【特別企画】

「リトルナイトメア3」、シリーズ初の協力モード試遊レポート

2人なら緊張&達成感も倍増! 手応えある謎解きをトライ&エラーで突破

【リトルナイトメア3】

2025年 発売予定

価格:未定

プレイ人数:1人(オンライン時1〜2人)

メーカー:バンダイナムコエンターテインメント

 バンダイナムコエンターテインメントは、2025年発売予定のプレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switch/PC用サスペンスアドベンチャー「リトルナイトメア3」について、メディア向けの先行試遊会を実施した。

 本作は、全世界累計販売数1,200万本を突破したサスペンスアドベンチャーゲーム「リトルナイトメア」シリーズの最新タイトル。今作では新しい主人公のロゥとアローンが不思議な世界「ノーウェア」から抜け出す方法を探す冒険に出かける。

 元々は2024年での発売が予定されていたが、クオリティアップを理由に発売は2025年へ延期。8月21日に新たなトレーラーが公開されたばかりだが、ゲームの詳細についてはまだまだ明かされていない部分も多い。

 今回はシリーズ初となるCOOP要素(協力モード)をプレイできる試遊会が実施されたので、体験できた範囲でゲームのシステムや本作の魅力についてお伝えしていく。

【【リトルナイトメア3】フレンドシップトレーラー】

シリーズ初の協力モード登場! 武器が異なる2人の主人公をリアルタイムで同時操作

 「リトルナイトメア」シリーズは、怪しげな世界を舞台に、主人公となる小さな子どもが危険と恐ろしい存在が潜むとある場所から脱出を目指すサスペンスアドベンチャーゲーム。ゲーム内のグラフィックスは子供目線で描かれ大きく歪んで見えるなど、プレーヤーは自身が画面に入り込み、まるでその場にいるかのような没入体験ができる。

 過去シリーズではそれぞれ舞台と主人公が異なっており、初期作「リトルナイトメア」では「胃袋」の名を持つ謎めいた巨大船舶「モウ」に囚われた幼い少女「シックス」の物語が、続編の「リトルナイトメア2」では少年「モノ」が「シックス」と共に電波塔の謎を解き明かす冒険劇が描かれる。

「リトルナイトメア」キービジュアル
「リトルナイトメア2」キービジュアル

 そんな「リトルナイトメア」シリーズの最新タイトルとなる今作では、新たに2人の主人公が登場。過去シリーズでお馴染みの独特で不気味な世界観や、シンプルで直感的な操作が可能なゲーム性などは一貫されているが、今作の注目ポイントは何と言っても2人で協力できるCOOP要素が加わった点。別々のキャラクターをリアルタイムで同時に操作していき、様々な謎解きなどに挑戦してステージを進んでいく。

 操作できるのは弓を持っている「ロゥ」と、スパナを持っている「アローン」の2キャラクター。ジャンプ、ダッシュといった基本的な操作方法はどちらも共通だが、武器を使用するアクションのみ異なる。

 本作は敵と直接接触して戦う場面はほとんどなく、武器は基本的に謎解きやギミックに使用する。例えば、ロゥの弓は手の届かない場所にあるスイッチを押すことができたり、アローンのスパナは力いっぱい振りかざすことで物を破壊したりできる。それぞれ持っている武器の特徴を活かし、様々な状況で役割分担をしていくことでゲームを進められるのだ。

 なお、シリーズ従来の1人プレイモードでは、もう片方のキャラクターはAIによる操作となるようだ。AIがどのような動きをしてくれるかといったところも気になるが、今回の試遊ではソロでの体験はできなかったので、今後のさらなる情報公開などに期待したい。

左:ロゥ 右:アローン 基本的な操作は同じだが、それぞれ持っている武器が異なる
ロゥの武器は弓。手の届かない遠くの目標物を狙える
アローンの武器は体の半分ほどもある大きなスパナ。思いっきり振りかざすことで物を破壊したり動かしたりできる。筆者が今回の試遊で体験できたのはこのアローンでのプレイ
協力プレイでは2人の主人公を操作し、力を合わせたりお互いの武器を活かして進んでいくこととなる

 ゲームが始まると、何やら薄暗い場所にロゥとアローンが放り出され、そのままチュートリアルなど無いままキャラクターの操作へ移った。基本的なボタン操作については試遊会場の席に用意されたマニュアルで確認できたが、ほぼ手探りの状態でゲームを進めていく。

 一見すると不親切なゲーム設計かと思うかもしれないが、これも「リトルナイトメア」シリーズの醍醐味。キャラクターの置かれた状況と、プレーヤーが何をしていけばいいのかわからない状況がリンクし、高い没入感を体験できるのだ。

 ガラクタが散乱し、得体の知れない何かが蠢く不気味な背景、不穏なBGMとやけに響く自分の足音など、不安を煽る演出も相まって思わず前に進むのを躊躇ってしまうような緊張感がじわじわと迫ってくる。プレイ前にスタッフの方から「ヘッドフォンをつけてお楽しみください」と念を押されたのだが、確かにこの迫力サウンドはオススメしたくなる。可能であれはぜひ高音質の音響環境でプレイしていただきたい。

ゲームは薄暗い場所からスタート。ストーリーやチュートリアルもなくいきなり始まる
ドラム缶など現実世界にもある普段見慣れた物が至る所に設置されているのも没入体験ができる要素の1つだ
今回プレイできたエリアは全体的に暗く常に緊張感が漂う
ここは何かの工場のようだ。機械や鉄骨、パイプなどがやけに不気味。背景のほか、耳から伝わってくる情報も不穏な空気を煽る

謎解きはほぼノーヒント。手探りのトライ&エラーで一筋の光を探し出す

 前述したように、本作では敵との直接の戦闘はほとんどない。ただし、行く先々で様々な謎解きやギミックが用意されており、簡単には進めないようになっている。

 ゲーム開始直後、足場が途切れていて前には進めない場面に遭遇したのだが、わかりやすく大きなスイッチが設置されている。しかし、キャラクターをスイッチの上に移動させたり、ジャンプして上から踏んでも反応はない。そこでアローンの武器であるスパナを使用してみるとスイッチを押すことができ、仕掛けが作動して足場が登場。無事先へ進むことができた。

 このように、何らかのとっかかりは目の前にあるが、それをどう作動させるかなどの説明は一切なく、キャラクターたちが行えるアクションをいろいろ試しながら攻略していく。何か使えるものはないかなど、周囲を注意深く見渡したりすることもとても重要だ。

左に見えるスイッチを押すと足場が出現して渡れるように。仕掛け自体はわかりやすいが、それをどうやって作動させるかなどは考える必要がある
この場面では手の届かない位置にあるスイッチをロゥの弓で狙う必要がある。それぞれのキャラクターが得意とするアクションを駆使して突破していこう

 序盤は比較的わかりやすく優しい難易度となっていたが、ゲームが進むにつれて徐々に難しくなっていき、1つの場所で長時間の足止めを食ってしまう場面も。今回一緒に協力プレイをした他メディアの方とアレコレ相談しつつ、トライ&エラーを繰り返していくことで、何とかゴールへと辿りつくことができた。

 協力モードではお互いのキャラクターの特徴を活かすだけでなく、重い扉を開ける際には息を合わせて操作を行なっていくなど、意思の疎通が非常に重要。今回の体験は相方のプレーヤーと隣の席に座ってワイワイ会話しながらプレイできたが、実際はオンラインでのプレイとなるため、コミュニケーションの取り方には制限がある。そこで便利なのが「呼ぶ」というジェスチャーアクション。これを駆使することで、ボイスチャットができない場合でも協力プレイを上手くを進められるのだ。

 なお、本作ではキャラクターに体力(HP)といったものはないが、敵に捕まったり、高所から落ちてしまうなど進行不可になるとゲームオーバーとなる。協力プレイではどちらか一方が失敗してしまうと同時にゲームオーバー扱いとなってしまうのだが、ゲームオーバー時のペナルティなどはなく、少し手前から何度でもやり直すことができる。また、今回体験できた範囲では制限時間などは特になかったので、アクションが苦手な人でも気軽にじっくりプレイできるゲームとなっている。

狭い通路は要注意。うっかり足を滑らせてしまうとゲームオーバーだ
道中には恐ろしい敵が出現することも。基本的に敵とは戦わず、どうやったら見つからずに逃げれるかを考えよう。もし捕まってしまったら即ゲームオーバーとなり、少し手前からやり直すことになる
プレイ中に入るカットシーンも迫力があって見応えたっぷり。次に何が起こるのだろうとコントローラーを握りしめ、画面に釘付けになる
今回用意された体験の範囲はなんとかクリア。途中でかなり苦戦する場面もあり、なかなか歯ごたえのあるプレイと緊張感を楽しめた

 今回一緒にプレイした方は完全に初対面だったが、「うわ、惜しい!」、「こうしたら行けそうじゃないですか?」など、励まし合い、相談しながら楽しくプレイすることができた。苦労の末、難所を突破できた際には思わずお互いガッツポーズし、一通り体験を終えたあとは一緒にこのまま飲みにでも行きたいと思ったほどの連帯感と達成感を味わえたので、親しい友人などはもちろん、色んな人との協力プレイも楽しみな作品となりそうだ。

 「リトルナイトメア3」は2025年発売予定。具体的な発売日や新情報など、今後の続報に注目していきたい。