(2014/8/15 12:00)
8月8日にロジクールより発売されたゲーミングマウス「G402」は、照準のスピードが勝負を分けるようなハイテンポのFPSで真価を発揮しそうな製品だ。
本製品は2013年春にデビューしたロジクールのゲーミングデバイスブランド「Logicool G シリーズ」の第2世代目。プロダクトラインとしてはFPSプレーヤーに人気のある「G400S」の直系の後継モデルにあたるが、形状、中身ともに大きく手を加えられており、少なくともぱっと見の印象は別モノ……。なのだが、触ってみればわかる、これは間違いなく「G400S」のパワーアップ版だ。
コアなFPSプレーヤーの要求を満足させるためロジクールが本製品に込めた2つのキーポイントを中心に、特徴と使い心地をご紹介していこう。
ぶっちぎりで史上最速のセンサーを搭載
本製品の最大の特徴はセンサーの最大トラッキング速度にある。前モデル「G400S」から引き続きオプティカル方式のセンサーを搭載する本製品だが、新世代かつオリジナルなセンサーモジュールを搭載することでトラッキング性能が飛躍的に向上している。
ロジクールが「高速フュージョン・エンジン」と名付ける本製品のセンサーは、最大トラッキング速度420IPS(約10.67m毎秒)という性能を誇る。前モデル「G400S」は140IPSだから、3倍。他社のライバル製品でも150IPS超えは滅多に無いという中で、とんでもない数字を出してきた。
ちなみにロジクールによれば、この420IPSというカタログ値は、相性の悪いトラッキング面も含めてこれくらいは保証できるという遊びを入れた数字である。実際の性能はもう少し上で、最大500IPSに達するという。
420IPSを時速でいうと38.4km/h。ウサイン・ボルトのトップスピードよりも、プロボクサーのパンチスピードよりも速い。幅50センチの大判マウスパッドを0.05秒以内で横断する、と言えばおわかりいただけるだろうか。そんなスピードでマウスを操作するのは、まあ無理である。
ちなみに、本製品のドライバーソフトウェアにはマウスの移動速度を計測する機能がある。筆者もそれで極限のスピードに挑戦してみたが、机上では197IPS(5.0m/s)が限界。これ以上速く動かそうとすると腕が痛いし、マウスがスッポ抜けてどっか飛んで行くので、無理だ。これでも「G400S」の140IPSという限界スペックはゆうに超えているので、ローセンシ設定のFPSプレーヤーは本製品を使うことで違いを感じられる瞬間が多々あるのではないかと思う。ネガティブアクセル問題よ、さらば。
センサー面ではその他、240~4,000DPI間で80DPI刻みの感度設定が可能、リフトオフディスタンスは2mm程度、レポートレートは125~1,000Hz間で調整可能と、今世代のゲーミングマウスとして満足な性能を持ち、「G400S」の純粋なグレードアップ版と言えるものだ。