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「セガ3D復刻アーカイブス3 FINAL STAGE」に「サンダーフォースIII」収録!!

テクノソフトの権利をセガが取得、元テクノソフトの新井氏も登場して経緯を語った

9月15日~18日 開催

会場:幕張メッセ

入場料:一般前売券 1,000円(税込)

一般当日券 1,200円(税込)
小学生以下無料
「セガ3D復刻アーカイブス3 FINAL STAGE」のステージイベントで新情報を公開! ステージにはエムツーの堀井直樹氏(写真右)、リードプロデューサーの下村一誠氏(写真中央)、シリーズプロデューサー奥成洋輔氏(写真左)が登場した

 セガゲームスのブースにて、12月22日発売予定のニンテンドー3DS用ソフト「セガ3D復刻アーカイブス3 FINAL STAGE」のステージイベントが開催された。ステージには堀井直樹氏(エムツー代表取締役)、下村一誠氏(リードプロデューサー)、奥成洋輔氏(シリーズプロデューサー)に加えスペシャルゲストも登場し、新情報を明らかにした。

 ステージではまず、前作購入者からの移植希望アンケート結果を公開。1位はすでに本作の新規収録タイトルとして最初に公開された「ターボアウトラン」なのだが、アンケート結果が届き始めた最初の1カ月ぐらいまでは「バーチャレーシング」が頭ひとつ抜けているぐらいの差をつけて1位だったという。

 実際、その勢いを感じた下村氏と堀井氏は「バーチャレーシング」で決まりだろうと移植を始めかけていたぐらいだったのだとか。だが2月、3月になると「ターボアウトラン」への票が増えていき、ついには1位に。そこで急遽、「ターボアウトラン」移植へと移行していったという。

6位の「スペースハリアーII リメイク」という、移植ではなくリメイク規模にいじって収録しろという希望があったり、10位の「サンダーフォース」シリーズはセガのタイトルではなかったりと、なかなかにフリーダムなアンケート結果に。奥成氏もステージ上でツッコミを入れまくっていた

 「ターボアウトラン」について堀井氏は「60フレーム化しているのですがそれが本当に大変。ゲームの中に仕込まれているプログラムを1個1個追っていって、コマ数を倍にしなければならない。忘れているところがあったりすると、そこだけ30フレームになったりするんで……大変です」と苦労を語る。

 奥成氏はそこに「ワイド画面化や60フレームだってこれまでもやっているんだからって、ここまでは普通みたいになっちゃってるのがね」と付け加える。また、堀井氏も「1回やったことは入っていて当然と思われるのが、嬉しいけど大変です」と、期待のハードルの高さにそれでも嬉しそうな笑顔を見せていた。

 奥成氏からは「ターボアウトラン」のアーケード版は、当時にプレイしていた人だと道が見づらいのもあって“難しいゲーム”という印象があるかもしれない、としつつも、本作収録では難易度設定ができることや、特徴である3D立体視によって奥行きや距離感がつかみやすいこと、道も見やすくなるので遊びやすくなるという、セガ3D復刻シリーズならではの魅力も紹介された。

新規収録タイトルとして最初に発表された「ターボアウトラン」。こちらの移植も、これまでのノウハウをもとにしつつ、かなりの労力がかけられているようだ
新規収録タイトル2つめは、なんとテクノソフトの「サンダーフォースIII」!!

 ここでいよいよ、このステージで発表が予告されていた“新規収録タイトル2つ目”を公開! そのタイトルはなんと……テクノソフトの「サンダーフォースIII」!! タイトルが告げられると、会場からも大きな歓声があがった。メガドライブファンにとって象徴とも言えるシューティングの登場だ。

 ステージにはスペシャルゲストに、元テクノソフト開発室長でありインタラクティブラボラトリー取締役副社長である新井直介氏が登場! 壇上で下村リードプロデューサーと笑顔で握手を交わした。

 新井氏はかつてテクノソフト時代に「サンダーフォース」シリーズのプレス発表会を行なったことがあり、そのときにはセガの人も招待したという。それから26年が経った今、こうしてステージに自分が呼ばれ、「サンダーフォースIII」が移植されるというのは“ムネアツ(胸が熱くなる想い)”だと気持ちを語った。

 さらに、テクノソフトブランドの全タイトルの権利をセガゲームスが取得したということも下村リードプロデューサーより明かされた。

 下村氏は「今後みなさまから要望を頂ければですが、『サンダーフォースIV』、『サンダーフォースV』、『ヘルツォーク・ツヴァイ』、やってみたいと思いませんか? そのためにもなんとしてもアーカイブス3を成功させましょう!」と今後の展望を含め意気込みを語る。

 この権利取得実現について新井氏からは、2年前の9月に元テクノソフト社長の大園氏が亡くなられたこと、その時点ではテクノソフトの権利はトゥエンティワン有限会社の松岡氏が守っていたのが、大園社長から生前に「テクノソフトのブランドを途切れさせたくない、引き受けてくれるのはセガさんしかないんじゃないか?」と話されていたのだという。そうしたお話を伺った新井氏は奥成氏に連絡を取り、ついに大園社長の意向に沿ったセガへの権利移行を実現できたということだ。

 なお、下村氏はメガドライブ時代にはテクノソフトとの窓口役をされていたそうで、大園社長ともゆかりがあったそうで、そうした様々な縁や想いが繋がって、今回のブランド権利取得や「サンダーフォースIII」移植が実現したとも言える。

 ちなみに新井氏は昨日に開発中のバージョンをプレイしたそうで、「多重スクロールをするゲームなのですが、それがいい感じに3D立体視になっていて。このこだわった作りは大変だろうなと感じます」と、感動の面持ちでその感触を語っていた。

元テクノソフト開発室長の新井氏がスペシャルゲストに登場! テクノソフトブランド全タイトルの権利をセガゲームスが取得した経緯や、今回の「サンダーフォースIII」移植について想いを語った

 秘話が明かされたところで、本邦初公開となる新規収録「サンダーフォースIII」を含めた「セガ3D復刻アーカイブス3」プレ紹介ムービーを公開! こちらもぜひチェック頂きたい。

【「セガ3D復刻アーカイブス3」プレ紹介ムービー】

 ステージイベントの最後には「セガ3D復刻アーカイブス3」のパッケージイラストも初公開!今回もシリーズ同様にゲームフリークの杉森建氏が手がけているのだが……まだ新規収録タイトルが2タイトル残っているので、タイトルバレを防ぐためのモザイクが!! ガッツリ!! このモザイクのなかに残り2タイトルのイラストがはいるそうなのだが……これには会場にも笑いが起きていた。

 気になる残り2タイトルの公開についてだが、奥成氏からは「来月には公開したいなと思ってます」、下村氏からは「みなさんが想像されているタイトルだと思いますよ」という言葉があった。

パッケージイラスト公開!……だが、残り2タイトルがまだ秘密なのでその部分にがっつりモザイクが

 最後にエムツーの堀井氏からは「『セガ3D復刻アーカイブス』も3作目です。よく続いたなと思います。あと、私どもはパブリッシャーデビューすることになりまして、12月には『バトルガレッガ』もありますので。宣伝していいって言われたんで! セガ流通ですから!」と自社のタイトルともども応援をお願いする挨拶となった。

 元テクノソフトの新井氏は「今回セガさんが取得されたテクノソフトの全タイトルをセガさんが今後どのように展開されていくのか。今回は3DSに移植されますが今はVRなどもありますし。私も協力させて頂きますので呼んでください!」と今後も含めて期待の気持ちを語った。

 シリーズプロデューサーの奥成氏は「7タイトルまでしかまだ発表していないですけど、残り2タイトルあって、そのうち1本は立体感が気持ちよくって! もう1本は立体視をつけるのがこれからなんですけど、そちらも皆さんが『おぉーっ!』と言ってもらえるものになりますので。残りの2タイトルも期待していてください」と、まだ明かされていない2タイトルへの興奮を語った。

 下村リードプロデューサーからは、「あと100日ほどで発売です。あっという間ですので、みなさま楽しみにしていてください。シリーズ3本がセットのトリプルパックもありますので、プレイしたことがない人はそちらもチェックしてみてください」と締めくくった。