レビュー
ゲーミングスマホ「ROG Phone 9 Pro Edition」レビュー
ユニークで堅実なゲーミングスマホ。背面ディスプレイでミニゲームが遊べる「AniMe Play」搭載
2025年3月26日 10:00
- 【「ROG Phone 9」シリーズ】
- 3月28日 発売予定
- 価格 ROG Phone 9:159,800円
- ROG Phone 9 Pro:189,800円
- ROG Phone 9 Pro Edition:239,800円
2018年より続くASUSのゲーミングスマートフォン「ROG Phone」シリーズ。その2025年最新モデルとなる「ROG Phone 9」の日本国内モデルが間もなく発売される。ラインナップは通常版の「ROG Phone 9」とユニークな機能を追加した「ROG Phone 9 Pro」、メモリとストレージを増量し、外付けクーラーやケースなどが付属する「ROG Phone 9 Pro Edition」も用意する。
いずれのモデルも2025年のゲーミングスマホとして、非常に高いパフォーマンスを備えているほか、「ROG Phone 9 Pro」では背面に648個のプログラマブルなミニLEDを使用した「AniMe Vision」と呼ばれるサブディスプレイを搭載。さらにその「AniMe Vision」でミニゲームがプレイできる「AniMe Play」が追加されている点も非常にユニークだ。
ゲーミングスマートフォンとしての性能の高さに加えて、こうしたユニークな機能を搭載した「ROG Phone 9 Pro」の実際の動作や使い心地はどのようなものか。今回は最上位モデルとなる「ROG Phone 9 Pro Edition」をお借りできたので、ゲームプレイ時のパフォーマンスや新機能の様子などについてチェックしていこう。
ハードウェアスペックはAndroidスマートフォンの最先端。付属品もゴージャス
まずは「ROG Phone 9」シリーズの主な仕様をチェックしていこう。全モデル共通の仕様として、SoCはクアルコム社の最新チップ「Snapdragon 8 Elite」を搭載し、CPUは4.3GHzオクタコア、GPUはAdreno 830となっている。メモリーはLPDDR5X、ストレージはUFS 4.0規格を採用。6.78型の有機ELディスプレイは2,400×1,080ドット、リフレッシュレートは165Hzだが、ゲームプレイ時に「Game Genie」アプリから設定すると185Hzまで拡張される。
通常モデルの「ROG Phone 9」はメモリ12GB/ストレージ256GBモデルと、メモリ16GB/ストレージ512GBモデルを用意。背面にはシンプルなドットマトリックスのサブディスプレイを備えている。続いて「ROG Phone 9 Pro」はメモリ16GB/ストレージ512GBとなり、背面には前述のミニゲームがプレイできる「AniMe Play」対応のサブディスプレイ「AniMe Vision」を備える点が特徴だ。
そして、今回紹介する「ROG Phone 9 Pro Edition」はメモリが24GB、ストレージは1TBに増量し、外付けCPUクーラー「AeroActive Cooler X Pro」やケースなどが付属する最上位モデルとなっている。
ROG Phone 9 Pro | ROG Phone 8 Pro | |
---|---|---|
SoC | Snapdragon 8 Elite | Snapdragon 8 Gen 3 |
冷却システム | GameCool 9 クーリングシステム | GameCool 8 クーリングシステム |
メモリ | 16GB LPDDR5X(Editionは24GB) | 16GB LPDDR5X(Editionは24GB) |
ストレージ | 512GB(Editionは1TB) | 512GB(Editionは1TB) |
ディスプレイ | 有機EL 2,400×1,080ドット、最大185Hz | 有機EL 2,400×1,080ドット、最大165Hz |
アウトカメラ | 5,000万画素(メインカメラ、Sony LYTIA 700 1/1.56インチ、6-axis Hybrid Gimbal Stabilizer 4.0)、3,200万画素(3倍望遠カメラ、1/3インチ)、700万画素(超広角カメラ) | 5,000万画素(メインカメラ、Sony IMX890 1/1.56インチ、6-axis Hybrid Gimbal Stabilizer 3.0)、3,200万画素(3倍望遠カメラ、1/3インチ)、700万画素(超広角カメラ) |
フロントカメラ | 3,200万画素 RGBWセンサー、超広角レンズ | 3,200万画素 RGBWセンサー、超広角レンズ |
バッテリー | 5,800mAh、65W急速充電、ワイヤレス充電(Qi 1.3) | 5,500mAh、65W急速充電、ワイヤレス充電(Qi 1.3) |
eSIM | 対応 | 非対応 |
サイズ | 163.8×77×8.9mm、227g | 163.8×76.8×8.9mm、225g |
価格 | 189,800円 | 179,800円 |
前モデルの「ROG Phone 8」シリーズを踏襲したオーソドックスなスマートフォンらしいデザインとなっており、背面はかなりガッツリと出っ張るカメラ部分が特徴的。斜めのラインで「AniMe Vision」のエリアが明確に分かるように区切られている。
本体底面は3.5mmイヤフォンジャックやSIMスロット、USB Type-C端子を搭載。左側面にもUSB Type-C端子を備えており、縦持ち時でも横持ち時でも底面部から充電可能な仕組みとなっている。右側面には電源ボタンとボリュームボタンのほか、両端部は同社のゲーミングスマホの定番機能「Air Trigger」を備え、内蔵する超音波センサーで疑似的にボタンとして利用できる。
パッと見だと普通のスマートフォンのようだが、シンプルだからこそ「AniMe Vision」の存在が一際輝く。デフォルトではロゴ表示のほか、バッテリー残量や時間の情報が入れ替わりで常時表示されており、夜の街を照らすネオンのような存在感だ。なお、常時点灯のほか、消灯タイマーを設定して夜は消灯させるといった動作も設定できる。「AniMe Vision」の設定については「Armoury Crate」アプリで変更可能だ。
冷却についてはSoCを本体中心に搭載し、さまざまな高性能熱伝導材料を活用した「GameCool 9 クーリングシステム」を採用。加えて、付属の外付けCPUクーラー「AeroActive Cooler X Pro」を併用すると、かなりの冷却性が期待できる。
実際の動作を見てみると、ベンチマーク実行時や高品質なビジュアルの3Dゲームを長時間プレイしていると、スマートフォン単体では温度が50℃以上まで上がってしまう場面も見られた。本体のクーリングシステムも進化しているが、SoCの性能が向上するほど発熱量も増加するため、スマートフォン単体で冷却するのはやはり限界がある。だが「AeroActive Cooler X Pro」を併用すると、前述と同じような場面であっても、温度は最大35℃前後となり「AeroActive Cooler X Pro」の冷却性能の高さが実感できた。
一方で「AeroActive Cooler X Pro」の動作時はそれなりにファンの回転音が聴こえる。自宅では問題ないが、公共の場などでは風切音が目立つので、使用する場所が選んだほうがよさそうだ。ファンの回転数などの設定については「Armoury Crate」上で変更が可能で、ゲーム毎の設定などが行なえる。
さらに向上したパフォーマンス!その性能は2025年の最高クラス
続いては各種ベンチマークのスコアについて見ていこう。定番のベンチマークソフト「AnTuTuベンチマーク」のスコアについては289万1,396ポイントとなった。以前筆者がレビューした「ROG Phone 7」は160万ポイントだったため、2年も経つとスコアの向上が著しい。
Android版3DMarkの「Wild Life Extreme」は5,600点で、こちらも「ROG Phone 7」の頃と比べて倍近く性能が向上。平均フレームレートも33.42となっており、SoCの進化を感じた。その他、「Solar Bay」が9,461点、「Steel Nomad Light」が2,065点、Android版PCMarkの「Work 3.0」は27,584点、ストレージ速度を計測する「Storage 2.0」のスコアは210,070点となっており、いずれもパフォーマンスの向上が確認できた。
意外とクセになるミニゲームの数々!背面のサブディスプレイで遊ぶ「AniMe Play」
次はゲーム機能についてチェックする。先ずは「ROG Phone 9 Pro」シリーズのみ楽しめる「AniMe Play」をプレイしてみた。こちらは「Armoury Crate」からではなく、アプリ一覧から「AniMe Play」を起動する事で、専用のランチャーが起動する。
「AniMe Play」で遊べるゲームはジャンプやしゃがみで障害物を回避する「疾走ランナー」、壁や自分の体に当たらないように画面内の餌を食べていく「スネークゲーム」、左右移動で敵をかわしながら自動で発射されるショットで敵を倒すシンプルシューティング「エアロインベーダー」、バーを操作して弾が下に落ちないようにしながら、上部のブロックを崩していく「ブロック崩し」の4本だ。
いずれも画面下部の赤色LEDをスコア表示に利用し、ゲームエリアを白色LEDで行なっている。操作には先ほど紹介した「AirTrigger」の左と右をそれぞれタップしてプレイする。
いずれのゲームもルールはシンプルで「疾走ランナー」は強制横スクロールで、ダッシュする謎の生物をジャンプとしゃがみの操作のみで操作しながら、目の前の迫る障害物を回避する。しゃがみ操作はレベルが上がるまで使用することはないが、500ポイントまで遊ぶと難易度が上がり、しゃがみ操作も必要になる。1度でも障害物などに当たるとゲームオーバーになる。
「スネークゲーム」は操作にややクセがあり、左のトリガーを押すと進行方向に応じて左か上に向きを変え、右のトリガーを押すと右か下に向きを変える。例えば左に向かっている時に左のトリガーを押すと上を向くし、右のトリガーを押すと下を向く。上に向かっている時に左のトリガーを押すと左を向き、右のトリガーを押すと右を向く。この特徴を頭の片隅に置いておけば、後はドット単位のエサをどんどん食べて大きくなっていく。
「エアロインベーダー」は左右移動のみのシンプルなシューティングゲーム。3機の自機が用意されており、画面下部の左側にアイコンで残機が表示される。3機やられるとゲームオーバー。ポイントはどの敵も1撃では倒せず、小さな隕石で3発、大きな隕石で5発必要になること。一定時間ごとに幅の広いレーザーを放つ敵が出てくる。倒せそうにないと感じたら早めに回避するのが攻略のポイントだ。
「ブロック崩し」は左右にバーを動かして、画面上を跳ね回るボールを落とさずに拾い続けつつ、画面上のブロックを消していくシンプルなルール。ゲームスタート時には「LEVEL 1」と表示され、全てのブロックを消すとクリアとなる。どんどんレベルが上がると、ブロックの配置も変化していく。ボールの速度は変化しないが、ブロックに当たるとボールが増えたり、バーが伸びたりするパワーアップ要素がある。うまく大量のボールをコントロールして、ガンガンブロックが消えていくようなプレイがうまく決まるとめちゃくちゃ気持ちいい。
いずれのゲームも、ゲームに疲れた時の息抜きに使うのにちょうどいい手軽さだ。記録に残るのはハイスコアのみ。背面のLEDディスプレイを使用するので、録画などはできず、ポーズ機能もないので、やられたらそこまでという潔さがまた心地よい。メインディスプレイ側のロックを解除すれば自動的にゲームも終了となる。
ちなみに全てのゲームにBGMが付いているのだが、このBGMがどれもこれも最高なのだ。耳心地がよく、ゲームを遊ばなくても流しておきたくなるくらい、シンプルながらリズミカルでそれぞれのゲームに合った雰囲気のBGMが割り当てられている。
既存タイトルも快適、サクサクヌルヌルプレイ!
ここからはスマートフォン用ゲームの動作についてチェックしていこう。なお、動作モードは常にゲーム動作向けの「Xモード」を利用、リフレッシュレートは165Hzでチェックした。
「ROG Phone」シリーズで定番の多機能ゲームランチャー「Armoury Crate」は動作モードの切替や、インストールしたゲームライブラリのタイトル画像を好みのスクリーンショットに変更したり、ゲーム起動時にどのモードで起動するかといったカスタマイズが行なえる。
ゲーム起動中の各種制御は「Game Genie」で可能。画面上部両端から画面中央へスワイプすると、「Game Genie」が起動する仕組みとなっており、リアルタイム情報設定を有効にすると、画面内に常時、フレームレートや本体温度、CPU/GPU使用率、バッテリー残量、現在時刻などの情報を表示させることができる優れものだ。
最初は「ROG Phone 7」でも快適に動作していた「アズールレーン」(リリース:Yostar、開発元:Manjuu、Yongshi)から見ていこう。3D関連は全て最高設定にした上で、解像度は2Kで試している。こちらはゲーム側でフレームレート上限が60fpsに設定されており、今回も当然のようにほぼ60fps前後を維持し続けたが、今回は新たに登場した「交流宿舎」の動作についても触れておきたい。
「交流宿舎」は2024年9月より実装された新たな3Dコンテンツ。指定された艦船と会話やふれあいができるのだが、柔らかいオブジェクトがぽよぽよと動くこともあり、ハードへの負荷が非常に高い。実際に筆者所有の「Pixel 7」では、データロード時によくアプリがクラッシュして起動できないこともあるほどだ。
このように重めのコンテンツであっても「ROG Phone 9 Pro Edition」なら何の問題もなく軽々と動作する。かわいい艦船たちとの会話やタッチなど、動きこそが重要な3Dコンテンツが軽快に動くのは非常にありがたい。
次に「ウマ娘 プリティーダービー」(Cygames)も試してみたが、今回も問題なくサクサク動作だ。最新シナリオ「The Twinkle Legends」はかなり動作が重くなっており、前述の「Pixel 7」では、育成開始時のロードや進行時にややもたつきを感じる事があったが、こういったことは皆無で快適にプレイできた。
続いて、3DビジュアルのオープンワールドRPGを2本見ていこう。最初に定番の「原神」(HoYoverse)だ。ゲーム内設定を最高品質、フレームレートを最大60fpsに設定したが、当然のように常時60fps前後を維持して問題なく動作した。
加えて「Tower of Fantasy(以下、幻塔)」(リリース:Level Infinite、開発元:Hotta Studio)についても試した。こちらは最大90fps設定、画質設定も最高の「極致」からさらに負荷を上げたカスタム設定で試したが、ほぼ90fps前後を達成しており、動作に問題はなかった。
ここからは、さらに負荷が高い最新タイトルがどのくらい動作するのかをチェックしよう。まずは「学園アイドルマスター」(バンダイナムコエンターテインメント)だ。普段の生徒たちの挙動やライブシーン、プロデュース時の動作などかなり負荷の高い本作だが、設定にてフレームレートを60fps、解像度や反射品質など全て最高設定に設定した場合でもヌルヌルと60fpsを保持しながら動作した。
続いて2024年7月よりサービス開始した「ゼンレスゾーンゼロ」(HoYoverse)の動作もチェックした。街中の移動やミッション時のバトルなど、様々なシーンをチェックしたが、いずれも60fpsにピッタリ張り付き、安定した動作を見せていた。本作はフィールドの移動などでかなり重くなるのだが、「ROG Phone 9 Pro Edition」ではそんな重さを感じさせず、快適に動作する。
2024年末にリリースされたばかりのポストアポカリプス戦略RPG「ドールズフロントライン2:エクシリウム」(Sunborn infomation)もチェックした。今回レビューの為に初めてプレイしたのだが、登場する女性キャラクターたちはいずれも「人形」というなかなかハードな設定でありつつ、必殺技の演出などが非常に凝っていてカッコいい。今回は最高画質に設定し、視点変更も色々調整してみたが、「ROG Phone 9 Pro Edition」ではどの設定でも問題なく動作し、美麗なビジュアルが堪能できた。
そして2024年5月からサービス開始の「鳴潮」(Kuro Games)も試した。独特の世界観やハードなアクションが魅力のオープンワールドRPGだが、画質設定を最高品質にしても、最高フレームレートである60fpsを維持し続けたままゲームがプレイできた。ゲームプレイ中はGPU使用率が75%とかなり高くなったが、「AeroActive Cooler X Pro」使用時は本体温度が30℃前後を維持しており、冷却性能もバッチリだ。
最後にフレームレート上限のない「Minecraft」(Microsoft)もチェック。今回は最高負荷をかけるため、描画距離を最大の22チャンクに設定、最大フレームレートは無制限で起動してみた。
快適にプレイできていた「ROG Phone 7」でもフレームレートは60~70fpsあたりだったが、「ROG Phone 9 Pro Edition」では常時120fps前後をキープしており、快適度がかなり高まった。今回は高台に昇って周囲を見まわしてみても、フレームレートがなかなか落ちないのも印象的だった。
「Air Trigger」や「Xキャプチャー」など豊富な便利機能を搭載。AI機能も充実
ここからは「ROG Phone」シリーズならではの機能を見ていこう。先ずは定番の「AirTriggers」は、画面上のソフトウェアボタンを本体側面の超音波センサーによるタッチボタンに割り当てられる機能だ。タッチボタンと言っても触覚フィードバックがあるので、ボタンらしさを感じられて楽しい。
加えて「AeroActive Cooler X Pro」を装着すると、クーラーに備える左右2つの物理ボタンと合わせて計4つのボタンを備えるため「原神」や「幻塔」、「ゼンレスゾーンゼロ」など多くのボタンが画面に配されているゲームにおいて真価を発揮する。設定はゲーム起動時に「Game Genie」を呼び出して割り当てるだけと簡単なのも嬉しいポイント。さらにタップだけでなく、スライドなどの操作に対しても異なる動作を設定できるのも面白い。
その他にも定番のゲーム画面録画機能をはじめ、短時間の録画が可能な「ショートクリップ」、ゲームのイベントなどを自動で録画する「Xキャプチャー」などを搭載。「Xキャプチャー」については、対応タイトルが「Garena」、「原神」、「崩壊:スターレイル」3本のみのため、今回は「原神」で試してみた。
設定で「Xキャプチャー」をオンにすると、ゲームプレイ中に神殿に突入すると同時に自動で録画を開始し、神殿をクリアしたところまで録画が行なわれていた。画面上には一応メッセージが表示されるが、あまり気にならず、イベント終了後に画面上にイベントの録画を行なった旨のメッセージとともに情報が提示される。イベントの部分だけこまめに録画する人などにはありがたい機能だ。
現段階で対応タイトルが圧倒的に少ないのが残念なので、今後はどんなタイトルでもナイスなシーンを自動で録画する機能に成長してほしい。AI判断でも構わないので、色々とナイスと判断したシーンを録画しておき、これはよかった、悪かったとこちらで選べる機能ならもっと使いどころが増えそうだ。
またAIを活用した新機能として、ゲーム画面内のテキストを抽出してWeb検索したり、テキストをコピーしたり、翻訳できる「AI Grabber」を搭載。日本語表示に対応していないゲームを遊ぶ際などに、気になるメッセージや文言のみを翻訳できるほか、ゲームプレイ中に攻略情報をチェックする際などにも役立ちそうだ。AIを活用した機能としては他にも、音声通話中の人の声の明瞭度を高め、バックグラウンドノイズを軽減する「AIノイズキャンセリング」なども備えており、AIを活かした機能が充実してきた印象だ。
ゲームを遊ぶならゲーミングスマホが快適
以上、ASUSの最新ゲーミングスマートフォン「ROG Phone 9 Pro Edition」のレビューをお届けしてきた。筆者が最後に「ROG Phone」シリーズに触れたのは2年前の「ROG Phone 7」だったが、久しぶりに触れてみて、シンプルなデザインと本体性能の高さ、シリーズを通して積み上げてきたゲーミング機能の数々が光っており、ゲーミングスマートフォンとは何たるかを感じる一台に仕上がっていると感じた。
スマートフォン市場では高額な端末が増えつつあり、安価な端末を求める声も多い。ただ、ソーシャルゲームなどをプレイするなら安価な端末で十分といった声をよく耳にするが、今回試した「ウマ娘 プリティーダービー」や「学園アイドルマスター」のようなビジュアル重視のソーシャルゲームについては、パフォーマンスを備えていないとその魅力を十分に堪能できなくなりつつある。
自身の使い方を振り返って、ほとんどスマートフォンでゲームをプレイしていない方は、電話とLINE、メール、ブラウジングができる安価な端末で問題ないだろう。だが、スマートフォンでかなりの時間ゲームをプレイしているのであれば、より高性能な端末に買い替えるだけで、ゲーム体験が向上するだけでなく、時間の短縮にも繋がる。
今時はちょっとしたハイエンドの端末を購入するよりもゲーミングスマートフォンを買ってしまう方がコストパフォーマンスがよい場合もある。安定したゲーミングパフォーマンスを求めるならASUSの「ROG Phone 9」シリーズはいい候補の1つになるだろう。
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