【特集】
【年末特集】冬休みを満喫!動画配信サービス攻略ガイド
「プライム」「ネトフリ」「DMM TV」「Hulu」各サブスクの使い勝手を調査してみた
2022年12月30日 00:00
年末年始と言えば冬休み。冬休みと言えば、まとまった時間を有意義に使うチャンスだ。そんな時には貯め込んだプラモデルを組んだり、積み気味になっているゲームをじっくり遊んだりと、色々な楽しみ方があると思うが、そんなまとまった時間を使った選択肢の1つとして、動画サブスクリプションサービスを使ってみるのはどうだろう?
動画サブスクリプションサービスは、月額固定の定額で好きなだけ動画が見られるサービスだ。ジャンルも映画やドラマ、アニメ、バラエティなど幅広く用意されているが、一方で現状ではかなり多くのサブスクリプションサービスが提供されているため、どこのサービスがいいのか選ぶのに苦労する人も多いだろう。
そこで今回は動画のサブスクリプションサービスから「Amazonプライム・ビデオ」、「NETFLIX」、「DMM TV」、「Hulu」の4サービスに絞って料金体系や今加入すると見られるおすすめ作品をまとめてみたのでご紹介したい。
旬の映画作品やテレビアニメに強い定番「Amazonプライム・ビデオ」
- 「Amazonプライム・ビデオ」トップページ
https://www.amazon.co.jp/gp/video/storefront/
「Amazonプライム・ビデオ」はAmazonが提供するサブスクリプションサービスで、料金プランは年間プラン4,900円(税込)または月間プラン500円(税込)とシンプル。いずれのプランも見られる作品に差はなく、年間プランの場合、1年分の費用を一括で支払うことで月額408円前後まで安くなる。
「Amazonプライム・ビデオ」の特徴は旬の映画作品やテレビアニメが比較的早く配信開始されることだ。例えば、今だと話題作「シン・ウルトラマン」が既に配信で見られるほか、かなりマニアックな庵野秀明監督の初期の作品「DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン」などもプライム枠で見られる。また、その時期に放送しているテレビアニメが見たい場合も、その殆どがプライム枠で放送されているため、安心して利用できるサブスクリプションサービスだ。
さらにプライム会員になることで、音楽の聴き放題や、Amazonでの買い物の送料が有利になる場合があるなど、動画以外にもメリットが多いため、こうした諸々のサービスをまとめて月額500円以下で受けられるのはかなり魅力あるサービスと言えるだろう。
ただし動画に関して言うと、リストに出てくるものが全て「Amazonプライム・ビデオ」で見られるわけではなく、個別に費用が発生するレンタルサービスや「dアニメストア for Prime Video」(月額440円)など他社のオンデマンドサービスの物も区別なく混ざっている点には注意が必要だ。
リストなどで見ていると、アイコンの表記やタイトル一覧画面上部にこうした他社サービスといった表記があるので、ここで見分ければいいのだが、検索などから辿ろうとすると、どこで配信されているかが分かりにくい。
特に1話のみ無料配信に設定しているものについては検索画面からは判断できず、タイトル画面から全エピソード一覧を眺めてみて、はじめてレンタルや他社サービスが必要などの情報がわかる場合もあるため、そこでガッカリといったパターンが多いのが困りどころ。
一方でそこはあまり気にせず、レンタルビデオ感覚で気楽に払っちゃえる人なら、むしろ膨大なライブラリが簡単にチェックできてかなり楽しいサービスとなっている。
「Amazonプライム・ビデオ」おすすめのアニメ/特撮についてだが、先ずは独占配信タイトルとして「仮面ライダー BLACK SUN」を挙げたい。昭和最後の仮面ライダーと言われ、今も人気の「仮面ライダー BLACK」をモチーフに、現代の社会情勢をテーマに描いたオリジナル作品となっており、視聴後の評判は賛否両論ながら、全10話とスムーズに見られる構成になっており、年末年始などに一気に見るにはもってこいだ。
「Amazonプライム・ビデオ」ではこれまでも、バラエティ番組「ドキュメンタル」などオリジナルの独占配信タイトルを多く公開しており、テレビ以外の映像を楽しめるサブスクリプションサービスとして昔から人気だ。
もう1本、今見るならコレな特撮は何といっても「シン・ウルトラマン」だろう。本作は国内の劇場公開がほぼ終わっている上に、未だにソフト化されていないため、楽しむなら「Amazonプライム・ビデオ」しか選択肢はない。評価はともかくとして、随所に散りばめられた細かなネタの数々は、初代ウルトラマンを覚えている人なら間違いなく楽しめる1本となっている。
他にも定番アニメーションとして、かわいい女の子とガンアクションが人気の「リコリス・リコイル」や、弊誌でもゲームやライブの模様を紹介している「ウマ娘 プリティーダービー」アニメ版についてもシーズン1、シーズン2まで全部見られる。確認でちょっと見直したら涙が止まらなくなったので原稿が遅れました(実話)。
またガンダムシリーズも過去作から最新作の「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」など多くがプライム枠で配信されているので、気になったタイトルを一気に見るという楽しみ方も可能だ。
多彩なオリジナル独占配信作「NETFLIX」
- 「NETFLIX」のトップページ
https://www.netflix.com/
「NETFLIX」はオリジナルの独占配信作品が多いことで定評のあるサービスだ。料金プランは月額プランのみで4種類。「広告つきベーシック」が月額790円、「ベーシック」が月額990円、「スタンダード」が月額1,490円、「プレミアム」が月額1,980円とかなり幅のある価格帯でのプランが並ぶ。
一番安価な「広告つきベーシック」は月額790円で720pのHD画質での映像が楽しめるなど、特に問題はなさそうなのだが、注釈を見ると、広告つきベーシックに対応していないデバイスがある点と、一部の映画やドラマが見られない場合があるというコメントがついている。
厄介なのは見られないタイトルが何かについて具体的な一覧がないため、実際に加入してみないとわからないことだ。正直なところもう少し安い価格、例えば月額300円くらいで提供されるサービスなら仕方ない面もあるが、790円と比較的高額ながらこのような作りになっている点は正直残念だ。
そのため、もし「NETFLIX」を楽しむなら、ここは200円割高でもいいので、1つ上の「ベーシック」プランが月額990円で広告もなく、こうした制限もないため、安心して利用できそうだ。
「NETFLIX」のポイントはもう1つ、画質へのこだわりだ。広告つきを除く3つのプランの違いについては、正直画質しか違いがないのである。広告つきを除く3プランで最も安い「ベーシック」はHD画質、720p解像度でコンテンツが楽しめるが、「スタンダード」にするとフルHD(1080p)画質、さらにプレミアムの場合は4K+HDR画質となっており、画質へのこだわりが感じられるプラン設定となっている。
この辺りはどのような環境で見るかに応じてプランを検討するのがいいだろう。筆者のようにノートPCに接続する小型のサブディスプレイを使って楽しむ場合は、HD画質の「ベーシック」プランで十分だが、大画面の薄型テレビでじっくり、のんびりと心行くまで映像表現を楽しみたいといった層なら、ちょっと贅沢にテレビの解像度に応じて「スタンダード」や「プレミアム」を選択するのがいいだろう。一方でテレビで視聴する場合も、映像はながら見のため、解像度などはあまり考えず、とにかく安価に済ませたいなら「ベーシック」プランというチョイスもアリだ。
長期休暇の期間を含む1か月だけこうした高額プランに変更し、普段は「ベーシック」に戻すといった操作も柔軟に行なえるので、好みや状況に応じてプランを変更することで無駄なく満足のいく視聴体験が得られる。
「NETFLIX」はオリジナルの独占配信作品が多い。かなり昔から「NETFLIX」独占配信を謳った作品は多く、例えば「デビルマン」の新作アニメ「DEVILMAN crybaby」などは2018年に公開されてから4年が経過するが、今でも視聴が可能だ。他にも、ゲームを題材としたアニメとしては、ライアットゲームズ開発のMOBA「リーグ・オブ・レジェンド」を題材とした「Arcane:(アーケイン)LoL」や、CD Projekt RED開発の近未来アクションロールプレイング「サイバーパンク2077」を題材とした「サイバーパンク エッジランナーズ」、他にも同社がリリースしたオープンワールド「ウィッチャー」シリーズも「NETFLIX」にてドラマが配信されているのだ。
ちなみに「NETFLIX」では「NETFLIX独占配信」という明確なカテゴリがあるので、ここをチェックするだけでも十分楽しめる作りだ。
なお、個人的に推したいアニメは「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズだ。現在は第6部の最終エピソードの先行配信が行なわれており、年末のうちに楽しむなら最高のタイミングと言えるだろう。筆者は5部までのアニメはざっと視聴していたが、6部は未見だったこともあり、とてもありがたい。個人的には第5部の終盤、37話~38話についてはオープニングも含めて超おすすめだ。
余談だが、旬から少し外れた作品を見る場合、「NETFLIX」のおすすめなポイントがある。例えば、「この素晴らしい世界に祝福を!」を見ようと思うと、「Amazonプライム・ビデオ」では別途「dアニメストア for Prime Video」に別途課金が必要になるが、「NETFLIX」は追加課金なくそのまま見られる。純粋な動画サブスクリプションサービスならではの強みと言えるだろう。
DMMが打ち出す新進気鋭のサブスク「DMM TV」
- 「DMM TV」のトップページ
https://tv.dmm.com/vod/
「DMM TV」は2022年12月より開始したDMMによる動画サブスクリプションサービスだ。厳密に言うとDMMの「プレミアム会員」向けの新サービスという位置付けで、これまでも提供していた月額550円の「プレミアム会員」になることで「DMM TV」内の「プレミアム」配信番組が見放題になるというもの。無料枠についてはDMMアカウントでログインするだけで見られるのだが、殆どの番組がプレミアム配信番組となっているため、実質プレミアム会員用のサービスとなっている。そのため、料金プランはシンプルに550円の「プレミアム会員」に入るだけだ。
「DMM TV」のラインアップを見ると、開始直後ということもあり、現状はアニメと特撮に偏りがある傾向が見られる。なお、タイトルには無料、プレミアム、個別購入が混ざっており、個別購入のタイトルについては、別途費用が発生する点には注意が必要だ。この辺りの違いがメニューからは判断が難しい作りとなっている。特にメニュー上は無料となっているタイトルも、一覧を開くと原則として1話のみ無料といったものも多く見られるなど、他社サービスのよくないところを真似てしまった印象を受けるのが残念なところ。
一方で、DMMと言えば、「DMM TV」以外にも同社が提供するプレミアム会員向けサービスがあり、それらを使える点も重要なポイントだ。月額550円はやや割高ではあるが、使い方次第では「Amazonプライム・ビデオ」に勝るとも劣らないコスパに優れたサービスといえる。
おすすめタイトルとしてはルパン三世の若い頃のエピソードをアニメ化した「LUPIN ZERO」の独占配信が注目ポイントだ。「DMM TV」以外での配信情報がないため、最速で見たいなら入っておきたい。また、最近原作の連載が再開した「HUNTER×HUNTER」のアニメ版などは「Amazonプライム・ビデオ」ではエピソード毎にレンタル購入が必要だが、「DMM TV」ならプレミアム枠で一通り見られるので、こうした古めのタイトルを満喫したい人でさらに、その他のプレミアム会員向けサービスに魅力を感じる人にはおすすめのサービスとなっている。
余談だが「ウマ娘 プリティーダービー」については流石に自社でゲーム提供しているだけあって、シーズン1、シーズン2とも視聴が可能だった。危うくもう1度見そうになった。
古めのアニメや海外ドラマも充実の「Hulu」
- 「Hulu」のトップページ
https://www.hulu.jp/
定番の動画サブスクリプションサービスの1つとして昔から提供されているのが「Hulu」だ。月額1,026円(税込)のプランのみだが、他のサービスと異なり2週間の無料期間があるため、この間にあれこれチェックして、継続するか否かの判断が行なえる点は非常にありがたい。
ラインアップを見ると、アニメやドラマ関連が強めの印象で、Huluオリジナルのドラマなども多く見られるほか、海外ドラマのラインアップがかなり充実している印象だ。それに加えて、個人的にはかなり古い海外ドラマや、古めのアニメもラインアップが充実しており、懐古気味の筆者にとっては非常にありがたいサービスとなっている点はポイントだ。
また、別途課金が必要な「Huluストア」の作品もあるが、これについては明確にストアが分離されているので、間違いにくい作りになっており、この点は非常に好印象だ。一方で関連作品からダイレクトに「Huluストア」には飛べない作りになっているようで、別課金は気にせずとにかく全体を把握してから見たいという人にとっては、やや面倒な作りになってしまっているのは残念なところ。
例えば個人的には関連作品の表示エリアに定額の「Hulu」で見られるものと、「Huluストア」でレンタル可能といった仕分けを明確にした上で、誘導してくれるならむしろ親切でありがたいし、「Huluストア」自体の利用者も増えそうだ。
他にも日本テレビが出資している絡みもあり、日テレ系列の放送局制作のバラエティなど、他にはない番組が楽しめるのも面白い。例えば中京テレビ制作の「太田上田」はお笑いコンビ「爆笑問題」の太田光と「くりぃむしちゅー」の上田晋也という2人の大物お笑い芸人による地方局番組だ。キー局放送がないため、YouTube配信などで部分的に番組の一部をダイジェストで楽しむのみの状況だったが、こうした見放題の配信サービスでフルに楽しめるのはうれしいポイントだ。他にも昔のバラエティ「お笑いマンガ道場」もダイジェストで楽しめるなど、バラエティのバリエーションは他サービスにも負けず劣らずといったところだ。
個人的なおすすめは「超音速攻撃ヘリ・エアーウルフ」や「特攻野郎Aチーム」などの懐かしい海外ドラマや、「ドラゴンボール」、「北斗の拳」といった懐かしアニメのチェックに使いたいところ。加えて他サービスでも提供されているような新作のテレビアニメなども見られる状況のため、かなり幅広く楽しめる。
一方で一部の古いタイトルは必ずしも全てのエピソードが用意されていない場合もあるようだ。例えば「特攻野郎Aチーム」は全5シーズンのうち1~2シーズンまでしか用意されていない上に、全て英語音声、日本語字幕でしか見られないため、吹き替えバージョンが楽しめないといった注意ポイントもある。
また、「Hulu」にも「Hulu独占配信」というカテゴリがあり、「Hulu」でしか配信されていないタイトルが一覧で確認できるのだが、よく見ると「Hulu」でしか見られないものといっても、実際は過去に映画やテレビなどで放送したタイトルも混在してしまっているのが残念なところ。ちなみに「Huluオリジナル」というチャンネルを開くことで、「Hulu独占配信」と思われるタイトルが確認できるが、ざっと見る限りオリジナル作品はドラマが強めの印象を受ける。
無料期間を通じてタイトルをチェックしたり、日テレ系ドラマや海外ドラマ、バラエティなども楽しみたいなら「Hulu」のチョイスも大いにアリと言えるだろう。
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