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これを読めば大体わかる!「PC Gaming SHOW」レポート
セガゲームスの有名シリーズのPC版発表で観客は大興奮、他にも初お披露目のPVやタイトルも複数登場!
2018年6月12日 14:27
PC Gamerは、米国時間の6月12日に初登場のタイトルの発表を含む発表会「PC Gaming SHOW」を開催した。
「PC Gaming SHOW」はニュースサイト「PC Gamer」が実施したイベントで、その名の通りPCで発売されるタイトルにフィーチャーして、既に情報が公開されているもの、初公開のものなどを含めて様々なタイトルの情報を発表した。
とにかく情報量が多かったのだが、その中でも会場から大きな声が上がったのがセガゲームスの人気タイトルのPC移植版の発表だ。これまではプレイステーション 4でしか発売されていなかった「龍が如く 極」、「龍が如く 0」、「戦場のヴァルキュリア4」、そして2018年発売予定の「シェンムー I&II」のPC版が配信されるというニュースだ。これらの作品はこれまではPS4でしかプレイできなかったので、PCゲーマーにとってはかなり嬉しい発表となった。
他にもPC Gaming SHOWで観客から大きな反応があったタイトルや、特にインパクトの大きかったタイトルについてイベントレポートとしてまとめさせていただく。これさえ読めば「PC Gaming SHOW」の内容が大体理解できると思う。記事の最後尾にはカンファレンスのアーカイブへのリンクを貼っているので、全ての発表内容を確認したいという読者の方はそちらをチェックしていただきたい。
“あの”Cofee Stain Studiosの最新作「Satisfactory」のゲームプレイトレーラーが初公開
“狂気のゲーム”「Goat Simulator」の開発元としての印象が強すぎるデベロッパーCofee Stain Studiosからは最新作「Satisfactory」のゲームプレイトレーラーが公開された。
実は「Satisfactory」という新作タイトルを開発している、ということは事前に発表されており、ティザームービーも公開されていたが、そのムービーは「ジャングルの中にトカゲがいる」というほぼ情報量が存在しないムービーだった。
今回のカンファレンスでやっとゲーム内容にふれるムービーが公開され、ムービーを見る限りでは惑星で工場を開発していくというゲームのようだ。最初は惑星にある資源を手動で集めて機械を作り、徐々にオートメーション化を進めて巨大な工場を作っていくゲームとなっている。乱暴な言い方をしてしまうと3D版「Factorio」といった具合だろうか。マルチプレイにも対応予定とのことなので、他のプレーヤーと協力して巨大な工場作りを楽しめる作品になりそうだ。
「あの『Goat Simulator』を作った開発元が真面目(に見える)な作品を作っている」という驚きを感じる方もいらっしゃるかもしれないが、個人的にはFPS+タワーディフェンスというジャンルの「Sanctum」シリーズの開発元としての印象が強かったので、「やっと真面目な作品を作ってくれたな」という印象だった。なお発売時期については未定となっている。
400人規模(!)のバトルロイヤルゲーム、「Mavericks: Proving Grounds」
弊誌の読者には昨今のバトルロイヤルゲームのブームについてはもはや説明は不要であろう。「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(PUBG)」や、「Fortnite」を始め、様々なバトルロイヤルゲームが登場し、しのぎを削り合っている状況だ。今回発表された「MAVERICKS」もそんなバトルロイヤルジャンルの1つだ。
様々な要素をアレンジしたり、追加することで独自性を出しているバトルロイヤルゲームが多数あるが、本作ならではのポイントは400人規模のバトルロイヤルを計画しているという点だ。公開されたトレーラームービーでも、あるプレーヤーを倒したプレーヤーが別のプレーヤーに倒されて、そのプレーヤーがさらに別のプレーヤーに倒される……という、それだけ多くのプレーヤーが同じ戦場を共有するという要素を訴求するムービーだった。
正直なところ400人という単位でバトルロイヤルが成り立つのかは筆者には想像もつかないが、開発元によるとさらに1,000人規模のモードも計画しているとのことだ。もはやスケールが大きすぎてどんなゲームになるかはまったくもって未知数である。なお今回のE3の発表にあわせて公式サイトでクローズドβテストの参加者の募集もスタートした。公式サイトの発表によると2018年8月末にクローズドβテストをスタート、10月にオープンβテスト、そして12月にリリースという計画で進んでいるという。
tinyBuildからは、ポップなグラフィックスの2Dバトルロイヤルゲーム「Rapture Rejects」を発表
前項で紹介した「Mavericks: Proving Grounds」はリアリスティックというか、通常の人間型のキャラクター達によるバトルロイヤルゲームで、ある種の王道のバトルロイヤルゲームだった。
tinyBuildからも同じくバトルロイヤルゲームが発表されたのだが、こちらはコミック調のポップなグラフィックスが目をひく見下ろし型2Dバトルロイヤルゲームになっていた。
「Cyanide&Happiness」というWebコミックの世界観やグラフィックのタッチをベースにしており、ビジュアルのインパクトは非常に強い。アナウンストレーラーを見ていただければと思うが、ゲーム性についての詳細はわかりにくいものの、ムービーもジョークたっぷりの出来で、会場からは爆笑をかっさらっていった。発売時期は2018年を予定している。
「Payday」シリーズでお馴染みのOverkillによる「Walking Dead」の世界、「OVERKILL's The Walking Dead」
最大4人による協力プレイで、銀行強盗をはじめとした様々なジョブ(悪事)を攻略していく「Payday」シリーズでお馴染みのOverkillからは、「Walking Dead」の世界観をベースにしたCO-OPシューティング「OVERKILL's The Walking Dead」のトレーラーが公開された。
4人のプレイアブルキャラクターが登場し、それぞれのキャラクターごとにスキルツリーや、役割、プレイスタイルなどが異なるという。「Payday」シリーズでもプレーヤーごとに役割分担が求められるジョブもあったので、そういったゲームシステムはOverkillが得意とするところであろう。発売日は北米で2018年11月6日、その他の地域では11月8日を予定している。プラットフォームはPC、PS4、Xbox Oneとなっている。
プレーヤーキャラクターはサメ! 水辺で戯れる人間を噛み殺せ
今回のカンファレンスでなぜか1、2を争うほど大きな歓声が沸いたのが「Maneater」というゲームだ。
公開されたトレーラーからは、海辺ではしゃぐ観光客や河沿いで生活する人々、美しい海を泳ぐダイバーなど、水に関連したのどかなゲームを想像させた。だがトレーラーの中盤、いきなりサメが暴れだすシーンが挿入され、観光客や釣り人、ダイバーなどがサメに食いちぎられるという、なかなかにインパクトのある、ぶっ飛んだトレーラームービーとなっていた。しかも作品の名前は「Maneater」というド直球なタイトルである。ちなみに公式サイトによるとジャンルは「シングルプレーヤーのアクションRPG」だ。
かなりユニークな作品に見えるが、元々は2014年に発売された「Depth」という、サメと人間に別れた非対称対戦ゲームがきっかけになっているのだという。マルチプレイ前提のゲームからシングルプレイになることでゲーム性が大きく変わるのは間違いなく、サメになって人間を食い殺していくというのはなかなかインパクトのあるゲームになりそうだ。なお発売時期は未定となっている。
他にもいくつかの新規タイトルの発表や、既存ゲームの新PVの公開なども行なわれた。プレイデモや試遊台などは一切なく、PVの垂れ流しといった形式のイベントになってしまったのが個人的には残念だが、情報量としてはかなり多かったのではないかと思う。
参考までに下記にアーカイブ動画を埋め込んであるので、気になる読者の方は見ていただければと思う。