先行体験

遭遇した敵をためるシステム搭載!? 「FANTASIAN Neo Dimension」試遊レポート【TGS2024】

坂口博信氏×植松伸夫氏がタッグを組んだ意欲作を先行プレイ

【FANTASIAN Neo Dimension】

12月5日 発売予定

(Steam版は12月6日発売予定)

価格:6,500円

 イベント「東京ゲームショウ2024」のスクウェア・エニックスブースで、12月5日に発売される新作RPG「FANTASIAN Neo Dimension(ファンタジアン ネオ ディメンジョン)」がプレアイブル出展されていた。

 「FANTASIAN Neo Dimension」は、「ファイナルファンタジー」シリーズでもおなじみのコンビである、坂口博信氏と植松伸夫氏をタッグ組んだタイトルとしても注目の作品である。今回の試遊ではストーリーの後半で訪れることになるステージのひとつ「隠れ谷」を20分程プレイすることができた。

【FANTASIAN Neo Dimension ファーストトレーラー】

 作品の概要について紹介すると、12月5日に発売を予定している「FANTASIAN Neo Dimension」は、2022年にリリースされたApple Arcade版「FANTASIAN」をベースにキャラクターボイスや難易度設定が追加されたもの。ストーリーなどは同様で、PS5やNintendo Switchといった複数のプラットフォームで本作がプレイできるようになる。

 今回試遊出展されていた内容はシンプルで、基本的にはマップの西側(左方向)に移動して、最後の建物でエリアボスと対戦するというものとなっていた。しかし、このマップ意外と入り組んだ作りになっている。

 場所によっては高低差もあり、段差から1度下りて別のルートに来てしまった場合は、そのまま引き返すことができず、別のルートを見つけて移動するということになるのだ。

 今回の試遊で遊べるようになっていたキャラクターは、全部で8人だ。すべてのメンバーが戦闘に参加できるというわけではなく、その中から3人を選んで冒険に出ることになる。

 レオアは、炎属性と雷属性の直接攻撃ができるバランスの良いキャラクターだ。キーナは、味方の傷を癒やすヒールの能力を持っていることに加えて、光と土の魔法も使うことができる。シャルルは、円範囲の攻撃などダメージディーラーとして活躍してくれるキャラクターだ。ジニクルは味方全員の防御力を上げることができるほか、光と土の攻撃もできる。

 エズは、アイテム合成スキルを使ってパーティをサポートすることができる。チクッタは、ダメージを肩代わりしてくれる「バリア」を使用することができる。バウリカは、様々な状態異常の魔法を使いこなすことができるキャラクターだ。タンは、霊獣を操り攻撃を加えることができる。

 このように、それぞれのキャラクターごとに異なる特徴や能力を持っているので、どのキャラクターでパーティを編成するのいいか考えるところもこのゲームの魅力といえるだろう。

画像は公式ページより

 敵とのバトルはランダムエンカウント方式になっており、移動中に出会うとそのまま戦闘に突入する。ユニークなポイントのひとつが、スキルの軌道だ。本作では攻撃が飛んでいく軌道が存在し、その軌道によって攻撃があたる範囲が変わってくるのである。

 たとえば直線上にいる敵に対して貫通攻撃を行なうことができるほか、貫通攻撃自体をカーブさせて当てるといったことも可能だ。それに加えて、よくある円範囲で攻撃を当てるというスキルも存在している。これらは、スキルを選んだ後で角度を調整できるようになっている。

 特に本作のバトルでは、1度に複数の敵が出現することが多い。そのため、より効率よく倒す方法を選ぶことが重要となるのだ。もうひとつ、それぞれの敵には苦手とする属性がある。こちらは相手に対して有利なスキルなどの攻撃を加えることで、より多くのダメージを与えることができるというものである。

 敵の弱点は初見ではわからない場合が多いが、アイテムの「リサーチレンズ」を使用することで調べることもできる。敵が苦手とするスキルで攻撃した場合、バトル中にもそのアナウンスが表示されるので覚えておくと戦闘が楽になる。道中に出会う敵キャラクターはともかく、ボスの弱点を知ることは攻略の鍵にもなるため、極力「リサーチレンズ」を使って調べたほうがいいだろう。

【FANTASIAN Neo Dimension [Nintendo Direct 2024.6.18]】
こちらの動画ではバトルシステムについて紹介されている

 今回の試遊でもっとも驚かされたのが、「ディメンジョンシステム」と呼ばれる機能だ。こちらは画面の左上にあるボタンをONにしておくことで、マップなどを移動しているときにエンカウントした敵を一時的にためておくことができるというものである。

 ちょっと何をいってるのかわかりにくいかもしれないが、戦闘を後回しにすることができるというイメージだ。エンカウントした敵は、最大30体までためておけるのだが、それを超えると強制的にまとめて30体とのバトルに突入するのである。

 この30体とのバトルがなんともシュールなのだが、30体の敵すべてが画面上に出てくるというわけではなく、倒された敵の代わりに別の敵がおわかりで登場するというイメージだ。しかし、その戦闘では30体をすべて倒さなければならないため、それなりの危険が伴う。

 つまり、「ディメンジョンシステム」自体はメリットだけではなくリスクもあるのだが、どのように活用すればいいかというところも、このゲームを攻略していくための鍵となりそうである。

画面の左上にあるボタンをONにすると敵との戦闘を一時的に後回しにできる
30体までたまると強制的にバトルが開始

 ちなみに、今どれぐらいの敵がたまっているのかも常に確認できるので、「ディメンジョンシステム」をONにしているときは、そちらも気にしながら目的地にたどり着くことができるか考えてプレイすることになる。

 今回は、エリアボスのところにまでたどり着くことができたものの、今回は対戦の途中で残念ながら時間切れとなってしまった。この先も遊びたいと思わせる作品に仕上がっていたので、今から発売が楽しみだ。