PS3ゲームレビュー
ガンダムブレイカー
ミッションで敵ガンプラ軍団とバトル! ガンプラパーツをゲットせよ!!
(2013/7/15 00:00)
ミッションで敵ガンプラ軍団とバトル! ガンプラパーツをゲットせよ!!
ミッションはフェーズごとにわかれていて、上のフェーズに進むほど難易度が高くなっていく。7つのフェーズがあり、全部で70のミッションが待っている。ミッションの内容は様々だが、おおまかにわけると「敵の殲滅」、「特定の機体(いわゆるボス)の撃破」、「データグローブの防衛」などだ。
シングル・マルチを問わず、ミッション時には最大4人が参加できるが、シングルプレイ時にはNPCキャラクターが参加してくれる。このNPCはプレーヤーと同じようにこの「バトルライブG」に参加しているユーザーというスタンスになっていて、例えば、「シノダ」とか「コマツ」とか名字そのままっぽい人もいれば、「ムライ@営業」なんていうキャラも。ガンダムマニアっぽく劇中のセリフを言ったりと、戦闘中にボイスで盛り上げてくる。
ミッション中のアクションは、敵ガンプラの量も多く、派手なエフェクトが飛び交いまくる、爽快感重視なテイスト。リアル系っぽい重量感もあるにはあるが控えめで、全体にキビキビとしたスピーディーな動きだ。
操作は画像のほうをご覧頂きたいが、多くのボタンに割り振られたあらゆる装備を使える。基本となるのは□ボタン(横攻撃)と△ボタン(縦攻撃)で、L1ボタンを組み合わせれば射撃攻撃になる。攻撃にはコンボもあり、サーベル装備時□・□・△と入力すると最後に相手を打ち上げるコンボになる。打ち上げた敵ガンプラに射撃したり、オプション装備のバルカン等を当てたりと、コンボの広がりもかなりのものがある。
ガードや回避は、R1でシールドによるガード、×ボタンでのジャンプや長押しのブースト、R1ボタン+×ボタンでのステップなどがある。敵ガンプラの攻撃はけっこう激しく、集中砲火を浴びると一気に耐久力を削られることも(被弾時の無敵時間がなく攻撃が多段ヒットするため)。ガードテクニックも高難易度のミッションでは重要だ。
ほかにも、EXアクション中は無敵なので、「やばい」と感じた瞬間にEXアクションを出して無敵で回避するのも本作の重要なテクニックとなる。チャージ時間の短いEXアクションや、後述する「ヒロイックフィニッシュ」のEXアクションなどは、こうした使い方をしやすい。
ゲームとしての手触りは結構好感触で、スピーディーで派手な戦い、敵ガンプラの出現頻度もテンポがよく、多彩な攻撃方法も、強力なものはモーションや硬直が大きくリスクがあったり、軽装備はリスクが少ないものの威力が弱めだったりと、一長一短なうまいバランスがとられている。ミッションの難易度そのものも、最初は易しいものの、中盤から後半にかけてはかなり歯ごたえのあるものになっていく。
若干クセがあると感じたのは、右アナログスティックで行なう“ロックオンとターゲット切り替え”。BETA版から追加された改善点のひとつではあるのだが、製品版の現段階でも、密集した時などにターゲット変更が上手くできずやきもきすることが多い。そういう時は、R3ボタン押し込みのターゲットロックのオンオフだけを活用して、数多く出現する敵ガンプラを手当たり次第破壊する戦い方もいいだろう。
ミッションにおける本作の独特なところは、やはり“敵味方ともにガンプラ”だということにほかならない。大きなダメージをもらうと、ポロッとヘッドだったり、アームだったりパーツが外れてしまう。破壊されるのではなく、外れて転がっていってしまうのだ。例えば腕が外れれば攻撃ができないし、足が外れたら移動ができなくなる。この時、移動できる状態なら、パーツのところに行くと拾って元通りにくっつく。移動もできない状態なら、R1ボタンを長押しすると、リキャプチャービームというビームでパーツを引き寄せてくれる。このパーツアウトの要素は、敵も同様。敵ガンプラのパーツを外して撃破すると、パーツをドロップする確率が上がるので、積極的に狙っていきたい。
ちなみに耐久力が0になって撃破されると、シングルプレイの場合は報酬のランナーが減ってしまう。マルチプレイでは、他のプレーヤーがカウントがなくなる前に救出できれば、ペナルティなしでその場に復帰できる。
プレーヤー達のガンプラと同様、敵ガンプラもカスタマイズやペイントを施したオリジナリティあふれるものが多くいる。例えば、キュベレイの頭とギラドーガを組み合わせてそれっぽくカラーリングした「ヤクトドーガもどき」が出てきたり。敵もガンプラであるという設定を活かした面白みだ。
ミッションでのボス的な存在は、1/60スケールのPGガンダム達だ。プレーヤーが使う1/144スケールのHGや1/100スケールのMGとは比べものにならないほど巨大なPGガンダム達。なぎはらうようにプレーヤーたちの小さなガンプラに攻撃してくる姿は圧巻だ。元々あるガンプラにしても、PGは価格も制作難易度もまさにボス級の存在。それを上手くゲームに使っているのが面白い。ちなみにPG以外にも、プロモデラーがゲーム内に投入した設定のモビルアーマー系のものなど、巨大なボスが存在している。
強力なPG達との戦いや、劣勢に立たされている時の切り札になるのが「覚醒」だ。覚醒するとガンプラが光を放ち、性能が大幅アップ。耐久力の自然回復も速まり、近接武器もエネルギーを溢れさせて巨大化する。
そんな覚醒の発動を駆使して、目指していかなくてはいけないものが、“エースポイント”というスコアの概念。敵ガンプラのパーツを外したり、空中からの攻撃で撃破するエアリアルだったりと、テクニカルなプレイにポイントが加算される。このスコアが高いと、ペイントのデカールが開放されたり、通常は出現しない敵ガンプラが出現したりもする。
このエースポイントを手っ取り早くハイスコアにするのに便利なのが、獲得ポイントを2倍に引き上げる「ヒロイックフィニッシュ」というEXアクションだ。このEXアクションはいわゆる“決めポーズ”をするだけ。敵ガンプラを撃破しエースポイントを獲得したあとにビシッと決めるというわけだ。この「バトルライブG」は多数ガンプラファンがライブ中継を見守っているという世界なわけで、ビシッと決めポーズを決めるとギャラリーが多いに盛り上がる。それによるポイントボーナスというわけだ。前述のように無敵時間を活かした防御策としても使いやすく、コストも低め。侮れないEXアクションだ。
ミッションのステージも、ガンプラならではのユニークな場所が登場する。宇宙の月面っぽいステージや、ジャブローを思わせる基地など、いかにもな場所以外に、ガンプラの箱が積まれたガンプラルームや、カジノのルーレット台の上、さらにはお台場など、戦っているのがガンプラだからこそできる、ユニークな場所がある。
ミッションクリア後は、獲得したパーツという報酬が待っている。敵ガンプラがドロップしたパーツを手に入れて、自分のガンプラをどんどんカスタマイズしていくというわけだ。
パーツは最初は、ランナー(プラモのパーツがついている枠組み)の状態になっていて、色によって性能に差があり、白>青>紫>赤>黄の順にクオリティの高いパーツになっていく。
そうして手に入れたランナーを本当のガンプラのように「組み立てる」ことでパーツとして使えるようになる。さすがに本当のガンプラのように組み立てる手間はなく、出来上がるのは一瞬。だが、この時、上手く作れたかどうかのクオリティが☆マークの10段階で決まってくる。同じパーツでもクオリティに差があると性能も大きく変わってくるというわけだ。
高クオリティのパーツを組めるかは、ランナーを多く組み立てると上がっていく「ビルダーランク」次第。同じパーツでも、より☆の多いハイクオリティなパーツ完成を目指してやりこんでいくというわけだ。