【特別企画】

【ポケステ大人気】マンガで振り返るゲーム業界:「ポケットステーション」が発売された日(1999年1月23日)

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE、現SIE)は、1999年1月23日に「ポケットステーション」を発売した。価格は3,000円。

 「ポケットステーション(ポケステ)」は、プレイステーション用ソフトのプレイデータをセーブするための外部記憶装置「メモリーカード」として使用できるだけでなく、ボタン電池で駆動する32×32ドットのモノクロ液晶モニターとボタンを搭載し、携帯型ゲーム機としても機能する特徴を持つ。日付や時計の表示に加え、赤外線による通信機能も備えており、プレーヤー同士でデータ交換や対戦プレイも可能となっていた。

 主な「ポケットステーション」対応タイトルは「どこでもいっしょ」、「遊戯王 真デュエルモンスターズ 封印されし記憶」、「ファイナルファンタジーVIII」、「ダービースタリオン99」、「ときめきメモリアル2」などがある。

「ポケットステーション」
当時について

 筆者の「ポケステ」に関する一番の思い出は、ズバリ「売っていない!」でした。

 当時の大ヒット作「どこでもいっしょ(どこいつ)」を遊ぶためには「ポケステ」が必須だったこともあり、筆者が「ポケステ」を欲しいなと思った時点では“時すでに遅し”で、秋葉原界隈でも全然売っているお店を見掛けなかったのを今でもよく覚えています。(※「どこいつ」の販売本数は、「CESAゲーム白書」によると101万本)

 ちなみに、筆者が「ポケステ」を買おうと思った動機は「どこいつ」ではなく、「ファイナルファンタジーVIII」をやり込むためでした。本作で「ポケステ」を使用すると、ミニゲーム「おでかけチョコボRPG」が遊べるのですが、本編では登場しない「ポケステ」限定アイテムが入手できると攻略本で知ったからです。でも「ポケステ」を入手前にエンディングまで到達してしまったこともあり、結局購入するのを諦めてしまいました……。

 後に「ポケステ」は入手できたのですが、すでにプレイステーション 2が発売されて久しかったこともあり、ほとんど使わずに押し入れ行きになってしまいました。今でもちゃんと動くので、気が向いたら「ファイナルファンタジーVIII」に再チャレンジしてみようかなあ……。

「今日は何の日?」とは

 不定期に過去に起きたゲーム業界に関する出来事を、マンガでユル~く、かつ真面目にふりかえるコーナーです。

絵:橘 梓乃

 ゲーム歴40年超のフリーライター。主な著書・共著は「ファミダス ファミコン裏技編」、「ゲーム職人第1集」、「デジタルゲームの教科書」、「ビジネスを変える『ゲームニクス』」、「ナムコはいかにして世界を変えたのか ゲーム音楽の誕生」など。2014年より日本デジタルゲーム学会ゲームメディアSIG代表も務める。

テキスト:鴫原 盛之(フリーライター)