体験できる「マインクラフト レジェンズ」先行プレイレポート&インタビュー
2023年4月6日 16:01
- 【Minecraft Legends】
- 4月19日 発売予定
- 価格:5,280円(税込)
日本マイクロソフトはプレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switch/PC用アクションストラテジーゲーム「Minecraft Legends(マインクラフト レジェンズ)」を4月19日に発売する。価格は5,280円(税込)。XBOX GAME PASSにも対応。
「Minecraft Legends」は、世界中で遊ばれているサンドボックスゲーム「Minecraft」のスピンオフ作品。マグマの海など、危険な場所で溢れている世界 ネザーにいるピグリンなどのMOBが、人や動物などが暮らす比較的穏やかな世界 オーバーワールドに突如侵攻してくるという物語となっている。「運命の泉」という謎の場所の住人に呼ばれた主人公は、その侵攻を止めるため、彼らに戦い方を学びピグリンたちに立ち向かっていく。
また本作には対戦モードも搭載されており、4対4のチーム戦を楽しむこともできる。
今回の体験では本作のキャンペーンモードと対戦モードをプレイできた。この2つのモードについての魅力や感触をお伝えしたい。
デフォルメされたかわいい世界がピグリンたちに襲われる
本作では、オーバーワールドVSネザーという構図が描かれている。これは、本家「Minecraft」にはない、本作の最大の特徴とも言える。
「Minecraft」ではオーバーワールドやネザー、エンドといった異世界をプレーヤー自身が行き来することはあっても、他のMOBたちが自分の意思で行き来することはない。ピグリンたちが自分の意思を持ってオーバーワールドに侵攻してくるというのは意外性があっておもしろい。
また、オーバーワールドにいるゾンビやピリジャーなどのMOBたちは、敵MOBという概念が取り払われており、村人もゾンビもピリジャーもみんな仲良く暮らしている世界となっている。
ほかにも、本作には「Minecraft」には登場しないキャラクターたちもたくさん登場する。フォアサイト、ナレッジ、アクションなどの「運命の泉」の住人や、プレーヤーが召喚する丸石ゴーレムや板ゴーレムなどの味方MOBのほか、敵側のピグリンたちにも見たことの強そうなキャラクターたちが多数登場する。
ちなみに本家「Minecraft」では、ピグリンやホグリンがオーバーワールドに来るとあっという間にゾンビ化してしまうが、「Minecraft Legends」ではゾンビ化することなくオーバーワールドに居続けることができる。
また、本作のキャラクターたちは、さらにかわいくデフォルメされている。ネザーから襲ってくるピグリンやホグリンはもちろん、村人やクリーパー、ゾンビやピリジャーなどもかわいらしくなってる。ワールド全体の構造物もかわいらしくなっており、見た目にはとても平和そうだ。しかし、ピグリンたちの攻撃力はしっかりあるため油断していると痛い目にあってしまうので注意が必要だ。
ピグリンたちからオーバーワールドを守れ! 味方MOBと協力するキャンペーンモード
キャンペーンモードでは、ネザーの住人に襲われている村を守りながら、ピグリンたちが作った拠点を破壊して周辺の安全を確保していくゲームモードを遊べる。ピグリンたちの侵攻を止めながら、資源を集め、村の守り固め、味方を召喚し、ピグリンたちの拠点に攻め入る。アクションだけでなく、“戦略性”が必要となるゲームモードだ。
本作では、本家「Minecraft」のように、プレーヤーが直接村を守る設備や味方MOBを召喚する施設を作るのではない。プレーヤーの相棒としてアレイが帯同しており、アレイたちがMOB召喚や建築に必要な資材を集め、建築していく。プレーヤーはアレイに指示を出して守りを固めてもらいながら、味方MOBを率いてピグリンたちとの戦闘の前線に立つ。
アレイや味方MOBへの指示は「リュート」という楽器を演奏するのだが、実際に楽器演奏のコマンドがあるわけではない。操作は簡単で、作業してほしい内容と作業してほしい範囲を決めるだけ。言葉の代わりに音楽で指示しているという感じだ。
相棒のアレイにはそれぞれ役割分担がされており、採掘採集を得意とするアレイと建築を得意とするアレイがいる。1つの指示を1体のアレイが担当するので、アレイの数だけ同時進行可能だ。
アレイが集められる資材は、お馴染みの木や石、鉄鉱石、石炭、レッドストーン、ダイヤモンドがあり、序盤は木や石がメインの収集品になる。範囲指定された場所にある目的の収集物がなくなるまで集めてくれるので頼もしいが、その間は他の指示を出すことができないので要注意だ。
またオーバーワールド内にはジャングルや乾燥したサバンナ、凍原など様々なバイオームが存在しておりバイオームによって採掘できる鉱石の種類や量が異なる。
建築では、村を守るための壁や門、襲ってくるピグリンたちを攻撃する矢の塔のほか、ピグリンたちの拠点に攻め入るためのスロープなどもつくれる。指示を出してから建築が終わるまで少し時間が掛かるので、その間にピグリンたちが襲ってきた場合は、村人たちがやられてしまわないようにしっかりプレーヤーが守る必要がある。
また、プレーヤーはいろいろな味方MOBを召喚することができる。この味方MOBはアレイに建築してもらったスポナーから召喚でき、スポナーによって召喚できる味方MOBの種類が異なる。
味方MOBの召喚にはそれぞれ必要な資材が決まっているため、資材が足りないと召喚することができない。特にピグリンたちからドロップするラピスラズリも重要な召喚アイテムになるので、ピグリンたちを見つけたら討伐してしっかり集めておくことをおすすめしたい。
板ゴーレムや丸石ゴーレムなど本作ならではのキャラクターたちも多数存在する。それぞれ、板ゴーレムは敵MOBへの攻撃、丸石ゴーレムは敵の構造物への破壊攻撃、クリーパーは敵MOB、構造物両方に大きなダメージを与えるが、爆発していなくなってしまうなど得意なジャンルが異なっている。
味方MOBには、プレーヤー追跡や待機、少し離れた場所に移動といった移動に関する指示ができる。あとは、近寄ってきたピグリンたちや近くにある敵の建造物を自動で攻撃してくれる。ただ、プレーヤー追跡の指示を出したままだと、敵への攻撃よりもプレーヤーについていく指示の方が優先されてしまうので、追跡と待機の指示を上手に出してあげるのがコツだ。
味方MOBたちにもHPがあり、ピグリンたちから攻撃され過ぎると倒されてしまう。倒されてしまうと新たに召喚し直す必要がある。
もちろんプレーヤー自身も攻撃できるので、味方MOBたちと協力してピグリンたちを討伐しよう。
仲間とともに協力して拠点を守る! 戦略性が求められる対戦モード
対戦モードは4対4のチーム戦を楽しめる。それぞれチームの拠点を持ち、自チームの拠点を守りながら敵チームの拠点を破壊した方の勝利だ。ステージは毎回自動生成されるので、柔軟な対応が求められる。
基本的にはキャンペーンモードと同じ流れだが、いくつか異なるものがある。まず、対戦相手はピグリンではなく同じオーバーワールドの住人であるということだ。ここにピグリンたちの攻撃も重なるので時には敵チームとピグリンたちの両方から襲われるという構図になることもある。
2つ目に、資材はチーム内で共有となる。スポナーもチームで共有するので、チームメイトが召喚した味方MOBを他のチームメイトが引き連れて行くことも可能だ。
3つ目に、対戦モードならではの構造物が複数登場することだ。対戦モードでは、木や石以外の鉱石系を採掘するために、それぞれの採集能力をアンロックしなくてはならない。そのために必要な「強化ハブ」と呼ばれる建物と、アンロックしたい鉱石の建物を建てる必要がある。この「強化ハブ」は対戦モードでしか建築しないが、対戦モードにおいては重要な建物だ。
対戦モードではかなり戦略性を求められる。いつどのタイミングでどんな建物を建てるのか、アイテム収集や建築、攻撃などの役割分担はどうするのかなど、仲間との足並みを揃えないとなかなかうまくいかない印象だ。気がつけば、拠点周辺が多方面から攻撃されているということもしばしば。仲間の協力なし戦うのは正直難しい。効率よく戦うには仲間とのコミュニケーションが不可欠だ。
本作では、キャンペーンモードでも対戦モードでも“戦略”が必要だ。
キャンペーンモードでは守るものが多く、資源集めや建築など、どう効率よく立ち回るかが求められる。一方の対戦モードでは、攻守のバランスと仲間との連携、迅速な状況判断などが求められる。
本家「Minecraft」とは違い、守る・戦うということに特化した本作だが、それが刺激的でかなり楽しい。最初は難しく感じるが、戦い方は非常にシンプル。次はどう戦ってみようかなど、“戦略”を考えるのが好きな人には特におすすめのゲームだ。
みんなで楽しく遊んでほしいストラテジーゲームを作る。エグゼクティブプロデューサーインタビュー
本作のエグゼクティブプロデューサーであるデニス・リース氏に話を聞くことができた。こちらも合わせて紹介したい。
――まず、本作を制作するに至った経緯を教えてください。
デニス氏:Mojang Studiosの中で新しいゲームを作りたいねという話が出ていました。スタジオの中にものすごくストラテジーゲームが好きな人たちがいて、その人たちで「マインクラフト」・ユニバースの中でストラテジーゲームを作ったらどうだろうかといった話していました。
ただ、Mojang Studiosの中にはストラテジーゲームを作るというノウハウがありませんでした。そこでカナダ・バンクーバーでブラックバード・インタラクティブという会社をパートナーとして見つけ、一緒にアクティブで戦略な経験ができるものを作っていこうとなりました。
――以前リリースされた「Minecraft Dungeons」もバトル、戦闘に特化したような印象を受けたのですが、何か「Minecraft Dungeons」の経験から「Minecraft Legends」に活かされたところや、逆に改良した部分というのはありますか。
デニス氏:「Minecraft Dungeons」から学んだものはたくさんあって、それを生かそうという意識がありました。「Minecraft Dungeons」では、ローンチされた時点で一緒に遊べるのが友人のみだったのですが、「Minecraft Legends」ではたくさんの人とプレイできるようにマルチプレイ対戦にしています。
また「Minecraft Dungeons」では、先にデジタル版を発売した後、パッケージ版を発売するという形でしたが、本作は全ての人に一緒に遊んでもらいたく、全てのプラットフォームで同日発売し、クロスプラットフォームとなっています。
ローンチ以降もいろいろなことを試していきたいと思っていて、いろいろなコンテンツを発信していきたいです。
――本作はオーバーワールドvsネザーという構図ですが、対戦モードではオーバーワールドにいるプレーヤー同士が戦う構図になっています。どうしてオーバーワールドvsネザーではなくこのような形になったのでしょうか。
デニス氏:対戦モードでは、ピグリンたちはどちらのチームにも攻撃してきますし、侵入も試みます。対戦モードではキャンペーンモードで経験したことを友人と一緒に楽しむということからこの形にしています。
ただローンチ後はもうちょっとプランを追加していこうという計画があります。私たちは「ロストレジェンド」と呼んでいるのですが、大量のピグリンたちが押し寄せるPvEというのを考えています。こちらの「ロストレジェンド」は定期的に開催したいと思っています。
――本作には本家の「Minecraft」には存在しないキャラクターたちがたくさん登場します。お気に入りのキャラクターはいますか?
デニス氏:私のお気に入りのキャラクターはプレーヤーを乗せることができる紫色のトラ「リーガルタイガー」です。いつか本家の「Minecraft」にも登場させてみたいです(笑)。
――今回、対戦モードを体験して仲間とのプレイが非常に楽しかったのですが、ローカルで遊ぶということはできるのでしょうか。
デニス氏:フルサイズマルチスクリーンが必要となるゲームですし、2人分のレンダリングが必要となってしまいますので、ローカルで画面分割して友人と遊ぶということはできません。
――対戦モードはかなり戦略性の高いゲームでしたが、今後オフライン大会などの計画はありますか。
デニス氏:あくまでも友人同士で遊んでいただくというところを意識したゲームになります。気軽に楽しんでいただくということをテーマにしているので、eスポーツなどの計画はないです。