レビュー

次世代MSXプロジェクト「MSX0 Stack」インプレッション

リターンがついに開始! ゲームは「ザナック」と「パイパニック」が付属

【MSX0 Stack】

2023年1月15日クラウドファンディング開始(3月31日終了)

価格:2万9,999円(PLAN A)より

 2023年1月15日から3月31日まで、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で、次世代MSXプロジェクト第1弾「MSX0 Stack」のクラウドファンディングが行なわれた。MSX0 Stackの最終的な支援者数の合計は2,135人、支援総額は目標の5,999万8,000円を上回る7,439万5,541円となり、見事にクラウドファンディングのゴールを達成した。

 また、クラウドファンディング実施中の3月12日に次世代MSXプロジェクトの開発者向けカンファレンス「DEVCON 3」が開催され、希望者の中から抽選でMSX0 Stackの試作機(以下MSX0 Stackプロト)が先行貸与された。MSX0 Stackプロトについては以前速報レビューを行なったが、クラウドファンディングの正式リターン品の出荷が開始された。初日の0時9分に支援し、到着を楽しみに待っていた筆者の元にも届いたので、早速インプレッションをお届けしていきたい。

9月頭からリターン品の送付が開始

 MSX0 Stackのクラウドファンディングのリターン品は、当初は7月末から送付が始まるとされていたが、途中で8月末からになるとアナウンスが行なわれた。

 M5Stack社からは8月中に4回に分けて、MSX0 Stack関連のハードウェア一式が次世代MSX0プロジェクトを推進するIoTメディアラボラトリーに送られ、IoTメディアラボラトリーでMSX0システムのインストールや動作確認、追加で付属することになった16GB microSDカードへのドキュメントやソフトウェアのコピーなどの作業が終了後、9月上旬から1日200個ずつ送付が開始されたとのことだ。

 9月末までには支援者全員への送付が終わる予定であり、送付開始は当初の予定からは1カ月ちょっと遅れたものの、ほぼスケジュール通りであり、この種のハードウェア系クラウドファンディングとしては優秀といえるだろう(筆者も何度かクラウドファンディングを利用してきたが予定より2年くらい遅れたり、結局送られてこないといったこともあったので)。

 ただし、今回送付が開始されたのはMSX0 Stackの基本セットのみであり、各プランに含まれているGroveセンサーキットやLTE通信モジュール、LoRaWAN通信モジュール、プロジェクトEGG関連は、第二便での送付となる。

 MSX0 Stackの基本セット(PLAN A)には、Faces II Boxとバッテリーボトム2がセットになっている。Faces II Boxには、銀色で書かれた西氏の手書きサインが入っており、西氏の心遣いが感じられる。

【クラウドファンディング支援者に送付が開始されたMSX0 Stack】
第一便として送付されたMSX0 Stack一式。左がバッテリーボトム2、右がFaces II Box。説明の文書も2枚入っている
Faces II Boxには、銀色で書かれた西氏の手書きサインが入っている

プリインストールゲームは「ザナック」と「パイパニック」の2本

 MSX0シリーズは、IoT向け端末として位置づけられているが、MSX/MSX2/MSX2+のエミュレーターを搭載しており、過去に発売されたMSX/MSX2/MSX2+用ゲームソフトや新たに開発されたMSX/MSX2/MSX2+用ゲームソフトをプレイすることができる。過去のゲームを頒布しているプロジェクトEGGとの連携も明らかにされており、ゲームが主目的でMSX0 Stackのクラウドファンディングを支援した人も少なくないだろう。そこでまず最初に、プリインストールされているゲームをプレイした印象を紹介する。

 MSX0 Stackプロトでは、プリインストールゲームは、1986年にポニーから発売された縦スクロールシューティングゲームの名作「ザナック」(開発:コンパイル)のみであったが、正式リターン品では、「ザナック」に加えてMSX元年の1983年にアスキーから発売されたアクションゲーム「パイパニック」も追加され、2つのゲームが遊べるようになっている。さらに今後プロジェクトEGGで公開されているMSX/MSX2/MSX2+用ゲームの一部もプレイできるようになるはずだ。

 「ザナック」はいわゆる縦スクロールシューティングゲームだが、スクロールも高速で、敵の動きのパターンも豊富だ。ノーマルショットに加えて、全方位弾や貫通弾など全部で8種類ある特殊弾を使用できる。また、同じ特殊弾を連続して獲得することで、特殊弾が強化されるほか、プレイヤーの練度にあわせて難易度を自動調整するALCと呼ばれるシステムが搭載されているなど、先進的なゲームとして高く評価された。今MSX0 Stackでプレイしてもあまり古さを感じずにプレイできたが、やはり画面が小さいので、老眼が進んできた筆者の眼にはやや厳しいものがあった。速度的にも実機と遜色がなく、ウリの一つである高速スクロールも滑らかであった。ただ、ゲームパッドパネルのボタンが固めで、押す度にカチカチと音が鳴るのがやや気になった。

【「ザナック」を遊んでみた】
ゲームパッドパネルを装着したほうがプレイしやすいことが多い
名作シューティングゲーム「ザナック」のタイトル画面
「ザナック」プレイ中の画面
【「ザナック」プレイ中の動画】

 「パイパニック」は、タイトルだけ聞くとどんなゲームか想像が付きにくいが、麻雀牌を使ったアクションゲームである。ルール自体はシンプルで、ハンマーを持ったキャラクターを左右に動かし、左から流れてくる麻雀牌をハンマーで叩いて下に落とし、落とした牌で麻雀の役を作ればクリアという、ありそうでなかった麻雀パズル的なアクションゲームだ。キャラクターを妨害するお邪魔キャラとしてサイコロや点棒が飛んでくるので、ジャンプなどを駆使して妨害をかわす必要がある。もちろん、完成させた役によって点数が異なり、難しい役を完成させるほど高得点となる。麻雀の正確なルールを知らなくても、どうしたら役になるかだけ知っていればいいので、例えば七対子だけ狙うとかでも十分プレイできる。筆者は名前は知っていたものの、実際にプレイするのは初めてだった。こちらも画面が小さく牌の区別がやや厳しいとは感じたが、今プレイしても新鮮で面白かった。

 「ザナック」も「パイパニック」も初代MSX用ゲームであり、今から40年近く前に登場したゲームなのだが、優れたゲームはいつプレイしても面白いということを改めて認識させられた。

【「パイパニック」を遊んでみた】
麻雀牌を使ったアクションゲーム「パイパニック」のタイトル画面
「パイパニック」プレイ中の画面
【「パイパニック」プレイ中の動画】

設計を改良し、より信頼性を高めた充電ベースとボトムベース

 それでは、MSX0 Stackのハードウェアを詳しく見ていこう。MSX0 Stackは、ハードウェア的にはM5Stackの既存製品であるM5Stack Core 2やM5 Faces II V1.1ボトムベース、バッテリーボトム2をベースにしているのだが、正式リターン品ではMSX0 Stackプロトからさらに改良が加えられている。具体的には、接続中にボトムベースと充電ベースの端子がずれることを防ぐために、ボトムベース裏面の端子の下に2つの凹みが設けられ、ボトムベースと合体する充電ベースには2つの突起が用意されている。凹みに突起がはまることで、端子が左右にずれることを防ぐ仕組みだ。この改良は、西氏からの提案で決まったもののようだが、事故を防ぐありがたい改良といえる。

 また、MSX0 Stackプロトでは、付属のQWERTYパネルがグレーの旧モデル(Facesキーボード)であったが、正式リターン品では、QWERTYパネルがMSXブルーになり、設計も一新されたFacesIIキーボードとなっている。

【MSX0 Stackの詳細】
Faces II Boxの中味。充電ベース、MSX0システムが書き込まれたM5Stack Core 2、M5 Faces II V1.1ボトムベース、QWERTYパネル、ゲームパッドパネル、microSDカードとSDカードアダプタ、USBケーブル、予備用キーボードシール、ビスや六角レンチが入っている
M5 Faces II V1.1ボトムベースにM5Stack Core 2とQWERTYパネルが装着された状態で送付される
M5 Faces II V1.1ボトムベースの裏面
正式リターン品では、ボトムベース裏面の端子の下に2つの凹みが設けられている
ボトムベース裏面上部にバッテリー充放電スイッチがある。利用時にはスイッチを上の「1」にする
MSXブルーカラーのQWERTYパネル
左が今回の正式リターン品で、右がMSX0 Stackプロト。試作品では、QWERTYパネルが標準色のグレーだった
左が正式リターン品のボトムベース裏面。右がMSX0 Stackプロトのボトムベース裏面。端子の下の凹みがMSXプロト版にはない
QWERTYパネルを取り外したところ。送付時状態ではビスでパネルは固定されていないので、簡単に外せる
QWERTYパネルの裏面。Faces IIキーボードと書かれている
MSX0 Stackプロトに付属していたグレーのQWERTYパネル
グレーのQWERTYパネルの裏面。Facesキーボードと書かれており、正式リターン品に付属するQWERTYパネルとは基板のパターンも搭載マイコンも異なる
ゲームパッドパネル。ボタンは固めで、押すとカチカチ音がする
ゲームパッドパネルの裏面
バッテリーボトム2のパッケージ
バッテリーボトム2のパッケージには、ケースとバッテリーボトム2、固定用ビスが入っている
バッテリーボトム2には500mAhのバッテリーと6軸ジャイロ/加速度センサー、デジタルマイクが搭載されている
バッテリーボトム2の裏面
Faces IIボトムベースを載せて充電できる充電ベース。左が正式リターン品、右がMSX0 Stackプロトに付属していたもの。正式リターン品では端子の下に2つの突起が設けられている
充電ベースの比較。左が正式リターン品、右がMSX0 Stackプロトに付属していたもの。正式リターン品では端子の下に2つの突起が設けられているのがわかる
このように充電ベースの上にFaces IIボトムベースを載せて充電を行なう。正式リターン品は充電ベース側に突起、ボトムベース側に凹みが用意されたため、ずれたりせずにしっかりはまる
充電ベースにFaces IIボトムベースを載せたところ。磁石でピタリとくっつく
Faces IIボトムベースとM5Stack Core 2は4本のビスで固定されているので、取り外すには付属の六角レンチを使ってビスを外す必要がある
Faces IIボトムベースとM5Stack Core 2の裏面。このFaces IIボトムベースは、M5Stack Core 2を装着したときに、microSDカードスロットが上面になるように改良されたものだ
M5Stack Core 2とバッテリーボトム2を合体させて、MSX2として起動させたところ
M5Stack Core 2とバッテリーボトム2を合体させた状態の下面(MSX0として利用する場合)には、ポートBとポートCが用意されている
M5Stack Core 2とバッテリーボトム2を合体させた状態の右側面(MSX0として利用する場合)には、電源スイッチとポートA、USB Type-Cが用意されている
M5Stack Core 2とバッテリーボトム2を合体させた状態の上面(MSX0として利用する場合)には、リセットボタンとmicroSDカードスロットが用意されている
M5Stack Core 2とバッテリーボトム2を合体させた状態の左側面(MSX0として利用する場合)

付属のmicroSDカードには貴重なマニュアル類が満載

 MSX0 Stackの正式リターン品には、クラウドファンディング時にリターン品として記載されていなかった16GB microSDカードとSDカードアダプタが付属している。MSX0 Stackでは、最大16GBまでのmicroSDカードしか公式にはサポートしておらず(実際は32GB以上でもFAT32でフォーマットすれば利用できるようだが、あくまで保証外)、市場で消えつつある16GB microSDカードの手配も大変だったようだ。

 このmicroSDカードには、MSX0 Stackの操作マニュアルやMSX-BASIC 2.0マニュアル、MSX-BASIC 3.0マニュアルをはじめ、MSX-DOS TOOLSのマニュアルや日本語MSX-DOS2リファレンスマニュアルなど、全部で14ものドキュメントや、PCとWiFiで接続して利用するためのソフトウェア「リモートコントロールパネル」、サンプルプログラムやMSX-DOS TOOLS、MSX-DOS2などのディスクイメージなどがプリインストールされている。特にマニュアル類は貴重であり、MSX0 Stackで初めてMSXに触れるというユーザーにはありがたい。

 付属microSDカードの中味は、すぐにPCなどにバックアップしておくことをおすすめする。また、DOCmanualの中にあるMSX0 Stackの操作マニュアル(1_MSX0Stack利用方法.pdf)には、MSX0 Stackを使いこなす上で必須の情報が書かれているので、紙に印刷しておくと便利だ。

【付属のmicroSDカードの中味】
追加で添付されることになったSDカードアダプタと16GB microSDカード
microSDカードの中味。5つのフォルダが用意されている
DOCmanualフォルダを開いたところ。14のドキュメントが収録されている
MSX2に付属していたMSX-BASIC Version 2.0解説書。269pにもなる
こちらはBASICコンパイラ「MSXべーしっ君」のマニュアル
DSKフォルダを開いたところ。さまざまなディスクイメージが収録されている
SYSTEMフォルダを開いたところ。conf.txtに設定内容が記録されている
TOOLSフォルダを開いたところ。Windows用ソフトウェア「リモートコントロールパネル」が収録されている

2つのUnitを切り替えて設定を行なう

 ここでは、MSX0 Stackの基本的な設定方法を解説する。MSX0 Stackプロトでは、起動するMSXのバージョンやメモリサイズ、WiFi設定などを、PCのBIOS設定画面のようなセットアップ画面から行なう必要があったが、正式リターン品では、分かりやすいシステムメニューが追加された。正式リターン品では、Unit 0とUnit 1という2つのMSXシステムを切り替えて利用できるように改良されており、Unit 0が通常のアプリケーション実行用、Unit 1がシステムメニュー用となっている。

 Unit 0とUnit 1の切り替えは、画面を上から下あるいは下から上にスワイプするだけだ(設定でUnit切り替えのスワイプ操作を無効にすることもできる)。今表示されている画面がUnit 0のものかUnit 1のものかは、画面左下を見れば分かる。左下に「U0」と表示されていればUnit 0であり、「U1」と表示されていればUnit 1である。電源オフの状態から起動するとUnit 0が立ち上がるが、そこでスワイプするとUnit 1が起動し、システムメニューが起動する。システムメニューで設定を変更し、再びスワイプすればその設定がUnit 0に反映されるという仕組みだ。

【MSX0 Stackの基本操作】
MSX0 Stackを利用する際は必ずFaces IIボトムベース裏面のスイッチを「1」のほうにする(基本的に常にそのままでよい)
起動後、画面を上か下にスワイプすることで、Unit 1に切り替わる。左下に「U1」と表示されていればUnit 1で、「U0」と表示されていればUnit 0。Unit 1にすると、通常はシステムメニューが起動する
システムメニューの2ページ目。ページ切り替えは、右下の「→」ボタンをタップする
システムメニューの「Game」を選択すると、仮想カートリッジ選択画面が表示される。利用したいカートリッジ名を選ぶ。出荷時の状態では「Zanac」と「PaiPanic」を選べる。カートリッジを選んだら、OKを選んで、画面をスワイプしてUnit 0に切り替えればそのカートリッジのソフトウェアが起動される
システムメニューの「WiFi」ボタンをタップすると、WiFi設定画面が表示される。最初は「+」か「-」をタップして、<New Connection>と表示されたら、「OK」をタップする
WiFiアクセスポイントの名前が表示されるので、接続したいアクセスポイントの番号を選んで、Enterキーを押す
パスワードを入力して、登録先を選ぶ。WiFi接続先は3つまで登録できる
WiFiアクセスポイントに接続されると、割り当てられたIPアドレスが一番下に表示される
システムメニューの「SetupUtility」ボタンをタップすると、セットアップ画面が表示される。起動するMSXのバージョンやRAMサイズなどを設定できる
【「ザナック」を起動し、プレイするまでの一連の流れ】
MSX0 Stackの電源を入れてMSX0 Stackを起動し、スワイプしてシステムメニューに切り替え、「ザナック」の仮想カートリッジを選んで再びスワイプして「ザナック」を起動し、プレイするまでの一連の流れ

ディスクイメージのゲーム「Rabbit Adventure 体験版」をプレイしてみた

 最後に、手持ちのゲームなどをMSX0 Stackで実行する方法を紹介する。前述したようにMSX0 StackはMSX/MSX2/MSX2+のエミュレーターであり、MSX/MSX2/MSX2+用のゲームソフトなどを実行することができる。現時点ではVDP周りの再現性などにまだ問題が多少残っており、全てのゲームソフトを正常にプレイできるわけではない。しかし、MSX0 Stackプロトの時点に比べると、エミュレーターの完成度はかなり向上しており、プロトでは不具合が出ていたゲームも正式リターン品では正常にプレイできるようになったものも多い。

 MSX0 Stackで、MSX/MSX2/MSX2+用のゲームソフトを実行する方法はいくつか考えられるが、ここでは一番簡単だと思われるディスクイメージをそのままコピーする方法を紹介する。ゲームソフトの原本ディスクを持っていれば、PCを使ってそのイメージを丸ごとmicroSDカードのDSKフォルダにコピーし、MSX0 Stackのシステムメニューから「ディスク」を選んで、そのディスクイメージを選択後、Unit 0に切り替えればOKだ。

 アリスソフトなど、過去のソフトのディスクイメージを無料で公開しているソフトハウスもあるが、ここではHRA!氏が開発したMSX用アクションゲーム「Rabbit Adventure」の体験版をプレイしてみた。「Rabbit Adventure」は、ウサギが主人公のアクションゲームで、左右自由スクロールタイプのドットイートゲームだ。ちょっとセガのフリッキーにも似た感じだが、動きも滑らかでよくできているゲームだ。「Rabbit Adventure」の製品版は、ROMカートリッジとしても販売されているのだが、現時点ではMSX0 Stack単体でROMカートリッジを簡単に使う手段は用意されていないので、ROMカートリッジ版のプレイは断念して、ディスクイメージが公開されている体験版を利用することにした。製品版は全部で16ステージから構成されているが、体験版では4ステージのみ遊べる。Bボタンを押し続けるとウサギの移動速度が加速されていくのだが、その加減が難しい。シンプルなルールだが、時間を忘れてプレイしたくなるゲームだ。

 「Rabbit Adventure 体験版」のディスクイメージをダウンロードしたら(ダウンロード先についてはXでHRA!氏を検索すれば見つかる)、PCにMSX0 Stackから抜いたmicroSDカードを挿して、そのDSKフォルダにディスクイメージ(RabbitAdventureTrial.dsk)をコピーし、microSDカードをMSX0 Stackに挿入する。MSX0 Stackの電源を入れたら、画面をスワイプしてシステムメニューを開き、「ディスク」からそのディスクイメージを選択して、再度スワイプしてUnit 0に切り替えればゲームをプレイできる。もちろん、ディスクイメージは複数microSDカードに入れておけるので、たくさんのゲームを持ち運んでプレイできる。

【MSX0 Stackでディスクイメージを実行する方法】
システムメニューの左上の「ディスク」ボタンをタップする
「+」や「ー」をタップして、Unit 0のフロッピーディスクドライブに挿すディスクイメージを選択する。初期状態ではSAMPLE.DSKが指定されている
RabbitAdventureTrial.dskを選択し、「OK」をタップ後、スワイプしてUnit 0に切り替える
HRA!氏作のアクションゲーム「Rabbit Adventure 体験版」のタイトル画面
【「Rabbit Adventure 体験版」プレイ中の動画】

プロトタイプから大きく進化しており、今後のアップデートにも期待

 3月時点のMSX0 Stackプロトでは、正直エミュレーターの完成度がイマイチと感じていたが、正式リターン品ではエミュレーターの完成度が大きく向上しており、ゲームソフトの大半が問題なく動くようになっている。もちろん、まだ動かないゲームもあるが、西氏はすでにアップデートに向けて情報収集を開始しており、今後のアップデートに期待したい。ただし、ソフトウェアによるエミュレーターなので、過去のMSX実機と完全に同じ挙動を実現するのは、なかなか困難でもある。そのあたりはユーザーもある程度割切る必要があるだろう。

 今回は、届いてからの時間も短かったので、主に基本的な操作と付属ゲームやディスクイメージで提供されるゲームのプレイ方法のみを紹介したが、MSX0 Stackの真価は、BASICでセンサーや通信モジュールを活用したIoT機器を作れるところにある。センサーは後送とのことなので、機会があればそのあたりについても紹介したい。