【特別企画】
関西最大級のLANパーティ「第4回PACLAN」参加レポート
オシャレな空間でゲームを遊び尽くそう!「SAMURAI SPIRITS」大会なども開催
2019年7月1日 00:00
- 6月29日開催
- 会場:グランフロント大阪 タワーA37階
eスポーツイベントやチーム運営を行なうPACkageは6月29日、LANパーティーイベント「第4回PACLAN」をグランフロント大阪にて開催した。
LANパーティーとは、参加者がゲーム機やPCを持ち込み、好きなゲームを自由に遊ぶイベントのこと。PACLANは、学生による大阪のベンチャー企業「PACkage」が主催するLANパーティーで、2018年12月に第1回が開催されてから今回ですでに4回目を迎える。
数日夜通しで行われることの多いLANパーティーとは違い、PACLANは1DAY開催で、参加費は無料となっており、定期的に関西のゲーマーたちが交流できるLANパーティーとして定着してきている。 また、会場はグランフロント大阪の37階というLANパーティーとしては他に類を見ない高層階で、オフィスビルのお洒落な空間でゲームを遊べるのが特徴となっている。
当日はあいにくの空模様となってしまったが、参加者の熱はその程度では引き下がらない。イベント開始前から大荷物を持った人が続々と集まり、お昼頃には多くの人で賑わいを見せていた。参加者はPC、Nintendo Switch、PS4からレトロゲームまで持ち込み、多種多様なゲームを思い思いに遊んでいた。
筆者はゲームライターとして取材をしながらではあるが、筆者も1人のゲーマーとして、LANパーティーに参加してみた。実はLANパーティーに参加するのはこれが初めてだ。写真を撮りながら会場を回っていると、格闘ゲーム「ストリートファイターV」をプレイしている参加者の方がいたので、少し勇気を出して声をかけてみることに。
お相手の方は快く迎え入れてくれ、聞けば最近このゲームを始めたばかりということで、僭越ながら筆者が持つ数少ない知識をレクチャーすることに。試合とトレーニングモードでの解説を繰り返しながらプレイし続け、気づけば3時間以上も熱中してしまった。その場で出会った人と時間を忘れてゲームが出来る、まさにLANパーティーの醍醐味を味わう事が出来た。
LANパーティーでは、参加者がゲームを持ち寄って遊ぶだけでなく、ゲリラ的なゲームイベントも魅力のひとつだ。PACLANでははじめに「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」を使用した大会が開催された。
「初心者大歓迎」という言葉に釣られ、普段オンライン対戦では全く勝てない筆者もエントリーすることに。試合は2対2のチーム戦となり、自分と組む事になる人に申し訳ない気持ちでいっぱいの中、名前を呼ばれて急に大会の緊張感に襲われ始める。同じチームメイトとなった「あきら」さんが気さくに挨拶を交わしてくれたので、緊張も少し解れていよいよ勝負開始となった。
一応、下手なりにも発売日からプレイしていたのが功を奏したのか、あきらさんにも助けられつつ1回戦を突破。「大会で勝つってこんなに嬉しいのか!」と勝利の喜びに浸っていたが、2回戦では上級者チームと当たり完膚なきまでに叩きのめされてしまった。現実を思い知らされる形となったが、大会での敗北の悔しさもしっかり味わうことが出来た。
そして、せっかく同じくチームになったご縁という事で、あきらさんとお話もさせていただいた。あきらさんはボードゲームが大好きとのことで、詳しくない筆者のためにボードゲームの魅力やいろんな面白いルールを説明してくれた。こういった偶然の出会いから思わぬ繋がりが生まれるのも、LANパーティーの魅力と言えるだろう。
続いて、6月27日に発売したばかりの「SAMURAI SPIRITS」の大会も開催された。こちらは発売元であるSNKからの公式サポートを受けており、発売からまだ3日目のタイトルで、いち早く“一番強い奴”を決める戦いの火蓋が切られた。
「SAMURAI SPIRITS」は今まで触れたことがなく、侍のサの字も知らない筆者だが、先ほど大会の酸いも甘いも知ってしまったため、当たって砕けろの精神で記念参加。
大会は1対1の、2ラウンド1本先取で行なわたが、試合が始まるまでに最低限の操作方法を覚えようとしたところ、開幕すぐに名前を呼ばれて焦りに焦ってしまう。頭が真っ白な状態での試合となったが、やはりそこは発売からまだ3日目のタイトル。他の参加者も初心者が多く、大きい攻撃が当たれば一撃で体力の3割が減るゲーム性も相まって、運良く1回戦を勝利。ガチャガチャプレイではあったものの、劣勢から逆転に成功した勝利は格別なものであった。
しかし、2回戦にもなると経験を積んだプレイヤーたちが続々と勝ち上がっており、レベルの高い試合が繰り広げられた。筆者もなんとか1ラウンド取る事には成功したが、しっかりコンボや必殺技を決められて2回戦敗退となってしまった。
また、会場では、LANパーティー参加者に対して最新の商品をアピールするため、ハイスペックゲーミングスマホ「Black Shark2」の出展も行なわれていた。スマホゲームをプレイする事も多い筆者だが、普通のスマホとどれだけ性能が違うのかが気になり、こんな機会も滅多にないので触らせてもらうことに。
「PUBG MOBILE」をプレイしてみたところ、さすが最高峰のスペックを誇るゲーミングスマホと言うべきか、とにかく動きが滑らか。動作のレスポンスが早く、ゲーム中にストレスを感じる場面は特になかった。PUBGのようなゲームはめっぽう苦手で普段全くプレイしないのだが、なんと1キルを取る事に成功。間違いなく「Black Shark2」の性能に助けられたと言えるだろう。
楽しいパーティーもあっという間に終了の時間が近づき、最後はどんなにゲームが上手かろうと関係なしのじゃんけん大会が開催。欲しい景品を自らの手(グー、チョキ、パー)で勝ち取るべく、“参加者皆平等”の激戦が繰り広げられた。
たとえじゃんけん大会であっても皆本気。中には「俺グー出します」、「じゃあパー出します」といった高度な心理戦に持ち込む場面も見られた。じゃんけんは、様々なゲームジャンルのゲーマーたちが垣根を越えて平等に遊べる"究極のゲーム"と言えるのかもしれない。
筆者は今回初めてLANパーティーに参加したのだが、「上手く楽しめるだろうか……?」と少し不安を覚える中での参加だった。しかし始まってみればそんな心配は杞憂に過ぎず、予想を超える楽しさで夢中になり、気づけば終わりの時間を迎えてしまった。
今は遠く離れた人とでもゲームが出来る便利な時代だ。だが今回のPACLANでは、子供の頃は当たり前のように享受していた、"皆で集まってゲームをする楽しさ"を改めて思い出す事が出来た。ましてや、100人以上が集う空間でゲームを遊ぶ機会なんて滅多にないだろう。そんな感情を大人になった今でも実感できて、ありがたい気持ちでいっぱいだ。
「LANパーティーに興味はあるけど、1人で参加するのは不安……」という方も大勢いると思う。もちろん交流して皆と遊ぶのも醍醐味の一つであるが、強制的に誰かと交流する必要性はまったくない。1人でとことん自分の好きなゲームをプレイするも良し、他の人のプレイやイベントを観戦するも良し。ゲームが好きであれば誰でも参加でき、自分に合った楽しみ方が出来るのがLANパーティーであり、PACLANにはそれを受け入れる空間があった。
また、会場はとてもアットホームな雰囲気に包まれており、皆で声を掛け合ってゲームをする姿もあれば、ゲームに興味を持った他の参加者に優しく解説してくれるプレイヤーの姿もあった。初対面であれ、参加者は全員「ゲームが好き」というこれ以上ない共通点を持っている。皆それを知っているからこそ、そんな温かい空間が生まれるのだろう。
「PACLAN」は今後、毎月開催を目標にしているとのこと。少しでもゲームが好きで、関西でLANパーティーに参加してみたいという人は、次回からぜひ参加してみてはいかがだろうか。