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【特別企画】「v6プラス」でのNintendo Switchオンラインプレイを検証
Wi-Fi前提の携帯機だからこそ、高速回線が安定度に貢献
2018年11月20日 12:00
インターネット回線を大幅に高速化するv6プラスで、コンシューマ機のオンラインプレイが快適にできるかどうかを検証する記事の第2回目はNintendo Switchについての結果を報告する。v6プラスは日本ネットワークイネイブラーが提供しているIPv6 IPoE接続を使った高速インターネット回線サービス。その仕組みや必要な機材などは、PS4での検証記事で詳しく紹介しているので、先に読んでいただけるとこちらの記事がよりわかりやすくなるはずだ。
Nintendo Switchは言わずと知れた任天堂のゲーム機。持ち歩くだけではなく、ドッグに挿してHDMI接続でテレビの大画面でゲームを遊ぶこともできる。今回の検証は画面をキャプチャするため、全てこのTVモードでプレイしている。また2018年9月19日から1カ月300円の有料オンラインサービス「Nintendo Switch Online」がスタートしている。Switchゲームのオンラインモードを遊ぶにはこのサービスに加入する必要がある。
8つのNintendo Switchタイトルで通信状態を検証
今回テストに使用したのは、任天堂タイトル4本、サードパーティタイトル2本、オンライン専用タイトル2本の計8本。以下のようなラインナップになっている。テスト方法は前回と同様最低30分以上のオンラインプレイを連続して行ない、安定したプレイができるかどうかチェックした。
【検証タイトル目次】
・「スプラトゥーン2」
・「マリオカート8デラックス」
・「マリオテニス エース」
・「スーパー マリオパーティ」
・「ファンタシースターオンライン2 クラウド」
・「Minecraft」
・「フォートナイト バトルロイヤル」
・「DARK SOULS REMASTERED」
■検証結果一覧
「スプラトゥーン2」
チームに分かれてインクを地面に塗り合う「スプラトゥーン2」は、オフラインやオンラインで最大8人の対戦が楽しめる。本作から「スーパー マリオパーティ」までの4本の任天堂タイトルはすべてオンラインプレイをするにはNintendo Switch Onlineへの加入が必要だ。
対戦は、初心者向けの「レギュラーマッチ」と、ランク10以上で開放される「ガチマッチ」、ウデマエb-以上で開放されるチーム戦「リーグマッチ」の3種類のほか、フレンドと遊べる「プライベートマッチ」やチャットができる「Onlineラウンジ」などがある。ゲームプレイの拠点となるハイカラタウンでは、他のプレーヤーが作成したイラストカードを見ることができる。
レギュラーマッチは、ステージに塗った色の面積を競う「ナワバリバトル」というルールで戦う。マッチングした8人が4対4のチームに分かれて、打ち合いながらステージを自チームの色に塗っていく。対戦中の通信は安定しており、白熱したバトルを楽しむことができた。
次々に襲ってくるサケを2人から4人のチームで撃退する「サーモンラン」もプレイしてみた。こちらはウェーブに分かれて襲ってくるサケを倒して、金イクラを集めるゲーム。倒されたチームメイトを復活させたり、金イクラをサケに奪われないよう護衛しつつ仲間に手助けを頼んだりと、通常のバトルとはまた違う連携が求められる。
どちらも戦闘中には十字ボタンを使って、「ナイス」や「やられた」といった簡単なサインを送り合うことができた。ネットでは落ちやすいと言う意見も散見される本作だが、筆者の環境では無線Wi-Fiでも十分安定したプレイ環境を構築することができた。
ガチバトルやサーモンランの最中に回線落ちしてしまうと、チームのメンバーに迷惑をかけることになってしまい、心苦しい気持ちになってしまう。しっかりと作り込まれた世界観を十分に楽しむためにも、ネット環境の構築には気を使ったほうがいいだろう。
「マリオカート8デラックス」
おなじみ「マリオカート」のNintendo Switch版。ゼルダやマリオなどシリーズ最多となる42名のキャラクターを操作して、世界中の人たちとレースを楽しめる。対戦は国内のプレーヤーのみと、全世界のプレーヤーとのレースやバトルを楽しめる。
レースはこちらもシリーズ最多の48種類のコースで、最大12人のレースを楽しむことができる。バトルモードは、お互いの風船を割り合う「ふうせんバトル」や、黄金の太陽を取り合う「いただきシャイン」、2つのチームに分かれての鬼ごっこ「パックン VS スパイ」など5種類のルールと、8種類の専用コースを組み合わせて行なわれる。
今回は「せかいのだれとでも」を選んでグローバルなプレーヤーと一緒にレースやバトルをプレイをした。アメリカ、ロシア、スペイン、イギリス、フランス、ドイツなど多彩な国からの参加者に混じってのプレイだったが、おおむね安定したマッチングとプレイを楽しむことができた。v6プラスが原因かどうかは不明だが、1度だけマッチングの最中に回線が遮断されたことがあったが、その後すぐに別のマッチングで遊ぶことができた。
「マリオテニスエース」
「 マリオテニス エース」はタイトル通りテニスをモチーフにしつつも、本作ならではの迫力ある試合やファンタジー要素満点のストーリーモードが楽しめるゲームだ。ストーリーモードでは、とあるテニス大会の当日、人を操る力を持つ恐ろしいラケットに取りつかれ、姿を消したルイージを探す。ジャングルや海岸、遺跡など様々なステージをすごろくように巡りながら、止まったマスにいる敵とテニスで戦っていく。
オンラインで遊べるコンテンツには、シングルスとダブルスで、コートや試合ルールを自由に選べる「フリーマッチ」と、シングルスで全てのプレーヤーの頂点を目指す「オンライントーナメント」、多くのプレーヤーと協力して期間限定のミッションに挑む「協力ミッション」の3つがある。
今回はフリーマッチでルームを作成して、オンライン対戦をプレイした。フリーマッチでは個人参加と、Joy-Conを2人で使うチーム参加が選べる。試合はシングルスかダブルスのどちらかで、他にルールやコートの種類などを選択してより希望に近い人とのマッチングを待つことになる。
ダブルスを希望していた場合、マッチング相手が1人くれば、残りはCPUに任せることもできる。この場合、自分とCPUでの対戦と、プレーヤー同士が組んでCPUチームと対戦という2パターンがあり、どういう組み合わせになるかはランダム。同じ人と連戦すると、時には敵時には味方と、一般的な対戦ゲームでは味わうことのできないプレイが楽しめる。
今回、マッチングの最中に1度だけ、「2618-0513」というエラーが発生した。このエラーは、ネットワーク機器に割り振られているプライベートIPアドレスを、グローバルIPアドレスに変換する「NAT越え」という処理が上手くいかなかった時に表示される。通信対戦の相手側のネットワーク環境次第でも出ることがある。
筆者側のNATタイプはBで、任天堂のサポート情報を参照すると「比較的インターネット経由での対戦・協力プレイが行いやすい環境」ということなので、相手のネットワーク環境でのトラブルが原因かもしれない。色々な組み合わせて何試合か連続してプレイしたが、エラーはその1度だけだった。プレイ自体は問題なく快適に遊ぶことができた。
「スーパー マリオパーティ」
最大4人で遊べる80種類のミニゲームが詰まった「スーパー マリオパーティ」。Joy-Conを4つ用意して家族や友達とワイワイ遊ぶオフラインモードの他に、本作は世界中のプレーヤーと腕前を競う「オンラインアスロン」というオンラインマルチプレイを遊ぶことができる。
「オンラインアスロン」では5種類のミニゲームを連続でプレイして、総合点で順位を競う。離れた場所にいるフレンドと遊べるフレンドマッチと、世界中のプレーヤーを対象にしたワールドマッチのどちらかを選ぶことができる。
どのミニゲームになるかは、プレイ時間によって変化する。今回は「ブルスクランブル」、「おいしいパンケーキ」、「ポップコーンキャッチ」、「チョロボンをよけろ!」、「コロコロたるレース」、「クラッシャー軍団から逃げろ」などのゲームが登場した。
オンラインアスロン参加者の中には、他のプレーヤーの追随を許さないすさまじい達人技を見せてくれる人もいた。ミニゲーム自体のプレイは快適だったが、ゲームの最中に1度、またゲームがスタートしてすぐのタイミングで1人が回線落ちしたのか抜けてしまうということがあった。
誰かが抜けると、そのミニゲームはやり直しになり抜けたプレーヤーの代わりはCPUが務める。そのまま最後までプレイして、プレーヤーが獲得した点数とCPUが獲得した点数を合算した形での結果になった。
「ファンタシースターオンライン2 クラウド」
「ファンタシースターオンライン2」は、サービス開始から6周年を迎えたセガのオンラインアクションRPGをクラウド版として、Nintendo Switchに提供している。「ファンタシースターオンライン2 クラウド(以下、PSO2 クラウド)」は、ゲームをクラウドサーバーで処理してNintendo Switchに送信することで、大容量のダウンロードの必要なく気軽にハイスペックなゲームを遊ぶことができる。
PC版、PS4版、PS Vita版とのクロスプレイが可能で、すでに他のプラットフォームで遊んでいるなら、そのキャラクターをそのままNintendo Switchで動かすことができる。ただし、PS4やPS_Vita版のプレーヤーとはチャットでのコミュニケーションを取ることができないなど一部制約もある。プレイは基本無料のアイテム課金制で、Nintendo Switch Onlineに加入しなくても遊ぶことができる。
便利なクラウド版だが、高速通信ができるインターネット環境が必須で、回線は802.11ac 5GHzか、ブロードバンド対応の有線LANが推奨されている。試しにPPPoE接続でも起動してみたが、ログインするなり「通信速度低下のため、まもなくゲームが終了します」というメッセージが出てしまった。
プレイする場所はシップというサーバーに分かれているが、「PSO2 クラウド」ではその中が更に細かいブロックに分けられている。クラウド版のみのブロックやPC版との共有ブロック、新人用やベテラン用など細かく分かれているので、自分の目的に合わせたブロックに移動してパーティを探すといいだろう。
現在はクラウド版の弱点であるラグがあるため、素早い敵や巨大ボスを相手の戦いではガードや回避が間に合わず、遊び辛さを感じることもあった。9月12日に行なわれたアップデートで、フレームレートが30fpsから60fpsへと引き上げられ、より滑らかな画面で遊べるようになるなど、現在進行形で改善が図られているところだ。
ひとまずはPC版とデータが共有できる強みを生かして、タイトな戦闘はPCで、場所を選ばず遊べるクラウド版はよりカジュアルな遊び方の時に使うなど使い分けをすると良さそうだ。
「Minecraft」
あらゆるプラットフォームで展開している「Minecraft」。Nintendo Switch用は従来の「Minecraft: Nintendo Switch Edition」に代わって、6月21日に統合版と言われる新たなパッケージが発売された。オンラインを経由したマルチプレイだけではなく、公式提携サーバーに接続できる機能や、プレーヤーが作ったワールドを購入できるマーケットプレイス、Xbox Liveアカウントを使ったクロスプラットフォームでのマルチプレイも可能になった。
今回は「Minecraft」の公式提携サーバーの中でも最も有名な「Lifeboat」と、日本の提携サーバーである「HIVE」を訪れてみた。「Lifeboat」はアメリカの会社が運営しているため、全てが英語表記なので少々取っつきにくいところもあるが、15のミニゲームを遊ぶことができる。
今回は複数人で戦うバトルロイヤル「Survival Game」を体験してみた。全員が素手でスタートし、ステージ中央に置いてある武器をいち早く取って周りにいる相手を攻撃し、最後の1人になるまで戦う。慣れている人たちの素早さについていけず、やられっぱなしになったが数回のセッションは安定していた。
日本語で遊べる提携サーバー「HIVE」では、大勢で参加する障害物競争「DeathRun」に参加した。20人ほどのプレーヤーが、合図とともに一斉にスタートを離れる。途中にはジャンプで超えるブロックがあり、失敗して落ちると即死する。こちらも慣れているプレーヤーに追いついていくのは至難の技だったが、がちゃがちゃとキャラクターが入り混じる中にあってもラグることなくスムーズにプレイすることができた。
「フォートナイト バトルロイヤル」
約2km四方の小さな島で、100人のプレーヤーがバトルロイヤルを繰り広げる「フォートナイト バトルロイヤル(以下、フォートナイト)」。銃で撃ち合うだけではなく、素材を集めて建築物を作るクラフトの要素や、戦闘とは関係なく遊べる多彩なクエストがあり、FPSが苦手な人でもチームを組んで楽しく遊ぶことができる。
Nintendo Switch版「フォートナイト」は基本無料のアイテム課金制。Nintendo Switch Onlineに加入しなくても遊ぶことができる。Epic Gamesアカウントを所有していれば、PC版、Xbox One版、Android/iOS版と一緒に遊ぶことができる。PS4版とのクロスプレイは現在はベータ版として運用されている。
ゲームを始める前に、「+」ボタンから入れるコンフィグ画面で、コントローラーの感度や、キーコンフィグを設定いておくといい。特にキーコンフィグはデフォルトでは「コンバットプロ」になっているが、建設がしやすい「ビルダープロ」のほうが人気があるため、こちらに変更しておくのがおすすめだ。
イヤフォンと一体型のマイクがあればボイスチャットが可能で、設定ではデフォルトでオンになっている。サーバーはアジア、アメリカ東西、ヨーロッパ、オセアニア、ブラジルにあるが、日本からだとアジアサーバーが19msなのでここを選ぶことになる。他のサーバーは軒並み100~200msというPINGで、遅延で撃ち負ける可能性が高い。
Nintendo Switchはフレームレートが30fps固定のため、PC版に比べるとやはり動きの滑らかさで一歩劣っている。表示できる遠景のオブジェクトにも制限があるようでバトルロイヤルゲームはいかにして相手よりも早く敵を見つけ、正確なエイムで攻撃できるかが勝利を左右するが、その点で少々ハンデがある。とはいえ、バトルロイヤルの雰囲気を無料で気軽に味合うには十分な性能とグラフィックスだ。
4人チームで遊ぶスクワッドでは、バラバラに降下して全員すぐにやられてしまったが、短いプレイ時間の間にボイスチャットでのコミュニケーションも取れた。5GHz帯での接続では、無線Wi-Fiが原因の遅延なども見られず、楽しく遊ぶことができた。
「DARK SOULS REMASTERED」
高難易度の死にゲーながら、アクションゲームファンに絶大な人気を誇る「DARK SOULS」シリーズ。「DARK SOULS REMASTERED」は、2011年に発売された第1作「DARK SOULS」を最新のゲーム機向けにフルHD画質でリマスターしたタイトルだ。
最初にオンラインの設定をしておけば、ソロプレイの時でも他のプレーヤーが死んだ場所に血痕が現れたり、他のプレーヤーが遺したメッセージを読んだり、評価したりといった非同期のコミュニケーションが図れるようになっている。ゲームを進めていけば自分がメッセージを書くこともできる。
さらに、「白いサインろう石」を入手すると、他の人に召喚してもらいマルチプレイが可能になる。本作のマルチプレイはボスを倒したりという協力プレイの他、プレーヤーを攻撃する敵としてのマルチプレイもできる。参加できる人数はオリジナル版の4人から6人に増加した。
プレイ中何度か、「墓王の眷属は敗れ、厄災は取り除かれました」というメッセージを見かけた。これは「墓王の眷属」というプレーヤーが他の世界を呪っていたところを見つかって倒されたという知らせだ。自分がソロプレイをしている時でも、そんな風に他のプレーヤーの存在を感じることもある。
ソロで遊んでいる時でもオンラインにして常に情報が更新されているからか、PPPoE接続で遊んだ時には敵が固まったり、ラグのせいでいきなり目の前にワープしてくるようなことがあった。v6プラス接続では見られなかったので、ソロで遊ぶ時にも回線速度や品質には気を配ったほうがよさそうだ。
【検証結果一覧】
タイトル | 検証結果 |
---|---|
「スプラトゥーン2 | Wi-Fiでも十分安定したプレイ環境を実現。戦闘中には送れる簡単なサインも問題なし。 |
「マリオカート8デラックス」 | 多彩な国からのグローバルなプレーヤーと一緒にプレイだったが、おおむね安定したマッチングとプレイを楽しめた。 |
「マリオテニス エース」 | 1回エラーが発生するも、原因を特定できず。比較的インターネット経由での対戦・協力プレイが行ないやすい環境を実現。 |
「スーパー マリオパーティ」 | 世界中のプレーヤーとのミニゲーム自体のプレイは快適も、他プレーヤーの回線が安定せず、ゲームから抜けることも。 |
「ファンタシースターオンライン2 クラウド」 | 高速通信が必須で、Wi-Fiでもプレイ可。しかし、クラウド版の弱点であるラグがあるため、素早い敵や巨大ボスを相手の戦いではガードや回避が間に合わず。 |
「Minecraft」 | キャラクターが入り混じるシーンでもラグることなくスムーズにプレイすることができた。 |
「フォートナイト バトルロイヤル」 | Wi-Fiでも十分安定したプレイが行なえ、ボイスチャットでのコミュニケーションも問題なし。 |
「DARK SOULS REMASTERED」 | PPPoE接続で遊んだ時には敵が固まったり、ラグのせいでいきなり目の前にワープしてくるようなこともあったが、v6プラスでは問題なかった。 |
無線Wi-Fiの状態が悪いならLAN接続も検討して
今回テストした環境は、NTT西日本のフレッツ光1GHz回線に、ONU一体型のホームゲートウェイPR-500MIを接続し、そこにバッファローのIPv6対応ルーター「WXR-1750DHP2」を接続したうえで、Nintendo Switchを無線Wi-Fi接続して使用している。
まずはNintendo Switchでも速度を測ってみた。Nintendo SwitchはIPv6には非対応だが、IEEE802.11ac(5GHz)に対応しているため、IPv4 over IPv6接続とIPv4 PPPoE接続での5GHz、2.4GHzそれぞれの速度を測ってみた。結果は以下の通り。
アップロードではあまり大きな差が出ていないが、ダウンロードでははっきりスピードの違いを感じることができる。1番下のIPv6ネイティブは速度を計測した際に、PCでIPv6接続時の速度を測ってみたもので、参考程度に考えて欲しい。
【Nintendo Switchインターネット診断】
接続方式 | NATタイプ | 通信測度(ダウンロード) | 通信速度(アップロード) |
---|---|---|---|
IPv4 PPPoE(2.4GHz) | B | 2.2 Mbps | 11.6 Mbps |
IPv4 PPPoE(5GHz) | B | 2.5 Mbps | 13.4Mbps |
IPv4 over IPv6(2.4GHz) | B | 20.7 Mbps | 11.4 Mbps |
IPv4 over IPv6(5GHz) | B | 53.8 Mbps | 19.9 Mbps |
IPv6ネイティブ(LAN) | - | 612 Mbps | 114.3Mbps |
今回の検証では、相手が不意に落ちたり、通信エラーでプレイが中断してしまうことが、PS4での検証時よりも高頻度に発生した。これは大人数が参加するパーティゲームが多いことに加え、テザリングなど通信状態が不安定な状態で遊んでいる人や、電子レンジなど電波の干渉が起きやすい器機がある場所で遊んでいる、バッテリーが少なくなったせいで電波が弱くなっているなど、携帯機ゆえのトラブルが起きているのではないかと思われる。
Nintendo Switchでのオンラインプレイでは、家に届いている回線が高速であればいいというだけではなく、電波の干渉が少ない場所を選んだりよりパワーのあるルーターを使ったり、専用のUSBアダプタを使って有線のLAN接続を検討するなどの工夫が必要だ。もし現状で通信環境が安定しないという人は、1度自分の身の回りを見直してみることで改善するかもしれない。
高速回線がゲームの安定度をサポート
というわけで2回にわたって、PS4とNintendo Switchのオンラインプレイを検証してきた。今回特に感じたのは、同じ無線Wi-Fi接続でも、回線が早いと安定度が段違いだということだ。今回の検証のためにネットで各ゲームのプレイ状況を調べてみたが、「つながらない」、「落ちまくる」という悲鳴も少なからず目にした。だが、筆者が今回検証する中でそういうストレスがたまるトラブルは1度も起きなかった。
これはv6プラスの速さが大いに影響していると思われる。それを特に感じたのは「POS2」だろう。IPv4 PPPoe接続では画質がかなり落ちて、ドットがちらつくガサガサした画面になったうえに、起動直後に回線速度不足で強制的に終了のプロセスに入ってしまった。IPv6 IPoE接続ではもちろんそんなことはなく、PC版には一歩譲るものの、携帯機としては問題ない画質で遊ぶことができた。「ダークソウル リマスター」でもIPv4 PPPoE回線を使用したオンラインプレイではプレイ感がもっさり目になり、敵の挙動がラグでおかしくなることがあった。
筆者は昔からのオンラインゲーマーであり、仕事でも多数のオンラインゲームをプレイするので、常に最高のネット環境を維持しようと努力している。今回の検証で終始安定していたのは、そういった周辺環境への努力もあったとは思うが、もちろんそれも高速回線があっての話だ。
プラットフォーマー各社がサブスクリプションのオンラインビジネスのシステムを整えており、今後ゲームのオンライン要素やダウンロード販売は今以上に当たり前のものになっていくだろう。v6プラスをはじめとした高速回線サービスは、そういう時代のオンラインプレイには必須になっていくかもしれない。今後、IPv6接続が大多数を占めるような時代が来ると、現在のIPv4にあるようなボトルネックの問題が再浮上してこないとは限らないが、ひとまず現在のところは、IPv6を選ばない理由はない。超高速通信が快適なゲームプレイを強力にバックアップしてくれるはずだ。
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