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圧倒的な実力!Gulliver CUP 2020「ロケットリーグ」日本1位は「TEAM iXA」に決定!
2020年11月9日 15:26
- 11月8日 開催
11月8日、日本テレビは「ロケットリーグ」の国内最強チームを決める大会「eGG esports challenge『Gulliver CUP 2020』Rocket League Championship(以下、Gulliver CUP 2020)」のファイナルステージをLFS池袋esportsArenaにて開催した。
本大会は日本テレビのeスポーツ応援番組「eGG」によるeスポーツ大会で、予選を勝ち上がった8チームが日本最強の称号と賞金100万円をかけて争った。なお、大会はオフライン開催ながら無観客で行なわれ、その模様はTwitch/YouTube Liveで配信された。
MCを岸大河氏と日本テレビアナウンサー佐藤梨那氏が、アナリストとしてValtaN氏、実況をkokken氏、解説をWave氏がそれぞれ務めた他、スペシャルサポーターとして「eGG」にも出演している武田玲奈さんが登壇した。
本大会の種目であるロケットリーグはジャンプやダッシュができる特殊な車を操作してサッカーをするスポーツゲーム。基本となるルールがサッカーを基にしているということもあり、プレイしていない人でも観戦を気軽に楽しめるタイトルとなっていると同時に、本作ならではのテクニカル且、派手な空中戦や車体通しのぶつかり合い、それに伴う心理戦が見どころとなる奥深い競技ゲームにもなっており、世界規模で人気を博している。
世界的エースストライカーやはり強し!白熱の準決勝
準決勝1戦目を争ったのは「Nimmt55」と「Xayfhers」。Nimmt55は経験者が多くベテランぞろいのチームで、オフライン大会にも慣れている強豪チーム。エースプレーヤーであるmikan選手の空中からの攻めが注目のポイントだ。一方のXayfhersは車体をぶつけるバンプを得意とするpeseta選手を筆頭に、個性豊かな選手が揃ったチームで、準々決勝では拮抗した試合を制し準決勝まで進んだ。
試合は、1戦目からNimmt55のmikan選手が難しい角度からのシュートで得点し、その後Xayfhersに攻めの糸口を掴ませず連続で得点を重ねNimmt55が勝利。2試合目はXayfhersが先制するが、その後Nimmt55はロングシュートで同点に追いついたのち逆転。3試合目もそのままの勢いでNimmt55が勝利し、決勝へ駒を進めた。
準決勝2戦目は「TEAM iXA」と「HANAGUMI」の戦い。TEAM iXAは日本最強のチームの呼び声が高く、海外からも注目されるエースストライカー、ReaLize選手が所属している強豪チーム。本大会においてここまで無失点で文句なしの優勝候補だ。一方のHANAGUMIは、大会直前にプレーヤー変更というトラブルもあったが、それをものともせずここまで勝ち上がったチーム。HANAGUMIリーダーのOLPiX選手はTEAM iXAのKanra選手に憧れてプレイを始めたという、ドラマを感じさせるマッチとなった。
試合は1試合目から息をのむ展開に。試合開始1分、HANAGUMIはOLPiX選手のバンプが決まり、ディフェンダーが減ったことでNunki選手のシュートが刺さり得点。TEAM iXAの無失点記録が途切れることになった。その後試合時間残り1分まで無得点のTEAM iXAだったが、ReaLize選手が空中でボールを見事に操り、フェイントをかけたシュートで得点。同点に追いつき時間切れに。
延長戦となるオーバータイムは制限時間がなく得点した方が勝利となる。お互いミスが許されないため慎重なプレイが増え、一進一退の展開が続いていたが、ReaLize選手がチームを信頼し、敢えてディフェンスに行かず攻めの位置で待機、この判断が見事に刺さり、こぼれたボールを拾った味方からのパスからReaLize選手がゴールを決めTEAM iXAが得点、勝利した。
その後2試合もReaLize選手が止まらず、2戦目、3戦目とTEAM iXAが連取し決勝に進出。3-0という結果に終わったが、HANAGUMIも毎試合得点し食らいついていた。
個人技とチームプレイが合わさった最高峰のプレイ! 最後の一瞬まで目が離せない決勝戦
決勝戦はお互い準々決勝・準決勝をストレートで勝利してきたチーム同士の試合。決勝前のインタビューで「TEAM iXAを倒すためにこのチームを作ってきた。ここで負けたらここまで勝ってきた意味がない」と語ったNimmt55と、「優勝より少し上、海外に行っても渡り合えるチームを目指してきたので絶対に勝てると思う」と語ったTEAM iXA、どちらが勝ってもおかしくない組み合わせだ。
決勝1戦目。TEAM iXAは、Tenhow選手のシュートがポストに当たって跳ね、kanraが飛び込んで押し込みゴールし先制、その後続けてTenhow選手が2得点目をあげる。一方のNimmt55もmikan選手がチャンスボールへの素早い反応を見せてゴールし食らいつく。
しかし、ここでReaLize選手がシュート後に相手ディフェンダーに体当たりをする高度なプレイを見せ得点。これがダメ押しとなりTEAM iXAが勝利。続く2戦目もTEAM iXAが素晴らしい連携をみせて白星を挙げ、優勝へ大手をかけた。
運命の3試合目はじりじりとした熱戦に。ゲーム開始からお互い高レベルな攻防を見せ、中々得点が入らない展開に。試合が動いたのは試合時間が残り1分30秒に差し掛かろうとしたタイミング。ReaLize選手がボールを壁に当て、跳ね返ってきたボールを再度触るテクニック「ダブルタッチ」を用いて敵からしたら予測が難しいセンタリングを上げ、これにKanra選手がしっかりと合わせて先制のゴールを決める。
一方のNimmt55も何度も攻撃を仕掛けシュートを打つが、毎回TEAM iXAのディフェンスにギリギリで防がれてしまう。それでもNimmt55は最後まであきらめずにプレイ。「ロケットリーグ」は制限時間が0になってもボールが地面に着くまで試合が終わらないため、時間終了後もボールを落とさずに繋いで得点を狙うがあと一歩届かず。TEAM iXAがストレートで勝利し優勝を決めた。
優勝を決めたTEAM iXAのKanra選手は試合後「最後の最後で一番の完成度だった」、「チーム全員がMVPだった」と語った。
コミュニティの今後に期待が持てる「ロケットリーグ」
「eGG esports challenge」は冒頭で述べた、日本テレビのeスポーツ応援番組「eGG」が開催するeスポーツ大会のブランドネームで、本大会を皮切りにさまざまな大会を開催していく予定。また、大会の模様は番組「eGG」で追いかけていくとのことだ。これからどのようなタイトルにおいて大会が行なわれるのかなど、今後の展開にも期待したい。
昨今ではテレビ番組でeスポーツやプロゲーマーが紹介・露出する機会が増えただけでなく、テレビ局がメディアパートナーである高校生eスポーツ大会「STAGE:0」や、毎日新聞主催の「全国高校eスポーツ選手権」など、大手マスメディアがeスポーツに直接関わることも増えてきた。
そんな中行なわれた日本テレビによる本大会は、「ロケットリーグ」というタイトルを扱ったことに意義があったように感じた。「ロケットリーグ」のコミュニティは日本ではまだまだ小さく、発展の余地がある。そこで大手メディアがスポンサーを募って大会を行なえば一定の賞金を出すことが可能となるだけでなく、番組で取り上げることで認知度も上がる等、様々なメリットが考えられる。
一方で、「ロケットリーグ」は仮にプレイしていなくても直感的にルールがわかりやすく、観客や視聴者に優しく、観戦しやすいタイトルだ。そう考えてみると、eスポーツを扱いたいが、複雑なゲームは扱い辛いメディアにとっても、取り上げやすいタイトルといえるのかもしれない。また、「ロケットリーグ」は今年9月に無料化したばかりなのでこの機会に是非プレイして欲しい。少しプレイするだけで観戦の楽しみも広がるはずだ。
さて、本大会では全試合ストレートで勝負が決まる珍しい展開だったが、内容自体は非常に見ごたえのある戦いが毎試合行なわれた。また、優勝したTEAM iXAは世界戦での活躍が期待される。もし、TEAM iXAが世界で活躍すれば、さらなる「ロケットリーグ」ブームがやってくるかもしれない。
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