【特別企画】

バトルロイヤルジャンルに突如飛び込んできた「Call of Duty: Warzone」インプレッション

王道の「BATTLE ROYALE」に加えて、新感覚の「PLUNDER」モードにも注目!

3月11日 配信開始

価格:無料

 Activisionは、プレイステーション 4/Xbox One/PC用FPS「Call of Duty: Warzone」を3月11日より配信を開始した。価格は無料。

 「Call of Duty: Warzone」は「Call of Duty:Modern Warfare(以下、CoD:MW)」に追加された新モードだ。「CoD:MW」を所持していればアンロックした武器などを持ち込んだりバトルパスなどを共有できるが、所持していなくても、本モードだけ独立したゲームとして基本プレイ無料で楽しめる。

 「Call of Duty: Warzone」には「BATTLE ROYALE」と「PLUNDER」という2つのモードで3人1チームのスクワッドで参戦し、最大150人のバトルロイヤルを楽しむことができる。ソロでもプレイ可能だが、その際はどこかのスクワッドに投入される。早速本モードをプレイしてきたので、そのインプレッションをお届けしたい。

【Call of Duty: Warzone - トレーラー [JP]】

王道バトルロイヤルの「BATTLE ROYALE」と、新感覚の大規模マッチ「PLUNDER」

 「BATTLE ROYALE」は我々が想像するバトルロイヤルの王道とも言えるモードだ。3人1チームのスクワッドでフィールドに降り立ち、武器やアイテムなどを集めてキャラクターを強化していく。

 マップの安全地帯は徐々に狭まっていくので、どこか1箇所に隠れて最後まで生き残るということは難しく、必然的にバチバチとした戦闘が始まっていく。

飛行機からパラシュートで降下する。マップは広いが安全地帯が徐々に狭まっていく。アイテムを集めてキャラクターを強化しながら、熾烈な生存競争で勝ち残るのだ

 本作の特徴はダウンしても復活できる可能性がある「強制収容所」というシステムだ。ゲーム内で倒されても即ゲームオーバーというわけではなく、一度強制収容所に送られる。ここで1vs1のバトルが繰り広げられ、そのバトルに勝利すれば再度戦場に戻ることができるというシステムだ。

強制収容所で行われる1vs1に勝利すれば一度だけ自力で戦場に復帰することができる

 また本作には「キャッシュ」という概念がある。キャッシュはマップ上に配置されている「クレート(装備などが入っているボックス)」などから入手でき、マップ上の「購入ステーション」でキャッシュを使用することでアイテムを入手したり、チームメンバーを復活させることができる。

 バトルロイヤルゲームの難点はマッチングなどに時間がかかった挙げ句、最序盤で武器などもろくに拾えていない状況で倒されてしまいゲームが楽しめないこともあるということだと思う。本システムはその救済策という印象で、味方と連携が取れればさらにその恩恵を得ることができそうだ。

マップでキャッシュを集めて、「購入ステーション」にいけばバトルを有利に運ぶことが可能だ

 一方の「PLUNDER」は我々が想像するバトルロイヤルとは異なるゲームモードになっている。3人1チームのスクワッドで行動するのは共通だが、目的は敵を倒すことではなく、「キャッシュを多く集めること」だからだ。そのため敵に倒されても何回でもリスポーンして戦場に降り立つことができる。

 キャッシュは「クレート」から入手するほか、「コントラクト」という特定のタスクを実行することで入手することができる。また他のプレーヤーを襲って奪うことも可能だ。

キャッシュは序盤はクレートやコントラクトから、中盤からは他のプレーヤーから奪うなどゲームプレイが変化していくのがポイントだ

 序盤は「クレート」や「コントラクト」を使ってキャッシュを集めていく。試合中盤になると多くのキャッシュを持っているプレーヤーがマップにマークされるので、中盤から後半は上位プレーヤーを積極的に狙っていく対人戦が繰り広げられるという、1回のラウンドの中で徐々にゲームプレイが変わっていくのが本モードのポイントだと感じた。

 特に序盤でキャッシュをあまり稼げず後半に巻き返すことを狙うと、かなりアグレッシブな行動が求められる。通常のバトルロイヤルであればエリアを狭めることで対人戦が起きやすく誘導するのだが、本モードではエリアを狭めるのではなく高得点が狙えるターゲットをマップに表示することで熾烈な対人戦を起こすように促しているのが面白い。

 観戦モードなどを見る限りでは多くのプレーヤーから狙われるスコア上位のプレーヤーはかなりの手練が多いという印象だった。配信直後にもかかわらず建物の高所や死角になるような強い場所に陣取っていたり、3人のスクワッドメンバーが上手く分散してお互いをカバーしていたりと、上位に食い込むためにはマップの理解力や連携力が強く求められるゲームモードになりそうだ。

入手したキャッシュは預け入れると敵に奪われることはなくなる。だがこの預け入れる時が最大の隙になり、横から襲われることもある

 両モードとも気になったのが味方との連携だ。筆者は今回ソロでプレイする”野良プレイ”を楽しんでいたのだが、連携の取れない味方や、復活のチャンスがまだあるのに抜けてしまう味方などがどうしても気になった。

 アイテムの場所や目的地を共有できる「ピンシステム」などはあるが、それに従うかはそれぞれのプレーヤーに委ねられる。野良プレイだとなかなか意図が伝わらなかったり、各々が自由に行動したりと難しい印象がある。

 何より気になったのが、生き返られるのに抜けてしまうチームメンバーだ。「BATTLE ROYALE」であればキャッシュを使って、「PLUNDER」であればゲーム終了時までは無制限に復活できるのだが、一度ダウンしてしまった時点で萎えて抜けてしまう味方が非常に多いのだ。ダウンすると武器などはすべて失ってしまうしモチベーションが下がるのはよくわかる。

 復活できることは本来であればメリットになるはずなのだが、“萎え落ち”してしまう味方がいると逆にデメリットになってしまうのがどうしても気になった。特に「PLUNDER」は1プレイも長いので序盤に味方がいなくなってしまうと孤独に戦うことになり、最後の最後に漁夫の利を狙うという“ワンチャン”もないゲームシステムなので勝利の筋はかなり薄くなる。バトロワの弱点である「復活できない」という要素を改善することにチャレンジしたモードなのでそこが逆に仇になってしまった印象だ。

筆者がプレイした範囲では「PLUNDER」で試合終盤に他のパーティメンバーが残っていることはほとんどなく、他のスクワッド相手に孤軍奮闘することになった

 本モードは基本プレイ無料で楽しめるので、筆者は他のゲームのフレンドを誘って協力プレイを楽しみたいと思う。

 熾烈なバトルロイヤルジャンルに突如飛び込んできた「Call of Duty: Warzone」というタイトル。基本プレイ無料なので気軽に楽しんでみてほしい。