【特別企画】

サイバーパンク世界でラーメン屋経営? 「Nivalis」は奇妙なアドベンチャー【#TGS2023】

「Cloudpunk」と同じ街で展開するION LANDS最新作

【Nivalis】

2024年発売予定

価格:未定

 505 GamesがTGS2023に出展していた「Nivalis」は非常に奇妙なサイバーパンクアドベンチャーだ。PC(Stem)向けに2024年発売予定で、価格は未定。開発はION LANDS。ゲームジャンルとしては「生活シム」ということだが、今回はアドベンチャーゲームのようにストーリーが体験できる体験版を出展していた。

「Nivalis」はサイバーパンク世界でラーメン屋を運営できる。ラーメン屋シミュレーターと言うよりはアドベンチャー要素が強い印象だ

 会場ではブースに幾つもの体験台を設置、その奇妙な世界観にプレイを希望する来場者が後を絶たなかった。今回は体験に加え、クリエイティブディレクターを務めるMarko Dieckman氏と、アートデザインを担当したRight Roman氏にもこだわりを聞くことができた。

【Nivalis | Official Trailer】
TGS会場のブース。独特の雰囲気だ

 まずは体験版の感触から語っていこう。「Nivalis」は都市の名前。ネオンきらめくブレードランナーや、アジアの都市のようなサイバーパンクの雰囲気たっぷりの街で、プレーヤーはアヴァという女性型アンドロイドから「引退するラーメン屋を引き継いで欲しい」と言われる。

 指示のままプレーヤーは家を出て街を探索、タクシーに乗って目的地まで行くことになる。この世界のタクシーは空を飛ぶ。ネオンの看板やビルをよけタクシーは進み、繁華街に出る。そこにはラーメン屋の店主ダデウスが待ち構えている。そして有無を言わさず、プレーヤーにラーメン店を継がせてしまうのだ。

ラーメン屋に呼び出された主人公は空飛ぶタクシーでラーメン屋へ
店長からいきなり引き継ぎをまかされる

 プレーヤーはダデウスが指示するままにテーブルや椅子を店に置く。そしてこの店で長年働いているアシスタントのパノアに言われるまま店のメニューを準備し、さらには「食材」を確保に向かう。食材のためプレーヤーは船に乗ったり植物園に行く、というのが体験版の内容だ。

 正直、目の前の事象、プレーヤーの行動などはとても面白いのだが「どんなゲームなのか?」というのがちょっとわからない。コンセプトとしてはお店を大きくして食材を増やし本格的なレストランにすることも、ナイトクラブにしていくことも可能で、この街で大きな存在感を示す、という方向があるという。

 また、街の中を歩いている人達の中にも話しかけられる人がいるのにも注目して欲しいと開発者はいう。彼等にはパラメーターがあり、話しかけたり彼等のクエストをクリアすることでパラメーターが変わる。恋愛したり、敵対したり関係性を作り上げていくことができるとのことだ。

椅子やテーブルを配置し
店で出すメニューを決める
食材を求めて釣りに行く

 「Nivalis」はやはりその世界観こそが最高に楽しい。グラフィックスはテクスチャーにピクセルアートを利用し、ドットグラフィックス調の雰囲気もある独特の質感で都市を表現している。アジア風の要素をふんだんに取り入れた未来世界風の世界は歩き回っているだけでも面白い。遊んでみて、まだゲームとしてはこれからという印象を持ったが、どんなゲームになるか、期待は大きく膨らんだ。

会場で話を聞けたクリエイティブディレクターを務めるMarko Dieckman氏(左)と、アートデザインを担当したRoman Agapov氏(右)
前作である「Cloudpunk」は同じ都市Nivalisを舞台に、タクシー業務を営む

 今回は体験だけでなく、ION LANDSの開発者の話も聞くことができた。クリエイティブディレクターのMarko Dieckman氏は「Nivalis」は前作に当たる「Cloudpunk」と同じ舞台であるNivalisという都市が舞台となっている。「Cloudpunk」よりも温かくカラフルな世界観を目指して表現しているとのことだ。

 Marko氏は「Nivalis」はやはり店の拡張は大きな目的となっていると語った。ゲームを進めていくと新しいメニューがアンロックされる。釣りをしたり、温室で野菜を育て、新しいメニューを増やしていく。ゲームが進み地域が増えてもメニューを増やせるという。ラーメン屋だけでなくナイトクラブなど、他のお店を増やすことも可能。お店を運営していくことで地域で存在感を示す、というゲーム要素も検討中とのことだ。

 ちなみに「『電気ラーメン』とか『電子基板のハンバーガー』など変なメニューはありますか?」という質問をしたが、完全な想定外だったようで、出す食材はきちんと食べられるもので行く予定とのこと。ビーフラーメンスープや豚骨、トッピングなどカスタマイズも可能にしていきたいという。メニューは結構本格派だ。

 ゲームはストーリー要素が魅力だが、メインストーリーだけではなく、100人以上のNPCがパラメーターを持っていて、彼等とふれあうことでそのパラメーターが変化、様々なストーリーが生まれるという。色々な要素を盛り込んだゲームとなりそうだ。

食材を得ることでメニューが増やせる
様々な食材が登場する
キャラクターにはパラメーターがあり、関わりで変化する

 アートデザインのRoman氏は「Nivalis」において、"雰囲気"、"キャラクター造型"にかなりこだわったとのこと。キャラクターの表情はピクセルアートで微妙な表情の変化も入れているとのこと。Roman氏がお気に入りのキャラクターは「ルイス」。Roman氏と同じゲーム開発者の女性であり、彼女がゲームに対して意見を言ったりするところは共感したとのこと。

 ゲーム内の建物は現実の建物などを参考にデザインしているが、「サイバーパンク」の世界の建物は高層に色々なものがあるイメージが強いため、「どうやったらそこに行けるか?」はきちんと考察してデザインしている。プラスチックと鉄が融合したような質感もこだわっているとのことだ。

 まだ具体的なゲームの全貌が見れるのはこれから、というところだが、かなりユニークな舞台となりそうである。続報に期待したい。

全体マップは2Dで表示される
世界観が大きな魅力だ