【特別企画】
ファミコン版「テニス」が40周年! シングルスでもダブルスでも楽しめる、紛うことなきスポーツゲームの傑作
2024年1月14日 00:00
- 【テニス(ファミコン版)】
- 1984年1月14日 発売
1984年1月14日に任天堂が発売したファミリーコンピュータ用ソフト「テニス」が、本日で40周年を迎えた。
本作は、その名のとおりCPUと対戦するテニスゲーム。シングルスとダブルスの2種類のモードがあり、1セット6ゲーム先取の3セットマッチ制で、2セットを先に取れば勝利となる。ファミコン初期に登場し、実に156万本(※数字は「CESAゲーム白書」より引用)も売れるほどの人気を博したが、筆者には発売当初から現在に至るまで、本作は過小評価されているように思えてならない。
以下、本稿では、本作が当時としてはいかにクオリティの高いテニスゲームだったのかを改めてご紹介しよう。なお、本作の詳しい攻略法を知りたい人は、拙稿「Stay at home! 今だからこそ任天堂の「テニス」の"幻のエンディング"を見よう!」をご覧いただきたい。
アーケードゲームのクオリティをも上回る完成度の高さ
なぜ、筆者は本作を高く評価するのか? その答えはズバリ、本物のテニスと同様にショット、ロブ(ロビング)、ボレー、スマッシュを自在に打ち分けられるのに加え、CPUとラリー中にさまざまな駆け引きが楽しめるところにある。
本作が発売される以前から、すでにアーケード用テニスゲームはいくつか登場していたが、いずれもボールの軌道や落下点がわかりにくいため、ラリーを楽しむ以前にボールを打ち返すタイミングがわかりにくい印象を筆者は受けていた。だが、本作はボールの遠近感がとてもわかりやすく、アーケードゲームよりも短い時間でボールを打つコツを覚えることができた。
CPUの難易度を、全5段階から選べるようにしたのも本作の素晴らしいところ。最弱のレベル1に設定すれば比較的簡単に勝てるので、勝利を目指しつつ基本操作の練習もじっくりとできたのが実にありがたかった。また本作では、CPUが強くなるほどストローク戦だけではエースがなかなか奪えなくなるので、ネットプレイを駆使してポイントを稼ぐことが必須となる。いかに相手のスキを突いてネットに飛び出し、ボレーやスマッシュを叩き込むのか、そのタイミングを計りつつラリーを続ける面白さが備わっていたことも本作の素晴らしいところだ。
ダブルス、すなわち2人協力プレイが面白かったことも、本作を語るうえでは絶対に見逃せないポイントだ。プレイヤー同士で前衛と後衛、あるいは担当するサイドを決めたうえで、CPUと駆け引きをしつつラリーができる楽しさも格別で、ここも筆者が本作を高評価する大きな要因のひとつである。当時はテニスゲームに限らず、家庭用よりもアーケードゲームのほうが、面白さもビジュアルやサウンドなどのクオリティも総じて上だった。本作は、ことビジュアルやサウンドの迫力では既存のアーケード用テニスゲームには及ばなかったかもしれないが、テニスらしい駆け引きの楽しさでは、むしろ上回っていたと言っても過言ではないのだ。
隠された(?)エンディングの謎
本作には発売当時からあまり知られていない感があるが、実はエンディング(優勝)のシーンが存在することも特筆に値する。エンディング到達の条件は、レベル5を選択してCPUに2連勝することである(※厳密に言うと、ほかのレベルでも2連勝すると同様の演出が見られる。ただし、優勝トロフィーと賞金額の表示がそれぞれ異なる)。
筆者は本作をプレイする前に、田舎のおもちゃ屋にあったファミコンのパンフレットで見た、優勝トロフィーが表示された写真が強く印象に残っていた。なので、友人が本作を購入後「あの優勝トロフィーの場面はどうやったら見られるのかな?」と気になってしかたがなかった。おそらく、レベル5を倒せば見られるのだろうとは想像していたが、レベル5は打球のスピードがとても速くなるうえにCPUが非常に強く、ストローク戦を挑んでも滅多なことではミスをしない。逆に、こちらが1本でもショットが甘くなると、すかさずCPUに高速スマッシュなどを決められてしまうので、なかなか勝つことができなかった(※実は、マニュアルには「2連勝すると画面にビクトリー(優勝杯)が表示されます」と明記されているのだが、当時は筆者も友人たちも、ソフトの持ち主も含めて、なぜか誰も気付いていなかった……)。
やがて攻略パターンを発見してレベル5にも勝てるようになり、さらに偶然ではあるが試合を2度続けて連勝した結果、自力でエンディングの存在を発見できたときには大いに感激したものだ。その後、当時のプレイヤー仲間とダブルスを組み、シングルスでは不可能なコンビプレイを編み出し、ダブルスでエンディングに到達したときも本当に嬉しかった。極めてシンプルな演出だが、難敵に勝利したときの達成感を2倍にも3倍にも高める本作ならではのアイデアは、高く評価されてしかるべきであろう。
本作はNintendo Switch Onlineで配信中なので、今でも気軽に遊ぶことができる。しつこいようで恐縮だが、拙稿「Stay at home」企画で書いた攻略パターンを参考にして、ぜひ感動のエンディングを目指してチャレンジしていただきたい。
(C)Nintendo




























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