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【特別企画】ゲーマーが選ぶべきスマートフォンはどれだ? バッテリー、発熱、防水など気になる機能をチェック!
2017年8月24日 12:00
今やゲームのプラットフォームとして認知され、それまで縁のなかった人も巻き込みながら成長を続けるスマートフォンアプリ市場。2017年に入っても多彩な作品がリリースされ、その勢いは衰えることを知らない。
しかし、プレーヤーがゲームに合ったスマートフォンをしっかり選べているかというと、必ずしもそうではないだろう。カメラや音楽再生といった機能、あるいは価格など、ゲームプレイとは直接関係ない要素で選んでいる人も多いはずだ。
今回はゲームをプレイする上で気になる項目をピックアップし、それらについて検証してみた。バッテリーの持ち時間や発熱量をはじめ、タッチパネルの反応速度、アプリの起動時間などはゲームを日常的にプレイしている人であれば気になるところだろう。これらの要素は一昔前の携帯と比べてみると劇的に進化していたりする。
そこで今回は最新の機種でゲームをプレイして、これらの項目がどのようになっているのか試してみた。用意した端末はAQUOS R、Galaxy S8、Xperia XZ Premium、という最新の3機種を用いて、ゲームに最適なスマートフォン端末はどれかを調べてみた。特にこれから機種変更しようと考えている人は、ぜひ読み進めてもらいたい。比較対象の端末のスペックは下記の通りだ。
端末名 | メーカー | 画面サイズ | バッテリー容量 | CPU |
---|---|---|---|---|
AQUOS R | シャープ | 約5.3インチ | 3,160mAh | MSM8998 2.2GHz/1.9GHz(オクタコア) |
Galaxy S8 | サムスン | 約5.8インチ | 3,000mAh | 2.35GHz×4+1.9GH×4 |
Xperia XZ Premium | ソニー | 約5.5インチ | 3,230mAh | Qualcomm MSM8998 2.45 GHz(クアッドコア)+1.9 GHz(クアッドコア) |
※公式ページより
「ポケモンGO」でバッテリー消費量に違いはあるか?
「ゲームのためのスマートフォン選び」ではCPUやメモリといった基本的なスペックはもちろんのこと、多くの人が気にするであろう項目がバッテリーだろう。どれだけの時間ゲームをプレイできるのかは、アプリを遊ぶ人にとって重要な問題だ。
今回は各スマートフォンのバッテリー消費量を、「ポケモンGO」を使って検証してみた。「ポケモンGO」は位置情報ゲームで、現実世界で移動すると、端末に搭載されたGPSと連動してゲーム世界でも移動することができる。移動した先々ではポケモンが登場したり、「ポケスポット」でアイテムを手に入れることができたり、捕まえたポケモンをジムで戦わせることができたりと、現実世界と「ポケモン」世界がリンクしたかのような楽しみ方ができるゲームだ。
昨年配信されると同時に世界的なブームを巻き起こし、現在も横浜で行なわれた大規模イベントには多くのプレーヤーが訪れ、その人気を見せつけていた。その一方で、常時起動し続ける必要のあるシステムのおかげで、バッテリー消費が激しいゲームとしても知られている。
検証方法はバッテリーが100%の状態でゲームを起動し、1時間放置したあとの残りバッテリーを調べるというかたちをとった。可能な限り公平にするため、ポケモンを捕まえるなどのアクションは行なっていない。またバッテリーモードや画面の明るさも同じ、あるいは類似した状態にしてある。
結果はGalaxy S8が81%、AQUOS RとXperia XZ Premiumはどちらも84%という結果になった。3%の違いではあるが、AQUOS RとXperia XZ Premiumが優位となった格好だ。スマートフォンごとのスペックを見てみると、バッテリーの容量はGalaxy S8の3,000mAhに対して、AQUOS Rが3,160mAh、Xperia XZ Premiumが3,230mAhとなっている。160、そして230mAhの差が、そのまま検証結果にも繋がったといえるだろう。
無論、今回の検証は一例に過ぎず、遊ぶゲームによってバッテリー消費量は変わってくるはずだ。また「ポケモンGO」に限ってみても、ポケモンを積極的に捕まえるか、ポケモンがどれだけ出現するかによっても変化が出る可能性はあるだろう。
プレイ中気になる端末の熱さ……発熱量や場所をチェック
上述のバッテリーにも通じる部分があるが、長時間スマートフォンアプリをプレイすると端末の熱も気になるところである。ということで本項目では、「BTOOOM!オンライン」を使用して検証してみることにした。
「BTOOOM!オンライン」はアソビモが配信するステルスボンバーアクションゲームだ。端的に言うと人気コミック「BTOOOM!」を題材にした対戦型アクションゲームで、原作に登場する様々な「爆弾」を武器に、生き残りをかけて他プレーヤーとサバイバルを繰り広げるゲームである。マップやキャラクターは3Dで表現されており、当然端末への負担は大きくなる。また対戦時のオンライン接続も発熱を高める要因になると考えた。
まずGalaxy S8はプレイを始めて5分ごろから端末の上部分から徐々に熱くなり、10分ごろには両手で熱を感じるほどになった。またこの端末の特徴として、背面だけでなく画面側もかなりの熱を持つことが挙げられる。これはマイナスポイントであるものの、その代わりとして温度が下がるのも早い印象を受けた。
次にXperia XZ Premiumはプレイを始めてすぐに端末の左側から発熱を感じたものの、熱が全体へ広がるまでに時間がかかった。もっとも、オンライン対戦を続ければ全体的に熱くなるのは他の端末と変わらないが、スマートフォンアプリは5分程度で終わるものも多い。このくらいの発熱量であればかなり優秀といえるだろう。
残すAQUOS Rだが、こちらも上部分だけが集中的に熱くなり、その熱が下側へ移るまでには10分~15分程度の時間を要した。画面側の発熱も上部分のみにとどまっていたので、指で熱を感じる機会は少なく他の端末と比べて快適にプレイすることができた。
ゲームの起動が早いのは? より快適なプレイができるのはどの機種か
スマートフォンアプリといってもさまざまな種類があり、そのプレイスタイルも実に多種多彩。とはいえ、ちょっとして空き時間に少しずつ楽しむ、という人は相当数いるはずだ。そうなると重要になってくるのが、起動時を含めたロード時間である。
ここでは7月に配信が始まったばかりの「みんゴル」を使用して、端末ごとの処理能力を測ってみることにする。「みんゴル」は、手軽にゴルフを楽しめる老舗タイトルで、コンシューマーでリリースされてきた「みんなのGOLF」シリーズのスマートフォン版である。「みんゴル」は1ホール単位で遊ぶことができるので、スキマ時間に遊ぶにはもってこいなのだが、コース選択後の読み込みが遅く、特にロングホールではその傾向が顕著だ。最近では「軽量モード」も実装されたりしていたのだが、ここでは軽量モードではなく通常モードでのテストを行なった。
オープニング画面をタップしてからメインメニューへ遷移するまでの起動時間だが、もっとも速かったのがGalaxy S8、その後はAQUOS R、Xperia XZ Premiumという順番だった。続いてメインメニューからコースに入るまでのロード時間は、AQUOS Rがもっとも速く、Galaxy S8とXperia XZ Premiumはほぼ同じという結果に。
しかし、一応順位を付けてみたものの、3機種の間に決定的な差はなかったというのが率直な結論だ。起動時間はすべての端末で5秒前後で、もっとも速いGalaxy S8と遅いXperia XZ Premiumを比較しても1秒の差も感じられなかった。類似したスペックを持つ端末であれば、違いを見つけるのは難しいと思われる。
水に対する強さもチェック
決して目立つ機能ではないが、無視してはいけないのが防水性だ。突然の雨で濡れてしまうこともあれば、人によっては「お風呂に入りながら使いたい」という人もいるだろう。各スマートフォンの公式サイトを見ても防水性能をしっかりとアピールしているが、水に濡れた状態での操作感覚は実際のところどうなのかと試してみた。
検証に使用したアプリは「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」。本作はアイドルライブ&プロデュースゲームであり、リズムアクションゲームと登場アイドルキャラクターとのコミュニケーションを楽しめるアプリとなっている。今回はひとまずコミュニケーションは置いておいて、タッチパネルの操作を確認するためには、リズムアクションゲームが最適だろうとの考えからこちらをチョイスした。
検証の方法としては、画面に水を数滴垂らした状態でゲームを始め、リズムアクションのパートとキャラクターとの会話パートを一通りプレイした。なお、公平な判断ができるよう保護シートは貼っていない。
まずはGalaxy S8とXperia XZ Premiumだが、プレイそのものに大きな問題はなかった。チュートリアルの「次へ」や、ログインボーナス画面での「閉じる」といった小さなボタンを押すときなど、テキストを読み進める場面では画面が反応してくれないケースもあった。
同様の現象はAQUOS Rでも確認できたが、肝心のリズムアクションについては、通常の環境とほぼ変わらない感覚で楽しめた。もちろん指が滑りやすくなって操作ミスする、などの弊害はあるものの、充分すぎる結果といえるだろう。
防水機能も重要だが、それに伴うタッチセンサー機能も実は重要で、なぜなら水滴が付いて誤動作する可能性があるためだ。特にAQUOS Rでは、シャワー程度までならば防水にも対応している事を謳っているほか、タッチセンサー機能も強化されている。1つのポイントとして考慮に入れても良いかもしれない。
使い勝手は一長一短……なにを重視するかが大切
バッテリー消費量、発熱、処理能力、防水といったシチュエーションごとに調べてみたが、それぞれに違った長所があり、どれか特定の機種をおすすめするのは難しい結果となった。そのため、ユーザー自身がなにを重視しているのかによって慎重に選んでほしいと思う。
例えばバッテリーを重視するのであれば、やはりAQUOS RかXperia XZ Premiumが1歩リードといったところ。電車に乗っている数分間でゲームを遊びたい、という人は、起動の速いGalaxy S8に注目すると良いだろう。本体の発熱が気になる人は、液晶面の発熱が抑えられており指で熱を感じる機会が少ないAQUOS Rのポイントが高い。また、お風呂の時間にながらプレイをする人も多いだろうし、のんびりとお湯につかってプレイする人にとっては防水とタッチセンサーはきわめて重要なポイントだろうからAQUOS Rがオススメだ。人によって理想のスマートフォンは変わってくるはずなので、慎重な選択を心がけたい。
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