ニュース
【TGS2022】505 Games、聴覚探偵アクション「Unheard」など13タイトルを一気に発表
タイトル発表会「ROUTE 505」で「Serial Cleaners」を体験
2022年9月16日 19:21
- 【東京ゲームショウ2022】
- 9月15日~9月18日 開催
- 会場:幕張メッセ
505 Gamesは東京ゲームショウ2022の会期に合わせ、新規発表タイトルを含むパブリシティ作品を披露する発表会「ROUTE 505」を都内にて開催した。同イベントには関係者やメディア、インフルエンサーなどが招待され、全13タイトルの最新映像の上映や一部タイトルの試遊会が行なわれた。
この9月で設立16周年を迎える505 Games。2020年には日本オフィスも設立している。同社の親会社Digital Bros GroupのCEO兼共同創設者のRaffi Galante氏は、世界にパブリッシングするために既存開発者やインディーズや優れた作品を獲得し、全てのユーザーが満足できる運営やローカライズに力を入れることを約束した。
ここからは紹介されたタイトルについて触れていく。初公開のものも含め13タイトルが揃っている。
「MARVEL PUZZLE QUEST(マーベル パズルクエスト)」
今年6月に505 Gamesの親会社Digital Brosの傘下となったD3 Go!が提供するパズルゲーム「MARVEL PUZZLE QUEST」。10月で運営9年目を迎え、現在ログインギフトとして「スパイダーマン」を配信中だ。
「Rogue Spirit(ローグスピリット)」
プレーヤーはミドラ王国王子の精霊となり、倒した敵に憑依してスキルを吸収し成長していくという、独自のゲームシステムを持つ3Dのローグライトアクションゲーム。精霊と実体の2つのスタイルを切り替えつつ、憑依した敵によって戦闘スタイルが変わっていくのも大きな特徴だ。
スタジオジブリの影響を受けたというアニメテイストのグラフィックや演出にも注目。現在Steamで早期アクセス版が配信中で、2023年3月8日にv1.0パッチが配信され、PS5、Xbox Series X|S版が発売予定となっている。
「Serial Cleaners(シリアルクリーナーズ)」
殺人現場の掃除屋という裏社会に生きる4人組の物語を描くシングルプレイのアクションゲーム。警察や警備の目をかいくぐり、事件の現場に残った死体や血痕、証拠品などを盗み出して処分するという、なんとも物騒なテーマのステルスアクションだ。PS4、PS5、Switch、Xbox Series X|S、Xbox One、Steam、Epic Games Store、GOGで9月23日に発売となる。なお日本でのPS4、PS5、Switchの発売情報は後日発表予定とのことだ。
「Gunfire Reborn(ガンファイア・リボーン)」
FPS、ローグライト、RPGの3つの要素を備えたアクションシューター。プレーヤーは異なる能力を持つ個性的なヒーローを操作し、ランダムで入手できる武器を手に入れて、プレイするたびに変化する世界を冒険していく。PCやモバイルで配信された本作が、Xbox Series X|SとXbox One、Xbox GAME PASSにて、10月27日にリリースされる。
「Edengate: The Edge of Life(エデンゲート:エッジオブライフ)」
Digital Brosが7月に設立したゲームパブリッシングレーベル「HOOK」よりリリースされる本作は、無人の病院で目を覚ました天才科学者ミア・ロレンソンが、廃墟と化した街「エデンゲート」を探索し、世界に起きた謎を解き明かしていくアドベンチャー。詳しいストーリーなどはまだ謎だが、画面などから推測するに、ホラーやSF、サスペンス的な内容となるようだ。PS4、Xbox One、Steam、GOGで2022年秋の発売を予定している。
・URL
https://store.steampowered.com/app/1414650/EDENGATE_The_Edge_of_Life/
「Unholy(アンホーリー)」
同じくHOOKレーベルより発売となる、ホラーアクションゲーム。ホラー描写に定評のあるDuality Gamesが手がける生々しいビジュアルと奥深いシナリオを売りとしていて、現実と異界の2つの世界を繋ぐ扉を開け、不可解な出来事に立ち向かっていく。ステルスやシューター、探索など、複数の要素を取り入れ、キーアイテムとなる仮面を作って能力を得ていくという独自のゲームシステムを構築している。PS5、Xbox Series X|S、Steamで2023年発売予定。
「Unheard(アンハード)」
プレーヤーは“Acoustic Detectives(聴覚探偵)”として、事件現場に流れる音声を頼りに真相を暴いていくという、独自のゲームシステムが魅力の推理ゲーム。推理のヒントとなるのは、現場のマップに残された声のみ。話す声から容疑者を特定し、事件の謎を解いていく。既にSteamで配信中の本作だが、2023年に待望の日本語吹替版がPS4、Xbox One、Switchで発売されることが決定した。
「Stray Blade(ストレイ ブレイド)」
古代「アクレアの谷」を、狼の相棒「ボージ」とともに旅するアクションアドベンチャー。3つの「アクレア・メタル」の力を駆使して戦い、忘れ去られた谷の歴史に迫っていく。迫力の剣戟アクションが展開するタイトルで、PS5、Xbox Series X|S、Steam、Epic Games Storeで2023年発売予定。
「Nivalis(ニバリス)」
ION LANDSが開発を手がけた「Cloudpunk」と世界観を共有するシミュレーションゲーム。海と雲に囲まれた都市「ニバリス」で商店や事業経営を営むというゲームシステムで、「Cloudpunk」よりも人や物との関わりがより濃くなっているという。「ブレードランナー」をオマージュしたというサイバーパンクな世界観の中、自分の店や家をデコレーションもでき、住人とのコミュニケーションも楽しめる。SteamとEpic Games Storeで発売予定。発売日は未定。
「Miasma Chronicles(ミアズマクロニクル)」
「ミアズマ」と呼ばれる恐ろしい力によって引き裂かれた近未来のアメリカを舞台としたアクションRTS。ミアズマの力を操れるグローブを手にした主人公を操作し、リアルタイム探索とRPG要素のあるターン制タクティカルコンバットが楽しめる。SteamとEpic Games Storeで2023年発売予定。
・URL
https://store.steampowered.com/app/1649010/Miasma_Chronicles/
「Re: Legend(リレジェンド)」
この9月に正式版がSteamで配信されたアクションRPG「Re: Legend」。会場ではMagnus Games StudioのDC Gan氏が登壇。「ドラゴンボール」や「ポケモン」、「デジモン」など日本のアニメや、「ルーンファクトリー」、「牧場物語」といったゲームなどから影響を受けたという世界観とゲームシステムを構築。記憶を失って漂着したプレイヤーは、相棒となる生物「マグナス」や他のプレーヤーとともに島を冒険し、そこでの生活を楽しむ。
「私達にとって本作はとても大きな夢を持った赤ちゃんのような大切なプロジェクト。パーフェクトとは言えませんが、時間をかけて少しずつ育てています」とGan氏。仲間將太氏の楽曲や林ゆうき氏によるテーマソングなど、著名コンポーザーの参加によりサウンド面のクオリティも高めている。
「百英雄伝」
「幻想水滸伝」シリーズの開発陣が再集結して開発が進められている新作RPGがこの「百英雄伝」。2020年のKickstarterのゲーム部門で1位となった話題作で、100人以上の仲間になるキャラクター達が登場する壮大な作品となっている。505 GamesのTGS2022公式番組(9月16日18時配信)でも最新情報が明らかにされたので、チェックしてみてほしい。
「Assetto Corsa Competizione(アセットコルサ コンペティツィオーネ)」
耐久レース「GTワールドチャレンジ」の公式レーシングゲームとして発売中の「Assetto Corsa Competizione」。レーザースキャンによる高性能計測で再現されたサーキットと、リアルなマシン挙動が売りのレースシミュレータで、会場にはプロレーサーが走行練習に使っているという本格的なコントローラーが設置されたコクピットも用意された。
会場には「ドリフトD1GP」のプロレーサー下田紗弥加選手が来場。自宅にもシミュレーターを導入しているという下田選手は、本作を使用して事前のコースの確認や練習走行に役立てているとか。普段は車の中からしか見られない自分のドライビングの様子を、外からも確認できるのがシミュレータの大きな利点で、細かなセッティングの違いで変わる挙動を参考にしているという。本作は9月28日に、Xbox Series X|S版の最新無料アップデート(Version 1.8)が配信予定だ。
・URL
https://store.steampowered.com/app/805550/Assetto_Corsa_Competizione/
血生臭さすぎるステルスアクション「Serial Cleaners」をプレイ
イベントでは今回発表された13タイトルのうち、7タイトルが試遊可能だった。その中で筆者が個人的に気になった「Serial Cleaners」をプレイしてみたので、簡単なレポートもお届けしてみたい。
プレーヤーは事件現場の死体や証拠を消す闇家業の4人組で、ステージごとに異なるスキルを持つキャラクターを操作して、死体や血痕、証拠品など犯罪の痕跡を一切合切消し去るという、なんとも血なまぐさい内容となっている。
画面は斜め見下ろし型で、死体が転がる凄惨な事件現場だ。最初のステージでは、マンションの部屋で起きた麻薬取引現場で起きた殺人の痕跡を消すため、2体の死体の処分と血痕の掃除、証拠品の回収というミッションが展開。処理を進めると現れる警備員は身をかがめて目立たないよう行動したり、ドアの開閉や電気のオンオフなどで気を引いたりと、一連のステルスアクションが重要となっている。
現場処理もゲームのルールに組み込まれていていて、例えば死体は運搬時に引きずるか担ぐかすることができるのだが、前者は血痕が広がってしまうので、担いで運ぶのが確実。血痕は掃除機で消せるのだが、大きな音がするため、警備員に気づかれる可能性がある。プレーヤーが出す音は視覚化されていて、それが警備に触れないように動くのが重要となるのだ。血痕は残しておくとその上を滑って早く移動できる(!!)という利点もあり、最後まで残しておくのも一つの手のようだ。
ステージによって仕事の性質は変わり、キャラクターのスキルにあったステージ内容が展開していく。舞台は1990年代で、死体処理作業も比較的アバウトなところを上手くゲーム化している。グラフィックスも一昔前のゲームのざらついた映像をあえて採用しているようで、雰囲気もバツグンだ。
題材が過激で生々しいが、ステルスゲームのテーマとしては非常に斬新で面白みのある内容に仕上がっていた。日本版に表現規制が入るのか気になるところだが、グラフィックスはリアルすぎないので、発売されたとしてもそれほど規制されないのではないかと個人的には思っている。
この「Serial Cleaners」以外にも、試遊できたタイトルの多くは日本語ローカライズに対応していて、このあたりは冒頭のGalante氏のメッセージが生きている。これから発売となるラインナップの続報にも期待しておこう。