【特別企画】

「ポケモンSV」&「スプラ3」で試す! サイガジェ製Switch用コントローラー2製品を比較レビュー

「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」、「CYBER・ジャイロコントローラー」

【CYBER・ゲーミングコントローラー HG 無線タイプ(SWITCH用)】

ホワイト(9月1日発売)

参考価格:各7,370円(税込)

【CYBER・ジャイロコントローラー 無線タイプ(SWITCH用)】

イエロー×パープル(8月29日 発売)

参考価格:各6,578円(税込)

 「スプラトゥーン3」が発売されて再度注目度が高まっているNintendo Switch用コントローラー。自分の感覚によりフィットしたコントローラーを選ぶことで、ゲームプレイ最大の相棒となってくれる。それは「スプラ3」だけでなく他のタイトルでも同じなため、コントローラー選びはSwitchユーザーにとってはぜひこだわりたいポイントだろう。

 そこで今回はサイバーガジェットのSwitch用コントローラー2製品について、そのコントローラーの特徴と個性を改めてお伝えしていこうと思う
「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」「CYBER・ジャイロコントローラー」の2機種は、同じSwitch用コントローラーながら個性がかなり異なる。双方の特色をおさらいしつつ、「スプラ3」でのプレイを参考にその特徴の違いを探っていきたい。

 さらに本日11月18日は「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」の発売日だ。「ポケモンSV」でもコントローラーの個性によってプレイ感が変わるのかも最速でチェックしてみたので、ぜひ合わせてご覧いただきたい。

【SWITCH用「ジャイロコントローラー」シリーズのサイバーガジェットから新たな本格派ゲームコントローラーが登場!『CYBER・ゲーミングコントローラー HG(SWITCH用)』無線タイプ/有線タイプ】

どちらもしっかりしたスペック! サイバーガジェット製の2つのSwitchコントローラー

 まずは2つのコントローラーの概要をザックリと見ていこう。今回紹介する「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」「CYBER・ジャイロコントローラー」は、ゲーミングコントローラーらしい一通りの基礎スペックや追加機能を双方しっかりと押さえている商品となっている。

 共通点を挙げていくと、まずスペック面では「スプラトゥーン」などをプレイする際には必須となる「ジャイロ&加速度センサー」、さらに追加機能として特定のボタンを連射してくれる「連射機能」、背面には便利な追加ボタンをいずれも搭載している。有線接続(USB Type-C)する事でPCでの使用も可能な点や、ボタンなどの配列の大まかな位置も同じとなっている。

 加えてサイズ感は、「CYBER・ジャイロコントローラー」の方が多少大きいが、両方とも程よくしっかり両手に収まる位の大きさに設計されており、同じ会社の商品という事もあって似通っている部分も多い印象だ。ただ言い換えれば、どちらを選んだとしても、ゲーミングコントローラーとしてちゃんと一定水準以上の機能性やスペックは確保されていると言えるだろう。

【CYBER・ゲーミングコントローラー HG 無線タイプ(SWITCH用)】
今回筆者が使用したのはホワイトカラーのタイプだ。シックで光沢感のあるシルエットで接続時にはゲーミングコントローラーらしい煌びやかな発光を見せる。なお、ほぼ同じ性能で大きさを小さくしたミニ版も発売中となっている。
【商品概要】
CYBER・ゲーミングコントローラー HG 無線タイプ(SWITCH用)
対応:Nintendo Switch、PC(有線のみ)
サイズ:153×103×60mm
重さ:約173g
容量:未記載(連続動作時間 約8時間)
充電時間:約3時間
背面ボタン:あり(2つ)
連射機能:あり
マクロ機能:なし
カラー:ホワイト、ブラック
充電/有線接続方法:USB Type-C端子
参考価格:7,370円(税込)
【CYBER・ジャイロコントローラー 無線タイプ(SWITCH用)】
今回筆者が使用したのは新作カラーのイエロー×パープルだ。全体的な黄色が鮮やかで、パープルのボタンパーツとの噛み合いも美しい
【商品概要】
CYBER・ジャイロコントローラー 無線タイプ(SWITCH用)
対応:Nintendo Switch、PC(有線のみ)
サイズ:125×153×80mm
重さ:約174g
容量:未記載(連続動作時間 約9時間)
充電時間:約1.5時間
背面ボタン:あり(4つ)
連射機能:あり
マクロ機能:あり
カラー:イエロー×パープルなど13種類(11月18日時点)
充電/有線接続方法:USB Type-C端子
参考価格:6,578円(税込)
【2製品の比較】
サイズ感の比較はこのような感じに。多少の差はあるがゲーミングコントローラーとしては一般的な大きさだ
ボタンの配列や場所もかなり似通っている。操作性や機能面でそれぞれ差別化されているようだ。

基礎力の高い「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」

 では続いて2つを比べた時にそれぞれのコントローラーにしかない強みを挙げていこうと思う。

 まず「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」は、なんと言っても各ボタン操作をした際の押し心地の良さが特徴的だ。押し込むたびに「カチッカチッ」とマウスのクリック音のような音が出て、ソフトだがしっかりした打感を味わえる商品となっている。これは各ボタンに小型マイクロスイッチを搭載する事で実現した機構なのだが、押し心地が良いだけではなくボタンの応答性と耐久性も向上しているため、誤操作や破損などの対策にもなっている。

 背面の追加ボタンは、手に持った際の左右の中指の位置に2つ配置されている。マクロ機能はないものの、他のボタンの機能を割り当てられるため、様々な形で活用できるだろう。

 加えてこのコントローラーではグリップ部分にザラザラとしたドット加工が施されていているため、握った際のグリップ感も向上している。全体的に操作している際の心地よさを追求しつつ精密性や安心感が確保されている。言うなればゲームをプレイするという体験に対して”様々な基礎ステータスが高いタイプ”のコントローラーと言えるだろう。

【「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」の心地良いカチカチ音】

 また丁度今月に公開されたアップデートを適用させることで「連射ホールド機能」がこのコントローラーには追加される。これは通常の「連射機能」が指定したボタンを押し続けている間だけ高速連打させるのに対して、ボタンを押し続けなくても連射状態になるというモノだ。ゲームによっては繰り返し作業をコントローラーを放置しても終わらせる事ができるようになるため、様々な遊び方ができる機能となっている。

 また、背面ボタンに割り当てたボタンにも連射状態を設定できるので、例えば元のAボタンは通常通り、背面に割り当てたAボタンは連射ONにするなどの使い分けもできる。これはいろいろと重宝しそうだ。

 また、背面ボタンに割り当てたボタンにも連射状態を設定できる上に、同じ内容のボタンであっても別々の連射状態を設定する事も可能だ。例えば元のAボタンは連射ON、背面に割り当てたAボタンを連射ホールドに設定するなどの設定ができ、加えて「連射ホールド」中は連射状態のボタンを押す事で瞬時にon・offが切り替えられる事から同じボタンでも連射の使い分ける事ができるのだ。連射の設定を自分好みにカスタマイズできるため、重宝しそうなシステムとなっている。

コマンドボタンと一緒に特定のボタンを押す事で「連射OFF→連射ON→連射ホールド」の順番に連射モードを選択して使用する事ができる。連射ホールド機能は購入直後は搭載されていないので、アップデートが必要になる。詳細はサイバーガジェットの公式サイトにて確認できる

手数の多さが良い「CYBER・ジャイロコントローラー」

 次に「CYBER・ジャイロコントローラー」ならではの強みについて取り上げよう。こちらのコントローラーは、まずなんと言ってもその圧倒的カラーバリエーションの豊富さだ。初っ端から機能面以外の話となってしまうが、昨今ではコントローラーも”自分らしさ”を表現できるオシャレアイテム兼インテリアとして注目されている。

 特に「スプラトゥーン」のような”ハイカラ”で”イカした”ゲームを遊ぶのなら、カラーリングやビジュアルには拘りたいプレーヤーも多い。そんな中でこのコントローラーは単色カラーに留まらず様々な色の掛け合わせによって生まれた合計13色のカラーバリエーションから自分にピッタリのコントローラーを選ぶことができる。

今回使用した「イエロー×パープル」も直近に発売されているため、今後もさらにどんどんカラーが追加されていくかも!?

 さらにこのコントローラーならではの特色として、特定の行動を記憶させる「マクロ機能」を設定できる背面の追加ボタンが合計4つ用意されている。「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」の追加ボタンは2つで、そのさらに内側に2つのボタンがあるイメージだ。

 設定できるアクションが増える事でより細かく多くのアクションを瞬時に行えるため、同時操作やコマンド入力が必要なアクション性の強いゲームをプレイする際には重宝するだろう。

 実際に握った感じだと、この追加ボタンはグリップした際に中指を添える事で問題なく使用することができる。このコントローラーのボタンは全体的に押している感覚がしっかりあるので、操作面で心配する事はないだろう。背面ボタンにはマクロ機能を利用した操作を割り当ててもいいし、他のボタンを割り当てて各ボタンの代わりとしても使用できる。

 基礎部分を鍛え上げている「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」に対して、言うなればこちらはまさにカラーやボタンの”手数の多さで戦うタイプ”のコントローラーと言えるかもしれない。さらに言えば、参考価格では「CYBER・ジャイロコントローラー」の方が安い。コストパフォーマンスの高さでも、注目しておきたい。

背面の4つの追加ボタンには「マクロ機能」で特定のコマンドを記憶させても良いし、押しづらいボタンを割り振って使っても良いしで非常に使い勝手が良い

2つのコントローラーを「スプラトゥーン3」でチェック!

 さて、ではこの2つのコントローラーを話題の「スプラトゥーン3」で使った際の使用感について語って行こう。まず最初に気にした部分としてはコントローラーの重さだ。

 「スプラトゥーン」はジャイロ操作でエイムを合わせて射撃を行うため、コントローラーの重さは操作に直結する問題となる。2つのコントローラーを持ち比べた感じだと気持ち「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」の方が軽いかなという印象だ(公表の数値上では1gだが……)。とは言え、こればっかりは軽ければ良いかというとそうでもないと思うので、人によってベストな重さや取り回しは探っておきたいところ。

 筆者は少しでも軽くして手首への負担を減らしたタイプだが、「CYBER・ジャイロコントローラー」もコントローラー中では軽い部類の商品のため、大きさ的にすこしガッチリしたサイズを望む場合はコチラの方がベストだと思っている。

対人でも1人モードでも結局1番大事なのはエイム力なため、自分の手にしっくりくる重さと多きさのコントローラーを見つけるのが大事なのである

 次にそれぞれの特色を本作でしっかり活かせるのかと言う部分だが、「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」の”遊び心地の良さ”という点においては、特にアクション性の強い「スプラトゥーン」に合っている印象だ。

 ボタン操作とジャイロ操作が比較的忙しい作品ではあるため、ソフトなタッチでボタンが反応しつつ打感が心地よいコントローラーの恩恵を強く受けられているように感じた。特に一瞬のエイムを外せない本作ではしっかりと握れるグリップのドット加工とコントローラーのコンパクトさが操作性を確かにしてくれている。長時間プレイしても操作の気持ち良さと安定感が持続しているのは基礎パワーが高いこのコントローラーならではの強みだろう。

 ただ逆に「連射ホールド」機能については本作が対人戦をメインとしたゲームである都合上、筆者は使用する機会は殆どなさそうだと思っている。1人で遊ぶヒーローモードであれば使う場所あるかなとも思ったが、上記で語った通り「スプラトゥーン」はボタン操作が精密かつ忙しい作品なので、特定のボタンを自動で連射させる恩恵はあまり受けられなさそうだ。アクションゲームの中にも特定のボタンはオートで連射する事で操作を楽にできるゲームはありそうなので良い使い方を思いついたらまた共有したいと思う。

 一方で、「CYBER・ジャイロコントローラー」の4つの追加ボタンに関してはかなり有効的に使えそうだと筆者は考えている。ボタンをホールドする操作や難しい操作を記憶させる「マクロ機能」はあまり有効ではないため、どちらかと言うと第二、第三のボタンとして活用できそうといった感じだ。

 例えば筆者は「Rスティックの押し込み」をアクション中に行うのが苦手なため「スペシャルウェポン」の発動を背面の追加ボタンに設定して遊んでいる。他にも「十字キー」の入力を追加ボタンに設定する事で移動しながらエモートやマップの表示をできるようにしたり、「Yボタン」を設定する事で視点のリセットを指を動かさずに行えるようにするなど、意外と指の動き的に難しかった操作を背面ボタンに持っていく事で簡略化できた。

 ジャイロ操作にボタン操作に組み合わせるような、目まぐるしい場面に慌ててやられてしまう事も多々あるのが本作の特徴でもある。これらの操作を好きなように4つのボタンに分けられると考えると、操作にもかなり拡張性を持たせる事ができ、より自分らしいスタイルで「スプラトゥーン」のアクションを楽しめるのだ。

追加ボタンに割り振る内容によってプレーの快適度は格段に変わる! 押しづらかったり操作が難しい場合にこの機能が生きてくる

2つのコントローラーを「ポケモンSV」でチェック!

 続いては、本日11月18日に発売された「ポケモンSV」でこの2つのコントローラーを活用してみた。

 「ポケモンSV」に多少のアクション要素はあれど、基本はコマンド式のRPGなので、「スプラトゥーン」とは違いコントローラーの重さ等はそこまで重要視しなくても大丈夫だろう。どちらかと言えばコントローラーとしての基本的な扱いやすさや、遊ぶ環境に合わせた自分らしいカスタマイズ性の高さが重要ではないかと筆者は考えている。

 コントローラーは有線・無線のどちらがいいか、コントローラーの追加機能を用いてゲーム攻略の簡略化が行えるか、はたまた好きなポケモンやSwitch本体にちなんだカラーのコントローラーにするなど、1人で存分に楽しめるRPGだからこそ、自分がどのように本作を遊びたいかでコントローラーの特色をチョイスするのが重要になる。

 今回使用した2つのコントローラーは、基本的なスペックと追加機能が一通り揃っているため、追加ボタンを活用して、「ライド」や「カメラ」といった少し押しづらいボタンの操作を簡略化できたりなど、ゲーミングコントローラーらしい遊び方を存分に堪能できそうだ。

+ボタンで使える「ライド」に関しては、本作で多用するアクションとなる。後方の追加ボタンに設定すればかなり操作しやすくなる

 各コントローラーの特色をしっかり発揮できるかという点で言えば、「ポケモン」がコマンド式のRPGのため、特定のボタンを自動で連射する「連射ホールド機能」や、特定の動作を記憶させる「マクロ機能」は特に突出して活かせる場面が少ない印象だが、便利に駆使する方法もいくつかある。

 例えば「連射ホールド」機能を使い、通常のAボタンは「連射off」、追加ボタンに設定したAボタンには「連射ホールド」を適用する事で、重要そうなストーリー上の会話などは連射offのAボタンでゲームを進め、ポケモンセンターでのNPCとの会話などは、追加ボタンに設定したAボタンを押す事で連打する手間が省ける。同じ役割のボタンでも連射のon/offを分けられる「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」ならではの使い方と言える。

 また「CYBER・ジャイロコントローラー」ならば、メニューを開いて「おまかせ回復」や「レポート」を入力するまでの一連の行動を「マクロ機能」で記憶させて1動作で行うなど、有効活用できる部分もある。

 追加ボタンで言えば、本作では十字キーが比較的使用頻度の高いボタンとなっているため、十字キー全てを後ろの追加ボタンに割り振ってプレイしてもいい。

 他にも「CYBER・ジャイロコントローラー」の場合は、そのカラーバリエーションの多さも武器となりそうだ。ゲーミングコントローラーの中でもここまで配色がカラフルなシリーズも珍しいため、ゲーマー向けな操作が可能ながらも好きなポケモン、好きなタイプなどに合わせてコントローラーのカラーをチョイスできるのは非常に楽しい。

コマンド式バトルの本作はアクション性を上げる追加機能というよりは、操作が自動化できたり簡略化できたりする追加機能の方が上手く活かせるような印象だ
ゲーミングコントローラーらしい「連射機能」や「マクロ機能」は使い方次第では便利に遊べる機能だと言える。筆者はとりあえず「セーブ」と「おまかせ回復」を自動化してみたが使い勝手は中々だ。遊んでいく内にやれる事も増えていくだろう
自分の選ぶパートナーポケモンのタイプや、「スカーレット」・「ヴァイオレット」にちなんだコントローラーの配色を決めたり、Switch本体のカラーと合わせたりなどファッション的な部分でも楽しめる

 今回2つの新作タイトルを用いて各コントローラーをレビューした。どちらも基礎的な部分でゲーミングコントローラーらしい追加の遊び方ができるのは当然として、プレーヤーがどのようにゲームを遊びたいかで、適しているコントローラーは異なるんだなと強く感じられた。

 今回で言えば、よりコントローラーの操作性の高さや、「連射」部分を重視したいのなら「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」、カラーバリエーションの多さや「マクロ機能」を活かしたいなら「CYBER・ジャイロコントローラー」といった感じで、それぞれに独自の強みがある。

 今回の2作品以外だと「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」の連射を活かすのなら連射機能による連続攻撃でダメージを与えるアクションゲーム、「CYBER・ジャイロコントローラー」の「マクロ機能」をより活かすなら、何度も同じ動作を繰り返すゲームなんかがオススメだ。どのような作品で、自分がどう遊びたいかがコントローラー選びにおいては重要な要素なのだ。

 今回紹介した内の1つ「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」は、新色として「緋色」と「菫色」の発売も11月下旬に予定している。次々に生まれるゲーミングコントローラーの中から、自分にとってゲームをする上でどの要素が一番重要なのかを考え、一番マッチしたコントローラーを見つけてみてはいかがだろうか。

「CYBER・ゲーミングコントローラー HG」の2種類の新色。どちらもあまり見ないタイプの配色で鮮やかなカラーリングだ