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【ChinaJoy 2014】DetonatioN、「LoL」で台湾代表チームと激突
世界トップクラスの“攻撃力”を実感。後半の戦いが今後の課題に
(2014/8/3 15:23)
ChinaJoy 2014のLogitechブースでは「League of Legends(LoL)」の日本、台湾、中国のエキシビションマッチが開催された。日本からは「DetonatioN」のメンバーが出場。本稿では日本対台湾の戦いをレポートしたい。
DetonatioNは“世界を相手に勝てるチームになりたい”という想いのもと結成された日本人チームで、FPSやRTSなど様々なゲームを得意とするメンバーが集まっている。「LoL」のチームは韓国での強いチームと練習試合を繰り返し、エキシビションマッチに備えた。中国、韓国、台湾はそれぞれ選手層がトップクラスのチームの実力は非常に高い。DetonatioNは世界でもトップクラスの実力を持つチームにどう立ち向かうかが注目ポイントとなった。
「LoL」はアクションと戦略性を強く要求されるRTS。5対5のチーム戦で敵の陣地を目指していく。5人のメンバーがどう連携して敵に立ち向かうか、NPCの味方兵士や、フィールドに存在しているモンスターをどう利用するか……。「LoL」には100種類を超えるチャンピオン(プレーヤーキャラクター)がいて、どのキャラクターを使うかでチームの動きは全く異なってくる。エキシビションマッチは、2セット先取の3本勝負で行なわれた。
エキシビションマッチでは両者の高い実力が感じられた。敵との間合いや、効果的なスキルの使い方でゲームの深い理解がはっきりわかるのだ。広大なマップを動き回りながら攻守がめまぐるしく入れ替わる。しばらく戦いが膠着したかと思っていたが、いつの間にか画面外から仲間が集まって一気に攻めてきたり、時には1対1の激しい戦いが繰り広げられたりする。
DetonatioNは“待ち”の戦いを得意としているようで、台湾チームを時には深く自軍に引き込み撃破するという戦略をとっていた。第1戦の序盤から中盤はこの戦略が非常にうまくいき、台湾チームのメンバーを分断し撃破することができた。台湾チームは常に侵攻を目指すという積極的な戦略で、メンバーはマップを動き回りながら時に戦力を集中しぐいぐいと攻め込んでいく感じだ。
驚かされたのは台湾チームの攻撃集中の精度だ。NPCの味方兵士を挟んで体力を削り合うのが基本的な展開なのだが、DetonatioNのメンバーの体力が減った時を逃さず攻撃を集中して撃破する。1人だった敵が、いつの間にか3人になっているメンバーの連携の巧みさ、遠距離攻撃やダッシュなどの特殊攻撃を的確に当てるそのテクニックには驚かされた。最終的に1試合目は、台湾チームの大攻勢を支えきれず、DetonatioNは敗北してしまった。
2試合目、どちらも使用キャラクターを変えての戦いとなった。ここでは中盤、DetonatioNは台湾の攻勢をしのぎきり全て撃退するという瞬間があった。しかしここでチームは守りに戻り、そこから再び勢いを盛り返した台湾チームに攻め込まれてしまった。台湾チームが2勝して勝利が確定した。
DetonatioNは前日中国チームと戦っているが、こちらはマシントラブルで結局メンバーの1人が動けないまま試合が進行し、負けてしまっていた。結果として、エキシビションマッチで、DetonatioNは中国、台湾チームどちらにも勝利することができなかった。
試合後DetonatioNに話を聞くことができた。相手の感想を聞くと、メンバーは「台湾チームは以前手合わせしていた頃とはメンバーが代わり、強くなっていた。今回の戦いは、我々の強いところも出せたが弱い部分もはっきり出てしまった。今後に繋げられる改善点を見つけることができた試合でした」とコメントしてくれた。
序盤の戦術、戦略、オブジェクトの利用など、こういったところではメンバーの連携がうまくいき、2試合とも中盤までは負けていなかった。しかし後半の相手の揺さぶりや、隙を突く動きに対応できなかったとメンバーは試合を振り返った。このためには、「もっと世界中の強豪と戦う場が欲しい、しかしそのためには強豪達が“戦いたい”と思ってもらえるチームにならなくては」と語った。
「実力の差はオフライン経験の差ではないか」という意見も出た。お互いの声が聞こえないほどの会場の煩さ、いつもとは違うPC、こういったことに慣れなくては様々な大会には出られない。一方で、「そんなに緊張せずに戦えましたよ」と強気のコメントも聞くことができ、今後の成長が期待される。
DetonatioNが注目しているのは、「LoL」の日本での正式サービス開始だ。プレイ人口が底上げさせられることでより強い選手が誕生し、全体の実力を高めていける。現在はまだRiot Gamesから正式なアナウンスはないが、昨年から日本展開の噂は出ており、今後の情報を待ちたいところだ。