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Nintendo of Korea、G-STARで「Unity for Wii U」を積極展開

韓国でWii U展開への布石か? Unityによる2画面ゲーミングをアピール

11月20日~23日開催



会場:韓国釜山BEXCO

 2012年にG-STAR初出展を果たした任天堂の韓国法人Nintendo of Korea。翌2013年にもニンテンドー3DS「モンスターハンター4」を引っさげて再度出展を行なったが、今年は出展は取りやめ、BtoBブースのみでの出展となっていた。

ノートPCを使って「Unity for Wii U」をアピールしていた
ショベルを持った騎士を主人公にした横スクロールアクション「Shovel Knight」をデモしていた
北米では14.99ドルで販売されている。同じような売り切りスタイルのビジネスモデルを考えているという

 韓国市場が特異なのは、台湾市場と同様に、任天堂のゲームコンソールWii Uが今なお未展開であり、ニンテンドー3DS中心の展開となっているところだ。任天堂のポリシーとして、海外展開する際は、きっちりリージョンロックを掛け、その展開先の言語に必ずローカライズすることを大原則としており、これが新規地域で展開する上で大きな足かせになっている。

 何故これが足かせになるかというと、新規市場のユーザーは、まずは並行輸入品から手を出すため、いかにローカライズされているとは言え、自分のソフトウェア資産が活かせないハードは買う気にならないからだ。

 SCEのPS4やMicrosoftのXbox Oneが、英語版や日本語版でリリースしながら、ハードウェアの普及速度や市場の適合度に合わせて徐々にローカライズタイトルを増やしていくというアプローチは取らないため、コストを踏まえて、展開するかしないかの二者択一になっている。

 こうした中、今回Nintendo of Koreaは、BtoBコーナーにおいて「Unity for Wii U」を出展し、韓国のデベロッパーに向けてアピールしていた。Wii Uに特化した開発者向けツールがアピールされるということは「すわ、韓国でもWii U発売か!?」と思ってしまうところだが、そういうわけではないようで、Wii U未展開なりに、Nintendo of Koreaの法人担当としてできることをやろうということで企画されたものだという。

 つまり、韓国のデベロッパーに向けて「Unity for Wii U」をアピールし、Wii Uによる海外展開の手助けをしていくのだという。想定言語は英語で、対象地域は欧米圏。TVモニターとWii U GamePadのモニターの2画面を使ったゲームをUnityを通じて開発できるところが大きなウリだとしている。

 具体的な参画デベロッパー数や開発中のタイトルについては教えられないということだったが、すでにいくつかのメーカーの契約を交わし、複数のタイトルを開発中だという。早ければ年末にもお目見えするということで、世界を席巻するWii Uタイトルが韓国から誕生するかどうか見守っていきたい。

(中村聖司)