先行体験

「魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra」先行プレイレポート

ファンにはたまらない演出揃い。アニメ「まどマギ」シリーズ歴代キャラが集結

【魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra】
3月27日 配信予定
価格:無料(アイテム課金制)
「魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra」

 2011年の1月から放映がスタートし、各方面に大反響を巻き起こしたTVアニメ「魔法少女まどか☆マギカ(まどマギ)」。その後は本編だけでなく、数多くの外伝作品やゲームなどが登場しているが、それらに参戦した歴代魔法少女たちが集結するiOS/Android用RPG「魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra(まどドラ)」が3月27日にリリースとなる。

 企画と配信をアニプレックス、開発はポケラボとf4samuraiが担当し、運営は同じくポケラボが担当する形の基本プレイ無料タイトルとなっている。今回、正式配信に先駆けて一足先にプレイすることができたので、システム面を中心に概要をお伝えしていこう。

【【事前登録受付中】「魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra」キャラクターPV】

アニメ本編や「マギアレコード」などの外伝作品に出演した魔法少女たちが一堂に参戦

 「魔法少女まどか☆マギカ」といえば、魔法少女を始めとする可愛らしいキャラクターと、それとは相反する先の読めない過酷なストーリーなどが話題となったアニメ作品。これを原作とした新作ゲームが「魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra」となる。本作は、作家・劇団犬カレー(泥犬)原案の新たな舞台設定・キャラクターが登場するRPGだ。

 舞台となるのは、魔法少女たちの記憶の光をともす場所・灯台劇場。そこには、見た目が「まどマギ」のキュゥべえと似ているものの、どこか違う謎の存在「A-Q(えーきゅー)」が佇んでいた。プレーヤーは灯台劇場に現われた、かつて魔法少女だったという記憶以外すべてを失った少女「ナマエ」として「A-Q」の案内で、記憶の窓を開きながら無数の魔法少女の記憶を体験しつつ、その中に「ナマエ」自身の失った記憶の光を求めて物語を進めていく。

全身黒で描かれたキャラクターが、記憶を失った少女のナマエ
ネギっぽい色味をしている謎の存在が、物語を共に歩んでいくA-Qだ。A-QはCVすら謎となっているが、このあたりも後々のストーリーに絡んできそうに思えるので、楽しみにしたい。

 基本的には、クエストを進めながらアイテムなどを集めつつ、“キオク”と呼ばれる魔法少女たちを育ててストーリーを進行させていくのがゲームのメインだ。記憶の窓を開けて入った先には結界マップと呼ばれるクエスト画面があり、そこにあるステージ(ポイント)を1つずつクリアして進んでいくことで、その先のステージが新たに解放されていく。各ポイントでは、戦闘が起きたり探索ポイントになっていたりするが、戦闘なら敵を倒せば、探索ポイントはゴールに辿り着けば、そのステージはクリアということになる。

メイン画面は、このような感じになっている。背景は、スワイプすることで左右にスクロールさせることが可能だ
結界マップ内には、戦闘のみ行うなバトルポイント、内部を探索する探索ポイント、記憶により深く干渉する回想ポイントの3種類が配置されている。クリアしていくことで先が見えるようになり、同時にストーリーも進行していく

 探索ポイントでは、いくつかのアイテムが見つかることがあり、ここではストーリーの目的となっている記憶の光が手に入る。これを集めていくことでナマエたちの拠点となる「光の間」に存在するイラスト・ピュエラピクトゥーラに設定されたピュエラピクトゥーラRankが上昇し、歯抜けだった場所のピースが復元されていく。さらに、その時の歴代作品のエピソードを追体験できるようになるのだ。

各種ステージでは物語の進行に重要な記憶の光が見つかる

 このアドベンチャーパートは、Live2Dでアニメの場面が再現されるほか、一部ではアニメ映像のカットも挿入されるので、当時アニメを見ていた人ならば懐かしく思えるだろう。「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝(マギアレコード)」でもLive2Dが使用されていたが、本作では色の塗りや登場人物の表情、動きなどが大きく改良されており、かなり自然な感じのモーションになっていた。「マギアレコード」をプレイしていた人ほど、その出来映えに感動するのではないだろうか。

探索ポイントで見つかる記憶の光を再生すると、アニメを見ていた人ならば懐かしのシーンも登場するので楽しめるだろう。Live2Dで表現されるアドベンチャーパートも、顔グラフィックや肌の質感などが非常に良くできているのがわかる

 また、「記憶の光(その他)」と呼ばれるアイテムを入手した際には、ポートレイトと呼ばれるイラストや、ミュージックなども手に入れることができる。ポートレイトをバトルに参戦する魔法少女に装備させることで、能力を上昇させられる仕組みだ。これら入手したアイテムは、いつでも好きなときにメイン画面左端のメニュー、光の間から鑑賞することができる。ファンならば、コンプリートを目指したくなるのは間違いないだろう。

道中では、数多くのアイテムが入手できる。ポートレイトは鑑賞するだけでなく、魔法少女に装備させればパラメータをアップさせてくれる。

 こうして結界マップを進んでいくと、最後にボスの待つポイントが現われる。ここでボスを倒すことができればクリアとなり、次の階層へと進んでいく。これを繰り返しながら、ストーリーを進展させていくこととなるのだ。こういった流れはチュートリアルで解説してくれるのだが、その後半にはファンならば思わず興奮してしまうような演出も用意されているので、チュートリアルだからと油断せずに是非とも気合を入れてプレイして欲しい。

戦闘システムはターン制のコマンドバトルをベースに、さまざまな要素が存在

 敵との戦闘は、結界マップでバトルポイントに移動したり、探索ポイントで敵シンボルに触れるとエンカウントバトルが始まる。大勢が気になっているであろう戦闘シーンのシステムは、ターン制のコマンド選択式バトルが採用されている。その操作方法も非常にシンプルで、“通常攻撃”とスキルを使用した“戦闘スキル”のどちらかをタップするのみ。戦闘スキルは魔法少女ごとに能力が異なり、さらに通常攻撃と比べると強力なのがポイントだ。ただし、戦闘スキル使用時にはパーティ全体で共有するSPを1つ消費する。SPは通常攻撃を1回行なうと1つ回復するので、このSPをやりくりしながら敵と戦っていくこととなるのだ。

攻撃時に使用するボタンは、通常攻撃と戦闘スキルの2つ。シンプル故に、先を読んだ戦い方を求められる場面も出てきそうだ。狙う相手を変更したいときは、その敵をタップすればOKだ
戦闘スキルを使うと、右下に表示されているSPゲージを1つ消費する。パーティ全員で共有されているので、戦闘スキルで戦うのか通常攻撃を行ないSPゲージを溜めるのか、そういった思考も求められる
戦闘が行われるポイントでは、ステージに入る前にパーティの総戦力や推奨属性などが表示される。総戦力が推奨総戦力以下だった場合、戦闘で負けてしまう可能性が高くなるので、その場合は出直したいところ

 魔法少女と相対する敵には、頭上に弱点となる属性とHPゲージ、そしてブレイクゲージが表示されている。相手を攻撃するとHPと共にブレイクゲージが削られていくのだが、このゲージが0になると敵がブレイク状態に! こうなればしめたもので、与えるダメージが大きくなったり、一時的に攻撃をしてこないため、戦闘を非常に有利に運ぶことができるようになるのだ。さらに、ブレイクしている敵に攻撃を重ねることでブレイクボーナスが発生し、より多くのダメージを与えることも可能となる。

ブレイク状態になった敵は、ブレイクゲージの上に赤のゲージが表示される。これが全部消えると、戦闘に復帰してしまう。攻撃時には、どれだけ相手のブレイクゲージを削れるかの目安が赤く表示されるので、それを目安に戦っていきたい

 戦闘中は、敵を攻撃したりダメージを受けたりすると、画面左下のMPゲージが溜まっていく。これが最大になれば、それぞれ固有の必殺技を発動させることができるのだ。強敵との戦いでは「必殺技をどのタイミングで発動させるか?」といった点もバトルで戦う上でのポイントになってきそうだ。この必殺技はアイコンをタップすることで、ターンを無視してカットインが入り技を放つことができ、敵や他キャラクターの行動中であっても割り込んで使用することが可能だ。

 しかも、どの魔法少女の必殺技モーションも良くできており、何度見ても飽きないのも素晴らしいと感じた部分だった。

必殺技は、魔法少女ごとに派手な演出が用意されている。正直なところ、仕事そっちのけで全員の演出を鑑賞したいと思ったほどできが良く、とにかく感心してしまった

魔法少女たちが持つロールと属性を理解しブレイクゲージを削るのが重要

 また、細かな部分としてはその魔法少女たちには6種類のロール(役割)が用意されており、アタッカーやバッファーなど得意分野が異なる。そのうち最も頼ることになりそうなのがブレイクゲージを削りやすいブレイカーだろう。このロール(役割)をどう活躍させるかで、戦いは簡単にも難しくもなっていくと思われる。

 それ以外のロールとしては、高火力を活かしてダメージを与えるのを得意とするアタッカー、バフ効果で味方を支援するバッファー、状態異常や弱体化で敵を弱らせるデバッファー、敵の攻撃を引きつけたり味方にバリアをかけるなど耐久性能をアップさせるディフェンダー、そして回復を行なうヒーラーとなっている。どの戦闘も基本的には、ブレイカーが敵のブレイクゲージを削ってブレイク状態にするまでをバッファーとデバッファー、ディフェンダーがサポート、ブレイクしたところでアタッカーが攻撃を叩き込みピンチの時にヒーラーの助けを借りる、という流れになるだろう。

どのロールも大事な役割を担っているので、まんべんなく育てていかないと道中で行き詰まる展開になるかもしれない

 さらに、敵と魔法少女には属性として火、水、木、光、闇、無の6つが設定されているので、弱点属性で攻撃することができればブレイクゲージやHPをより多く減らすことが可能だ。序盤に出現する敵は多数の弱点属性を持っているので戦いやすいが、先へ進めば属性とロールを含めての慎重なパーティ編成が求められるかもしれない。

敵の頭上に並んでいる弱点属性が攻撃する魔法少女の属性と合っていると、一回り大きく強調されて表示される。このサインを見逃さないようにしたい
バトルは、マニュアル操作の他にセミオートとフルオートが選べる。セミオートであれば必殺技以外の行動がすべてオート進行に、フルオートであれば全て行動が自動になる。素材集めで周回したいときなどに、お世話になることだろう。ただし、ボス戦ではオート使用不可になるので、自らコマンドを選択して戦わなければならない

 なお、魔法少女は戦闘で経験値を稼いでレベルアップさせるほかに、通常クエストや強化クエストと呼ばれるクエストをクリアしてエンハンスグロウというアイテムをゲットし、これを消費することでも育成が可能だ。

 この強化クエストは、前述したピュエラピクトゥーラRankによって戦える相手のランクが変わってくるので、行けるところまで進んで記憶の光を集めてピュエラピクトゥーラRankをアップさせ、強化クエストでより強い敵と戦いアイテムを回収する、という育成方法が良さそうに感じた。

 ただし、どれほど育ててもプレイヤーレベルを超えて成長することはないようになっている。プレイヤーレベルは、主に各種クエストをプレイすることで上昇するので、まずは自身が強くなるべくクエストに精を出す必要があるようだ。

ピュエラピクトゥーラRankが上がれば、強化クエストの最大クエストランクもアップする。そのためにも、メインクエストなどを積極的にプレイしたい

 今や、スマートフォン向けのゲームには欠かせない要素となったガチャだが、本作では各種ポイントや階層をクリアしたときなどにガチャを引くことができるマギカストーンが手に入るほか、課金して有償で購入することもできる。これらを消費することで新たなキオク(魔法少女)を解放することが可能だ。一部ガチャは、有償マギカストーンしか使用できないので、そのあたりは懐と相談しながら進めたいところ。

ガチャで排出される魔法少女は、☆5の時はアニメーション付きとなる。この演出を見たいがために、何度もガチャに挑戦してしまいそうだ

ファンにはたまらない演出揃いで、正式配信が楽しみな内容

 前作の「マギアレコード」とはまた違った戦闘システムを採用した本作は、思った以上に遊びやすくなっていると感じられた。筆者はアニメ本編を見て「マギアレコード」もプレイしていたのだが、「魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra」は仕事というよりも趣味として遊んでしまったほど面白かったというのが、現時点での正直な感想だ。

 アニメで見たシーンが再生されると当時を思い出して懐かしくなったり、手強いボスと戦うためにいろいろ策を練ったりしている時間が楽しかったりと、久しぶりに素直にハマってしまった。こういったシーンが多数用意されているので、ファンならば間違いなく楽しめるだろう。

 3月27日には配信されるということなので、もう少し待つ必要はあるのだが、今から非常に楽しみだ。