【特別企画】

世界への挑戦がここから始まる! 「RAGE Shadowverse 2019 Autumn 予選大会」熱戦レポート

7月20日・21日 開催

会場:幕張メッセ第3ホール

 CyberZは、Android/iOS/PC用デジタルトレーディングカード「シャドウバース」の大型eスポーツイベント「RAGE Shadowverse 2019 Autumn 予選大会」を幕張メッセ3ホールにて7月20日より21日にかけて開催した。

 「RAGE Shadowverse 2019 Autumn 予選大会」は抽選で選ばれた6,000人の「シャドウバース」プレーヤーが、2019年の日本一を決める「GRAND FINALS」への出場権、さらにはその先に見える世界大会「World Grand Prix」への出場権をかけて競い合う最初の舞台だ。

 この予選大会を勝ち抜き「GRAND FINALS」へ進めるのはたったの8名であり、加えて一般プレーヤーに混ざって各所のプロプレーヤーや前大会のファイナリストなども予選大会に数多く参加しているため、この狭き門を通るには当然相応の実力が求められるだろう。今回はそんな激戦が繰り広げられた予選大会の熱気を皆様にお届けしたいと思う。

【会場に集まった「シャドウバース」プレイヤーたち】

サブイベントも充実!「GRAND FINALS」への出場者が決まる予選大会

 最初に「RAGE Shadowverse 2019 Autumn 予選大会」にて行なわれたイベントについて触れていこう。メインイベントの予選大会はDay1とDay2の2日間に渡って行なわれた。初日のDay1にプレーヤーはスイスドロー方式で6戦行ない、5勝以上の戦績を残すことでDay2へと進むことができる。

 続けてDay2でもスイスドロー方式で7試合を行ない、6勝以上の戦績を収めることで「GRAND FINALS」への参加権を掛けた「プレーオフトーナメント」へ進むことができ、勝ち残った参加者を8グループに分けたこの「プレーオフトーナメント」にて優勝した8名が晴れて「GRAND FINALS」へ出場できるのだ。これだけ多くの試合を重ね勝利し続けたプレーヤーは、運だけではなく真の実力と経験を兼ね備えた強者と言える。

 勝者の陰には敗者が存在するが、予選大会で早々に2敗してしまったり、応援などで会場に来たプレーヤーが楽しめるサブイベントも充実しているのが「RAGE」の魅力の1つだ。多くの参加者と戦い勝利することでグッズやリアルプロモカードをゲットできる「星取りバトル」と「4人フライト式トーナメント」、Day2にはエルフクラスのみの限定大会「かなしぃ杯」や、優勝すれば次の「RAGE」のDay2シード権が得られる「2Pick 大会」など非常に多くのイベントがプレーヤーを楽しませてくれた。

 実際に筆者も予選大会のDay1に参加しており、結果は4戦目で2敗し無様に敗退。勝負の世界の厳しさを身を持って体感したのだが、リタイア後もサブイベントを回ることで十分すぎるほど楽しめたのだ。参加したプレーヤーを飽きさせないイベントの運営方法は、素晴らしいの一言である。

【充実したサブイベントの数々】
予選大会やイベントに参加する事でプロモーショングッズをゲットできる

新カードパックの登場や大会直前の弱体化。大揺れの環境の中で8人のファイナリストが決定!

 次に本大会が「シャドウバース」のゲーム環境が大きく揺れた時期に行なわれたことについて触れていきたい。今回は第13弾カードパック「Rebirth of Glory / リバース・オブ・グローリー」の登場、加えて7月11日に一部のカードの弱体化が行なわれた後の初の大型大会なのだ。ナーフ後に頭角を現してきたデッキタイプもあれば、ナーフの影響を受けながらも依然その強さを維持し続けているデッキタイプも存在する。

 現環境を考察するに「ヴァンパイア」、「ビショップ」、「ウィッチ」の3リーダーのデッキが非常に強力なため、大会での使用率も高いと想像されていた。となれば当然ミラー戦を意識したプレイや構築、別リーダーを使用した際のメタゲームを考えなければならないため、ナーフ後1週間での大会というのは準備期間も短く、プレーヤーとしての実力が試される環境であったと言って良いだろう。

 そんな環境の中行なわれた予選大会は想像以上に激しい戦いの連続だった。筆頭とされていた3リーダーのミラー戦は勿論数多く発生するが、同じリーダでも違うデッキタイプであったり、同タイプのデッキであっても細部の違いが垣間見える試合が多かった。加えて予想されていた3リーダー以外のリーダーが勝利を収めたり、カードを使用するタイミング1つを取っても様々な戦略が絡んでいたりと、非常にハイレベルな戦いが多かったと言える。

【環境トップデッキを使用した試合の数々】
機械、復讐、進化と幅広い種類のデッキタイプが存在するヴァンパイア
回復によって盤面のパワーを底上げできるエイラビショップ
機械かスペルブーストかで戦い方が大きく変化するウィッチ

 このハイレベルな試合を随時わかりやすく実況、解説していたコメンテーターの実力の高さもが試合観戦をより面白くする。平岩氏と友田氏による熱い実況、まる氏とSOS氏のプレイヤー目線の非常にわかりやすい解説、そしてゲストコメンテーターのkeisuke3氏とROB氏による鋭い指摘など、配信卓にはこれ以上は無いほど豪華な面々が揃っていた。実況開設の合間に挟まるダジャレで場が和んだりと、視聴していて飽きの来ない見事な配信だった。気になる人は是非OPENREC.tvのアーカイブをチェックしてほしい。

対戦と実況に集中しているプレーヤーたち

 さらに今回の予選大会はゲームとしての熱い展開に加えて人間的なドラマとしての面白さも加わっていたように感じる。プロプレイヤーに一矢報いる一般参加者とのバトルや、逆に過去に栄光を掴んだプレーヤーが勝負所で意地を見せたりと、1つ1つの試合が非常にドラマチックだったのだ。これも様々なプレーヤーが多く入り混じる予選大会ならではの魅力と言えるだろう。

【予選大会ではどのようなマッチングが起こっても不思議ではない】
前回のRAGEにて「ふぇぐ」選手と激闘を繰り広げたTS potwasher選手も登場。風邪気味ながらも準優勝者の意地を見せる

 そんな2日間に渡る激戦を経て、8名のファイナリストがついに決定した。どの選手も数多の戦いを乗り越えた猛者であることに違いないが、そんな中でも筆者は配信卓に2度出場した「ぼんち/APG」選手に注目している。初の女性ファイナリストということもさることながら、「プレーオフトーナメント」決勝戦の「Asworld」選手との第3バトルで見せた「ヴァンパイア」のミラー戦が非常に熱かったのだ。

 両者ほぼ同タイミングで「堕落の漆黒・アザゼル」を進化させ「復讐」状態へ。加えて「真紅の抗戦者・モノ」と「レイジコマンダー・ラウラ」を使ったリーサル狙い等、お互いの戦略が同じだからこそ見れる熱い戦いがそこには存在した。終盤で発生したプレイミスの際にも全力で落ち込む姿が見られたが、それでも最後まで戦い続ける姿に胸を躍らせた視聴者も少なくないだろう。簡易的な表現となるが、両選手とも純粋に「カッコいい」と思える、「RAGE Shadowverse 2019 Autumn 予選大会」の最後を飾るに相応しい試合だった。

【プレーオフ決勝戦第3バトル】
一度のプレイミスを乗り越え「ぼんち/APG」選手が見事女性初のファイナリストへ

 予選大会を勝ち抜いた8名の選手は次に9月21日に開催される「GRAND FINALS」にて雌雄を決することになる。優勝者には400万円の賞金と世界一を決める「World Grand Prix」への出場権が与えられる非常に重要な戦いだ。「GRAND FINALS」開催までにゲーム環境の考察が進んでTireが変化したり、今後出場選手のPV動画が作成されるなど、今後も「シャドウバース」から目が離せない展開が続くだろう。2カ月後の「GRAND FINALS」では一体どのようなドラマが待っているのか。今から非常に楽しみである。

【勝ち残ったファイナリストたち】
「GRAND FINALS」でも熱い戦いに期待したい