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【セガフェス】「SEGA AGES バーチャレーシング」4人同時プレイを披露!

配信予定タイトルの開発状況や新ラインナップ6作品など盛りだくさんの「SEGA AGES」ステージ

3月30日~31日 開催

会場:ベルサール秋葉原

 セガホールディングスが3月30日と31日にかけてベルサール秋葉原にて開催中の、グループ横断ファンフェス「セガフェス2019」。こちらの「SEGA AGES」ステージにて、開発中のタイトルや新ラインナップを紹介するステージイベントが開催された。

 ステージに登場したのは、「SEGA AGES」リードプロデューサー・ディレクターの小玉理恵子氏、「SEGA AGES」スーパーバイザーの奥成洋輔氏、開発を手がけるエムツーの代表取締役社長である堀井直樹氏の3人。

 まずは、“発表済みだが、まだ配信されていないタイトル”について触れられた。

 「スペースハリアー」、「コラムスII」、「サンダーフォースAC」、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」、「ぷよぷよ通」、「バーチャレーシング」の6タイトルがその未配信タイトルだが、この日は「スペースハリアー」、「コラムスII」、「バーチャレーシング」の最新プレイが披露された。

 まずは「スペースハリアー」だが、様々な機種へと5回以上「スペースハリアー」を移植してきたエムツーだけに、開発チームは「いつも通りじゃあ済まさないぞ!」という気持ちで挑んでいるという。

 この日は、堀井氏が実際にステージ1をプレイしつつ、開発中の「スペースハリアー」を紹介。16:9のワイド画面に対応していて、ワイド対応した「スペースハリアー」をテレビの大画面でプレイできるのは、今回が初めてになる。

 堀井氏曰く、「手にした人に驚いてもらえるものがいっぱいある」そうで、3DSの「3D スペースハリアー」にあった要素など、いろいろな要素を搭載予定のようだ。

テレビの大画面でプレイできるワイド画面対応「スペースハリアー」!他にも3DS版にあった追加要素など、様々な要素を収録予定のようだ

 続いて紹介されたのは「コラムスII」。「コラムスII」の一人用モード「フラッシュコラムス」を奥成氏がプレイし始めたのだが、ステージを自由にセレクトできるというオリジナルの追加要素を披露! アーケードで到達した人が果たしているのかという最終面のステージ70をいきなりプレイ! だが、さすがの難易度であっという間にゲームオーバーとなってしまった。

 さすがに終わるのが早すぎたということで、続いて68面もプレイ。今度は粘りのプレイを披露した奥成氏だが、実この日のプレイでは追加要素のひとつである“難易度設定”によって、本来アーケード版では出現するお邪魔のドクロ(『ぷよぷよ』で言うところのおじゃまぷよ的なもの)が出現しないようになっていたそうだ。高難易度のゲームながら、遊びやすくするための追加要素を入れているのがわかる実演プレイとなった。

 開発状況については、小玉氏から「今日紹介したタイトルはどれも並行して進めているので、もうちょっと待ってくださいね」とのこと。

 それを受けて堀井氏からは「うちの会社で1番プログラマーの人数が多いのはSEGA AGESです!」と人員を投入していることを力説。ただし、この日は先に「メガドライブ ミニ」の収録タイトルを手がけているのもエムツーであることが紹介されたこともあって、奥成氏から「SEGA AGES」の開発が遅れてしまったことは「メガドライブ ミニ」の収録タイトル開発とは関係がないこと、開発ラインが別であることも合わせて語られた。「SEGA AGES」については、こだわりがゆえに配信が遅くなったとのことだ。

「コラムスII」ではステージセレクトと、難易度設定を搭載。激ムズパズルに手軽に挑める

 続いては、“おそらく次に配信できるタイトル”として、「SEGA AGES バーチャレーシング」の実機プレイを紹介!

 「SEGA AGES バーチャレーシング」は、1台のNintendo Switchでオンライン対戦は2人、オフラインでは最大8人同時プレイが可能なのが最大の魅力だが、この日はステージ上の4人で、オフラインの4人対戦プレイが披露された。

 画面に映し出されたのは、アーケードの「バーチャレーシング」が4台動作し、通信しあって画面4分割で映し出されているという脅威的な画面で、これには会場からも「おぉーーーーっ!」っという声が沸き上がった。

 アーケード版なので当然だが、アーケードの通信プレイ仕様そのままにエントリー受付時間に参加者が加わっていくという流れから、コースを選択。そしてスタート!……っと思いきや、堀井氏が受け取っていたコントローラーは別の本体に認識されていたコントローラーだったようで、堀井氏だけ全く発進できず!

 響き渡る堀井氏の「コントローラー違うじゃんっ!」という絶叫!笑ってしまってプレイが乱れる奥成氏!会場も爆笑で、良くも悪くもワイワイ大騒ぎのプレイとなった。

 それはさておき、堀井氏もちゃんと操作できるようになって以降は、1台のNintendo Switch上でアーケードの「バーチャレーシング」4台がスムーズに動き、対戦できている様子がしっかりと確認できた。

 なお、開発状況は小玉氏としては80%ほど、堀井氏としても「もうちょい!」という段階だという。配信に向けて調整中とのことで、完成を楽しみにしたいところだ。

 最後は、別記事でも先にお伝えした「新ラインナップ発表」だ。

 ひとつめのタイトルは、忍シリーズの元祖である「SEGA AGES SHINOBI 忍」。アーケードの初代作品であり、スタンダードな面白さが詰まった横スクロールアクション。この初代作品以降はメガドライブでの「ザ・スーパー忍」などへとシリーズ作が発展していくが、そのご先祖様であり初代をチョイスしたとのこと。海外のSEGAゲームファンからも熱いコメントが寄せられるタイトルになりそうだ。

 「SEGA AGES ワンダーボーイ モンスターランド」は、エムツーの広報である駒林氏がアーケード版を愛好していて、この移植についても日々ひたすらにチェックのテストプレイを重ねているのだとか。

 海外版を収録するほか、コインを稼ぐためのレバガチャをするボタン搭載や、チャレンジモードでのネットワークランキング要素なども実装するとのことだ。

 「SEGA AGES ファンタジーゾーン」は、セガの定番タイトルからの登場。普通のアーケード版の移植ではなく、アーケード版をベースに追加要素を搭載したニンテンドー3DS版の移植となる。

 “ウルトラスーパービッグマキシムグレートストロングトット”と、Nintendo Switchならテレビの大画面で対決できる!

 「SEGA AGES イチダントアール」は、友達とでも家族でも一緒に遊ぶと盛り上がれるタイトルもあった方が良いだろうと考えてチョイスしたとのこと。アーケードでは海外版も出ていたということで、海外版も収録するということだ。

 「SEGA AGES ヘルツォーク ツヴァイ」は、テクノソフトが手がけたメガドライブ用のリアルタイムストラテジー作品。モニターにタイトル名が映し出されると、ひときわ大きい歓声があがった。対戦が盛り上がるタイトルということで、オンライン対戦に対応予定とのことだ。

 また堀井氏からは、このゲームは遊び方のアイデアがいろいろ出てきそうなので、何かあればSNS等で伝えて欲しいという言葉も。開発スタッフがチェックして見るはずとのことなので、アイデアのある方はいろいろ書き連ねて伝えてみてはいかがだろうか。

 最後の最後に発表されたのは「SEGA AGES G-LOC AIR BATTLE」!

 タイトル名が出るやいなや、この日1番の「おぉーーーーっ!!」っという驚きの感情がこもった歓声があがっていた。「G-LOC」はこれまでも移植の要望が多かったということだが、その前段階の移植していくべき「アフターバーナーII」などを踏まえてきて、ついに移植に着手したとのことだ。

 これまで鈴木裕氏の作品を次々に移植してきたものの、「パワードリフト」と「バーチャレーシング」の間に登場したアーケード版の「G-LOC」は移植されておらず今回が初になるということだ。

 こうして新たな挑戦も発表されて終了の時間を迎えた「SEGA AGES」のステージイベントだが、最後にサプライズが待っていた。

 ステージに登場したのは、セガゲームス代表取締役社長COOである松原健二氏。松原氏は、「SEGA AGES」リードプロデューサー・ディレクターの小玉理恵子氏が、2019年の「Game Developers Conference(GDC)」にてパイオニア賞を受賞されたこと、日本人の受賞者は3人目であるとともに、女性で受賞されたのは初めてであることを紹介し、セガとしても、日本のゲーム業界にとっても誇り高いことであると讃え、小玉氏にお祝いの花束を贈呈した。

 小玉氏は、「本当にサプライズだったので、まだドキドキしていますが……これまでやってこれたのは皆さんのおかげだと思っています。ユーザーの皆さんが、私たちの作ったゲームを遊んでくれたおかげです。セガのゲームをこれからも楽しんで頂けたらと思いますので、よろしくお願い致します。」と、喜びと感謝の言葉を述べた。

セガゲームス代表取締役社長COOである松原健二氏がサプライズで登場! GDC 2019にてパイオニア賞を受賞した小玉氏に花束を贈呈した

 こうして最後は暖かな拍手に包まれながら、今年の「SEGA AGES」ステージは幕を降ろした。