【特別企画】
カフェを運営しつつ平和のために戦う少女たちを指揮!!スマホ用シューティングアクション「ガール・カフェ・ガン」プレイレポート
本日9月20日配信開始!
2019年9月20日 13:04
- 9月20日 配信予定
- 価格:無料(アイテム課金制)
先日の東京ゲームショウにて、正式リリースが9月20日となることが発表されたAndroid/iOS用弾幕ガンシューティングRPG「ガール・カフェ・ガン」。ここで、改めて本作のゲーム内容を振り返っておきたい。
この作品は中国の西山居(Seasun Entertainment)が開発したスマートフォン用のタイトルだ。国内では正式にはリリースされていない2016年の「少女咖啡枪」の関連作品にあたり、原題は「双生视界:少女咖啡枪Ⅱ」。字面からおおよそ想像はつくかもしれないが、前作のタイトルがまさに英訳すれば「girl cafe gun」となる。
近年の中国ではゲームシステムや演出、テイストといった部分で日本の作品からの影響を大きく受けていると感じさせる作品が「日式遊戯」、つまり“中国製の日系ゲーム”として一定の人気を得ているが、この作品もその流れに属した作品といえる。ゲームを起動した直後に流れるメインテーマに日本語のボーカル曲が使われていることもあり、言われなければ中国製だと気づく人はいないかもしれない。
さて、まもなく行なわれる本作の配信に先駆けて、ゲーム内容などその手触りを紹介する。
謎多き「ガール・カフェ・ガン」のストーリー
本作の舞台となっているのは、近未来の地球。突如出現した7つの「SOLOMON」と呼ばれる巨大結晶体から成長した大量の結晶鉱脈「源晶」によって、瞬く間に地表は覆われてしまう。結晶には「源力」と呼ばれる未知のエネルギーが含まれていたため、当初は石油に変わる最新の代替エネルギーとしての期待が高まるが、 しかし「源力」には人を「骸晶」と化す副作用があり、さらに地表を覆った結晶鉱脈はその土地を荒廃させてしまうことが発覚する。わずか数週間で地球の約半分を災厄へと陥れたこの事態は、後に「大爆発」と呼ばれ、人類にとっての歴史的転換点となる。
源力は人類を骸晶化させる災厄であると同時に、そのエネルギーは科学的な著しい技術発展を人類にもたらすことにもなった。これが人類に分裂と断絶をもたらしてしまったのだ。結晶はどこから来たのか? 天災、あるいは人類以外の文明からもたらされた攻撃なのか? そうした混乱のなかで世界を再建するために戦う主人公の少年と、彼を取り巻く12人の少女たちの活躍が描かれいてるのが本作「ガール・カフェ・ガン」だ。
少しずつ明らかになる物語のディテールがプレーヤーの興味をかき立てる
このストーリーを知った後ならば、タイトルの「ガール」と「ガン」には納得がいくだろう。が、残る「カフェ」のつながりは見えてこない。実はこの「カフェ」こそがこのゲームを特徴付けるひとつの要素となっている。というのも、巨大複合軍事企業「RoSE(Ro's Strategy Equipment)」の戦場処理チーム「08」の指揮官である主人公は、同時にカフェの店長も務めている、という設定なのだ。
まぁ、知ってしまえば希に見るほど直球のタイトルなのだが、そのストーリーと見せ方はなかなかに凝っている。まず、先に記したストーリーについてはざっと語られるだけで、主人公とともに戦う少女も最初は2人しか存在しない。任務をこなし、戦闘を繰り返していくことでプレーヤーに対してゲームシステムやストーリーは、少しずつ、少しずつ説明されていき、少女たちも1人、また1人と増えていく。
主人公は源力の影響を受けないいわば特異体質であり、それもあって戦場処理チーム「08」を率いているわけだが、そこに至る経緯やプロフィール、所属している組織や世界が置かれた状況など、序盤は詳しいことがさっぱりわからない。ジグソーパズルのピースが埋まっていくかのようにわずかずつ、少女たちの会話などから明らかになっていくのだが、そこがもどかしくもあり、プレーヤーの興味を惹く。
任務にあわせて3人のパーティーを編成
ストーリーを進めつつ、プレーヤーは任務として戦闘をこなしていく。戦場へは仲間となっている少女たちで3人1組のパーティーを編成して赴くのだが、彼女たちはそれぞれカード毎に装備できる武器タイプが決まっている。武器のタイプには、両手に持ち片手ごとに個別の敵を撃てる「ピストル」、攻撃力と連射のバランスがよい「アサルトライフル」、放射状に弾が広がるために1度に多くの敵にダメージを与えられるものの射程が短く連射も遅い「ショットガン」などがある。
また、敵との“相性”を決定する「生体」、「霊能」、「機械」、さらに「防疫」、「侵蝕」という2タイプの属性も用意されている。それぞれが前者は3すくみ、後者は相対する関係になっている。さらに各キャラクターが所持するスキルには、部隊のメンバーに効果が及ぶ「部隊スキル」や任意のタイミングで発動させられる「アクティブスキル」、戦闘中は常時効果が持続する「パッシブスキル」という3タイプがあり、さらにその内容も多岐に渡っている。
つまり、そのステージに出てくる敵や展開によって、装備、属性、スキルの内容を考えつつパーティーメンバーの組み合わせを臨機応変に変更することが、特に後半のステージへと進むほどに攻略の難度を左右することになるのである。
敵の弾をかいくぐり、ひたすらに撃ちまくる戦闘シーン
前述の通り、戦闘時の視点はクォータービュー。プレーヤーの操作によって同時に動く3人を操作してマップ内を探索しつつ、わらわらと襲い来る敵と戦っていく。フィールドには、肉弾戦を仕掛けてくるタイプ、少女たちめがけて何かを発射するタイプなど、さまざまな敵が登場する。
ユニークなのは、少女たちは敵の攻撃が当たれば即ダメージを受けるわけではなく、一定時間で回復していくシールドを装備している点。シールドが切れた状態でダメージを受けると、体力が減り、体力がゼロになった少女は戦線を離脱することになってしまう。加えて敵キャラクターも少女たちとほぼ同様の体力システムを持っている。まずはシールドをすべて削り取り、その後で体力を削っていくわけだ。
特にボスクラスの手強い敵を相手にしているときは、ただひたすらに攻撃を続けるのではなく、シールドが減少したら回復に努めることも大事。さらには敵のシールドをすべて削りきったときに訪れる「ブレイク」と呼ばれるチャンスをきちんと活用することが必要となる。ブレイク中は敵の攻撃が弱まり、こちらが与えるダメージも大きく増加するのだ。
画面構成やシステムを見るならば、筆者としては「アクションゲーム」と呼びたくなるような内容だ。しかし、いざプレイしてみると、やはりこれは「シューティングゲーム」。特にステージの最後に待ち構えるボスの攻撃などは弾幕シューティングさながらの軌道を描いていたりして、それをかいくぐっていく楽しさも味わえる。
カフェの運営と、少女たちとの親密度
実のところ、このゲーム全体を通してみたときに、戦闘やそれにまつわるシステムが持つ比重は決して高くない。いや、戦闘部分が手抜きというわけでは決してなく、それ以外の部分、つまり、謎の多いストーリーと、それを構成する登場人物たちの生い立ちといったエピソード、息抜きのように挿入されたカフェの運営など、詰め込まれた要素があまりにも豊富なのだ。
前述のようにメインストーリーと、そこに関わる主人公、少女たちのエピソードは謎に満ちていて、つい引き込まれてしまう。また、本作では少女たちを育成することは彼女たちとの「絆」、いわゆる親密度が上がることを意味する。絆が上がるとメインストーリーとはまったく関係のない極めて個人的なエピソードが専用の1枚絵で語られたりと、キャラクターゲームとしての要素がとても充実しているのである。もちろんビジュアル面にもかなり注力されていて、「Live2D」と呼ばれる手法で描かれた少女たちは、多彩なアクションを見せてくれる。ステータスを見ているときに画面をタッチして、そのリアクションを見るといった楽しみもあり、見ていて飽きない。
キャラクターゲームとして本作を見たときの中心となるのが、カフェの運営だ。仲間となった少女をカフェに店員として配置させ、そうでないメンバーには喫茶店裏のプールなどで特訓をさせる。特訓を通じて育成することで、親密度を上げることができる。ほかにもスマートフォンを通じてのメッセージ交換や、グループチャットなども用意されていて、親密度はここでの会話をどう進めていくかでも変化する。また、カフェの運営で入手可能な「カフェコイン」では、家具を購入できる。
本作のグラフィックスは美しく、物語は謎めいていて、魅力的な少女たちとのエピソードも多彩で豊富。まもなく配信予定の本作だが、基本プレイ無料のゲームとしてはとても楽しめる作品になるだろう。興味を持たれた方は、ぜひ正式サービス開始時にプレイして欲しい。
©Seasun Inc. / ©Marvelous Inc.