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米Logitech、“速さ”に特化した新型ゲーミングマウス「G402」を正式発表

トレンドに対応したローセンシ向けゲーミングマウス。ロジクールより8月8日発売!

8月8日発売予定



価格:5,980円(税別)

 米Logitechは、ゲーミングマウスブランド「G」シリーズの最新モデルとして「G402」を正式発表し、日本ではロジクールより8月8日より発売することを明らかにした。価格はオープンプライスで、ロジクールオンラインストア価格は5,980円。Logitechでは、これに合わせてChinaJoyのLogitechブースにてアジアローンチイベントを開催した。この模様は後ほどお届けするとして、本稿では「G402」の概要についてお届けしたい。

「G502」と同等、科学に則った幾何学的なデザインを採用した「G402」
左右非対称で、親指を置くための翼が左サイドにゆるやかに伸びているのがわかる
ケーブルの根元を強化し、タフな使用にも耐える設計になっている

 「SCIENCE WINS」をスローガンにゲーミングデバイスの分野を攻め続けているロジクールのGシリーズ。2013年4月よりスタートしたこのシリーズは、マウス、キーボード、ヘッドセット、ゲームコントローラーと、カバーする領域は広範にわたるが、中でも主力製品であるゲーミングマウスは100番刻みで様々なタイプのものをラインナップしており、現在はその2世代目として末尾に2が付くシリーズを順次市場に投入させている。

 第2世代のゲーミングマウスは、「SCIENCE WINS」をさらに磨き上げた設計になっており、前モデルと比較して単なるデザインや機能のチューンナップなど無く、科学的な見地から特定の機能に特化させた点が最大の特徴となっている。

 これまでに登場した第2世代モデルはG602、G502の2製品。G602のテーマは「ワイヤレス」。ゲーミングの分野では敬遠されがちなワイヤレスマウスの分野にあえて踏み込み、ゲーマーが避ける要因になっている「バッテリーの持ち」と「レーテンシーの低さ」を独自技術で克服することで、プロゲーマーの使用に耐えうるワイヤレスゲーミングマウスが誕生した。

 「G502」のテーマは「カスタマイズ性」。ゲーマーがこだわる細かいニーズに対応できるように、ソフト、ハード両面においてカスタマイズ性にこだわっている。具体的にはユーザーのマウスパッド環境を自動的に認識してトラッキング性能を最適な状態にチューニングしてくれる機能や、マウス本体の重さや重心を変えられる機能などを搭載している。

 そして今回正式発表された「G402」は、“速さ”にこだわったゲーミングマウス。素早く正確な位置にマウスポインタを動かすことを求められるPCゲーミングシーンにおいて、ゲーマーの素早い動きを正確にゲームに伝えてくれる“高速移動時の正確な検知性能”はゲーミングマウスにおいて非常に重要な指標となる。とりわけ昨今のPCゲームシーンでは200や400といった低いDPI設定で、30cmぐらいの距離を激しく動かすローセンシのプレイスタイルが主流になっていることもあり、「G402」ではこのトレンドに対応すべく徹底的に“速さ”への対応にこだわった。

 その結果、搭載されたのが「高速フュージョンエンジン」、「デルタゼロセンサー」、「ジャイロセンサー」の3点。これを32bitのARMプロセッサーで制御することで、人間の限界を超えるスピードに対応した“史上最速”のゲーミングマウスが誕生した。

 「G402」のコアテクノロジーとなるのが、「高速フュージョンエンジン」となる。これはまさに“速さ”に対応するハードウェアで、テスト時で500IPS、公式スペックで420IPSのスピードに対応する。この枠内に収まる速度なら、どれだけ高速でも、急加速、急停止を繰り返しても、マウスの動きを正確に検知し、ゲームに伝えてくれる。ちなみに前モデルの「G400s」は140IPS、ライバルであるRazer Deathadderで200IPSまでの対応で、「G402」は一気にライバルの2倍以上のスペックを実現したことになる。

 ちなみに420IPSと言われても普通の人はピンとこないが、プロゲーマーとして知られるスタンスミス氏の最速の動きで140IPSほどで、理論上は“地球最速の男”ウサイン・ボルトの走りすらも正確に検知できるということだ。

 デルタゼロセンサーは、「G502」にも搭載されていたマウスの飛びや広範囲に動かした際のズレを無くしてくれる独自開発のセンサー。そしてジャイロセンサーは、上記2つのハードを支えるために、2次元では無く3次元でマウスの動きを検知するために搭載されているという。

 ユニークなことにこのマウスはDPI性能は“低い”。ハイエンドゲーミングマウスのラインを狙った「G502」が12,000DPIなのに対し、「ローセンシ派はそもそも12,000DPIもいらない」という理由により、「G402」には最高4,000DPI(最低240DPI)の性能しか持たせていない。この4,000DPIで通常使いはカバーしつつ、FPSなどの特定のゲームでは思いっきりローセンシに設定して遊ぶというわけだ。

 こうした際に便利な機能が「DPIシフトファンクション」。このキーを押している間だけ、DPIを切り替えられるというもので、通常は1,000DPIでプレイしながら、スナイパーライフルを構えるときだけ、240DPIに落とすという使い方ができる。DPIを細かく切り替えたいゲーマーに好まれそうな機能だ。

 また、ゲーミングマウスとして、耐久性にもこだわっており、内部構造を工夫することで2,000万回のクリック数を保証するほか、ケーブルについて持ち運び時のケーブルぐるぐる巻きを意識して根元の耐久性を大幅に強化している。

 「G402」はPCゲーマーのトレンドに対応したローセンシに特化したゲーミングマウスということで、価格もこれだけの機能を詰め込んで5,980円(税別)と、かなりリーズナブルで「G602」、「G502」を上回るベストセラーゲーミングマウスになる可能性が高い。発売が楽しみなゲーミングマウスだ。

【G402】

(中村聖司)