シリーズでお馴染みの神室町がゾンビまみれに! |
発表された際、「龍が如く」なのにゾンビ? と大きな話題を呼んだ「龍が如く」シリーズ最新作「龍が如く OF THE END」が、ついに、6月9日に発売される。
バトルシステムはこれまでの格闘アクションから一変し、銃火器によるガンショットバトルを採用。敵方向にキャラクターを向けて銃を撃てばヒットするという、誰でも遊びやすい作りになっている。
プレイするにはゲームデータのインストールが必須。インストールには本体HDDの空き容量が5,057MB以上必要で、インストールには12分程度を要した。インストール必須のため、初回起動時には強制的にデータインストールが始まる(インストール中にはキャラクター紹介などが流れる)。
早速、本作の魅力を紹介していきたい。
■ 死者の街と化していく、神室町
2011年4月。東京・神室町。 巨大歓楽街の街中に突如として出現したのが……生ける屍、ゾンビ。 死者であふれかえった神室町は、自衛隊により「壁」で隔離され、 その内側は、さながら、この世の地獄と化した。 爆発的に増殖していく感染者たち(=ゾンビ)は新たな獲物を求めさまよい歩く。 いまや神室町の勢力図は完全に塗り替わり、死者が生者を圧倒する文字通りの死の街。 見捨てられ、取り残された壁の内側から脱出しようとあがく、 わずかな生存者たちに突きつけられる絶望の二文字。 だが、この神室町史上最悪の危機に、4人の不屈の男たちが立ち上がった。 誰彼かまわず金を貸すという孤高の金融屋、秋山駿。 狂犬と呼ばれ怖れられる隻眼の極道、真島吾朗。 長きに渡る眠りから目覚めた関西の龍、郷田龍司。 そして伝説の元極道……桐生一馬。 4人はそれぞれの守るべきもののため、戦場となった神室町を縦横無尽に駆け抜ける。 覚めやらぬ悪夢に敢然と立ち向かう彼らは、 取り残された人々の希望の灯火。 “元神室町の住人”たちとの哀しい戦いのさなか、男たちは途方もない犠牲を出したこの非常事態が、 とある強い意志によって引き起こされたことを知るに至る。 そのとき神室町は、ゾンビを超える破壊と恐怖に染まっていく……。 |
突如、現われたゾンビにより死者の街へと化していく神室町を舞台に、「秋山 駿」、「真島吾朗」、「郷田龍司」、「桐生一馬」の4人の生き様と、極限状態における人々の人間ドラマが描かれている。“ゾンビ”ということから、シリーズ「龍が如く 見参!」のようなスピンオフ作品と思われがちだが、本作は前作から1年後を描いた時間軸の継続した作品。“ゾンビ”が登場していても、本シリーズならではといえるドラマ性は健在なので安心してもらいたい。
ゲームは4人の主人公を1人ずつフォーカスし、時間軸にそって展開していく。前作「龍が如く4」と同じような流れだ。本編だけを進めていけば、初回プレイでも1キャラクター3~4時間程度でクリアできる程度のボリュームで気軽に遊べる。ただし、サブストーリーや各種プレイスポットをプレイするとなると話は別。たっぷり遊びたい人も満足なボリュームを備えている。中でもサブストーリーは経験値やクリア報酬だけでなく、プレイする価値アリの物語に仕上がっているので、是非プレイしてもらいたい。
ここからは、本作を語る上で欠かせない登場人物を紹介していきたい。
■ 物語の中心となる4人の主人公
■ 物語を彩る個性豊かなキャスト
主人公たち以外のキャストも個性豊か。CVも本シリーズらしく豪華な面々となっている。
他にも秋山の経営するスカイ・ファイナンスの事務員兼秘書の花(CV:平野綾さん)、神室町にあるマッサージ店「ラブインハート」に勤めるセラピストのジュン(CV:小森 純さん)、三者三様の「イトウ」ゾンビとしてテリー伊藤さん、デビット伊東さん、エスパー伊東さんらも登場する。
■ 格闘アクションからガンショットバトルに!
これまでのシリーズとは違い、本作では銃火器でゾンビと戦う。そのバトルシステムはガンショットバトルと命名されており、「誰でも、簡単・爽快に」をコンセプトに作成されただけあって、細かな照準合わせといった難しい操作をすることなく、大量に出現するゾンビたちと戦うことができる。
■ 簡単操作でド派手な銃撃戦が楽しめるガンショットバトル
エイミングモードを使って頭部に攻撃をヒットさせればヘッドショットに! |
銃での攻撃は□ボタンを押すだけ。連射可能なタイプの銃であれば押し続ければ連射してくれる。キャラクターが敵に向いてさえいれば、使用武器で届く範囲の敵に自動でヒットするというお手軽さだ。ただし、リロード(L1ボタン)は重要。弾切れの際、□ボタンでもリロードはできるが、L1でのリロードと比べ、リロード時間が長くなってしまう。こまめなリロードを心がけたい。
左スティックでキャラクターを動かして敵の方向を向かせることになるため、移動すると進行方向にキャラクターが向いてしまう。そこで活躍するのがR1ボタンの「構える」。構え中は向きを固定することができるため、移動しながらの攻撃がやりやすくなる。さらに右スティックでのカメラ移動を組み合わせれば、細かな向きの調整も可能。
R2ボタン入力中は「エイミングモード」となり、照準を動かすことが可能。照準を合わせずとも攻撃を当てることはできるが、通常のゾンビは頭部を攻撃する(ヘッドショット)ことで1発で倒すことができるし、一部の敵は弱点を狙わないとまともにダメージが通らない。また、1回の攻撃で敵を仕留められれば弾丸節約にもなるので練習しておきたい。詳しくは後述するが、照準合わせが苦手、イチイチ照準を合わせるのが面倒という方でも簡単にヘッドショットを決めることができる能力も存在する。なお、「エイミングモード」を使わないでもヘッドショットが発生することもある。また、狙うことにより、通常では届かない距離への銃撃が可能になる点でも優秀だ。
これまでのシリーズにあったヒートアクションは、ヒートスナイプへと進化。スナイプゲージが一定以上になると、バイクやドラム缶などがヒートスナイプの対象となる。「!」マークが表示され、その状態で△ボタンを入力するとヒートスナイプ対象選択モードになり、□ボタンでヒートスナイプがスタート。一定時間内に表示される□/△/○/×ボタンのいずれかを入力できれば成功となり、大ダメージを与えることができる。銃火器になったことにより、大爆発や鉄骨落としなど、これまでのケンカバトルを超えるド派手な演出が楽しめる。
スナイプゲージをためるとヒートスナイプの対象となるものに「!」マークが表示される。その状態で△ボタンを押すと、ヒートスナイプ対象選択モードになり、左スティックで対象を選び、□ボタンで決定。後は制限時間以内に表示されるボタンを入力できればヒートスナイプが成立する。成功時の効果はヒートスナイプ対象によって異なるが、基本的に敵の側にある対象を狙えばOKだ |
×ボタンでは回避を行なう。単体で入力すると短くバックステップし、左スティックと同時に入力すれば、入力方向へと転がる。回避には無敵時間があるため、ディフェンススキルの要となる。攻撃回避や敵に囲まれた際の脱出などに有効だ。
蹴りがヒットすればノックバックさせられる。相手によってはダウンが奪えることも。その隙にリロードを終えて、攻撃に転じたい |
配置兵器や落ちているものなど、あらゆるものを駆使してゾンビを撃退しよう |
○ボタンを入力すると蹴りが出せる。ヒットさせることで発生するノックバック効果で相手と距離を離すのに有効。敵が近くにいる状態でリロードをすると、無防備なリロード時間に攻撃を受けてしまう可能性が高いため、蹴り・移動・回避のいずれかで敵との距離を取らなければならない。蹴りの強みはノックバックさせた敵が他の敵に当たると、その敵もノックバックさせられる点。走って逃げたり、回避できないほど囲まれてしまった場合には迷わず蹴りを選択すべきだろう。また、蹴りはリロード中であっても、リロードアクションをキャンセルして出すことができる。
従来のような素手による攻撃はできないが、自転車や椅子など落ちているものを○ボタンで拾えば、□ボタンで打撃攻撃が可能。落ちているものの利点は、弾丸を消費しない点(耐久度があり、使用すると耐久度は減る)と、攻撃範囲は短いものの横方向に強いものが多い点だろう。また、本作では神室町のところどころに放置されている兵器が利用できる。移動はできないが強力な砲台が利用できる戦車、ゾンビを轢くだけでなく、荷物の運搬や積み下ろしもできるフォークリフト、まとめてゾンビを殲滅できる火炎放射器など、その種類は豊富だ。
ガンショットバトルで重要なのは、敵に囲まれないこと。視界に入っていない敵は画面端の表示される赤い矢印で、おおまかに位置が判断できるので、なるべく正面方向にだけ敵がいるように位置取るようにすれば、効率的に敵にダメージを与えられるし、敵からの攻撃も目視できるため、回避しやすい。なお、画面に表示されるミニマップには敵の位置情報は表示されない。
※コマンドは全て初期設定の操作タイプAのものです。
■ マシンガンやショットガンなど、多彩な銃火器
武器、防具の改造、アイテムの販売や買取と本作では特にお世話になることが多いワークス上山。アジト機能も完備しているため、倉庫の利用やセーブもできる |
各主人公は最大で4種類の武器を装備可能で、装備した武器は方向キーで切り替える(リロード中の動作をキャンセルしての切り替えも可)。ただし、4種全てが任意で装備できるわけではなく、基本的に弾数無制限のハンドガンと専用武器の2種類は固定となる。また、銃器は専用のものを除けば、どのキャラクターでも好きな武器が装備できる。
これらの武器はワークス上山という、シリーズをプレイした方にはお馴染みの施設で改造可能。武器の性能が戦闘力に最も大きく影響を与えることもあり、ワークス上山は非常に重要な施設となっている。
好きなカテゴリの武器を装備できるものの、キャラクター専用武器はそのカテゴリで最強の性能を誇るため、使わない手はない。各主人公の性能は、専用武器以外同じであるため、武器種ごとにその特徴を紹介したい。
○ ハンドガン
弾数無制限で使い勝手のいいハンドガン。秋山駿のみ2丁拳銃を用いる。全キャラクター共通で使えるハンドガンはバランスタイプと、連射力は低いが威力が高いタイプの2種類が存在する。弾丸が必要な武器の残弾切れの際には弾数無制限のハンドガンが頼りだ |
秋山駿はハンドガンを2丁同時に用いる2丁拳銃を得意とする。弾数無制限なだけでなく、横方向への攻撃範囲が広く、2丁のため、装弾数(1度のリロードで銃にこめられる最大弾数)も多い。また、他のキャラクターは弾数無制限のハンドガン+専用武器なので、2種類しか任意で武器を装備できないが、秋山駿のみ、専用武器が弾数無制限のため、任意で3種類の武器が装備できる。
○ ショットガン
真島吾朗の専用武器でもあるショットガン。広範囲への攻撃が可能ながら、近距離では大ダメージを狙える。改造では威力と装弾数を高めるタイプと特殊な攻撃属性を持つタイプの2種類に強化できる |
○ サブマシンガン
サブマシンガンは連射性能の高い武器。1発の威力は低いが、連射力の高さを活かして、多くの弾丸を撃ちこめばトータルダメージは十分なものとなる。その高い連射力から、弾丸が底をつきやすいので、残弾には気をつけて扱いたい。使用するにはサブマシンガンの弾丸(1スロット最大200発)が必要。なお、サブマシンガンは誰の専用武器でもない。
○ ライフル
ライフルには2つのタイプがある。1つはマシンガンのような連射力がありながらも、マシンガンより威力の高い弾丸を放つ連射タイプ。もう1つは、連射はできないが、1発が高威力で長射程(狙う時にはスコープで拡大しての狙撃が可能)のスナイパーライフル。前者でサブマシンガンに唯一劣る点は装弾数だが、威力を考えるとこちらの方が上という印象。後者は1発のダメージがかなり高いため、相手の数が少ない場面で特に有効。改造のタイプに関わらず、使用するにはライフルの弾丸(1スロット最大160発)が必要。同じ弾丸で2タイプの武器が扱えるため、使いやすい。なお、ライフルは誰の専用武器でもない。
○ ガトリングガン
郷田龍司の専用武器はガトリングアームである。ガトリングガンは、反動が大きく、照準がブレやすいが、サブマシンガンより威力の高い弾丸を連射することができる。改造では威力を高めるタイプと反動を抑えるタイプの2種類に強化できる。多少ではあるが、他の武器と比べて扱いにくい |
また、郷田龍司の専用ガトリングガンは改造を重ねることで目を瞠るほどの威力が得られるため、使うべきだが、よほどガトリングガンがお気に召したならともかく、そうでなければ他のキャラクターで使用しないという方が多いのではないだろうか。
他の銃火器とは異なり、全キャラクター共通で使えるものは存在せず、桐生一馬しか扱えない対物ライフル。その一撃の威力は他の銃火器を遥かに上回る |
○ 対物ライフル
桐生一馬専用かつ、桐生一馬専用のものしか存在しない(=他のキャラクターが扱うことはできない)対物ライフルは、スナイパーライフルの強化版といった大型の銃。反動の大きさと連射力という点においてスナイパーライフルに劣ってはいるものの、1発の威力の高さは全武器中最強。貫通力があるので多数の相手でも十分な効果を発揮してくれる。使用するには対物狙撃銃の弾丸(1スロット最大50発)が必要。
○ グレネード
グレネードは他の銃火器とは異なり、全て特殊な攻撃属性を持っている。初期状態のグレネードランチャーは爆発タイプで、改造により炎で継続的な敵の足止めができるタイプ、閃光により一定時間敵の戦闘能力を奪ったりできるタイプに変更できる。装弾数が1発なので、使用毎にリロードが求められるが、状況次第では大きな効果を発揮する。使用するにはグレネードの弾丸(1スロット最大15発)が必要。なお、グレネードは誰の専用武器でもない。
他にも手榴弾や火炎瓶といった投擲武器なども存在する。また、特定の条件を満たせば、他の武器と一線を画するとんでもない武器も入手できる。現段階ではどんな武器かは明かせないが、その性能に驚かされることだろう。
■ ソウルでの能力強化
シリーズでお馴染みとなったソウルでの能力強化も健在。本作では経験値を積み、レベルアップすることで体力の最大値が上昇すると共にソウルという能力強化に必要なポイントが得られる。強化できる能力は、戦闘能力と基本能力に2つにカテゴリ分けされている。なお、キャラクターのレベルや能力は共通。例えば、秋山駿と桐生一馬は常に同じレベルで、同じ能力になるといった具合だ。
戦闘能力とはいっても、銃火器の威力がアップするといった直接的なものではない。攻撃面では、敵を狙った際に距離の近い敵に対し、自動で頭部を狙うようになるヘッドスナップ、走り状態からショルダータックルを繰り出すことができるショルダータックル、握力を増加させ、ドラム缶やバイクといった重いものが持てるようになる怪力、全ての体術攻撃のノックバック能力がアップする無手の秘訣などがある。
中でも重要と感じたのが、ヘッドスナップとヘッドスナップ状態の持続時間が延びるスナップロック。通常、ヘッドショットを意図的に決めるには狙う(R2ボタン)で、照準を手動で敵の頭に合わせて射撃する必要がある。止まっている敵ならまだしも、動いている敵の頭に照準を合わせるのは簡単ではない。だが、これらの能力に頼ればいとも簡単にヘッドショットを決めることができる。近くに複数体の相手がいた場合であっても、R2ボタン押して□ボタン→R2ボタンを離す→R2ボタンを押して□ボタン→R2ボタンを離す→……と繰り返せば、次々とヘッドショットで敵を撃破できるわけだ。ヘッドショットを効率良く決められれば、弾丸節約、敵殲滅までの時間短縮と良いことづくめなので狙っていきたい。
防御面では、敵からダメージを受けた際に腕を振って相手を吹き飛ばす弾き返し、起き上がりに広範囲のキック攻撃を行なうスタンディングキック、敵に掴まれている際に広範囲にキック攻撃を行なうホールディングキックなどがある。どれも緊急時の脱出や被ダメージを抑えるために有効。早めの習得をオススメしたいのは連続して緊急回避ができる俊敏回避。前述の通り、緊急回避には無敵時間があり、使い勝手がいい。それが連続で可能となれば、さらにだ。
紹介したものは序盤で習得できるものばかりだが、ある程度能力を習得していくことで覚えられる能力には強力なものが多い。どんな能力があるかは、プレイして確認してもらいたい。
基本能力には、スナイプゲージの最大値上昇、アイテム・武器の所持数やアクセサリ装備数増加、武器や防具の改造・装備の制限解除など、バラエティ豊かな能力が揃っている。どれも有用な能力だが、アイテム所持数の増加を早い段階で行なうことをオススメしたい。弾薬や回復アイテムを多く持てれば有利に戦えるし、武器や防具の改造には敵からのドロップ品が必要になるものもあるからだ。
■ 死闘を共にする相棒を育成する「相棒をつくろう!~俺の背中は任せた~」
共にゾンビと戦ってくれる相棒をつくろう! |
シリーズに登場した「No.1キャバ嬢をつくろう!」、「格闘家をつくろう!」に続き、本作で新たに登場するのが「相棒をつくろう!~俺の背中は任せた~」。これまでに登場したつくろう!シリーズとは異なり、コマンド選択などはなく、戦闘やトレーニングといったアクションを行なうことで育っていく。
相棒は一緒に戦ってくれるNPCで、仲間にした相棒により、扱う武器などが異なる。何もせずとも連れて行くだけで自動で戦ってくれるが、L2ボタンを押しながら方向キーで、おまかせや援護といった簡単な指示を出すことが可能。状況に合わせて指示を切り替えていきたい。また、L2ボタンを押しながら○ボタンを入力すれば、相棒が持っている救急キットの数だけ体力を回復できる。相棒はやられてしまって死んでしまうことはなく、アイテムなどで復活させられるが、親密度(後述)が下がってしまうというデメリットがある。
相棒育成の方法は大きく2つ。1つはゾンビまみれの隔離エリアで一緒に戦うこと。もう1つがゲイリーズ・ブートキャンプというトレーニング。
ゲイリー・バスター・ホームズのトレーニング施設「ゲイリーズ・ブートキャンプ」 |
ゲイリーズ・ブートキャンプは、シリーズでお馴染みのゲイリー・バスター・ホームズが鬼教官として、特訓してくれる施設。相棒だけでなく、主人公のトレーニングも可能。
トレーニングには、フィールドを走りながらゾンビのターゲットを倒すフィールドコンバット、次々に出てくるターゲットを撃ち抜くシューティングレンジがある。良い結果を残すには、なるべく早く、ヘッドショットでターゲットを撃破することが重要だ。ただし、人間のターゲットを撃ってしまうと減点となるので注意したい。
通常のバトルと同じ感覚でプレイできるフィールドコンバットは、自動で頭部に照準が合うヘッドスナップなど、ソウルにより得られた能力の効果も得られるため、能力を強化しておけば自然と難易度も下がる。例え初期状態であっても何度もプレイして出現パターンを覚えてしまえば、好成績を残すことができるだろう。
シューティングレンジでは次々に現われるターゲットを撃破していく。通常のバトルとは異なり、移動はなく、常に狙う状態になるので、必要な動作は、照準合わせ、射撃、リロードの3つだけ。フィールドコンバットと比べて、必要な操作は少ないが、照準を全て手動で動かさなければならない。全てのトレーニングをクリアした頃には、微妙な照準合わせができるようになっていることは間違いない。
主人公の場合はこれらのトレーニングをやるだけなのだが、相棒を鍛える場合には勝手が違ってくる。相棒(NPC)、主人公(プレーヤー)の順で同じトレーニングを行ない、相棒の結果を上回ることで相棒が育つという仕組みだ。
トレーニングは、プレイスキルの向上に繋がり、経験値が得られ、トレーニングでしか獲得できないスキルまでもが習得できるので、ぜひ利用してもらいたい。
さて、相棒の強さに関係するものとして、レベル、武器、スキルスロット、射撃精度、親密度がある。レベルは主人公と同様で経験値を積むことで上昇する。武器は変更できないが、改造して強化することが可能。スキルスロットには、レベルアップやトレーニングなどで得られたスキルを最大2つまでセットできる。スキルは、体力や武器攻撃力が上昇するもの、救急キットが一定時間ごとに増加するものなど様々だ。射撃精度は上がれば上がるほどミスが減る。親密度は相棒と主人公が協力してヒートスナイプ攻撃を繰り出す協力ヒートスナイプの発動条件に関わる。
多くの相棒を仲間にするには、サブストーリーが欠かせない。また、相棒がいなければ発生しないサブストーリーも存在する。公式サイトでは、伊達真や荒瀬和人が相棒になると発表されているが、実際に相棒になるキャラクターはまだまだいる。サブストーリーを余すことなくクリアして、最高の相棒を見つけて欲しい。なお、サブストーリーは多数あり、マップにはサブストーリー発生ポイントが記されるので、迷うことなく簡単にコンプリートすることができる。
■ 入る度に構造が変化する謎の地下ダンジョン「神室町アンダーグラウンド」
神室町隔離エリア内のとある場所から入ることができる地下ダンジョン「神室町アンダーグラウンド」。入る度に構造が変化するダンジョンで、多くのゾンビがダンジョン内を徘徊している。各階層には下の階層へと降りるハシゴがあり、ハシゴまで辿り着くと、下へ降りるか、ダンジョンから脱出するかが選択できる。各ダンジョン毎に設定された最下層のゴールまで辿りつけばクリアとなり、自動的に地上へと戻る。
神室町アンダーグラウンドには、通常の隔離エリアよりもゾンビが密集しており、さらに潜っていくことで獲得経験値にボーナスが得られるため、経験値が稼ぎやすい。相棒を連れていくこともできるので、相棒のレベルアップを兼ねて潜るのもいいだろう。
神室町隔離エリア内に点在する神室町アンダーグラウンド。神室町アンダーグラウンドに関わるストーリーをクリアしていくことで、この神室町アンダーグラウンドの謎が解き明かされていく |
■ 最後に
これまでのシリーズとは一変し、ゾンビやガンショットバトルと、大胆な変更が入ったことでも話題になった本作。ゾンビというキーワードだけをピックアップすると今までのシリーズファンからすれば違和感を感じるかもしれないが、プレイしてシナリオの内容を理解すれば、さほどそれを感じることはないだろう。ガンショットバトルはシナリオに沿った順当なシステム変更であり、筆者が普段からFPSやTPSをプレイしていることに後押しされているのかもしれないが、想像よりもすんなりと馴染むことができた。
相棒のシステムは、メインシナリオにも絡む要素として作られている。一緒に戦ってくれるのは嬉しいのだが、ゾンビの群れを倒さず駆け抜けようとすると相棒がゾンビに捕まってしまったり、稀に壁などにひっかかってしまうことも。ただ、最初は弱かったのに手助けしてくれるまでに育った相棒を見ると感慨深いものがある。
神室町アンダーグラウンドは入る度に構造が変わり新鮮に楽しめ、多くのゾンビと思う存分戦えるのは嬉しいが、ダンジョンの見た目の変化が乏しい点は少し残念に感じた。
より深く「龍が如く」の世界を堪能できるサブストーリー、「ヘッドショットで100体倒せ」などの指令や特務、武器の収集や改造、ゲームセンター、釣り、カジノ、温泉卓球、キャバクラ、パチンコ、パチスロ、麻雀、将棋、ボーリング、ゴルフ、ダーツ、カラオケといったプレイスポット、多くの企業とのタイアップやコラボレーションなど、メインシナリオ以外の要素の充実っぷりも健在。プレイスポットは相変わらず凝った作りになっていて、メインストーリーを忘れて遊べてしまう。また、コラボ企画では、わたみん家カンパニー代表取締役社長の澤村誠氏がCGキャラクターとして登場するほどだ。
クリアすることで解放される難易度、平和な神室町を自由に散策できるプレミアムフリーアドベンチャー、各主人公の最後のアドベンチャーからスタートできるプレミアムラストアドベンチャー、プレミアムアドベンチャーでしかプレイできない特殊な神室町アンダーグラウンド、メインシナリオを追体験できるシナリオバトルセレクト、主人公や相棒の育成など、クリア後に続けて遊べる要素も多い。一部の難易度を除き、ほとんどの難易度で装備やレベルなどを引き継いでプレイできるため、トライしやすい。実際にノーマルクリア後にハードを通してプレイしてみたが、ゲーム自体に慣れており、キャラクターのレベルが高く、武器も強いため、丁度良い難易度でスムーズにクリアすることができた。また、発売前ということで遊べていないがDLCにどんなものが登場するのかも楽しみだ。
HD機で、年に1本というペースでこれほどの内容とボリュームを兼ね備えたタイトルをリリースしているのは本シリーズ以外に存在しないだろう。今後も毎年リリースし続けてもらいたいが、果たして次回作はあるのだろうか。続報に期待したい。
(2011年 6月 4日)