【特別企画】

「レインコード」発売直前! 「ダンガンロンパ」チーム最新作のイラストの魅力に迫る

クセのある探偵たちが勢ぞろい! 濃いキャラクター満載のダークファンタジー推理アクション

【超探偵事件簿 レインコード】

6月30日 発売予定

価格:6,980円(税込)

 ハイスピード推理アクション「ダンガンロンパ」シリーズを手掛けてきたスタッフが再び集結し、制作が進められてきた完全新作のダークファンタジー推理アクション「超探偵事件簿 レインコード」が6月30日に発売される。今作は記憶喪失の探偵見習いである「ユーマ=ココヘッド」と、彼にとり憑く「死に神ちゃん」の2人が超探偵たちの力を借りながら未解決事件に挑むこととなる。

 今作の座組みは「ダンガンロンパ」を手掛けてきたチームでありながら「レインコード」は“探偵モノ”となっており、少し毛色の異なる作品として仕上がっている。

 今回注目していくのは本作のキャラクターデザインを含むイラストについて。「レインコード」では物語の中心となる2人に加え、クセのある超探偵と敵対するヴィランたちが揃っており、彼・彼女らを「ダンガンロンパ」シリーズでもおなじみの小松崎類氏が描いている。メインビジュアルや主人公となるユーマや死に神ちゃんなど主要キャラクターなども含め、現在明かされている本作の登場人物たちにも触れていきたい。

 本作では事件の真相が次第に明かされていく過程や、目まぐるしく移り変わる謎迷宮での展開など物語に勢いがあり、テキストをベースとしていた「ダンガンロンパ」シリーズとは別の作品に仕上がっていると感じる。なかでもキャラクターたちが生み出す魅力が多いと感じており、特に死に神ちゃんは多彩な姿を見せてくれるなどプレーヤーを楽しませてくれる。本記事ではそんな本作のイラストの魅力という側面から「レインコード」を掘り下げていく。

 なお、ゲームの概要についてはこちらの記事でしっかりと紹介しているため、あわせてチェックしてほしい。

【Nintendo Switch『超探偵事件簿 レインコード』ゲーム紹介トレーラー】

「ダンガンロンパ」と「レインコード」の違いと魅力とは

 まず初めに「レインコード」の概要について紹介していく。本作はスパイク・チュンソフトが販売・開発を手掛け、トゥーキョーゲームスが共同で開発を行なっている。トゥーキョーゲームスは「ダンガンロンパ」シリーズを手掛けた小高和剛氏が代表を務めるメーカーで、2017年に設立されたため「ダンガンロンパ」シリーズファンにとってはもしかしたらあまり聞き慣れないメーカーに感じるかもしれない。しかし、ここには同シリーズの脚本を手掛けてきた小高氏をはじめ、イラストレーターの小松崎類氏やサウンドの高田雅史氏、さらには「極限脱出」シリーズを手掛ける打越鋼太郎氏などが在籍している。

 「レインコード」でもシナリオは小高和剛氏、サウンドは音楽プロデューサーの高田雅史氏、イラストは小松崎類氏が手掛けており、多数のシリーズ作品だけでなくアニメ化なども行なわれてきた「ダンガンロンパ」チームが再集結し作り上げられたタイトルとなっている。

 「ダンガンロンパ」シリーズはテキストをベースとしたアドベンチャーゲーム寄りの作りになっていたが、今作では全編3Dでキャラクターたちのドラマが描かれる。物語も学園をテーマにしたデスゲームではなく、探偵モノになっているなど、別の作品に仕上がっていると言える。一方でトゲのある台詞回しであったり、各章で真実が明かされる謎迷宮パートでは、「ダンガンロンパ」風の演出があったりと同チームらしい仕上がりになっている。

画像は2010年発売の「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」より
「レインコード」はSwitchのスペックを活かして全編3Dで物語が展開される。聞き込みをしたりして証拠を集めるカナイ区も自由に探索が可能だ
謎迷宮パートでは一触即発のミニゲームが多数用意されている

 そのため、「ダンガンロンパ」シリーズを遊んできたプレーヤーはもちろん、初めて本作をプレイする人も心機一転しっかり楽しめる。特に3Dになったことで立体的なカメラワークが追加されたり、スケールがかなり大きい演出を取り入れていたりと、本作ならではの強みを発揮している。現場に赴き証拠を集めつつ、謎迷宮パートで犯人の正体を暴く「レインコード」ならではのゲームプレイが楽しめる。

「レインコード」を彩る多彩なキャラクターたち

 ここからは本題となるイラストの魅力に迫っていく。「ダンガンロンパ」チームが手掛けた作品ということで、まずはアニメ化など様々なメディアミックス作品も展開された「ダンロン」シリーズについて触れていきたい。

 初代「ダンガンロンパ」は、一般の高校生や不良、格闘家やゴスロリ、不思議ちゃんやギャルなどあらゆるテーマに沿ってキャラクターが描き分けられている。本シリーズでは普通の表情だけでなく、キャラクターによっては追い詰められた際の鬼気迫る姿を見せることがあり、作中ではその際のイラストもしっかりと用意されているのだ。

 ナンバリング作品として全3作品がリリースされており、続編では異なるキャラクターたちが登場する。そのため、イラストを担当する小松崎氏は同シリーズだけでも非常に多くのキャラクターを手掛けている。

「ダンガンロンパ」シリーズはナンバリング作品だけでなくスピンオフタイトルのリリースや、アニメ化も行なわれた
やはり「ダンガンロンパ」といえばマスコットキャラクターの「モノクマ」が印象的だ。つぶらなひとみの白い面と、かなり不気味な黒い面が組み合わさったデザイン。さらに、あえて“ヘソ”を描くというかなり尖ったキャラクターでもある(画像は「ダンガンロンパ3-The End of 希望ヶ峰学園-」PVより)

 筆者はキャラクターのデザインを見る際には目に注目してしまう節があり、小松崎氏が描く目は特徴的だと感じている。同氏は丸い目やキリッとした鋭い目、マスコットキャラクターのような小さい目など多彩なレパートリーを描き分けている。瞳の色はキャラクターの髪やテーマカラーに合わせた色が用いられていることが多く、加えて目にハイライトをほぼ入れないデザインが多い。これが小松崎氏のキャラクターたらしめている要素の1つであると感じている。

目の描き方が非常に多彩で、角度や大きさ、瞳の色など目を構成する要素をキャラクターに合わせて描き分けているように感じる(画像は「ダンガンロンパ3-The End of 希望ヶ峰学園-」PVより)

 最新作の「レインコード」はというと、こちらも同チームらしさが詰まった絵になっている。筆者も本作を初めて見た際にキャラクターのデザインがまっさきに目に入り「ダンガンロンパチームの新作だ!」と感じたのを覚えている。

 登場キャラクターたちのビジュアルは「レインコード」としてのテーマを定めているようにも感じる仕上がりだ。雨が降り続く街ということで、コートやジャケットなどを着たキャラクターが多くみんなおしゃれ。それぞれ超探偵たちは世界探偵機構、ヴィランはアマテラス社に所属しているが、衣装デザインは基本的にバラバラである。各々念入りにキャラクターがデザインされていることが確認できる。

 「ダンガンロンパ」と比べると本作は学園モノではないため、大人が多い本作だが、少女の「クルミ」をはじめとした幼い見た目のキャラクターや、素性が明かされていない「仮面の男」など、ヒト型ではあるものの人ならざるデザインのキャラクターも登場する。この不気味さや歪さも間接的にストーリーを盛り上げる要素になっていると言えるのではないだろうか。

【キャラクター紹介(一部)】
たどたどしい印象の「ユーマ=ココヘッド」だが決めるところはビシッと決める主人公!
ユーマにとり憑く「死に神ちゃん」は普段は人魂型だが謎迷宮に入る際に人型に変身する
過去視で事件当時の現場から証拠を再び洗い出す「ハララ=ナイトメア」
動物たちを操り証拠を集めることが可能な「ジルチ=アレクサンダー」
夜行探偵事務所の所長を務める「ヤコウ=フーリオ」など多数のキャラクターが登場する。ちなみにだがメガネキャラ(サングラスを含む)が多めなため、眼鏡男子&眼鏡っ娘好きは必見!
探偵に憧れを持つ少女「クルミ=ウェンディー」
こちらは謎めいた人物として登場する「仮面の男」。あえて他のキャラクターと比較すると浮いてしまうデザインとして描かれているのだろう
【Nintendo Switch『超探偵事件簿 レインコード』キャラクタートレーラー 世界探偵機構編1】
【Nintendo Switch『超探偵事件簿 レインコード』キャラクタートレーラー 世界探偵機構編2】
「世界探偵機構」だけで11人の登場人物が明かされている。似たキャラクターは誰1人として存在しない

 最後にゲームの看板とも言える2つのビジュアルを見ていこう。メインビジュアルは青色を基調としたカラーでユーマと死に神ちゃんを中心としたデザイン。人魂姿と人型の姿の死に神ちゃんがユーマを囲むように描かれている。周囲には謎迷宮に出現する奇妙なマスコットのキュウが描かれ、ユーマの手の中には謎を解明するためのキーアイテム・解鍵が存在。物語のカギを握る2人とキーアイテムを印象づけるイラストになっている。

よく見ると周りには超探偵の姿や作中のワンシーンと思われる場面が描かれている

 一方のパッケージビジュアルは中央に超探偵たち、下部にはアマテラス社のキャラクターたちを配置したデザインだ。ユーマと死に神ちゃんを取り囲むように超探偵たちが描かれ、ヤコウやデスヒコ、ヴィヴィアは主人公たちを外から見守っているかのように優しく視線を向けている。

 下部に描かれたアマテラス社メンバーの中央には素性が明かされていない仮面の男の姿が。クルミや正体が明かされていない赤い目を持つ男も描かれ、ゲームをプレイする前とクリア後はかなり印象が変わりそうなイラストにもなっている。

余談になるが、超探偵たちは基本的に上半身のみが描かれている。そんな中、中央やや上に位置するハララのみ躍動感あふれるポージングになっているのも見逃せない!
【Nintendo Switch『超探偵事件簿 レインコード』キャラクタートレーラー アマテラス社編】
アマテラス社のメンバーも濃いキャラクターが勢ぞろいしている

ゲーム内にもイラストの強みを落とし込んだ「超探偵事件簿レインコード」

 そんな「超探偵事件簿 レインコード」ではユーマと死に神ちゃんの2人が事件解決を目指すべくカナイ区を駆け巡る。新作タイトルとなっているため、わからないことは死に神ちゃんや超探偵たちがしっかりとフォローを入れてくれる。そのため物語に没入できるだろう。また、こちらの記事で紹介しているが、本作では難易度選択を廃して一律に設定されている。ゲーム中で間違った際のペナルティもかなり低めで、難易度という点から見ると本作は易しい印象だ。

 今回は本作を彩るイラストにフォーカスして本作を紹介してきたが、ゲーム内でも個々のキャラクターイラストの魅力が遺憾なく発揮されている。例として、ゲーム内ではキャラクターたちが3Dで描かれるが、会話中はテキストおよびキャラクターの顔が画面下部に表示される。ここに表示される会話中の表情差分もバリエーション豊富で、ゲーム内でしか見られないあらゆる表情が用意されている。さらに、それらイラストの表情と3Dキャラクターの表情が連動していることが多く、この点についてもぜひゲームを実際にプレイして確認してみてほしい。

 特に作中では死に神ちゃんとの会話が多分に用意されており、彼女のビジュアルの魅力と相まって人気が出そうなキャラクターに仕上がっている。本記事内でも紹介したが、発売に先駆けて様々なトレーラーが公開されており、本作の魅力を垣間見ることが可能だ。

作中ではこのように3Dのキャラクターとテキストが表示。テキスト部分に表示されるイラストも豊富に用意されている
【ユーマと死に神ちゃんの表情差分】
これもごくごく一部だが非常に多くの表情差分が用意されている。死に神ちゃんは余裕気味な表情が多分に用意されているため、実際にゲーム内で確認してみてほしい
【Nintendo Switch『超探偵事件簿 レインコード』WebCM 死に神ちゃん篇】