インタビュー

「ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン」開発者インタビュー! 遺戦品には「こんな性能いいんだ…」な“壊れ性能”もあるらしい

【ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン】
10月9日 発売
価格:
本体セット 5,990円
DLC 2,990円

 カプコンから、「ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン(以下:ダークアリズン)」が10月9日にリリースされる。本作は2024年に発売された「ドラゴンズドグマ 2」の大型拡張コンテンツ。大型DLCとしてだけでなく、新たに全ての要素をコンプリートしたNintendo Switch2版での発売も予定されている。

 「ダークアリズン」では、新天地「ノルガン」を舞台とした新たなストーリー「滅びの王土」を中心に展開。チャレンジコンテンツ「忘れられた試儀」やバトル戦略を大幅に拡張するハクスラ要素「遺戦品」の登場など、期待の高まる内容となっている。

【『Dragon's Dogma 2: Dark Arisen』 Announcement Trailer】

 本稿では、そんな本作の制作に携わったクリエイターに行なったインタビューをお届けする。インタビューしたのは、ディレクター・木下研人氏、プロデューサー・大山直人氏、プロデューサー・平林良章氏の3名。本作ならではの魅力やこだわりにぜひ注目して欲しい。

ディレクター・木下研人氏
プロデューサー・大山直人氏
プロデューサー・平林良章氏

――今回新たにSwitch2版をリリースする形式になった意図や経緯は何でしょうか?

大山氏:Switch2版を追加した背景は、直近でも様々なタイトルでREエンジンを用いてSwitch2対応をしておりまして、「カプコン内でも移植のノウハウが蓄積されて土台が出来上がっていた」というバックボーンがあります。

 その中でも開発の中で「ドグマ2」も問題なく行けるという判断が下りまして、今回リリースに至りました。Switch2ならではの専用機能のようなものは無いのですが、携帯モードでいつでも「ドラゴンズドグマ 2」の世界観を楽しめるというのが一番の強みになっているのではないかと思っています。

平林氏:以前から「『ドグマ2』を少しでも多くのお客様に届けたいよね」という想いの中で、希望的観測としてSwitch系統のコンシューマー機をメインとしているユーザーの皆様への意識は我々も持っていたんですよね。

 ただ「ドグマ2」の発売当時はそちらのプラットフォームでの同時開発は難しく、志半ばで発売を迎えてしまったという経緯があります。

 そんな中、今回「ダークアリズン」の開発にあたってチームがリスタートした際に技術的な側面での問題は解決できる環境でしたので、チーム一丸となってSwitch2への移植にこぎつけた形になります。

大山氏:Switchの方では初代の「ドラゴンズドグマ:ダークアリズン」をプレイできる状態でしたので、任天堂さんのハードでも「ドグマ」を遊んでいただけているユーザーの方がいらっしゃることは分かっていました。そこで、改めてお届けできる形に辿り着けて良かったなと思っています!

【Switch2版のゲーム場面】

――「滅びの王土」や「忘れられた試儀」などの追加要素はプレイ時間でいうとどれ位遊べるボリューム感なのでしょうか?

大山氏:新ストーリーの「滅びの王土」は物語のクリアまでだと大体15~20時間前後ぐらいを想定しています。「忘れられた試儀」に関しては12種類のダンジョンが用意されているのですが、1つあたり大体30分~1時間程度のボリューム感ですね。

 そこに加えて「ノルガン」ではメインストーリーだけでなく様々なサブクエストや探索要素も用意されていますので、合算するとDLCだけでも25時間以上は遊べる内容になっていると思います。

――今回の試遊プレイではファストトラベルのポイントがかなり細かく配置されていると感じたのですが増えているのでしょうか?

木下氏:「ノルガン」は面積比ですとファストトラベルポイントは密に配置していますね。加えて自由にポイントを配置できる「礎」も幾つか用意しているので、ゲーム体験としてはかなりファストトラベルしやすいと感じるかと思います。

 というのもゲームの性質上「ノルガン」はかなり難易度の高いエリアになるという事と、「遺戦品」を入手して鑑定のために拠点へ戻るといった行為が頻発すると思います。その際に自分が探索で足を伸ばしていた場所まで比較的戻りやすい設計にしたかったという経緯がありますね。

――話題に上がりましたファストトラベルポイントを自分で設置できる「礎」はゲーム内で入手できる個数が限られているアイテムになるのでしょうか?

木下氏:「ダークアリズン」でもゲーム内で入手できる総量が限られているアイテムになりますね。「ノルガン」では4つ入手できるアイテムとなっています。

――様々なスキルを持つ「遺戦品」ですがこちらの仕様について詳しくお伺いできればと思います。

木下氏:「遺戦品」には大きく分けて2つのスキルがありまして、攻撃系の「カスタムスキルEX」と呼んでいる本編で元々登場していたスキルのアッパー版となるスキルと、「特殊性能」と呼んでいる装備限定のアビリティのようなものが存在します。

 「カスタムスキルEX」に関しては「遺戦品」の武器に付随するスキルになりまして、「特殊性能」に関しては武器と防具のどちらにも付随する事があるスキルといったイメージです。

 この2つが鑑定の際にランダムで付与されるのが「遺戦品」の主な仕様になります。

――「遺戦品」でしか入手できないようなスキルも存在するのでしょうか?

木下氏:「遺戦品」の武器に付随するのは元々あるスキルとそのアッパー版である「カスタムスキルEX」になります。一方で、全く新しいスキルも各種ジョブごとにしっかり用意しているので、それは別の経路で入手できるように用意しています。

カスタムスキルEX

――PV内では初代「ドグマ」でのみ登場していたスキルによく似た映像が確認できましたが、復活するスキルなどもあるのでしょうか?

木下氏:そうですね!全ジョブでそういったスキルの拾い方をしている訳ではありませんが、一部のジョブでは今回から新しく実装している方のスキルとして初代「ドグマ」から復活させている内容もあります。ぜひスキルビルドの選択肢として楽しんでいただければと思います。

――「遺戦品」で付与されるスキルで個人的に必見のスキルなどはありますか?

木下氏:情報の公開的にどこまで話して良いのか少し戸惑っちゃいますね。(笑)

 序盤で入手できる「遺戦品」でも十分ユニークな内容のスキルは幾つも用意しているのですが、ゲーム後半によりレベルの高い「遺戦品」を入手しますと「こんな特殊性能(追加して)いいんだ……」と思うような若干跳ねた意味での“壊れた性能”を秘めたような物も用意しています。

 敵も当然ストーリーと共に強く過酷になっていきますので、ご自身のプレイスタイルと合わせてどのような組み合わせの装備が一番自分にフィットして“跳ね感”を楽しめるかといった部分は十全に意図して作っています。ぜひお楽しみいただければと思います。

――「忘れられた試儀」などのチャレンジ要素はどのぐらいの攻略難易度を想定して作りましたか?

木下氏:「ドグマ」シリーズはレベルシンクのようなシステムを使っていないので、最高レベルまで育て上げた熟練プレイヤーの皆さんからするとステータスの数値的にも皆さんが格上になります。なので、ちょっと戦いやすさを感じられる所かなと思います。

 ただ今回ユーザーの皆様からのお声に応えまして10月9日の「ダークアリズン」発売に合わせて「ハードモード」の実装が決まりました。絶対に「ハードモード」でプレイした方が良いとは言わないのですが、腕に自信のある皆さんやオーバーレベルに育った覚者で遊ぶ場合には「ハードモード」で遊んでみるのも選択肢の1つじゃないかなと思っています。

忘れられた試儀

――「忘れられた試儀」は繰り返し遊べるような形のチャレンジ要素なのでしょうか?

木下氏:まず前提として“初めて行く時の体験を一番大事にしている”というのは間違いないですね。

 ただシステムとしては繰り返し楽しんでいただけるように2回目以降挑戦する際に魔物のセットなどが変化するように作られています。魔物を倒す事で入手できる強化素材などもありますので、そういった要素を吟味して自分のキャラクターのビルドに合わせてダンジョンを選ぶ楽しさもある形にしてますね。

大山氏:他にも、「忘れられた試儀」ではそれぞれ初回時に一番奥に到達してクリアするとユニークな装備を入手できるようにしています。こちらは「ノルガン」で入手する「遺戦品」と違って強化ができる装備になりますので、入手できるアイテムによっても違う楽しみ方ができると思います。

――「ハードモード」に関しまして、こちらの難易度への変更は現在遊んでいるデータでもすぐに可能なのでしょうか?

木下氏:すぐに切り替えが可能です。「カジュアル」に切り替えがすぐできるのと同じで、「ハードモード」への切り替えも既存のセーブデータで可能です。

 ただ1点だけ注意して頂きたいのが切り替えは一方通行になりますので、モードを切り替えるとそのゲーム周回をクリアしないと戻せなくはなりますね。

――「ハードモード」ならではの特徴などはあるのでしょうか?

木下氏:ゲーム難易度が高くなるのは勿論ですがメリットもありまして、経験値であったり……あとはその……ちょっとしたボーナスというか……何て言うんですかね。(笑)

 「ハードモード」ならではの報酬というか、少し下駄を履いた内容になっていたりみたいなものはお楽しみいただければと思います。

大山氏:とはいえ、「ハードモード」に関しては戦闘が好きなプレイヤーに向けての“やり応え”の部分として提供する形になりますので、ビギナーや戦闘が苦手な方が無理して選んで頂く必要は無い形にはしています。

――かなりやり応えのある攻略難易度になっているんですね……!

木下氏:そうですね!それこそニューゲームで「ハードモード」選んで遊ぶことも可能です。

 その場合は勿論本編全体を通してよりスリリングな戦いを楽しんでいただけるようにチューニングしています。例えば本編中にレベリングをし過ぎて後半戦での戦いが簡単だったと感じている方も最初から「ハードモード」で遊んでいただくと新しい冒険を楽しめるんじゃないかとも思っています。

――「ポーン」の新要素について仕様やこだわりがあれば教えてください。

木下氏:キャラクターエディットの面ですと新しい服装・髪型・タトゥーなど幅広く追加した形になるのですが、この新しい容姿に関しては今回の舞台「ノルガン」を意識した極北の地ならではのデザインを楽しめる形にしてますね。

 他にもゲーム的な側面ですと今後のアップデートも踏まえてプレイヤーとポーンの動きの連携であったり、「ポーン」の特徴となる新しいスペシャリティや命令の追加だったり、特徴的なもので言いますと「竜憑き」になっている「ポーン」に対する新しい遊びのアプローチなど……色んな物を入れました。

ポーン追加アクション

大山氏:基本的な「ポーン」との新たな連携アクションに関しましては、8月末のタイトルアップデート側でも土台部分は配信する予定ですので、ぜひそちらでもお楽しみ頂ければと思います。

 またデザインの拡張に関しましても「ノルガン」のテイストに則した物に加えて、今までの「ドラゴンズドグマ」の世界観にしてはちょっと“はっちゃけ過ぎている”と感じるような物も一部あります。新しく冒険を始める方も久々にプレイする方も新鮮な気持ちで楽しめる内容になっているんじゃないかと思います。

――「ダークアリズン」と聞くと前作の「黒呪島」を思い出しますが、今回も似た系譜のコンテンツがあったりするのでしょうか?

平林氏:ノーコメントでいきましょう。(笑)

 今回のインタビュー時期でもユーザー様にいい塩梅で何かを伝える事はできるのですが、やはり冒険というのは未知な物に向き合う楽しさもあると我々思っていますので……。楽しみにお待ちください!

大山氏:ただこう言ってしまうと「『黒呪島』を隠しているんじゃないか」と思われてしまうかもしれないので一応補足しますと、「黒呪島」を作ったりはしてないです。(笑)

 あくまで「ノルガン」という新しい地域で遊んでいただける物を色々と用意していますという事で!

――最後に今回始めるビギナーや「ドグマ」ファンに向けて一言ずつお願いいたします!

木下氏:僕の方からは皆さんの「まだドグマを遊びたい!」「頼むぜカプコン!」という声をエネルギーにこの「ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン」を制作する事ができました。

 皆さんが仰られていたリアルな冒険感を底上げしつつ、様々なアップデートや新コンテンツの両面を一生懸命作ったので、諸々込みで新しい体験などを楽しんでいただきたいと思っております。よろしくお願いいたします!

大山氏:僕の方からはまず既存のユーザーさんに対しては2回目のタイトルアップデートについて、色んな感想を頂けたらと思っています。(編集部追記:第2回目のタイトルアップデートは9月2日配信予定)

 現状ですとまだ配信前なのでドキドキ半分期待半分といった気持ちではあるのですが、よく色んな方のコメントなどをエゴサして見ていますので優しい言葉でコメントして頂けたらと思います。(笑)

 Switch2版から新しく「ドグマ2」を始める皆さんに関しては10月9日からという形にはなるのですが、今作は「ドラゴンズドグマ2」の本編部分と合わせて追加要素もセットで楽しめる内容となっていますので、ぜひ0から始めてこの世界での冒険を楽しんで頂けたら嬉しいです。

平林氏:大山君のコメントが素晴らしかったので私からは1つだけ。(笑)

 Switchでは元々「ドラゴンズドグマ:ダークアリズン」を出していて、今回の「ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン」に関してはSwitchへの移植は実現はできなかった所があるのですが、今回チーム全員の努力とREエンジンチームの尽力であったり、他チームの先人の知恵によってSwitch2版という形で「ダークアリズン」プロジェクトの中で同時ローンチを実現できました。

 1つのプラットフォームに偏ったコメントにはなりますけれども、ようやく新たなプラットフォームへの道筋が立って皆様にお届けできる形になりましたので、ぜひこれを機会に「ドラゴンズドグマ:ダークアリズン」を遊んでいた皆さんにも「ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン」を楽しんでいただけると幸いです。

――ありがとうございました!

 ファンの声援を力に様々なパワーアップを果たす事ができた「ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン」は10月9日にリリースとなる。ぜひこの機会に自分に適したプラットフォームで冒険の旅を始めてみてほしい。