【特別企画】

そろそろ麻雀を覚えたか、我が友よ! 終末の雀卓へと進む、ある英雄による「FFXIV ドマ式麻雀 手打ち用麻雀牌」開封レポート

焼き鳥札や花牌に隠された秘密にも迫る

【ファイナルファンタジーXIV ドマ式麻雀 手打ち用麻雀牌】

価格:19,800円(税込)

【ファイナルファンタジーXIV ドマ式麻雀 手打ち用麻雀マット】

価格:7,480円(税込)

 2019年1月に「FINAL FANTASY XIV」(以下、「FFXIV」)内に実装された、「ドマ式麻雀」。「FFXIV」プレーヤーならばなんとなく存在は知っていたり、一度はプレイしてみたことがあったりするのではないでしょうか。

 そのあまりの完成度の高さに、麻雀のためだけに「FFXIV」を始めてしまった人もいるという、伝説(?)のコンテンツ。「FFXIV」のオマケ的な要素でありながらも本格的なオンライン麻雀が遊べ、なおかつ段位やレートシステム(※麻雀の実力を数値で示す指標)も搭載されているため、最高段位や高レートを目指したりするプレーヤーが、現在もたくさんいます。

 しかも「ドマ式麻雀」は、フリートライアル(※無料体験版)で解放できるコンテンツのため、麻雀をプレイするだけならば永久無料で遊べるオンライン麻雀なのです。一回遊ぶごとに課金する必要もありませんし、課金しないと挑めない段位戦もなし。(段位は随時変動)

 「ドマ式麻雀」を実況するプロ雀士や、はたまたプロ雀士が「FFXIV」のストーリー本編にハマったという逆転現象も引き起こしています。

【「FFXIV」ドマ式麻雀】

 更に「FFXIV」は全世界にプレーヤーがいるため、「ドマ式麻雀」では気軽に全世界のプレーヤーと麻雀を遊ぶことができるのです。そのため実装当時は、麻雀をプレイしたことがなかった日本の国内プレーヤーはもちろんのこと、海外でも日本式麻雀ルールの検索が流行ったりしたほどでした。

 そんな全世界に麻雀ブームを巻き起こしたドマ式麻雀を、自宅で楽しむことができる「ドマ式麻雀 手打ち用麻雀牌」が、このたびスクウェア・エニックスより再販売されました。

 本当は、4人で集まってこの手打ち用麻雀牌で麻雀大会を開きたかったところですが、現在は4人で集まるのも難しい状況……。残念ながら麻雀大会は実行できませんでしたが、幼少の頃から自宅で麻雀を打たされてきた割に、未だにゴールドソーサーのドマ式麻雀では初心者向けNPC卓で負けるという、麻雀のセンスの欠片もない筆者が、ドマ式麻雀・手打ち用麻雀牌の開封レポートをお届けします。

 色々実物を手に取ってみて、「こんなところに、こんなギミックが……!?」という発見もありましたので、まだ購入を迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

【FFXIV ドマ式麻雀 手打ち用麻雀牌】
ゲームの外でも、麻雀を遊ぼう!

マットの質感などは?

 さて、そんなわけで筆者の自宅にドマ式麻雀・手打ち用麻雀牌が届いたのですが……段ボールだけで想定より一回り大きかったです。収納場所については、あらかじめ考えておきたいところ。

左の細長い段ボールは、手打ち用麻雀マット。そして右が手打ち用麻雀牌が入っているはずの段ボールです。サイズを知っていて買うものの、段ボールの大きさには毎回驚きます
収納ケースに白ぶ……もといモーグリ、サボテンダー、ナマズオ、ファットキャットの絵があしらわれています。マットは麻雀牌とは別売りなので、注意してください
中を開けると、麻雀マットがくるくるっと丸まって収納されています
リビングのテーブルに敷いてみたところ、ほんの少しはみ出してしまいましたが、ギリギリ収まりました。今回は撮影のためにわざとテーブルの端っこに寄せていますが、真ん中に置けば四人で囲めます
麻雀マットの中央には、ゲーム内のドマ式麻雀と全く同じ紋様が描かれています

 サイズ感としては、一般的なものよりもひとまわりくらい大きく感じました。麻雀マットのサイズは630mm×630mm~700mm×700mmくらいのものが比較的多いですが、ドマ式麻雀用マットは690mm×690mm。今回、撮影に使用しているテーブルは650mm幅ですので、このサイズのテーブルであれば、ギリギリでドマ式麻雀マットが使用できます。

 とてもしっかりした作りのため、この程度のサイズ差はカバーできましたが、あまりにテーブルからはみ出してしまう場合は、一回り小さいマットや手打ち用麻雀テーブル板が市販品でありますので、そちらを検討してみてください。

 このマットは手触りが大変良く、牌の滑りも滑らかです。縁もしっかりしていますし、光沢があるのでゴージャス感があります。また、底面に天然ゴムを厚めに貼ってあるので、牌を打った時の音もかなり吸収してくれている実感がしました。それでいて硬さもしっかりあるので、牌の打ち応えはバッチリ。マンション住まいとしては、このマットくらい吸音してくれるものが嬉しいです。

 ただし、開封からしばらくの間はゴムの匂いが強いため、使用する前に一度、換気をしながら日陰に干しておくのをオススメします。

 ちなみに麻雀マットは自宅で麻雀をプレイするには必需品ですが、既に持っている人は新たに買い直す必要はありません。もちろんコレクションとして所持したい方や、買い替えを考えている方には、全力でオススメします!

手打ち用麻雀牌、まずはケースやアクセサリ類から

 では次に、細かい付属品を紹介していきましょう。段ボールは大きかったのですが、厳重にエアパッキンで梱包されていただけで、本体は段ボールよりも大分小さめ。手打ち用麻雀牌のケースも、麻雀マットのケースとおそろいの絵柄です。

 中を開けると、立派なジェラルミンケースが……! しかもこのジェラルミンケースが、めちゃくちゃ可愛い。これだけで販売してほしいレベルです。ケースを持つとずっしりと重いですが、重い理由は麻雀牌。ジェラルミンケース単体は、そこまで重くありません。牌を別の収納ケースに移し替えて、このジェラルミンケースだけで使うのも素敵です。

 ジェラルミンケースを開けると、麻雀牌を抱えた可愛いスプリガンが現れます。中に入っているのは、もちろんドマ式麻雀牌。牌は真っ白というよりは、やや黄色みを帯びています。

 ドマ式麻雀ガイドブックも添付されています。役の一覧なども載っているので、まだまだ麻雀に慣れていない人でも安心です。ただ手打ち麻雀の一番の難関は、点数計算です。点数計算については、相当慣れていないと正確には数えられませんので、初心者ばかりで遊ぶ場合は、点数計算アプリなどに任せてしまうのが一番でしょう。

サイコロはメテオとナマズオの柄になっていて、キュート……!
焼き鳥プレートは、鳳凰と思わしきものと、ルイゾワが……。この焼き鳥プレートや東南プレートのイラストは、なんと描きおろし! 焼き鳥ルールや、この札に隠されている秘密については後述します!

いざ、麻雀牌を開封!

麻雀牌一式。一般的なセットとほぼ同じ内容です

 マンズ牌。本来の麻雀牌ではアラビア数字はほぼ使用されませんが、ドマ式麻雀牌ではアラビア数字を使用しているため、マンズ牌はドマ式麻雀牌の色が一番濃く出ています。なお筆者は未だにドマ式麻雀において、「1萬」を「ノ萬」と呼んでいます。

 ソウズ牌。イーソウ(一索)はサボテンダーになっていて、他のソウズ牌は全て剣で出来ています。パーソウ(八索)の剣は鎖でつながれています。

 ピンズ牌。こちらは全部ナマズオ。ナマズオ愛が深ければ、それだけで無意識に集めたくなる牌ですが、手が即バレしますので気を付けてください。

 字牌。赤牌と、あと日本の麻雀では滅多に使用されることのない花牌(季節牌)の絵柄も描き下ろし! 花牌についても、ドマ式麻雀ならではの小ネタを後述します。

ドマ式麻雀の中でももっとも特徴的な、イーピン(一筒)とイーソウ(一索)をアップで。絵柄は滲みなどもなく、しっかり彫られています

 麻雀牌で重要なのは大きさ、手触り、重さの三点です。大きさは28mm牌で、現在もっとも多く使われている大きさです。初心者から玄人まで扱いやすいサイズで、雀荘などで使用される全自動卓でも、大抵は28mm牌が使用されています。

実際に大学生の娘に牌を持ってもらいました。少し大きめに感じますが、娘の手が小さいためです

 素材はメラミン樹脂で、家庭用の麻雀牌としては珍しい樹脂なのですが、全自動卓で使用される牌はほぼこのメラミン樹脂。プラスチック系の牌では、このメラミン樹脂が最高品質で、一番強度に優れているとも言われています。とは言えど、麻雀牌は牌同士をじゃらじゃらと混ぜたりするので、ヒビが入りやすいもの。遊ぶときは丁寧に扱ってくださいね。

 匂いやベタツキがなく、非常に指離れのいい牌です。ただ、アクリル樹脂製の牌に比べると非常にさらっとしているので、この使用感は個人の好みにも左右されます。

重さは、16g。筆者は実家にあった麻雀牌が重かったので軽めに感じましたが、現在の主流の重さの牌です

 ドマ式麻雀・手打ち用麻雀牌は、ほぼ全ての面において”現在もっとも一般的な牌”とされている規格で作られていますので、この牌に慣れておくと他の麻雀牌で遊ぶときも違和感なく遊べることが多いでしょう。

 「FFXIV」プレーヤーはもちろんのこと、新しい麻雀牌が欲しいという人、一風変わった麻雀牌で周囲のプレーヤーを楽しませたい人にもオススメです。(全自動卓には対応していません)

 ……と説明してみても、やはりマットの大きさや牌の大きさは実際に並べてみないとわかりにくいでしょう。なので、実際にゴールドソーサーでドマ式麻雀を打ち、その牌の並びを再現してみました。

こちらが、ゲーム内で打っている時のスクリーンショット

 上記のスクリーンショットを、ドマ式麻雀セット一式で組んでみました。再現度の高さに感動です。焼き鳥ル―ルのない卓ですが、せっかくなので焼き鳥プレートは置いておきました。そしてゲームではいつもドラを見忘れるのですが、並べてみて初めて頭のほうでドラを2枚も続けて捨てていることに気付きました……。やはり麻雀は手打ちに限るなぁ!

 こうして実際に牌を並べてみると、充分な広さが確保できているのがわかります。ちなみに牌山を奥、捨て牌を手前に置くのは筆者の実家での置き方だったのですが、捨て牌が奥で、牌山が手前のことのほうが圧倒的に多いようです。

再び、いくつか牌を持ってもらいました。柄の再現度や質感、大きさの参考にしてください。繰り返しますが、持ってもらった娘の手は、年齢の割に小さめです

ドマ式麻雀牌のあちこちに隠された秘密に迫る!

 さて、ここでようやく前述の焼き鳥、及び花牌について、そしてそこに隠されたドマ式麻雀牌ならではのギミック(?)を紹介しましょう。

 焼き鳥は、半荘(東1~4局、南1~4局までの合計8局が半荘)の間に一度も和了できなかったプレーヤーが一定のペナルティを支払うルールです。

 麻雀は「アガれなくても振り込みさえしなければ、ビリにはならない」という暗黙の了解があるのですが、その暗黙の了解を覆すのが焼き鳥ルールです。例え点数的には2位や3位であろうと、一度も上がっていなければ焼き鳥です。

 焼き鳥札は、「まだ一度も上がっていない目印」で、焼き鳥ルールを採用時には全員が焼き鳥札を自分の前に置き、アガったらこの札を下げます。半荘終了までこの札が残っていると、3万点を支払います。(3万点の振り分けはルールによりますので、焼き鳥ルール採用時にはあらかじめ決めておきましょう)

 なお、焼き鳥の更なるローカルルールに「焼き戻し」というものがあり、4人のプレーヤー全員が焼き鳥を回避した時点で、すべての焼き鳥が復活する、というルールなのですが、この焼き戻しは別名「フェニックス」とも言われているのです。そうなるとこの焼き鳥札……、とても意味深ですよね。

あえて前述で鳳凰(?)と書きましたが、焼き鳥札の柄は鳳凰ではなく、フェニックス。ではフェニックスの裏が何故ルイゾワなのか……。それについては、新生時代に数々のプレーヤーを駆逐してきた「大迷宮バハムート」を進めてみてください。大迷宮バハムートはクリア必須なコンテンツではありませんが、実は結構重要なストーリー。6月現在のILならば、IL460~480程度のキャラクターが2名(ギミックが不安な場合は3~4名以上)いれば、制限解除でクリア可能です

 花牌は、中国式の麻雀で使用されるもので、日本式の麻雀では基本的に使用されません。なので、この4枚の牌は抜いてプレイするのが一般的です。花牌を使う場合、花牌を引いたら、場にさらして1枚別の牌を引くことができ(カンと同じ)、さらした花牌はドラ扱いになるというものが一般的です。

花牌は、春夏秋冬という季節の文字と共に花の絵柄が描かれているものが多いため、通称が花牌なのですが、ドマ式麻雀では季節を対応した中国の四神に置き換えられています。春=青龍、夏=朱雀、秋=白虎、冬=玄武です。こちらについてはパッチ4.2以降でプレイできるクロニクルクエスト「四聖獣奇譚」にちなんでいますので、未プレイの方はチェックしてみてください。四聖獣奇譚はロールによる散開や頭割りなど、一部のギミック処理が厳しいため、制限解除の場合でも8人で行ったほうが楽かと思います

 いかがでしたか? ちょっとした部分にも「FFXIV」らしい細かなこだわりがあって、さすがの一言です。

 ちなみに麻雀には4名必要と思われている方も多いと思いますが、実は3人打ち麻雀(通称サンマ)もあります。ちょっと特殊な遊び方で、ルールも4人打ち麻雀と違うのですが、3名ならはプレイできそう、という方は、ぜひ3人打ち麻雀にチャレンジしてみてください。

 また、オフ会などでリアル麻雀にチャレンジしてみるのもオススメです。ただし麻雀は非常にローカルルールが多いので、予めきちんとルールを話し合いましょう。

 手打ち麻雀には、オンライン麻雀とは違った楽しさがあります。特に対面で打つとあって、対局者の空気感もわかりやすいですし、対局者の手がどの程度進んでいるのかの探り合いも必要です。

 これを機に、ぜひ手打ち麻雀にチャレンジしてみてください!