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【ホビーショー】ハセガワの新戦略や、グッスマの挑戦、MSをAT風に遊べるフィギュア……会場で見かけた各メーカーの取り組み

【全日本模型ホビーショー】

9月28日~30日(28日は業者日)

入場料:1,000円(税込)※中学生以下は無料

 9月30日まで東京ビッグサイトで開催されていた全日本模型ホビーショー。最終日は台風の接近のため、開催時間の短縮なども行なわれたが、東京で行なわれる模型メーカーのイベントとして人気を博した。弊誌でも様々なメーカーを取り上げたが、本稿では、ハセガワ、グッドスマイルカンパニー/マックスファクトリー、バンダイキャンディ事業部の注目商品をピックアップしていきたいと思う。

ハセガワは「プラモデルの魅力を引き立たせるフィギュア」に挑戦!

 ハセガワブースで大きく目立ったのが「フィギュア」である。「飛行機のプラモデルメーカーであるハセガワがフィギュアを?」という驚きは、筆者ならずとも感じた人は多いと思う。アオシマも「FGO」や「艦これ」フィギュアを発売し、好評を博しているが、ハセガワの取り組みはひと味違うのだ。

 1/12スケールの「JKメイトシリーズ“カーディガン”」は、ニットのカーディガンに染めた髪、短いスカートと、現代の女子高生をリアルに再現したフィギュア。ハセガワはこれまで跳び箱や教室の机、理科室の備品などを1/12で再現し、アクションフィギュアのユーザーの“小道具”として人気を博してきた。そしてハセガワは、実写感覚のフィギュアを投入することで、これまでの商品に新しい魅力を追加していくという。

 また、1/24フィギュアとして、「90'sレースクィーンフィギュア」、「90's厚底ギャルフィギュア」も実写感覚のリアルなフィギュアだ。これらは同スケールの車のプラモデルにぴったりはまる。デフォルメされた「たまごひこーき」シリーズには、大きな目のアニメ風靡少女フィギュアシリーズ「たまごガールズ コレクション」が似合う。

 面白いのは、1990年代のギャルのリアル風フィギュアと、たまごガールズのアニメ風美少女フィギュア、どちらも原型を辻村聡志氏が担当しているのだ。他にも「ストライクウィッチーズ」、「ウルトラホーク」に付属するアンヌ隊員フィギュアもあり、ハセガワの新しいアプローチが実感できた。

スケール、モチーフも様々なフィギュア。プラモデルの魅力を増す方向性は、ハセガワらしいアプローチだ
アンヌとウルトラホークのセット
キャプ
他にもハセガワらしい新製品がずらり

スタイル重視のシンカリオンプラモ、ダグラムは強化装備のバリエーション展開

 グッドスマイルカンパニー/マックスファクトリーは、注目の新商品が目白押しだった。注目の1つが、「MODEROID シンカリオン」シリーズだ。タカラトミーの「シンカリオン」のプラモデルで、ヒーローロボットとしてのスタイリングに大きな特徴がある。タカラトミーの商品は対象年齢もあり、変形システムがあるため、玩具としての遊びごたえを追求しているが、「MODEROID」は変形システムをオミットし、格好良さ、ポージングの自由度を強調している。

 もう1つが「彩色済み完成品トイ(仮)グリッドマン DXセット」。プラモデルではない完成品トイで、秋から放映されるアニメ「SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)」がモチーフとなっている。アニメの放映前なため、ギミックなどが公開されていないが、こだわりが込められているのはその造形、彩色から想像できる。今後の情報が楽しみな商品だ。

 そしてマックスファクトリーは「ダグラム」のプラモデルのバックパックのバリエーション。MSVが流行る中、タカラ(現タカラトミー)の発行誌「デュアルマガジン」ではアニメに登場しない強化装備のコンバットアーマーが登場した。マックスファクトリーはこれらをプラモデル化していく。ザック単体ではなく、成形色を変えた本体とのセットになる。他にも1/20プラモデルフィギュアに「ロードス島戦記」のディードリットを出したり、龍王丸の変形可能なプラモデルは額にクリアパーツを使ったりと、ファンの心をくすぐるアイテムがそろっている。

スタイル重視の「MODEROID シンカリオン」シリーズ
「彩色済み完成品トイ(仮)グリッドマン DXセット」はプレイバリューの高さが魅力となりそうだ
ダグラムのプラモデルは強化ザックを装備した商品を展開
ディードリットに龍王丸、心のツボを突く新製品

MSをAT風に! フィギュアと車両のセットで遊びの幅が広がる「マイクロウォーズ」

 バンダイキャンディー事業部は、ベンダー事業部と同じブースで出展を行なっていた。キャンディー事業部の期待の新製品が「機動戦士ガンダム マイクロウォーズ」である。2019年3月発売予定、価格は500円(税込)。

 商品のユニークなところはSD体系のガンダムとザクの頭と胸ががばっと開き、ミニフィギュアが座れるコクピットが現われるところだ。そのギミックは「装甲騎兵ボトムズ」の全高4mのロボット兵器「AT(アーマードトルーパー)」そのまま。フィギュアのコクピットに設定されている操縦桿が、前に倒れてフィギュアを座らせ、フィギュアのまたの間に操縦桿が戻るところまでそっくりだ。

 「機動戦士ガンダム マイクロウォーズ」はガンダム、ザク、シャア専用ザクが登場するが、パイロットフィギュアは別売りであり、パイロットフィギュア3体と、連邦軍は「61式戦車」、ジオンは「マゼラアタック」とセットとなっている。フィギュアはもちろん車両にも乗せられ、また配置の仕方で「整備員」風にもできる。他のガンダム商品とはひと味違う遊びが可能なアイテムだ。

「機動戦士ガンダム マイクロウォーズ」は独特のメカ描写が魅力
キャンディー事業部の新製品
こちらはベンダー事業部の新製品