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MET Asia Series: PUBG Classic、日本代表のRascal Jesterがドン勝を獲得!

初日は中国Black Ananasや韓国Gen.Gなど中韓勢が上位を独占

【MET Asia Series: PUBG Classic】

7月26日~28日開催

会場:BITEC Bangna(タイ バンコク)

 「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」のアジア大会「MET Asia Series: PUBG Classic」が7月26日に開幕し、Erangel(旧マップ)を舞台にしたラウンド4で、日本代表のRascal Jesterがドン勝を獲得し、初日から存在感を見せつけた。「MET Asia Series: PUBG Classic」は28日まで開催される。

 「MET Asia Series: PUBG Classic」は、アジア地域から地域予選を勝ち上がった16チームによるアジアチャンピオンシップ。過去に多くの実績を挙げている中国から5チーム、韓国から4チームが割り当てられるなど、中韓対決の印象が強い大会となっているが、日本からもPJS season3を勝ち抜いたDetonatioN Gaming White(PJS season3 1位)、Rascal Jester(PJS season3 2位)の2チームが出場している。

【オープニングセレモニー】
タイのカルチャーを活かした演出によるオープニングセレモニー。大会レギュレーションはSUPERを採用

 ホームのタイからも、東南アジア地域のチームが参加するリーグ「PUBG Southeast Asia Championship 2019」を勝ち抜いたArmory GamingとTokio Strikerの2チームが出場している。彼らが活躍すると観客から大きな歓声が生まれるだけでなく、派手にライトアップされるなどの特別仕様で盛り上げられる。余談だが、Armory Gamingは現地の実況解説の発音が日本人の耳には“青森ゲーミング”としか聞こえず、Tokio Strikerもそのネーミングと共にロゴも侍風で、ついつい日本チームのような錯覚に陥る。

【DetonatioN Gaming White】

【Rascal Jester】

 さて、「MET Asia Series: PUBG Classic」に行なったRascal JesterのWesker選手へのインタビュー(参考記事では、とにかく調子が良く、PJSの最終日と同様のムーブができれば勝てると公言していたが、いきなり有言実行してくれた。

 ゲームはMiramar 3連戦を終えた4ラウンド目、最初のErangel。先の3ラウンドでわずか4ポイント/15位に低迷していたRascal Jesterだったが、Erangelで降下先がやや被り気味の17 Gaming(中国)が、サークルが西に遷移したことで先に動いてくれたため、序盤での衝突を避け、最終局面までフルメンバーを温存できたのが勝因と言える。周囲が中国韓国の強豪ばかりということもあり、外からじっくりギリギリのタイミングで入っていく作戦も奏功し、漁夫の利に近い形でドン勝を得ることができた。

【Rascal Jester最終ムーブ】
Rascal Jesterが家屋を先に制圧している間にAQHとGen.Gの潰し合いになり、Rascal Jesterが漁夫の利を得る形で見事ドン勝

 他のeスポーツタイトルと比較して運が占める割合が大きいのが「PUBG」というゲームの特徴で、こういった一発勝負(正確には18発勝負だが)で、運を引き寄せられるかどうかは大事なところで、特に、MET Asia Series向けのメタが固まりきらない初日にドン勝が取れたのは非常に大きいと言える。

【ラウンド4終了時点の順位表】
Rascal Jesterが7キルドン勝で17ポイントを獲得し、その結果、Rascal Jesterが10位まで順位を上げた

 ただ、最終的に上位に来るのは強いチームだ。初日の6ラウンドを終えて、上位を占めたのは中国と韓国勢で、同率4位に“青森ゲーミング”ことArmory Gamingと、8位にTokio Strikerが食い込んだのがポイントで、東南アジアにも強いチームが生まれつつあることを感じさせてくれた。

 我らが日本代表は、初日については残念ながらRascal Jesterのラウンド4のドン勝が唯一の見せ場といってよく、Rascal Jesterについてはその他のラウンドはほぼすべて下位に低迷し、13位。DetonatioN Gaming Whiteは緒戦5位と上々の滑り出しを見せたものの、徐々に調子を落とし、後半のErangelでは見せ場らしい見せ場を作ることができず、14位と、両チームともに賞金が与えられる8位までに入ることができなかった。

【初日の結果】
6ゲームともドン勝チームがばらけた。ただ、強いチームはドン勝をしっかり取っている印象で、2日目もドン勝回数を伸ばすのか、新興チームが出てくるのか注目したい
初日のポイント表。初日の時点ですでにポイント差が付き始めている。8位に食い込むためにはドン勝か、それに準ずる活躍が必要となる

 今回、日本代表の各チームはRascal Jesterは実況解説でお馴染みのTAKOMAYO氏、DetonatioN Gaming WhiteはアナリストのNicop氏がそれぞれ帯同し、初日の結果を踏まえ、MET Asia Series向けのメタに適応するための作戦会議が開かれる。もっとも、それは全チームが同じ条件で、すでに日本代表の倍以上のポイントを稼いでいる中韓チームに更なる独走を許してしまうのか、あるいは帯同したアナリストの策が奏功し、差を縮める健闘を見せてくれるのか。2日目のゲームにも引き続き注目していきたいところだ。

【作戦会議中】
マップビューのデータを元に作戦を練る両チーム
PUBG_JAPAN_Officialのライブビデオをwww.twitch.tvから視聴する