【特別企画】

オートバトルが超優秀!「ニーアレプリカント ver1.22474487139...」先行プレイレポート

今回の試遊範囲での手触りやオートバトルの性能など、判明したことを更に紹介

 改めて今回試遊した範囲を紹介すると、ロボット山周り~崖の村でカイネと共闘するあたり、そして青年期の序盤となる。「レプリカント」をプレイしていない人にはわかりにくいと思うが、ストーリーのネタバレはNGのため、なんとなく「そんなところがあるんだな」程度に思ってほしい。

 まずは新イベントの追加。こちらも具体的な内容には触れられないのだが、旧「レプリカント」にはない新イベントは、あちらこちらに散りばめられているようだ。新イベントは元々言葉少ない本作の中で、より物語を語るものだったり、キャラクターにより深く馴染むことが出来るものだったりするので、ぜひ元からの「レプリカント」ファンも楽しみにしていてほしい。

 フルボイス化されているのも、新「レプリカント」の特徴のひとつだ。NPCも含め全てのセリフに声があてられているため、非常に表現豊かになり、必然的にゲームとしてのボリュームも感じられる。

 そして更にバトルの部分に踏み込んでいくが、オートバトルの機能はかなり素晴らしかった。今回はロボット山で、オートバトルの性能について、かなり詳しく検証をしたので、判明したことを記しておこう。

 「オートマタ」を遊んだプレーヤーならば知っていると思うが、「ニーア」シリーズにはシューティング的な何某がある。今回プレイした部分だと、ロボット山でトロッコに乗り、トップダウンビューになるところなどがそれに当たるのだが、壁から砲弾を撃ってくる砲台については、オート攻撃やオート魔法をオンにしていても攻撃をしてくれない。

 だが、円盤などトロッコに近寄ってくる敵は、オートモードでどんどん倒してくれる。なおオート回避をオンにしておけば、砲台からの砲弾でダメージを受けることはなかった。

 また、ロボット山で戦うことになるボス「ゼペット」戦でも、更なる検証を行なってみた。このボスは、弱点を遠距離系の魔法で狙い撃ちしていかなければならないのだが、全ての機能(攻撃、魔法、防御、回避、アイテム)をオートにしていた場合、基本的には勝手に魔法で弱点を狙ってくれる。だが、どうやら視界に弱点が入っていないとダメなようで、そこだけは自分でカメラなり移動なりで調整する必要がありそうだ。つまり、弱点が視界に入っていさえすればオートで弱点を攻撃してくれるが、”オート移動”はない、という認識でいてほしい。

 さすがに「フルオートにしておけば、全部勝手にやってくれる」というほど甘くはなかったが、アクションが苦手な人でも問題なくプレイできるレベルにはなっている。寄る年波に勝てない筆者は、手動でやるしかないギミックに少々もたつきはしたものの、全く危なげなくクリアすることができた。

 なお魔法や回避、防御といった各種行動はR1、R2、L1、L2ボタンにショートカットを割り振れるのだが、特に魔法に至ってはショートカットに設定していない魔法もオートならば使用してくれる。

 例えば遠くの攻撃対象には、遠距離攻撃に向いている「黒の弾」や「黒の槍」を使用してくれるし、近距離のバトル時は「黒の手」を使用してくれる……といった風で、かなり高性能なAIとなっている。全ての魔法は割り当てボタン長押しでチャージが可能なのだが、チャージまでオートでしてくれるという親切さ。

黒の手。チャージで手の本数が増える。昔から筆者超御用達の、強攻撃魔法だ
黒の槍。チャージで槍の本数を増やすことが出来る。射程が長いため、遠距離戦といえばコレ。

 ……と、ついつい新実装のオートバトルについて熱く語ってしまったが、もちろん強化されたのはオート機能だけではない。

 旧「レプリカント」では、片手剣、両手剣、槍に魔法という様々な攻撃手段が用意されつつも、実質槍の一強だったのだが、新「レプリカント」ではそれぞれの武器や魔法の特徴が強化されている。フレームレートが60fpsになったため、動きも非常に滑らか。

 今回は青年期の序盤で軽く触れた程度なため、最終的にレベルでの力押しになっていく可能性はゼロではないが、少なくとも難易度HARDや、NORMAL以上の初回プレイ時ならば、様々なアクションの向上を感じることができるだろう。

 特に両手剣は、コンボの最後のタイミングで上手く次の入力を終えられないと、大きな隙と共にコンボが終わってしまう。よほどぼんやりしていないと入力が間に合わずにコンボが終わることもないのだが(言うなれば攻撃ボタン連打でも大抵はつながる)、注意が必要だ。一撃の攻撃力が高い両手剣は、敵のダウン中などに一気にHPを削るのに向いている。

鎧を着ている敵にも、両手剣は有効

 敵との距離を詰めつつ、非常に出が早く、コンボの中に連撃がある槍は強力だが、基本一点突きとなるので、大量の雑魚が出てくる場面にはあまり向いていない。片手剣は以前は少年期のみしか出番がないような武器だったが、新「レプリカント」では槍に負けないほど間合いを一気に詰められ、それでいて隙が少なく、少年期だけの武器という立ち位置ではなくなった。

アクションは好きだけれど下手という筆者には、片手剣が一番使いやすい

 また、武器の持ち替えはデフォルトで、十字キー長押しになっているようなのだが、アクションを楽しみたい人はコンフィグで「クイック武器切替」のところを「短押し」にしておくことを強く勧める。短押しにしておくと、(デフォルトで)左で大剣、下で片手剣、右で槍、と武器の持ち替えが非常にやりやすくなる。デフォルトのままだと短押しで装備変更画面が開いてしまうため、アクションを楽しみたい人ならば短押し設定がオススメ。武器の持ち替えはコンボ途中でも可能で、片手剣を装備していたらガードが堅い敵が出てきた……という場合、すぐ両手剣や槍に変えられる。

 デフォルトでは□ボタンが弱攻撃、△ボタンが強攻撃(PS4版の場合)となり、そこに更にジャンプ攻撃などを組み合わせることで、かなり多彩なコンボが出せるようになっている。また、武器での攻撃中でもR1やL1などのショートカットに設定した魔法は随時使用できるので、自分なりのバトルを模索して楽しんでほしい。

コンボの中に魔法を組み込むと、スタイリッシュさが増す
敵の攻撃をはじき返すパリィも。よりアクションゲームとしての爽快感が味わえる

 さらに難易度NORMAL以上の場合、敵へのロックオン機能が追加された(EASYの場合、オートバトル発動で自動的にロックオンされる)。これもアクションゲームとしては非常に嬉しい部分だ。

「ニーア」に初めて触れる人にもオススメ!

 今回のプレイレビューでは「レプリカント」のストーリーのネタバレには触れられないのだが、「オートマタ」をプレイしたものの「レプリカント」をプレイできなかった人たちはもちろんのこと、「オートマタ」をやる前にせっかくなら「レプリカント」からプレイしたい、と思っていた人にも本作をオススメしたい。

サイドビュー視点での移動やバトルは、「レプリカント」からのもの

 そしてゲーム音楽好きで「ニーア」の存在を知らない人はいないのでは、というほど音楽が名高い本作。もしかしたら中には、「レプリカント」の音楽だけは知っている、という人もいるかもしれない。どの楽曲がゲーム中でどのように使われているのか、自身の手でプレイして、体験してほしい。きっと今まで以上に、その音楽に愛着を持てるようになるだろう。

 元々難易度が低いとは言えなかったゲームでもあったので、難易度EASYとオートバトルの搭載は本当に有り難い。筆者は「自分で攻撃している」というプレイ感は欲しかったため、オート武器攻撃とオート武器切替はオフにし、オートアイテム、オート魔法攻撃、オート回避(防御)をオンにしていたのだが、時々「ちょっと自分、スタイリッシュすぎでは……?」と思うほど爽快な戦い方が出来て、非常に満足だった。

 今回はあえて新搭載となるオートバトルに注目し、オートバトルでの検証にかなりの力を入れたが、前述の通りアクション全体の手触りは各段に上がっている。キャラクターがスタイリッシュに戦ってくれるアクションをプレイしたい人にも、新生「レプリカント」を遊んでみてほしい。