【特別企画】
「SCARLET NEXUS(スカーレットネクサス)」ファーストインプレッション
高いアクション性と2人のストーリーが複雑に交差し合う展開の読めない物語がくせになる
2021年5月12日 23:00
- 6月24日 発売
- (Steam版は6月25日発売)
- 価格:通常版(パッケージ版/DL版):9,020円(税込)
- DELUXE EDITION(DL専売):10,560円(税込)
バンダイナムコエンターテインメントは6月24日発売予定(Steam版は6月25日)のプレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam)用ブレインパンク・アクションRPG「SCARLET NEXUS(スカーレットネクサス)」を発売する。
本作は脳とテクノロジーが融合した超能力ならぬ超“脳”力を使って、「怪異」と呼ばれる人間の脳を食べる異形の存在と戦いを繰り広げる爽快なアクションゲーム。ストーリーでは、主人公2人の背景や心情がしっかり描かれており、見ごたえのある作品となっている。
また、本作の世界観は、近代的な建物にいろいろな言語のホログラムやネオンが輝いているなかを人々が往来するような、かなり現代寄りのサイバーパンクな世界になっている。大きく現実離れした世界ではなく、どこか親近感がある世界となっており、その世界観がかなりキャラクター達を身近な存在にしてくれる。キャラクター達への感情移入もしやすい作品だ。
今回、本作の発売に先駆けて、PC版で本作の序盤部分を体験することができた。今回はその体験と魅力についてお伝えしたい。
2人の物語が幾重にも交差するストーリー
本作の主人公は「ユイト・スメラギ」と「カサネ・ランドール」の2人となっている。2人は今期から怪伐軍に入隊したいわゆる同期という関係だ。
本作の舞台は、脳科学を基にしたIoTが極限まで発達した国「ニューヒムカ」。人など動物の脳を食べる「怪異」から世界を守るために結成された「怪異討伐軍(通称:怪伐軍)」が活躍する世界だ。怪伐軍は人類が開発した脳とテクノロジーを融合した「超脳力」を使う集団と位置付けられており、隊員はそれぞれひとつ何らかの「超脳力」を持っている。そこに2人が入隊し「怪異」との戦いに準じていく物語だ。
本作では2人の主人公でひとつの物語を体験するのではなく、ゲーム開始時にどちらか一方を選び、それぞれのストーリー、それぞれの視点を体験するようになっている。その2人が時に同じ場所に立ち、時に別々の場所で交差していくそれぞれの物語は見ていてたくさんの気付きや視点のおもしろさを感じることができる。それぞれの物語の軸がしっかり描かれているため、プレイしながらこの先がどうなっていくのか先が読めない展開とワクワク感がある。
主人公のひとりであるユイト・スメラギは、飾らず気取らずの明るく前向きな少年。命の恩人に憧れて、名家出身のエリートでありながらも怪伐軍の落ちこぼれと言われる志願兵として自ら入隊するため、怪伐軍のなかでは変わった存在でもある。
一方、もうひとりの主人公であるカサネ・ランドールは、一見とっつきにくい見た目だが、とにかくお姉ちゃん第一主義というくらい姉のナオミのことをとても大事にしているキャラクターだ。また、カサネは何度も同じ夢を見ており、この夢が今後カサネの物語にどういう影響を及ぼしていくのか、非常に気になる。
2人は怪伐軍の別々の隊に配属されているため、一緒に戦闘することはほとんどない。しかし、ユイトは過去に命を救ってくれた恩人に似ているカサネに、カサネは姉のナオミが好意を寄せるユイトに、異なる目的で意識している存在として描かれている。どこかかみ合わない2人が今後のストーリーでどのように絡んでいくのか興味を惹かれる物語となっている。ちなみに筆者はカサネのストーリーにとても惹かれるものがあった。彼女の存在自体に何らかの謎が含まれていそうでとにかく気になる。今回は物語の序盤しか体験できなかったが、発売されたら真っ先にプレイしたい。
また、ユイトとカサネは所属する隊こそ違うものの、同じ怪伐軍に所属しているため、どちらの物語にも同じキャラクターがたびたび登場する。同じキャラクターでも、ユイト側、カサネ側で見える表情が違い、プレイしていてとても楽しい。