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gamescomで一番注目された「アッシュと魔法の筆」はどんなゲームか?

気ままに描いた絵が動き出す! 絵の中の“かいぶつ”が相棒になる美しきファッタジックアクション

10月10日 発売予定

価格:
【通常版(パッケージ版)】
2,900円(税別)
【通常版(ダウンロード版)】
3,132円(税込)
【デジタルデラックス版】
4,212円(税込)

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントが10月10日に発売を予定するプレイステーション 4用ペイント・アクションアドベンチャー「アッシュと魔法の筆」。gamescom 2019の会場では本作の体験デモが出展されており、いちはやく触ることができた。

PlayStationブースの試遊台。「アッシュと魔法の筆」の英語名は「Concrete Genie」だ

 「アッシュと魔法の筆」は、gamescom 2019でのプレイアブル出展タイトルの中から優秀作を決めるGamescom Award 2019にて最多ノミネートを果たしたタイトルだ。このうち審査員カテゴリではBest Family Gameを獲得しており、世界規模で折り紙付きの作品となっている。

 「アッシュと魔法の筆」のよさは、“絵を描くこと”の楽しさがうまく表現されているところにある。少年アッシュが暮らす街はどこかどんよりとしており、全体的に色褪せていて暗い。ところが、アッシュが魔法の筆を使って壁にカラフルな絵を描いていくことで、どんどんと明るく活気を取り戻していく。

 本作では、実際に好きな“絵”を描くというよりは、あらかじめ用意された草や花、木、太陽、蝶々などモチーフを選び、プレーヤーの好きな場所に配置するという方が近い。ただし、どのモチーフを選ぶかはプレーヤーの自由で、モチーフの大きさや伸びる方向も好きに組み合わせられる。DUALSHOCK 4のジャイロ機能を使ってポイントを指定し、筆でなぞるように草や花を描いていくのだ。

どんよりとした街とビビッドな絵のコントラストが特徴的
絵はモチーフを選択し、DUALSHOCK 4のジャイロ機能を使って描いていく。気ままに世界を作っていける

 そしてさらに、本作では実に可愛らしくアニメーションする「かいぶつ」も描ける。「かいぶつ」はアッシュが描く絵の中でも特別で、アッシュが描いた絵の中を自由に動ける存在だ。

 かいぶつは胴体、角、触覚、尻尾などを描いていくが、どう描くのも自由。縦長でも、横に長くても、触覚が体中から生えていても、尻尾が頭の近くから伸びていても大丈夫。描いたそのままの形でかいぶつに命が吹き込まれ、その後のアッシュの冒険を助けてくれる。どんな形でもゲームシステム側で受け止めてくれるので、“自分が描いた絵やかいぶつが、確かに街に影響を与えている”という実感がある。

かいぶつの造形はなんでもOK。描けるモチーフの種類はステージを探索することで増やせる
かいぶつは時に、描いてほしい絵をリクエストしてくる。応えてあげると喜んでくれて、そのリアクションもまたかわいい

 本作の中で、アッシュはスケッチブックにかいぶつの絵ばかりを描いている少年で、そのことで悪ガキたちのいじめの対象になっている。しかし、アッシュが魔法の筆で描く絵は、街のどの場所よりも輝いていて、生命力があって、とても魅力的である。その魅力的な絵たちが、今度はアッシュの行動を手助けしてくれるのだ。絵を描き、モノを作り出すことで、アッシュは現実と戦っていく。そんなクリエイティビティに対する讃歌も、本作からは感じ取れた。

 デモではあるステージを遊ぶだけだったが、描いた絵やかいぶつがコミカルに動き出す様子、描かれた絵の美しさ、またかいぶつと一緒にギミックを解くパズル要素などを見ることができた。その特徴的なゲームシステムに加え、アッシュの身に何が起きていくかも合わせて楽しむような作品だと思うので、発売日を楽しみに待ちたいと思う。

アッシュには仲間がこんなにいる!