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Xbox魅惑の定額サブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」は日本でいつからスタートするのか?
北米とのレーティングやラインナップの違いがサービス開始の障壁に
2018年6月13日 16:03
Microsoftは、Xboxにおいて定額サブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」を事業の主軸に据えつつある。E3 2017で正式発表され、2017年6月より月額9.99ドルでスタートした「Xbox Game Pass」は、欧米を中心に順調にユーザーベースを拡大させており、E3 2018では、ついに「Forza Horizon 4」や「Gears 5」、「Crackdown 3」、「Sea of Thieves」といったファーストパーティーの新作もサービスの対象に含め、今後は発売と同時に新作をダウンロードしてプレイできるようになるなど、その重要度は増すばかりだ。
「Xbox Game Pass」が収益の柱にすることで、Microsoftはより安定してゲームプラットフォームビジネスを展開できるようになる。一例を挙げれば、ファーストパーティーの新作がない月でも売上を上げることができるし、そもそもホリデーシーズンに強力な新作を集める必要がなくなるため、ライバルタイトルとの競合を避けながら、一定のサイクルで新作をリリースすることが可能となる。ソニー・インタラクティブエンタテインメントがプレイステーションで展開するPlayStation Plusと同様に、ゲームプラットフォーマーとして定額サブスクリプションサービスを成功させることは、ゲームプラットフォームの安定的な運営に必要不可欠と言える。
日本のXboxファンにとって、気になるのは「Xbox Game Pass」がいつから始まるのかだろう。E3 2017の時点では「未定」というステータスだったが、今どうなっているのか、日本マイクロソフトに問い合わせてみた。
回答は、「日本でもサービス開始に向けて準備中だが、時期は未定」というもの。すでに日本でも予約受付を開始した「Forza Horizon 4」は、「Xbox Game Pass」対応タイトルの1つだ。発売までに「Xbox Game Pass」がスタートしてくれれば、パッケージを購入しなくてもプレイする事が可能となるが、10月2日に間に合うかどうかもまったくわからないという。
サービス開始の障壁となっているのが、レーティングとタイトルラインナップの違いだ。レーティングについては北米ではESRB、日本ではCEROで、異なる基準でレーティングが行なわれており、北米では「Gears of War 4」のようなESRB「M」指定のゲームも含まれているが、日本ではCEROレーティングZを含めることは難しく、そのあたりをどうするのか。また、北米と日本ではそもそもタイトルラインナップに違いがあるため、今の「Xbox Game Pass」のデータベースをそのまま利用することができず、作り直しになってしまう。このあたりの事情から日本でのサービス開始が延び延びになってしまっているようだ。
ただ、繰り返しになるが、Xboxはサービスのコアに「Xbox Game Pass」を位置づけており、これなしでXboxを展開し続けるのは難しい。実際、Microsoftは、北米ではE3に合わせて「Biggest Xbox Sale of the Year」を展開している。Xbox One本体やソフトが割引になっているほか、Xbox Live GoldやXbox Game Passが1月1ドルで加入できるキャンペーンも行なわれている。かたや日本ではこのうち、Xbox One Xのみを抜き出し、5,000円オフでセールを行なっている。この差はあまりにも大きい。
今後も日本でXboxのサービスを継続するなら「Xbox Game Pass」のサービスは必要不可欠だ。それは日本マイクロソフトでも理解しており、サービス開始に向けて鋭意準備を進めているところだという。時期未定というのが残念なところだが、一刻も早いサービス開始を待ちたいところだ。