【特別企画】
「アクトレイザー・ルネサンス」先行体験レポート! オリジナルの良さを踏襲しつつも古代祐三氏の新曲やRTSなど新要素も追加
2021年9月24日 08:00
- 【アクトレイザー・ルネサンス】
- 9月24日 発売
- 価格:
- PS4/Switch/PC 3,520円(税込)
- Android/iOS 2,440円(税込)
スクウェア・エニックスより9月24日に発売された、プレイステーション 4/Nintendo Switch/Android/iOS/PC(Steam)用アクションRPG+街づくりシミュレーションゲーム「アクトレイザー・ルネサンス」。本作は、1990年にスーパーファミコン向けに発売された「アクトレイザー」をリメイクした作品だ。
基本的にはオリジナルの良さを継承しつつも、グラフィックスの刷新やステージのアレンジ、新たな物語やボスなどの追加要素を含んだものとなっている。これまでも、オリジナル作品の移植などを望んでいる声を聞くことは多かったが、まさかリメイクで登場するとは、と驚いている人も多いのではないだろうか。
今回は、本日発売された「アクトレイザー・ルネサンス」のゲーム序盤を先行プレイすることができた。あの名作が30年の歳月を経てどのような進化を遂げたのか、こちらでお伝えしていきたい。
新たな攻撃スタイルも追加され爽快感が増したアクションパート
オリジナルの「アクトレイザー」は、プレーヤーが神となり、悪と戦いながら人類の繁栄を目指すという内容だ。その最大の特徴は、横スクロールのアクションパートと、シューティング要素が混ざった街開拓シミュレーションのクリエイションパートという、まったく性格が異なる要素が融合しているところであった。今回発売された「アクトレイザー・ルネサンス」でも、そうしたゲーム性は基本的にそのまま踏襲されている。
ゲームを始めて真っ先に驚いたのが、プレーヤーをサポートしてくれる天使が美少女のようなかわいらしいイラストで登場したことである。全般的なグラフィックスもかなり描き込まれており、アクションシーンではエフェクトも盛り込まれるなど、今風のスタイルに仕上げられている。
アクションパートは、道中の敵を倒していきながら障害物などを乗り越えて、ステージの最後にいるボスキャラを倒していくといったモードだ。ここで注目したいのが、新たに追加されたアクションだ。バックステップで敵の攻撃を避けることができるほか、斬り上げ攻撃や叩き斬り攻撃もできるようになった。
攻撃ボタンを続けて押すことで、最大3回連続で攻撃できるほか、3回目の連続攻撃で方向キーの左右を押して、無敵状態になる斬り抜け攻撃を発動させることもできる。こうしたアクションが追加されたこともあり、ゲームプレイ自体の爽快感もかなり増している。
ACT2からは、岩を壊したり敵を倒したりすると、魔力結晶というアイテムが入手できるようになる。この魔力結晶は、集めていくことで攻撃にバフが掛かるなど、様々な効果をもたらしてくれるのだ。そのため、強力なボスに挑む前に魔力結晶でキャラクターを強化するというのも、今作では重要な戦略となる。
アクションパートでは魔法を使うこともできる。オリジナルでは最大4つの魔法が使用できたが、「アクトレイザー・ルネサンス」では2つの魔法が追加され、全部で6種類の魔法が使用可能だ。どんなものが追加されるのかについては、実際にゲームをプレイして確かめてみてほしい。
ACT1のラストに登場するボスキャラは、紫電の魔騎士セントールだ。槍や雷撃などの攻撃はオリジナルとほぼ同じだが、ステージ中央に新たに岩場が追加されており、ずいぶんと戦いやすくなった印象だ。無事セントールを倒すことができるとステージクリアとなり、クリエイションパートに移行する。
なお、今作ではゲームの難易度を3段階から選択可能だ。これらはプレイ中に変更することもできる。それとは別に、オートセーブや中間チェックポイントも用意されている。中間チェックポイントに到達すると、一番難易度が高いモード以外では体力も回復する。オリジナル版で挫折した人でも、こうしたサポート機能を活用することで、今回はクリアすることができるのではないだろうか。
ストーリーはそのままに、RTSやミニアクションも追加されたクリエイション(街作り)パート
アクションパートとは一転し、クリエイションパートでは街を育成しながら人類の発展を目指すシミュレーションゲーム的な内容となっている。天使を操作し、人間たちを導いて進むべき方向を示していく。そうすることで、彼らは自ら道や街を作り始めていくのだ。
人類が住む近くには魔物の巣があり、そこから魔物が襲いかかってくる。魔物は天使が矢を放つことで倒すことが可能だ。この矢はある程度ホーミングして敵に当たってくれる。また、ボタンを長押しすることで、3本の矢が同時に放てるチャージショットも使用できるのだ。
クリエイションパートでは、人間たちの悩みを解決するために奇跡を起こすことができる。たとえば樹木が邪魔で開拓が思うように進まないときは、雷を落として樹木や建物を破壊することができるといった感じだ。
人類を魔物の巣へと導くと、魔物の封印ステージに切り替わる。こちらは短いアクションパートのようなものになっており、時間内にコアを壊したり過去に登場したボスを倒したりすることで永久に封じ込むことができるのだ。
このクリエイションパートで追加された新要素の中で、特に注目なのはリアルタイムストラテジー(RTS)的な要素が盛り込まれているところである。街が発展していくと、資材が排出されるようになる。それを使って、砦を建てることができるようになるのだ。
砦では、町に襲いかかってくる魔物の襲撃をある程度防いでくれる。砦にはいくつか種類があり、門砦は道の上に配置することで、魔物の侵入を防ぐ。弓砦は、道以外の場所に建てる事ができ、弓で魔物たちを遠隔攻撃する。これらの砦を要所に配置しながら、いわゆるタワーディフェンス的な感じで魔物たちのウェーブを防ぐのである。
魔物の侵攻が始まった後は、奇跡を使って攻撃するほか、ユニットと呼ばれるキャラクターを誘導して敵を倒すことができる。このユニット、各地にひとりだけ存在する普通の人間より強いキャラクターだ。別の地域には別のユニットがいるが、ほかの地域のユニットを使うこともできる。
ちなみに、このリアルタイムストラテジー的な要素では、序盤はザコキャラのようなものしか登場しないが、ゲームを進めていくうちに巨大なボスキャラや、ユニット目がけて襲いかかってくる敵、家を壊すものなども登場するそうだ。
古代祐三氏の原曲をアレンジ。完全新規楽曲も15曲追加
「アクトレイザー・ルネサンス」では、スーパーファミコン版「アクトレイザー」で原曲を手掛けた古代祐三氏が参画。ゲーム中に流れる楽曲は原曲がフルアレンジされ、今回は新たに15曲の完全新規楽曲が収録されている。さらに、スーパーファミコン版のオリジナル音源も収録されており、ゲーム中にそれらを切り替えてプレイすることもできるほか、楽曲だけを楽しめるミュージックモードも搭載されている。
ちなみに、オリジナル版では古代氏の声を加工したものがキャラクターのボイスとして使われていたが、今作でも古代氏の声を新たに収録したものが採用されているそうだ。
第7の地域「アルカレオネ」や真のラスボスとのバトルも追加
今回の試遊では、時間の関係もありゲーム序盤しかプレイすることができなかったが、新要素として第7の地域「アルカレオネ」や真のラスボスとのバトルなども追加されている。
有名ゲームのリメイク作品というと、ゲーム性はまったく同じで見た目だけをブラッシュアップしたものや、ゲームその物を原題の観点から作り直したものなど、様々なタイプがある。この「アクトレイザー・ルネサンス」は、どちらかというと、それらの中間的なものとなっている。全般的にいえるのは、オリジナルに似てるところは多いものの、多くの部分でより遊びやすいようにアレンジされているといった感じだ。
オリジナル版を遊び尽くした人ならば、ステージの作りや敵の配置など、懐かしく感じる部分をいくつも発見することができるだろう。また、今作が初めてという人でも、導入から遊びやすい作りになっているため、ぜひとも挑戦してみて欲しい1本である。
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