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【特別企画】LEVEL∞ Nクラス、長時間ゲームプレイでも熱ダレしないIntel SSDを搭載したLEVEL∞の薄型ゲーミングノートPCで「モンスターハンター:ワールド」を遊んでみた

10月17日 掲載

 LEVEL∞はユニットコムが展開するパソコン工房の「iiyama PC」のゲーミングパソコンだ。そのLEVEL∞の15.6型液晶を採用したノートPCが「LEVEL∞ Nクラス」。このNクラスのモデルでは、NVMe対応のM.2 SSDが選択可能だ。本機のM.2 SSDには、64層3D NAND型フラッシュを搭載したIntel SSD 760pが採用されている。今回は実機を使って、NVMe対応M.2 SSDを中心とした使い勝手などをレポートしていこう。

スマートな薄型ボディに強力なゲーミングPCとしてのパワー

 今回お借りしたユニットコムの「LEVEL∞ Nクラス」は15.6型の大型液晶パネルを採用しながら強力なゲーミングPCのパワーと薄型の筐体を実現したノートPCだ。早速、スペックを見ながら本機の構成を紹介していこう。

【LEVEL-15FR101-i7-TNRVI [Windows 10 Home]】
CPU:Core i7-8750H モバイル
GPU:NVIDIA GeForce GTX 1070 8GB GDDR5
チップセット:インテル HM370
メインメモリ:DDR4-2400 S.O.DIMM (PC4-19200) 16GB(8GB×2)
ストレージ:250GB NVMe対応 M.2 SSD / 1TB Serial-ATA HDD
ディスプレイ:15.6型(非光沢カラー液晶)フルHD(1,920×1,080ドット表示)
光学ドライブ:-
OS:Windows 10 Home 64ビット [DSP版]
サイズ:380×255×22mm(幅×奥行×高さ)
重量 約2.24kg(※バッテリー含む)
価格:198,980円(税別)~
□製品ページ
https://www.pc-koubou.jp/products/detail.php?product_id=631981

 CPUにはIntelのモバイル向けでもハイエンドクラスのCore i7-8750Hを採用。最新の第8世代Coreプロセッサでコードネーム「Coffee Lake」と呼ばれているものだ。今世代からCore i7のコア数は最大6コアとなっており、前世代の4コアから1.5倍になった。本機に採用されているCore i7-8750Hも6コア構成で、1つのコアが2つの処理を同時に実行できるため、6コア12スレッドという強力なCPUとなっている。モバイル向けということで通常時には2.2GHzとクロック数は低めだが、処理能力が必要な際には自動的にオーバークロックを行なうTurbo Boostにより、最大4.1GHzで動作する。

 ゲーミングPCの要とも言えるGPUにはNVIDIAのGeForce GTX 1070が採用されている。GeForce GTX 1070はノートPCに搭載するものとしてはかなりハイパワーな製品だが、本機に搭載されているものは、Max-Qデザインと呼ばれる薄型ノートPCに搭載するために作られたものだ。実際に本機はフルHD解像度(1,920×1,080ドット表示)の15.6型液晶を採用しているため、横幅と奥行きが380×255mmとサイズは割と大きめだが、厚さはたったの22mmとかなりスリムなボディとなっている。重さも2kgちょっとしかないため、可搬性も高い。

 メモリにはPC4-19200のSO-DIMMが採用されており、8GBモジュール2つで合計16GBとなっている。16GBあればゲームだけでなくマルチメディア編集にも十分に耐えられるメモリサイズだ。

【CPU】
【GPU】
本機にはIntelのモバイル向けのハイエンドクラスのCore i7-8750Hが搭載されている。6コア12スレッド、最大4.1GHzで動作するため、ゲームだけでなく動画のエンコードなどマルチメディア編集にも対応できる実力を持ったCPUだ
薄型ノートPCに搭載するためのMax-QデザインのNVIDIA GeForce GTX 1070。ノートPCに搭載するGPUとしてはかなり強力な製品で、高負荷の3Dゲームも楽しむことができる
【メモリ】
メモリはノートPCということでPC4-19200 SO-DIMMが採用されている。8GBモジュールが2枚搭載されており、合計サイズは16GBだ

 さて、メインとなるストレージ部分は後述するとして、次にインターフェイス部について見ていこう。LEVEL∞ Nクラスの筐体ではインターフェイスは本体の左右にあり、手前側と背面にはない。左右のどちらにインターフェイスがあるかは写真で確認していただくとして、その内訳を見ていこう。

 まず映像出力だが、miniDisplayPortが2つとHDMIポートが1つ、合計で3つ用意されている。本機はVR Readyがうたわれており、映像出力が充実している。USBポートも、Type-CのUSB 3.1ポートが2つ、Type-Aが3つ用意されており、合計で5つだ。1000BASE-Tのほか、無線機能も最新のIEEE802.11acやBluetooth V5.0に対応している。このほかオーディオ端子やSDメモリーカードスロットも用意されており、充実のインターフェイスとなっている。

【本体手前、背面】
本体手前の左側には電源やバッテリ、ストレージの状態などを示すLEDが搭載されているが、それ以外にインターフェイスなどは用意されていない。背面も同様にインターフェイスがなくすっきりしており、本体の薄さがよくわかる
【本体左側面】
【本体右側面 】
本体左側面には、USB 3.1のType-CとType-Aの端子が2つずつ、miniDisplayPortが2つにHDMIポート、ACアダプタ用の電源ポートが用意されている
右側面にはオーディオ端子、USB 3.1ポート、SDメモリーカードリードライターのスロット1000BASE-TのRJ-45端子が搭載されている
【キーボード】
キーボードは10キーが用意された少し特殊な配列となっている。バックライトが搭載されており、ユーティリティソフトでコントロール可能だ

64層3D NAND型フラッシュを採用したIntel SSDを採用。

 さて、本機に搭載されているNVMe対応のM.2 SSDには、Intel SSD 760pが採用されている。SSD 760pは64層の3D TLC NAND型フラッシュ を採用した、コンシューマ向けの製品だ。少し前までIntel SSDのコンシューマ向けの製品は、32層3D TLC NAND型フラッシュを採用したSSD 600pであったが、SSD 760pはその後継となる。価格は最廉価帯のまま、性能が大幅に引き上げられている。シーケンシャルリードの性能は、ハイエンドクラスにも引けを取らず、コストパフォーマンスが非常に高い。消費電力もSSD 600pと比較して5、6割に引き下げられた。昨今問題となっていたSSDの発熱も、ワットパフォーマンスの向上によって抑えられており、低温で動作する。

【NVMe対応 M.2 SSD】
Intel SSD 760p。64層3D NAND型フラッシュを採用したコストパフォーマンスの高さがウリのコンシューマ向けモデルだ。ワットパフォーマンスも向上しており、発熱が小さいのも特徴だ

積層型の3D NAND型フラッシュは、メモリの高層ビルのようなもので、以前は平面に展開されていたトランジスタを上に積み上げる形の構造になっている。SSD 600pでは32層、SSD 760pでは64層になっている。技術的には難しくなるが、積層数が多ければ多いほどチップの大容量化、低電力化、アクセス速度の向上が期待できる。

 消費電力の少ない64層3D NANDフラッシュを採用したSSD 760pは、発熱による性能低下が起きにくく、本機のようなハイパワーCPUやGPUを搭載した薄型ノートPCにはぴったりの組み合わせだ。ここではCrystalDiskMarkと人気のハンティングアクション「モンスターハンター:ワールド」(モンハンワールド)を使って少しテストをしてみよう。まず、下にそれぞれのテスト結果の画像を示しておく。

【CrystalDiskMarkによるテスト】
最低温度は32度、最高でも56度までしか温度は上昇していない。連続的なデータの読み書きを行なっても、大きな発熱は見られない
【モンハンワールドによるテスト】
CPUにはそれなりの温度の上昇が見られるが、長時間ゲームをプレイしてもM.2 SSDはほとんど温度の上昇が見られない。断続的な読み書きの処理では、ほとんど温度上昇が起こらないようだ
【1TBの内蔵HDDのテスト結果】
内蔵HDDのテスト結果。2.5インチで5,400rpmということもありそれほど高い数値ではないが、データの保存場所として利用することができる

 CrystalDiskMarkによるテストでは、連続したM.2 SSDへのアクセスが発生する。温度は最高で56度になっており、常にアクセスがあるとそれなりに熱を持つようだが、動作温度としてはかなり低く性能低下が起きるようなものではない。アクセスがない際には32度となっている。Sequential Readの性能も2,659MB/sとかなり優秀で、高価なハイエンドクラスのNVMe対応M.2 SSDに匹敵する。一般的な3.5インチHDDなら200MB/s前後、Serial ATA接続のSSDであれば600MB/s前後であることを考えると異次元の速さだ。ちなみにもう1つのCrystalDiskMarkの結果は内蔵しているHDDの計測結果となっている。

 次に、「モンハンワールド」は2018年初頭に発表された、カプコンのハンティングアクションシリーズの最新作。本作は世界で800万本以上を出荷し、シリーズ最多を記録している人気タイトルだ。主にコンシューマ向けだったこのゲームは、今作ではPC版も発売されており、PCでも大型モンスターとの迫力ある対決を楽しむことができる。オフラインでは1人プレイだが、オンラインでは最大4人での協力プレイも可能だ。

 「モンハンワールド」は、ゲーム開始から最初のクエストを受注し、それをクリアするところまでをプレイしてみた。その間の1時間ほど、温度をHWMonitorで計測した結果が2番目の画像だ。ゲームを動作させているときは、CrystalDiskMarkのような大容量データの連続の読み書きは発生しないため、SSD 760pはほとんど発熱していない。

 コンシューマ版ではコントローラーを使っての狩りとなるが、PC版ではキーボードとマウスの組み合わせでプレイすることもできる。ノートPCでキーボードを使ってプレイする場合、本体に手を置いてプレイすることになるため、あまりに発熱するととてもではないが、プレイを続けるのも難しくなる。ただ、今回はそれほど発熱していないということで、気持ちよくキーボードとマウスでプレイすることができた。

【モンスターハンター:ワールド】
世界的に人気のあるハンティングアクションゲーム、モンハンワールド。クエストを受けてモンスターを倒すことができれば多くの報酬を得ることができる

ベンチマークで見る本機の実力

 以下には、本機で行なったベンチマークの結果を掲載しておく。条件としては、PCMark 10と3DMark、VRMark、SuperPosition Benchmarkはデフォルトのままテストを行なっている。

 結論から言うと、ノートPCとしてはかなりよい結果が出ており、現行のタイトルであれば重量級と言われているような3Dゲームも、十分に余裕を持ってプレイすることができる。これは、強力なCPUとGPU、高速なNVMe対応SSDの組み合わせによる恩恵と言えるだろう。

【PCMark 10】

PCMark 10
測定数値5,062

詳細な数値はこちら。

【3DMark】

3DMark(Time Spy)
測定数値4,792

「Time Spy」詳細な数値はこちら

【VRMark】

VRMark
測定数値6,559

詳細な数値はこちら。

【CINEBENCH R15】

テスト項目測定結果
CPU1,038
CPU(シングルコア)171

【SuperPosition Benchmark】

1080p Medium
10,18976.21fps
【SteamVR Performance Test】

薄型でありながら高い性能を持ったゲーミングノートPC

 第8世代の最新CPUに薄型ノートPCでも利用できるハイパワーなGPU。コストパフォーマンス、ワットパフォーマンスに優れ、高速で発熱も小さいNVMe対応M.2 SSDの採用。ゲーミングPCに必要とされる強力な主要パーツのおかげで、高負荷の3Dゲームもストレスなくプレイが可能だ。性能はベンチマークからもわかるとおりで、薄型のゲーミングノートPCとは思えないほどのよい結果を叩き出している。

 薄型ゲーミングノートPCということで、それなりの価格にはなってしまうが、ノートPCのため、使わないときにはたたんで立てかけておくこともできる。2kgちょっという重さを考えれば可搬性もあり、多様な楽しみ方ができるだろう。持ち運びのできるハイパワーなゲーミングノートPCが欲しいと思っている読者なら、迷わずお勧めしたいぴったりの製品だ。