【特別企画】

いざ記憶が紡ぐ思い出世界へ! 「ONE PIECE ODYSSEY」メディアプレビュー

オリジナルストーリーと原作が交差する壮大な冒険ドラマにワクワク感が止まらない

【ONE PIECE ODYSSEY】

2023年1月12日 発売予定

※Steam版は2023年1月13日 発売予定

価格: 通常版 8,778円

特装版 20,878円

 バンダイナムコエンターテインメントは、2023年1月12日(Steam版は2023年1月13日)に発売を予定しているプレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/PC(Steam)用RPG「ONE PIECE ODYSSEY(ワンピース オデッセイ)」のメディアプレビューを実施した。

 本作は、“「ONE PIECE」の世界を冒険する“をコンセプトにしたRPG。9月に幕張メッセにて開催された「東京ゲームショウ 2022」ではゲーム冒頭部分をプレイできる試遊ブースが出展され、会場へ足を運びゲームプレイを体験した人も多いのではないだろうか。弊誌でも試遊の体験レポートを掲載しており、ゲームの基本的な操作方法やシステムなどについても触れているので、是非そちらもご覧いただきたい。

 「東京ゲームショウ 2022」以降も最新トレーラーが次々と公開され、アラバスタ王国やウォーターセブンといった「ONE PIECE」原作・アニメにに登場するシーンなど様々な情報が発表されており、試遊だけでは確認できなかったゲームの全貌が徐々に明らかとなってきている。

 今回実施されたメディアプレビューでは、過去に試遊できた部分に加え、メインエピソードの2章となる「アラバスタ王国」ステージまで、およそ3時間ほどPS5の実機を用いてでプレイすることができた。

 ゲーム全体のボリュームからすればごく一部分となるが、軸となるストーリー展開やキャラクターの成長要素、様々なコンテンツなど、本稿では前回の試遊では触れることができなかった内容について、ゲーム内の画像とともに紹介していく。

【「ONE PIECE ODYSSEY(ワンピース オデッセイ)」アラバスタ ゲームプレイ映像】

これぞ「ONE PIECE」なオープニング! 漫画やアニメのようなワクワク感がたまらない

 「ONE PIECE ODYSSEY」は、“「ONE PIECE」の世界に触れる偉大な冒険ドラマ”をコンセプトに制作されているタイトル。「東京ゲームショウ 2022」の試遊ではゲームの基本的な操作を体験することができたが、肝心のストーリーについてはほとんど触れることができなかった。今回のメディアプレビューでは製品版でのプレイということで、しっかりとオープニングムービーからスタート。まるで原作漫画やアニメを初めてみた時のようなワクワク感のあるストーリーにさっそく「ONE PIECE」の世界観に引き込まれた。

 本作は完全オリジナルストーリーとなっているが、公開されているトレーラーでも確認できるように原作のシーンやキャラクターなどが随所に登場する。また、原作者・尾田栄一郎氏デザインの新キャラクターや、「ONE PIECE」の世界を忠実に再現したアートワークにより没入感が非常に高く、まさに“「ONE PIECE」の世界に触れる”ゲームだと改めて感じた。

ゲーム冒頭のムービーでは原作にも登場する五老星の姿が
ルフィたち「麦わらの一味」は航海の途中に大嵐に飲み込まれ、謎の島“ワフルド”に辿り着く。嵐にやられたのかメリー号もボロボロの姿に
気を失っていたルフィ。ロビンの呼びかけで目を覚ます
ナミ、ゾロ、ブルックの姿が見当たらず、ルフィ一行は島を探索して仲間たちを探すことに
ムービーが終わると次に何をすればいいのか親切なガイドが表示される。また、メニュー画面からクエストなどの目標を確認することもできるので、話を間違えてスキップしてしまったりしても安心だ
漫画やアニメ、映画などとはまた異なる3Dで再現されたアートワークにより、まるで「ONE PIECE」の世界に入り込んだかのような没入感を味わえる

 ゲーム序盤で出会う謎の少女「リム」。過去のトラウマから海賊嫌いになったという理由で、リムは能力によってルフィたちの力を奪ってしまう。奪われた力は四角い形状の「キューブ」と呼ばれる物体となり島中に飛び散ってしまったため、ルフィたちは力を取り戻すべく、リムの親代わりだという「アディオ」の案内の元「キューブ」を探す冒険へ出発することとなる。

本作オリジナルキャラクターの「リム」
リムがルフィの体に触れると……?
ルフィたちと同じく「ワフルド」へ漂着し、リムと一緒に暮らしているというもう1人のオリジナルキャラクター「アディオ」。リムの親代わりらしく、リムがしたことのお詫びに島の案内役を買って出る。
リム&アディオ

スキルモーションやエフェクトは再現性抜群! メンバーを入れ替えながらスキルをぶっ放す爽快感が癖に

 力を失ったルフィたちは実際にレベルが1になってしまい、スキルも使用不可の状態となる。本作におけるスキルは各キャラクターが戦闘時に使える固有技。原作・アニメにも登場するルフィの「ゴムゴムのバズーカ」などが本作のバトルでは「スキル」として登場し、使用することで通常攻撃よりも大ダメージを与えたり、戦闘を有利に進めることができる。敵を倒して経験値を獲得することでレベルは上がっていくが、スキルに関してはキューブを見つけなければ使うことができない。キューブはストーリーやクエストに登場するボスなどを倒すことで獲得することができる。

キューブは基本的にボスなど強敵を倒すことで獲得することができる。メインストーリーだけでなくサブクエストに登場する敵などからもキューブを獲得できることもあるため、積極的にクエストをこなしていこう
キューブを見つけると失った力を取り戻すことができる。キューブは複数存在するため、スキルは段階的に解放されていく。また、既に解放済みのスキルがさらにパワーアップすることも

 使用可能となったスキルは初期段階では威力が弱く、各地に散らばる「キューブのかけら」を一定数集めることで、スキルを強化していくことができる。「キューブのかけら」はキャラクター毎に種類があり、例えばルフィのスキルを強化したい場合には「ルフィのキューブのかけら」、ゾロのスキルを強化したい場合には「ゾロのキューブのかけら」を集める必要がある。

キューブのかけらはフィールドやダンジョンの至るところに落ちている。高い位置など手の届かない場所であればルフィのゴムゴムの実の能力を使うなどしてゲットしよう
スキルに付いているスロットにキューブのかけらをはめることでスキルをレベルアップさせることができる。今回は「ウソップのキューブのかけら」を3つ使用して、ウソップのスキル「火薬星」をLV2に。レベルアップしたスキルは威力や効果が上昇する

 本作の戦闘はターン制が採用されているが、行動可能なキャラクターがいれば任意のタイミングで行動順を変更できたり、戦闘中であっても控えのメンバーと即時入れ替えが行なえたりと、操作できるキャラクターの自由度が高いのが1つの特徴といえる。そのおかげでターン内であればスキルの発動が可能なキャラクターを続けて投入し、大技連発で一気に畳み掛けるといったことが可能で、次々に豪快な技を決めていく様子が非常にテンポが良く、3Dグラフィックスで再現されたスキル発動時のモーションやエフェクトの迫力も相まってかなり爽快だ。

 また、スキルの使用に必要なTP(テンションポイント)は、通常攻撃でダメージを与えた際や敵の撃破時に獲得することができるため、スキルの使用制限に関してはそこまで神経質にならなくても良さそうに感じた。キューブを見つけてスキルを解放することができたら、豪快な海賊らしくぶっ放していくことをオススメしたい。

コマンドの「作戦」から「バトルクルーを交代する」を選択することで戦闘に出るキャラクターを入れ替えることが可能
戦闘中のキャラクターは「バトルクルー」、それ以外は「控えのクルー」に分類されている。交代したいキャラクターを2人選択して決定ボタンを押せば交代完了だ
サンジとロビンを交代させることができた。交代したキャラクターは即時行動が可能。状況に応じてうまく交代させながらテンポ良く戦っていこう
ルフィの「ギア2(セカンド)」。原作ではここぞという時に繰り出していた能力だが、ゲームでは惜しみなくガンガン使っていけるのも魅力
ナミの天候棒(クリマ・タクト)を使用したスキル「サンダーボルト=テンポ」。雨雲が上空に現れ、落雷が敵を襲う。派手な雷エフェクトがかっこいい
ヒトヒトの実を食べたチョッパーの変身シーン。チョッパーは味方を回復したりすることができるサポートタイプのキャラだが、ここから繰り出す「刻蹄 桜(こくてい ロゼオ)」は非常に強力な技
前回の試遊では操作できなかったゾロも今回はしっかりプレイ。「龍巻き」は範囲内の敵すべてにダメージを与えるエリア攻撃スキルとなっている
狙撃の名手ウソップは遠距離から敵を狙って攻撃が可能
狙いすました「火炎星」がばっちり炸裂!

 フィールドやダンジョン、または敵との戦闘終了後などに様々な素材アイテムを拾えることがある。素材アイテムはそれ自体では役にも立たないものの、たくさんの種類を集めることで戦闘中に使用することができる「からくり玉」や「料理」を作ることができる。ゲーム序盤では用途不明なアイテムであっても、料理やからくり玉のために後々必要となってくるので、アイテムを発見したら積極的に回収しておきたい。

「からくり玉」は手先が器用なウソップが作ってくれる
「からくり玉」には敵にダメージや状態異常効果を与えるものなど様々な種類が存在する
作成した「からくり玉」は戦闘中のコマンド「アイテム」から使用可能
一定のターン数だけ防御力を下げることができる「ボロボロボール」が炸裂。戦闘を有利に進めることができる
「料理」といえばもちろんサンジの出番
「からくり玉」とは反対に「料理」は味方のHP回復やステータスアップの効果などがある
戦闘中のコマンド「アイテム」から「料理」の項目を選択して使用可能
味方に全体にステータスアップなどのバフをかけれるものも。ボス戦など強敵と戦う際には準備しておくと重宝しそうだ

 また、本作では装備品としてアクセサリーが存在する。アクセサリーにはそれぞれステータスが付いており、合成させることでステータスを最大4スロット分付与することが可能で、スロット枠も後々拡張が可能だ。付与されるステータスは合成させる側のアクセサリーと同じ項目(攻撃力+なら攻撃力+が、HP+ならHP+)となっており、値は完成具合によって変化する。完成具合のパターンについては全てを確認できなかったが、「大せいこう!」と表示された際は値が2倍に、「かんせい!」と表示された場合にはそのままの値が付与されたのを確認できた。

アクセサリーの合成はロビンが行ってくれる
まずは合成元にするアクセサリーを選択
次に合成させる側のアクセサリーを選択。選択時には合成後のステータスの値は+????と表示される
いざ合成を行なうと「大せいこう!」の表示が
結果は攻撃力+154が攻撃力+308と2倍になった
別のアクセサリーを合成させた際には「かんせい!」という表示になり、付与された値はHP+149がHP+149とそのままの数値となった

思い出世界では過去と同じことが起こるわけではない。クエストや賞金稼ぎ狩りなど、本作オリジナルのストーリーや強敵も登場

 ストーリーを進めていくと巨大な「キューブ」を発見するも、どういうわけか力を取り戻すことができない。リムによると「キューブ」は思い出と深い関係があり、大きな力を取り戻すには過去に成し遂げた出来事を再度思い出の中で成就させる必要があるとのこと。思い出の世界を再現することができるリムの特殊な能力により、ルフィ一行は記憶を頼りに再現された「アラバスタ王国」で再び冒険を繰り広げることとなる。

謎の島「ワフルド」にいたはずのルフィたちは、気付くと砂の国「アラバスタ王国」に立っていた。どうやらここはルフィたちの記憶を元に再現された思い出世界のようだ
ここで何をすべきか、当時の冒険の記憶を頼りにまずは情報を集めていくことに
「アラバスタ王国」でルフィたちが成し遂げた出来事といえば、国家転覆を目論む王下七武海「クロコダイル」率いる秘密結社「バロックワークス」との戦い。情報を集めて行く中で、当時バロックワークスの副社長として活動していたロビンは敵側の目線から時系列を追っていけるという、原作ではありえないシチュエーションはかなり面白い
「アラバスタ王国」といえばもちろん「ビビ」の存在も忘れてはいけない
原作やアニメに登場するユニークな生物たちもしっかり登場
ルフィたちを追ってアラバスタ入りした海軍「スモーカー大佐」と部下「たしぎ」の姿も確認

 思い出世界はあくまでも記憶を頼りに構築されており、必ずしも過去とまったく同じことが起こるわけではないらしい。実際にルフィたちは力を失った状態で敵と戦わなければならず、この時点で過去とは異なる状況が起こっていることになる。

 ストーリーの軸となる流れはある程度原作ストーリーの展開を辿ることになるが、冒険の途中で発生するクエストや、特定の強敵を倒して賞金を稼ぐことができる「賞金首狩り」など、プレーヤーの行動や選択次第で様々なストーリーの展開や敵との戦闘を体験することができる。

道中では様々な頼まれ事も。引き受けることでクエストが発生し、クエストを完了すると情報や報酬を貰えることもある
状況に応じて操作するキャラクター切り替え攻略していこう
賞金首狩りの仕事を斡旋してくれる仲介屋「マージン」
街の酒場にある掲示板には賞金首の手配書が張り出されている
受注したい賞金首を選択したら記載されているヒントを頼りに探しに行こう
賞金首を発見すると戦闘に突入
無事倒すことができるとどこからともなく仲介屋が現れ、報酬を支払ってくれる
懸賞金は300万ベリーだったが、実際にもらえたのは3万ベリー。手数料としてほとんど持っていかれてしまう。さすが裏稼業である……

 メディアプレビューで体験できたのは「アラバスタ王国」の途中まで。今回はゲームの具体的なシステムや操作方法など割愛させていただいた部分もあるが、雰囲気や魅力はご紹介できたのではないだろうか。コンセプトである“「ONE PIECE」の世界に触れる”要素がたっぷりと詰まった本作は、「ONE PIECE」ファンはもちろん、今まで「ONE PIECE」を知らなかったという人にもゲームを通じて原作の雰囲気を体験できるのでオススメだ。

 RPGだからこそ実現可能となった壮大なドラマと圧倒的なボリュームのコンテンツ、そして、まるでルフィたちと一緒に冒険をしているかのような没入感を是非体験していただきたい。

 発売までいよいよあと1カ月。筆者はとにかく続きが気になり過ぎるので、発売を心待ちにしたいと思う。