【特別企画】
本当にキャンプしながら「FFXV」でキャンプしたら楽しいんじゃないか。実売100万円超の「ROG Mothership GZ700GX」をアウトドアで遊び倒してみた
2019年11月6日 11:44
- 【ROG Mothership GZ700GX】
- 9月20日 発売予定
- 価格:925,800円(税別)
「これはまたすごいマシンが出たものだ」とこのPCが発表されたときは思ったものだ。「ROG Mothership GZ700GX」(以下、Mothership)。お値段925,800円(税別)、税込なら100万円の大台を超えてしまう超弩級の代物だ。
いまではゲーミングノートPCも数多く発売されており、そのスペックもさまざま。スペック的に見ると、はCore i7-9750Hを搭載しているPCが主流で、GPUについては、エントリー向けではGeForce GTX 1660あたり、ハイエンド向けになるとGeForce RTX 2060など、リアルタイムレイトレーシングに対応しているRTX 20シリーズを搭載している、というところだろう。
最上位モデルでGeForce RTX 2080を搭載するノートPCだとしても、例えばGeForce RTX 2080 Max-Qを搭載する「ROG ZEPHYRUS S GX531GXR」でも価格は443,800円(税別)。しかしMothershipは92万円だ。何度も言ってしまうが92万円? どうするとこの値段になるのだろうか。そしてジャンルが「ノートブック」。本体を立ててキーボードを前に倒して利用するというスタイルだが、これは本当にノートPCなのか?一体型PCではないのか。
いつもならば何かのゲームをプレイして、そのフレームレートを測定し、PCの性能について検討していくところだが、これだけのスペックを持つPCだ。そんなことをしなくても高性能なのはわかりきっている。そこで今回は、「Mothership」がバッテリー駆動のノートPCである特性を活かして、筆者の趣味であるアウトドアに持ち込み、ゲームで遊んでみた。アウトドアでPCゲーミングは楽しいのか、そもそも実現可能なのか。さっそく戦果をお届けしたいと思う。
圧倒的な性能の前に誰もがひれ伏す仕様
アウトドアに出かける前に「Mothership」とはどのようなゲーミングノートPCなのか、まずはそのスペックから見ていこう。
【ROG Mothership GZ700GX】
CPU:インテル Core i9-9980HK
GPU:NVIDIA GeForce RTX 2080
チップセット:モバイル インテル HM370
メモリ:64GB DDR4-2666
ストレージ:1.536TB RAID 0(512GB×3)(PCI Express 3.0×4接続)
光学ドライブ:-
液晶ディスプレイ:17.3型ワイドTFTカラー液晶、ノングレア、3,840×2,160ドット(UHD)
サイズ:PC 本体/410×320×33.5mm(幅×奥行×高さ、突起部除く)、キーボードドック/410×284.9×9.45mm(幅×奥行×高さ、突起部除く)
重量:PC 本体/約3.65kg、キーボードドック/約1.15kg
OS:Windows 10 Pro 64ビット
価格:925,800円(税別)
製品ページ
https://jp.store.asus.com/store/asusjp/ja_JP/pd/productID.5330973900
このスペックについてはすでに別記事でお伝えしていることでもあるが、このスペックから考えるに、Mothershipを見るべきポイントは以下の3つだろう。
・最高5GHzの高クロックで動作するCore i9-9980HKを搭載
・GPUはGeForce RTX 2080を搭載
・NVIDIA G-SYNCに対応する17.3型4Kディスプレイを搭載
ゲームをプレイする際に重要なのはCPU、GPU、液晶ディスプレイの3つであるのは、読者の方ならお分かりいただけるだろう。MothershipにはノートPC向けのCPUとしては最上位のCore i9-9980HKを搭載しているし、GPUもこれまたそれ以上を望むべくもないGeForce RTX 2080を採用。液晶ディスプレイは4Kに対応しているだけでなく、ノートPCのプロパティとしては貴重なNVIDIA G-SYNCにも対応しているので、通常のディスプレイよりもちらつきやカクつきのない、スムーズな画面でのプレイが可能だ。
このほかにも512GBのSSDが3つ、RAID 0で構成されていたり、有線LAN側は2.5Gbps対応で、無線LAN側は2.4Gbpsに対応するWi-Fi 6(IEEE802.11ax)に対応していたりするのは評価ポイントでもある。キーボードは着脱式のNキーロールオーバー対応ゲーミングキーボードだ。ちなみに本体のフロント、キーボードとの接点下にはスピーカーが4つ設置されており、ノートPCとは思えないようないいサウンドでのプレイも可能になっている。
こうしたポイントがあるものの、Mothershipはスペックを見て買うPCではないことはお分かりいただけるだろう。CPUがCore i9とか、GPUがGeGeForce RTX 2080だといった問題ではないのだ。このPCを持つステータス感というか、そのプレミアム度に満足ができる人ならばマストバイなのである。フェラーリをその性能だけで買う人がいないように、Mothershipを持っているという充実感、その満足感に投資できる人が購入するマシンだ。
そしてMothershipの大きな利点がある。それは「ノートPCだがら持ち運びができること」なのだ。一般的なハイエンド向けデスクトップPCを凌駕する性能を持つこのマシンを、LANパーティーに持っていってプレイしたらどうだろう。どんなゲームであっても軽々と動作するだろうし、すんごいマシンとして目立つのは間違いない。またレジャーでどこかに出かけるとなれば、あまたのゲーミングデスクトップPC以上の性能を誇るMothershipを移動先に持っていくことで、いつでもどこでも最高の環境でプレイができる。つまり、「特上でプレミアムなPCをどこでも使える」ことこそが、このMothershipを持つ充実感なのだ。
そのようなわけで、今回の記事では「極上のPCであるMothershipをお外で体験」をテーマに使用してみたので、そちらについてご紹介していこう。
公園だってサクサクとゲームが楽しめる
筆者が手始めにまず訪れたのが代々木公園だ。東京メトロ千代田線の代々木公園駅を降りて、しばらく歩くと代々木公園の西門にたどり着く。代々木公園の広さは540,529.00平方メートル。東京ドームが11個入るらしい。
訪ねたのは秋晴れの午後、しかも平日だったのだが、お子さん連れのお母さんたちに加えて、若いカップルや外国から来た方などで結構にぎわっていた。
公園の南部にある噴水広場近くに陣取ってレジャーシートを広げ、おもむろにMothershipを設置する。それにヘッドセットとXbox Oneワイヤレスコントローラーを接続する。筆者の周りにいたお母さんからは「うわ、何やってんのこの人」的な視線がビシビシと刺さる。近くに座っていたカップルからは目をそらされた。
不惑なんてとうに超えた筆者にとっては、そのような状況はよくあることで、屁でもない。さて、何のゲームで遊ぼうかと考えたが、青く広がる気持ちのよい空には「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」(以下、エースコンバット7)がふさわしい。
さてどのシーンを選ぼうか。ここは大空を駆け巡ることができるミッション05「懲罰部隊」を選ぶことにした。このミッションはPCレビューなどで何度もプレイしたことがあるため、目をつぶっていてもプレイできる、というのは言いすぎだが、ターゲットとなる爆撃機の出現タイミングと出現ポイントは完璧に理解している。
しかし外で「エースコンバット7」をプレイするのはなんと気持ちのよいことか。秋晴れの空に向かってTyphoonが飛んでいくかのようだ。画面に広がる青空が、そのまま外に広がっているように見えるのが趣深い。ヘッドセットでプレイしているため、余計な雑音は聞こえないので、没入感も半端ない。そしてこの極上のスペック。外で4K高画質のゲームをサクサクと手軽に楽しめるのは、Mothershipならではだ。
こうしたハイスペックなMothershipだが、1つだけ弱点が存在する。それはバッテリーでの駆動時間の短さだ。バッテリー持続時間は公称で約4.8時間なのだが、実際に使ってみた感じでば2時間弱といったところ。長時間のプレイには向かないが、別に仕事をするわけではないので、訪ねた先で2時間もゲームができれば満足するというもの。そういった意味では特に気になるものでもないだろう。
そうだ、Mothershipと一緒に山に登ろう
次にMothershipをどこに持っていこうかと考えたのだが、公園へハイキングに行くのと同じように、アウトドアと言えば山に登ってみるのもいいかもしれない。ただしガチな山登りで、例えば富士山頂まで持っていってプレイするのもいいが、気軽に楽しめる部類ではない。そこで筆者が目指したのは高尾山だ。
高尾山は東京西部にある山で、標高は599m。麓から登っていくこともできるし、ケーブルカーやリフトで途中まで行き、そこから山頂へ向かうことも可能だ。ケーブルカーを使った場合は、山頂まで1時間かからずに到着できる。筆者の手元にある少し大きめのリュックへMothershipを詰め込み、高尾山を登ってみた。
ケーブルカーを降りたあと、1号路を歩いていけば山頂まで40分程度で到着できる。この日も天気が良かったので、八王子市内をくっきりと見渡すことができた。天気が良ければ東京スカイツリーも見えるそうだが、残念ながらそこまでではなかった。
山頂へ向かっていくが、この時も平日だったにもかかわらず、初老の方や遠足の保育園児、小学生とすれ違った。相変わらず人気だな高尾山。
高尾山頂に到着したあとは、しばらく休んで奥高尾へ向かう道を進むことにした。山頂は人がいっぱいで、Mothershipを広げるスペースもなかったからだ。もみじ平手前にあるベンチでMothershipを広げる。さて、何のゲームで遊ぼうか。
実を言うと最初から遊ぶゲームを決めていたのだ。それは「バトルフィールドV」。起伏のある山中を駆け巡り、敵を見つけてそれを倒すというイメージが合うのではないかな、と。しかし実際に山道を歩き、山頂に着いたときにはその気分は変わっていた。
それは「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」(以下、SEKIRO)でしょ、と。
高尾山頂へ向かう道の途中には真言宗智山派の大本山である高尾山薬王院有喜寺(以下、薬王院)がある。いまから1200年以上前、天平16(744)年に、聖武天皇の勅令によって開かれたお寺だ。山の中にそびえ立つその伽藍はまさに「SEKIRO」の世界ではないか。天狗も祀られているところなどぴったりだ。
MothershipにヘッドセットとXbox Oneワイヤレスコントローラーを接続。雰囲気を味わうのにふさわしいシーンは「葦名城 本城」のステージだろう。ワイヤーアクションで瓦を渡り進むところは薬王院に似つかわしい。そこには本物の武士こそいないが、屋根瓦を1つ飛び越えた先には潜んでいるようにも思える。そしてそこには天狗が飛び回っているような気も。
あまりにもリアルなその光景に熱中してプレイしていると、いつの間にか周りには登山している方たちが。ここでも「何やってんだ」という目で見られてしまった。初老の方から「こういうの(PC)ができるようになれれば(使えるようになれば)いいんだけどねー」と声をかけられる始末。1人でベンチを占有してしまってすみません。
それにしても山の上のきれいな空気の中で、またとはないゲーム体験。これほどよいものはない。
ソロキャンのお供にMothership
ここまで公園、山とMothershipを連れて訪ねたわけだが、最後はどこにしようかと考えたとき、「もうこうなったらキャンプするか」というアイディアを思いついた。
筆者は高校生の時からキャンプを趣味としていたが、社会人になってからは仕事の忙しさもあって、いつの間にか行かなくなってしまった。しかし昨年、某アニメに心奪われたこともあり、キャンプ熱に再び火が付いた。それ以来、友だちと連れ立って行ったり、ソロで行ったりと、キャンプをする日々が続いている。
というわけでキャンプの予定を組み、Mothershipを持ち出すことにした。予約したのは都心近くにあるキャンプ場だ。そこは、周りは市街地なのだが、キャンプ場周辺だけがうっそうとした森が広がるという、とても珍しいロケーション。都会からいきなり自然の中に放り出される、そんな感覚に陥る不思議なキャンプ場である。
今回のキャンプ場には、実はAC100Vの電源が用意されている。昔はキャンプ場というと電源なんてもちろんのこと、文明の利器なんて存在しなかったものだが、近年キャンプが流行したこともあってか、管理棟内だけでなく、キャンプ場に備え付けられているトイレも全部シャワー付き、なんてこともよくある。訪ねたキャンプ場も同じだ。
そんなわけで電源があるため、今回は時間制限なくMothershipを楽しむことができるのだ。長時間のプレイが可能なので、じっくりとプレイできるタイトルを選びたい。さてどのタイトルで遊ぼうか。泊まったのが森林サイトだったので、森の中を駆け巡るオンラインのFPSゲームをプレイしようかと当初は思っていたのだが、Pingを測定してみたところ、ネットワーク環境があまりにも貧弱だったのであきらめた。しかしPCをせっかく長時間使えるのだから、何か楽しいものをプレイしたい。ではRPGがいいのではないか。そう思って選んだのが「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」(以下、FFXV)だ。何と言ってもキャンプするし。
テントを立ててタープを張ったあとは、テーブルをタープ下に置いてMothershipをセット。そして用意したイスに座っている筆者はまさにノクティスなのだ(と思い込む)。重いゲームである「FFXV」もMothershipの前では何ということもない。時間を忘れるほどプレイすることができた。気づいたらもう日は落ち、あたりは夜のとばりが降りてきた。
キャンプサイトではだいたい、夜22時以降は「サイレントタイム」といって、たき火などの火を落とし、テントの中に入って静かにするのがマナーとなっている。その前にキャンプ地の安寧を守る管理人さんが見回りに来たが、Mothershipを見て少し驚いた様子。やっぱり普通のノートPCとは異なり、どこにいてもその存在感は半端ないようだ。そろそろ22時近くなってきた。Mothershipを閉じてテントの中に潜り込む。「眠いな」(ノクティス風に)。
最高級のPCを持つ喜びを味わってみたいと思わないか!?
ここまで公園、山、キャンプ地と3つのシーンをMothershipとともに楽しんできたわけだが、いかがだったろうか。繰り返し述べることとなるが、最高級の環境をどこにでも持ち出せることにMothershipのアドバンテージがある。サクサクと動かないゲームはないし、もっといいマシンをプレイしたいと思ったとしても、Mothership以上に優れたPCはないのだ。
どこでも使える極上のマシン。そしてその唯一無二のステータス感。並のマシンに飽きたときには、Mothershipはとてもよい刺激を与えてくれるマシンに違いない。
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