「グラナド・エスパダ ルネッサンス」リニューアルは8月12日!
ゲームバランスの変更、新地域カスティア、新PvPなど多数の要素を実装
株式会社ハンビットユビキタスエンターテインメントは、7月24日、ベルサール秋葉原で開催されたオフラインイベント「HanbitStation2010」において、MMORPG「グラナド・エスパダ プラス」のタイトルを「グラナド・エスパダ ルネッサンス」に変更し、様々なアップデートを行なうことを明らかにした。「グラナド・エスパダ ルネッサンス」へのアップデートは8月12日に行なわれる。
イベントでは開発を担当しているIMC Games代表のキム・ハッキュ氏と、ハンビットユビキタスエンタテイメント運営プロデューサーの中尾圭吾氏からリニューアルの発表が行なわれた。リニューアルでは、序~中盤までの経験値テーブル、ゲームバランスを変更し、南にある未踏の地「カスティア」や、新しいプレーヤーキャラクター「ヴァレリア」、ワールド間の新PvPなど多数の要素が実装される。また、課金体系の見直しなど様々なところに手が加えられるという。
キム氏と中尾氏の発表の後には、本作の音楽を手がける作曲家の久保田修氏によるスペシャルステージが開催され、大きく盛り上がった。本稿ではこれらをピックアップして紹介したい。
■ これまでを見直すリニューアル、ライブでは久保田氏とオーケストラが夢の競演
「グラナド・エスパダ ルネッサンス」を開発するIMC Games代表のキム・ハッキュ氏 |
音楽を手がける作曲家・ピアニストの久保田修氏 |
「グラナド・エスパダ」は、2006年7月に正式サービスをスタートした。「MMORPGではプレーヤーが操るキャラクターは1人」という常識を打ち破り、3人のキャラクターを操作するMMORPGとして驚きを持ってユーザーに迎えられた。さらにプレーヤーは最初に作ったキャラクターだけでなく、ゲーム内に登場する様々な「キャスト」をパーティーに加えることができ、多彩な組み合わせを楽しむことができる。
ゲームの時代設定としては大航海時代をイメージしており、華美なドレスのキャラクターやマスケット銃を扱うキャラクターなど独得の雰囲気がある。キャラクターデザインに「ロマンシング・サガ」などに関わったイラストレーターの小林智美氏、音楽に「beatmania IIDX」シリーズを手掛ける作曲家の久保田修氏を迎え、魅力的な世界観を作り出している。アップデートによって世界は拡張を続けており、現在は広大な冒険フィールドが実装されている。
今回のリニューアル発表には、最初に開発会社のIMC Games代表のキム・ハッキュ氏が登壇し、「グラナドエスパダは他のMMORPGにない要素を盛り込みつつ、皆様のライフスタイルに合わせて変化してきました。正直、サービス開始直後は皆様のコンテンツ消費速度に合わせるため、完成度としては満足がいかないコンテンツも追加していきました。また、次第に初心者にわかりにくい複雑になってしまった面もあり、心に引っかかっていました」と語った。
さらに、キム氏は「MMORPGで重要なのはコミュニティーであり、クオリティーの維持もそこにかかっています。『グラナドエスパダ ルネッサンス』では今までのコミュニティーを補強し、初心者に向けても魅力的なゲームにしていきます。低レベル帯のレベルアップバランスの変更、ストーリー性の補強、“課金をしなくてはゲームが進められない”といった部分の改善、複雑になったインターフェイスのリニューアルなど多岐にわたります」と言葉を続けた。先行して実装された韓国では好評だという。この後、運営プロデューサーの中尾圭吾氏からアップデートの具体的な説明が行なわれた。こちらに関しては、後ほど詳しく紹介したい。
リニューアル発表後は、久保田氏のスペシャルライブが行なわれた。久保田氏のスペシャルライブはこれまでも「グラナド・エスパダ」オフラインイベントの恒例イベントとして何度か行なわれていたが、今回は久保田氏が「夢だった」というピアノ、ドラム、ベース、2つのバイオリン、ビオラ、チェロ、ホルンそしてソプラノ歌手によるオーケストラスタイルの生演奏でゲームの楽曲を演奏された。この演奏を楽しみにしていた人は多く、会場はこれまで以上の人が詰めかけ、歓声や拍手が盛んに上がる大きな盛り上がりをみせた。
久保田氏は「これまでのイベントではピアノの演奏が多かったのですが、ゲームの中ではオーケストラを使っています。今回皆様のおかげでメンバーを揃えて初めてのライブができました。僕は本来マゾヒスティックな気質のある人間ですが、今回は作曲家としてちょっとサディスティックに、優秀なミュージシャンの時間を奪い、聞いていただいている皆さんの時間も奪う快楽を楽しみつつ、演奏を聞いていただければと思っています」と冗談も交えた軽妙なトークを展開しつつ、演奏が行なわれた。
演奏された曲は新地域カスティアのテーマ「Fame or Die」、久保田氏が本作で手掛けた最初の曲「Aria de Coimbra」など5曲。さらにHUE 代表取締役 CEO のキム・ユラ氏が大きな声で「アンコール!」と叫んだ事がきっかけになって、会場中からアンコールを望む拍手が。再び登場したオーケストラによってもう1度「Fame or Die」が演奏された。演奏を終えた演奏者達に一層大きい拍手が送られた。
久保田氏とオーケストラによるスペシャルライブ。ソプラノのボーカルを含む5曲に会場は大きく盛り上がった | ||
今回のリニューアルをイメージしたムービー、よりプレイしやすく、間口の広いゲームを目指していくという |
■ 序盤のゲームバランスを改善、新地域や新キャスト、新PvPなど積極的にコンテンツを投入
アップデートの具体的な内容を紹介するハンビットユビキタスエンタテイメント運営プロデューサーの中尾圭吾氏(左)と、マーケティングチームの村松直也氏 |
リニューアルのイメージイラスト。ゲームバランスを変え、初心者がサクサクレベルアップするようになるという |
「グラナド・エスパダ ルネッサンス」の具体的なアップデートプランは、ハンビットユビキタスエンタテイメント運営プロデューサーの中尾圭吾氏と、マーケティングチームの村松直也氏によって説明が行なわれた。8月12日のタイトル変更に合わせて、新ワールド「セレスタイト」が追加されることも発表された。
ただ、今回の発表は、コンセプトの提示のみが多く、詳細は改めて後日というスタイルだった。初心者向け要素としては、序盤のゲームバランスの変更がある。より快適なレベルアップ、スキルやキャスト獲得の条件の緩和など、中級レベルまでの道のりが短縮された。
中級者向けの要素としては、新地域「カスティア」が実装される。これまでの冒険の地から南方地域にある街で、海を渡って向かうことになる。カスティアには神殿や塔などがある神秘的な場所でこれまでの新地域以上に多数の要素が用意されている。ゲーム的な説明としては、神殿はMMOでその中にある塔はMOといった形で、MMOフィールドとMOフィールドが混じり合って存在しているという。カスティアは間口は広く、数週間プレイした人も向かえる場所もあるという。もちろん高レベル向けフィールドも用意されている。
また、これまで展開していたストーリーに続く形で新キャスト「ヴァレリア」が登場する。彼女はどこかで幽閉されており、プレーヤーは彼女を助けるために奔走することとなる。ストーリー要素としては、これまで登場していた3つの都市以外の“第4の都市”が登場し、プレーヤーがこれまで体験していたストーリーの宿敵ともいえる「モントロ子爵」との決着も待っているとのことだ。キャストとしては、以前日本のユーザーから要望のあった「ダンディなキャスト」も制作中だ。加えて謎の美女もビジュアルのみ公開された。
この他、フィールドにある拠点を奪う「コロニー戦」が以前の仕様に戻され、さらに調整されて実装されること、ワールドを超えたPvP要素が実装されること、既存のPvPの規模を超える「全面派閥戦争」の実装が発表された。PvP要素も様々な新要素で強化されるようだ。
課金アイテムに関しては、80%の品目の価格調整が行なわれる。全体的には値引きされるアイテムが多いとのこと。加えて、「ルネッサンスイブ」として8月12日以前のイベントや得点の配布が行なわれ、リニューアル同日からのイベントも用意されている。リニューアル直後のイベントの1つは、参加プレーヤーが全て同じ強さのモンスターを操作するユニークなPvPだとのことだ。
今回の発表に関しては要素の提示にとどまった。実際のアップデート内容の詳細や、実装スケジュールなどは今後改めて発表されるという。新規ユーザーと既存ユーザーどちらも注目したい要素が多々あり、今後の発表に期待したいところだ。
(C) HANBIT UBIQUITOUS ENTERTAINMENT INC.
(2010年 7月 24日)