コーエー、WIN「三國志 Online」開発・運営インタビュー
開発ディレクター廣重色全開の大型アップデートを実施
世界観の強化は、新たな「三國志 Online」への布石!


7月3日 収録

7月16日 アップデート実施予定


 株式会社コーエーは、Windows用MMORPG「三國志 Online」の大型アップデート「盛夏激闘史(せいかげきとうし)」を7月16日に実施する。先日、台湾・香港・マカオでのオープンβサービス開始(7月3日)もアナウンスされ、多くの海外ユーザーも注目する中、開発ディレクターに廣重演久氏を迎えてから初めての大型アップデートということで、否が応にも期待が高まる。

 そこで今回は、開発ディレクター廣重氏と運営プロデューサーの上野彰三氏にインタビューし、アップデートの詳細と開発状況を伺った。




■ 開発ディレクターに廣重氏が就任! 「三國志 Online」はNEXT STAGEへ!!

開発ディレクターの廣重演久氏。半年前から現職に就いているが、開発ディレクターとして公に登場するのは今回が初めてとなる
運営プロデューサーの上野彰三氏。サービス開始当初は開発プロデューサーを務めていたが、現在は廣重氏にバトンタッチし、完全に運営担当として動いているようだ

――大型アップデートの内容をお聞きする前に、廣重さんと「三國志 Online」の関係について教えて欲しいのですが、具体的にどのような部分を担当されていくのでしょうか?

廣重演久氏: 開発ディレクターということで、ゲームの内容に関すること全般を担当しています。例えば戦闘をどうするだとか、どういうシステムをゲーム内に組み込むだとか、「三國志 Online」の今後の方向性を含めて開発に関わること全てです。完全に作る側ですね。

――これまでも「三國志 Online」の開発には携わっていたのですか?

廣重氏: 1年くらい前から携わってはいたのですが、実際にモノを作ったり、開発に口を出したりするようになったのは、正式に開発ディレクターになった今年の1月くらいです。本格的に「三國志 Online」の開発に携わって約半年が過ぎたというところですね。

――ということは、前回の大型アップデートのときには既に廣重体制で行なわれていたということですよね?

廣重氏: はい。ですが、開発方針の策定段階から指揮を取った大型アップデートは、今回が初になります。

――開発ディレクターとして、「三國志 Online」をどのようにしていきたいと考えていますか?

廣重氏: 現在も多くのユーザーの方に「三國志 Online」を楽しんでいただいていますが、まだまだよくしていける部分がたくさんあると考えています。例えば、三国志としての面白さ。「三國志 Online」である以上、三国時代ならではの世界観の面白さは大切だと思います。プレーヤーがどういう風に三国志の世界に関わっていて、曹操や孫権、劉備や張飛、関羽達とともに生きているということも、より感じてもらえるようにしていきたいと考えています。そのためにも、より三国志を連想しやすいエピソードなどを導入して、三国時代の世界感を強くしていきたいですね。

 システム的な部分では、メインコンテンツの合戦と、いわゆるロールプレイングの部分をもっと融合させていきたいと考えています。後ほど詳しくお話ししますが、今回のアップデートで実装する上級ダンジョンもロールプレイング部分の1つなわけですが、このロールプレイングの要素を増やしていくことが大切だと思います。その上で、このロールプレイング部分で遊んだキャラクターをどのように合戦へ持っていくか。ここの繋がりこそが大切なのではないかと思っています。ですから、今後はゲーム内のロールプレイングの部分と合戦を上手く繋げる、もしくは融合させるようなコンテンツを追加していくつもりです。

 もちろん、レベル上げなどに関わる戦闘は、毎日コツコツとやるところが面白くないと続きません。ですから戦闘や依頼(クエスト)など、日々のプレイに関わってくる細かい部分でも、サプライズ要素を盛り込んだりして、より面白くしていきたいと考えています。

――今後は、廣重さんの色が強く出てきそうですね。

廣重氏: ユーザーの皆さんに喜んでいただけるようなアップデートにしていくことが大前提ではありますが、自分の色をどんどん出していきたいと思います。その方が楽しいですし(笑)。

――では、7月16日に実施予定の大型アップデート「盛夏激闘史」についてお話を伺っていきます。具体的にどんなコンテンツが追加されるアップデートになるのでしょうか?

廣重氏: 「盛夏激闘史」は「三國志 Online」の約4カ月に1回の大型アップデートのひとつという位置づけです。アップデートの大きな柱としては、まず依頼(クエスト)を大幅に追加します。追加される依頼は基本的にストーリー仕立てになっているので、1つクリアしたら終わりといったものではありません。また、今回のアップデートで実装される依頼は、袁紹の勢力に関わるストーリーをメインに展開されます。

――新しい勢力の登場ですか!?

上野氏: 敵勢力ですね。ですから、ユーザーの皆さんが仕官できるわけではないのですが、三国志に馴染みの深い武将たちと相対することが可能です。

廣重氏: さらに今回の依頼を実装するにあたり、豫州、揚州、益州のフィールドのモンスターも大幅に入れ替えます。

――MOBの配置を換えるのではなく、入れ換えですか? 

上野氏: 三州に、既存のMOBと入れ替えに新たなMOBが大幅に加わるということです。

――MOBの大幅な入れ換えとは、ずいぶん大胆な決断をされましたね。

廣重氏: ユーザーの皆さんが「三國志 Online」のフィールドに入った瞬間に、三国時代の情勢の変化をスムーズに感じ取っていただけるようにしたかったのです。既存のフィールドにこれまで見たことがないMOBがいたり、袁紹の勢力の兵士などが入り込んだりしていたら、見た瞬間に「ちょっと世界の情勢が怪しくなってきたのでは!?」と世界観の変化を感じとれますよね。

――なるほど。先ほど三国志の世界観について大切にしていきたいとおっしゃいましたが、こういった部分1つとっても廣重さんの世界観へのこだわりが感じ取れますね。

廣重氏: かなり大胆なことをしたと思っています(笑)徘徊するMOBが全く違うので、フィールドで受ける印象はガラリと変わったと思いますよ。もちろんMOBはレベル帯を考慮して各フィールドに配置していますので、街を出たらいきなり強敵ばかりということはありませんので安心してください。このMOBの入れ換えを皮切りに、8月に袁術軍、9月に孟獲軍と依頼を追加していこうと考えています。世界観をより三国時代にするため、依頼をシリーズ化して展開していこうというわけです。

――荊州にいたドデカイ熊のような、フィールドのレアMOB(ネームドモンスター)なども変更されているのでしょうか?

廣重氏: ストーリーに沿った敵を用意したいと考えていますので、変更する予定です。どんなMOBを実装するかは残念ながらネタバレになってしまいますのでお話しできないのですが、楽しみにしてください。




■ 高レベルプレーヤー向けの新コンテンツ、石林裏バージョンをオープン!

今回実装されるハイレベル向けダンジョン、裏・石林

――ハイレベルなプライベートダンジョンも実装されるようですね。

廣重氏: これまであった石林の裏バージョンをオープンします。かなりハイレベル向けのダンジョンとなっています。

――具体的にどのくらいのレベル帯のものですか?

廣重氏: レベル50が10人で頑張ってもらうことを想定して作ってあります。問答無用でハイレベル向けです。

上野氏: レベル30キャップの頃の見捨てられた村くらいのイメージでしょうか。とはいえ入口付近とボス戦では難易度がかなり違ってくるので、過去のプライベートダンジョンのケースで例えるのは難しいですね。

廣重氏: レベル41以上であれば入れます。ですが、レベル40代前半だけの徒党では、クリアするのはもちろん、ボスまでたどり着くのもかなり厳しいのではないでしょうか。

――徒党10人の戦闘技能の編成も重要になってきそうですね。

上野氏: 編成はもちろんですが、装備の強化や薬、食事などのアイテムも各々がしっかりと準備していく必要があります。

――裏・石林への入り口はどこにあるのでしょうか?

上野氏: プライベートダンジョンですから、誘惑の森などと入り方は同じですね。石林の手前にNPCがいるので、そのNPCに話しかけることで裏・石林へ参加できるようになります。

廣重氏: フィールドのマップは石林をベースにしているのですが、グラフィックスではテクスチャやライティング、さらには攻略までの道筋を大きく変えているので、雰囲気はがらりと変わっています。さらに裏・石林では、徘徊するMOBの強さはもちろんですが、マップのギミックだけをとっても、従来のプライベートダンジョンより難易度は上がっていると思います。シナリオも分岐があったりするので一筋縄ではいかないと思いますよ。

上野氏: 従来のプライベートダンジョンとは異なり、ギミックが多いダンジョンですから、クリア前提でチャレンジするのか、それとも宝探し(アイテム収集)として臨むのか。楽しみ方に幅があるプライベートダンジョンに仕上がっていると思いますよ。

――強力なMOBが行く手を阻み、先へ進むためにはフィールドのギミック攻略が絶対条件……これはやり込みがいがありそうですね。

上野氏: もちろんやり込むだけの価値がありますよ、このダンジョンには。

廣重氏: やりこみ要素としては攻略だけではなく、レベル50のセット装備のドロップがあります。どのMOBがドロップするかはここではお話しできませんが、性能的にも申し分ない装備だと思いますよ。もちろんセット装備ですから、2つつけたらある特殊効果が得られ、3つ、4つとつけるごとに特殊効果さらにアップといった付加効果がついた代物です。これはかなりヤバイです。

上野氏: 今回のセット装備は見た目(グラフィックス)も新しいです。ただし生産素材ではなく、装備のどこかの部分が1つダイレクトにドロップしますから、徒党10人で攻略することを考えると、全てを揃えるのは至難の業かもしれません。

――毎日、裏・石林に通うユーザーも増えそうですね。

廣重氏: ぜひ通っていただきたいですね。裏・石林はおそらく、我々が考えているよりも早くクリアされるだろうと思いますが、自分の戦闘能力(ジョブ)のセットアイテムをすべて揃えるとなると、ハードルはかなり高くなると思います。正直、毎日裏・石林に通ってもかなり大変だと思いますよ。それだけに全て揃えたときの喜び、達成感はかなりのものがあると思います。ぜひ頑張っていただきたいですね。

上野氏: セット装備以外にも、従来になかった新しい上級装備もドロップしますし、裏・石林は毎日通うだけの魅力があると思います。


【スクリーンショット】
こちらは裏・石林でドロップする装備品。左から、レベル50の一式(セット)装備、妖術系統専用の上級装備、攻撃系統専用の上級装備


――私的な意見ですが、運よくセット装備をゲットできても、苦労して入手したモノだけに壊れるのが嫌で装備するのに戸惑いそうですが(笑)。

廣重氏: その意見があることは理解しています。実は、武器や防具などの修理については、実は考えていないわけではないのですが、バランスに影響してきてしまうことなので、なかなか実装するのが難しいというのが本音です。生産品の流通に影響してくることでもありますので、ここはよく考えたいと思います。

上野氏: 仮に修理システムを導入しても、修理代のことを気にして今と同じように装備するのを戸惑うことも考えられます。現状では装備して1撃で壊れるというほど脆くはないですし、TPOに合わせて各々が装備品を使い分けていただくのも、MMOならではの楽しさの1つではないでしょうか。

――話が前後してしまいますが、裏・石林のボスはどんな攻撃をしてくるのですか? こっそり攻略のヒントを教えてください。

廣重氏: さすがに攻略法は秘密です(笑)。ボスクラスのMOBに関していえば、初対面のインパクトはとても重要なファクターであると考えています。例えば、先月実装した荊州のレアMOB(覇極熊)も、ある意味衝撃を与えたと思うのです。「このクマ、超デケー!!」といったインパクト、そして戦闘をしてみると1撃必殺の破壊力。対戦におけるインパクトも半端じゃなかったと思います。

――あまりの衝撃にうろ覚えですが、確かレベル50の防御でも通常攻撃1発で2,000弱ぐらいの被ダメージがあったような……。

廣重氏: あれでも、こちらが想定していたよりも弱かったというのが素直な感想です。今だから話せますが、当初は100人ぐらいで挑まないと倒せないくらいの規模で大暴れしてもらう予定だったのです。それが意外とあっさり倒されてしまいました。ですからリベンジを期して、現在は冬眠しています(笑)。

――つまり、このクマのように裏・石林のボスはインパクトがあるということですね?

廣重氏: ご想像にお任せします。ただ、裏・石林だけに限らず、ボスクラスのMOBに関しては、インパクトを大切にしていきたいと考えています。また今後、ボスの攻撃にはバリエーションを持たせたいですね。わかりやすくいうと、攻撃の仕方がボスによって各々異なるのは一般的ですが、同じボスが戦闘するたびに攻撃パターンが変わったり、攻略法が変化したりといった感じです。そういった部分で、もっともっと面白くしていかなければいけないと考えています。

上野氏: 単純に周囲のMOBに比べてサイズが大きいというだけでもインパクトはあると思いますが、ユーザーの皆さんをさらにワクワクさせるもう1要素を導入していくイメージでしょうか。

廣重氏: どんなシーンにおいてもサプライズは大切ですよね。ダンジョンだけでなく、フィールド、そして街などでも。いろんな場所にユーザーの皆さんに喜んでいただけるようなサプライズをどんどん仕掛けていきたいですね。




■ 制覇戦は3カ月ごとに大幅ルール変更!

本作の肝となる合戦における話題では、おふたりの説明にも熱が入っていた
多数の矢を正面に撃ち出す新兵器「連弩車」

――他に今回のバージョンアップで変わったことがあったら教えてください。

廣重氏: 細かいところでいうと、合戦に「連弩車」という新兵器が実装されます。超ド級の攻撃力で、開発では“ソーラレイ”と呼ばれています(笑)。

――SF系アニメなどで登場する衛星兵器のビーム砲ですか?

上野氏: 弓なのでビームが出るわけではないのですが、無数の矢がビームのように発射されることで、連弩車の正面にいる直線上の敵全てに大ダメージを与えられる兵器です。

廣重氏: 狭い通路など左右に避けにくい状態の場所に配置することで、より高い効果が期待できるはずです。

上野氏: 合戦の兵器といえば、制覇戦に新たな試みを行なっていきます。

廣重氏: アップデートとは別のくくりになってしまうのですが、制覇戦のレギュレーションを変更します。現在、制覇戦は9カ月で1クールですが、これを3カ月ごとに区切って、さらに様々なルールを設けてみようというわけです。その第1弾として8月からの3カ月間、制覇戦で攻城兵器が強くなるというルールを設けて、合戦を展開していきます。本当に、ちょっと考えられないくらい強くしました。使っていただければすぐにわかることですが、使用した側も驚くと思います。威力だけでなく、取り回しや移動速度など、使い勝手も含めて強いという形に仕上げています。

上野氏: さらに虎戦車は今回のルールとは別に、旋回速度や移動速度がかなり上昇し、使い勝手はさらによくなっているはずです。ユーザーの皆さんが、強力になった攻城兵器を活用し戦いをどう進めていくのか、どんな戦術が生まれるのか、運営チームとしても楽しみです。

廣重氏: これまでの合戦の流れが大きく変化するのではないかと思っています。ルールを変えることで、ユーザーの皆さんが新しい戦略を考えられるようになります。いろんな味付けで合戦をもっともっとやり尽くしてもらおうというわけです。

――ということは、次も新たなルールが導入されると?

廣重氏: あまり言うと先に研究されてしまいそうなので、具体的なお話は避けたいのですが、新しいものを追加してルールを変えようとは考えていません。今現在のシステムの中でのレギュレーション変更です。新しいものを追加すると複雑になるし、ユーザーの皆さんも想像しづらいと思うのです。ですから、アイデアレベルのお話になってしまいますが、例えば全員妖術か練丹でしか参加できないといったルール変更をすると、戦いに変化が出て面白いのではないかと思っています。

上野氏: 合戦についての新しい試みは従来同様、イベント合戦でテストをしてからの実装になります。そもそもイベント合戦はユーザーの皆さんに合戦を気軽に楽しんでもらうものでもありますが、新しい試みをお披露目するとともに、制覇戦に向けて戦略を練るための場、情報公開合戦的な位置づけでもあります。

――ルールの導入は、合戦のフィールドを追加される以上に、合戦そのものに変化が現われそうですね。

廣重氏: そうなることを期待しています。やはり合戦の最大の魅力は、敵勢力とどう戦うか、状況に応じた戦略や戦術を考えることだと思っています。戦い方を変えられない合戦はマンネリになりがちです。例えば今回の攻城兵器の強化であれば、強化された兵器をうまく使うことで、人数差を埋めるような戦い方も可能になってくると思います。

 合戦をするたびに新しい戦術が生まれてきて、そして従来の固定概念を捨てていち早く考え方を変えたほうがアドバンテージを得られるような流れにしていけたらいいなと考えています。まさに、弱い方が戦術で相手を上回る、といった感じです。制覇戦にルールを導入することで、3カ月ごとに合戦での戦い方を柔軟に考えなければならなくなります。まさに軍師の思考が必要になるわけです。こうなっていけば、戦術を立てるのが「三國志 Online」の合戦の楽しさの1つになるでしょうし、さらにこれを機に「三國志 Online」の合戦は戦略を立てる戦いであるということを理解してもらえるようにしていきたいですね。

上野氏: 難しくなりすぎると、新規ユーザーの方やオンラインゲーム初心者の方は合戦のたびに混乱してしまう可能性もありますから、ユーザーの皆さんがネガティブに感じるようなルールではなく、ポジティブかつイメージしやすいスマートなルールを設けていきます。

廣重氏: また、このタイミングで合戦のスケジュールも変えていきます。週末にやりたいというユーザーの皆さんからの声が多かったので、7月31日から開始される制覇戦の中盤戦より、週末を軸にしたスケジュールに変更します。今のところ、毎月いずれか3つの週の金・土・日を考えています。決まり次第、随時公式サイトでお知らせします。

上野氏: イベント合戦も適時行なっていきたいと考えています。7月は強化された攻城兵器を体感していただくために、7月24日から26日に特別イベント合戦を行ないますので、ぜひご参加ください。

――他には習得技能枠が増えるという情報もアナウンスされていました。

廣重氏: NPCから依頼を受けて、誘惑の森などのプライベートダンジョンにいるボスを倒すことで、技能枠がいくつか解放されます。吐糸洞のボスを倒すと技能枠がいくつ、誘惑の森のボスを倒すと技能枠がいくつ解放されるといった感じで、段階的になっています。「これまで行ったところに、もう1回行ってみてくださいキャンペーン」ではないですが、新しい楽しみ方を入れることで、従来のコンテンツが活性化するはずです。新しい部曲員のお供としてしか行く理由のなかったダンジョンも、目的を持って行けるようになると思います。これもいわゆるロールプレイング部分の強化の一環ですね。

上野氏: 複数のジョブをプレイされているユーザーの方にとっては喜んでいただけるのではないかと考えています。

――技能枠はトータルでいくつ解放されるのですか?

廣重氏: それは秘密です(笑)。

上野氏: 実際にプレイして確認してください。依頼の流れの中でプライベートダンジョンのボスを倒すことで技能枠が増えていく形になっていますから、部曲の仲間や友達とワイワイ楽しみながら行ってもらえると嬉しいですね。




■ ユーザーフレンドリーな機能も充実!

――システムやUIなどでの追加や改良は?

廣重氏: 世界観を強化するという意味で、重要用語ガイドを導入します。特定の固有名詞、例えば曹操なら、「どういった人物なのか」といった解説が出るといった感じです。あくまでも、この「三國志 Online」の世界観をより知ってもらおうというものなので、本格的な三国志の歴史の勉強になるといったものではありません。ですが、あまり三国志のことを知らない方にとっては、このガイダンスを利用することで、より「三國志 Online」の世界へスムーズに入り込んでもらえるようになると思います。

上野氏: ほかに細かいところでは、自分がログインしたことを部曲やフレンドに対してチャット欄で知らせる機能を設けました。これまではフレンドや部曲メンバーのログインをいちいち確認しないといけませんでしたが、この設定をONにすることで、お互いのログイン状態をチャット欄で確認できます。もちろん任意で設定可能ですので、知らせたくない場合はOFFに設定しておけばOKです。

廣重氏: 表示関連では、特別なMOBをターゲットしたときに、1発でレアMOBであることがわかるようにターゲット表示も派手に演出してみました。

上野氏: アイテムもレアリティの度合い、つまり希少価値に応じて表示名の色を変えました。どの色になると希少価値が高いアイテムなのか、といった詳細については公式サイトで公開しますので、チェックしてみてください。

廣重氏: あと大切なことを忘れていました。部曲同士が連盟を組めるようになりました。

――部曲で連盟ですか?

上野氏: 現在は1つの部曲に50名までという制限がありますが、例えば部曲メンバーの人数が多すぎて、止むを得ず2つの部曲に分散し活動していたり、あるいは部曲戦の練習をするたびに仮の部曲を立ち上げて模擬戦をしていることがあると思います。そんな時に部曲連盟を組むことで、複数の部曲が1つの部曲と認識され行動できるようになります。部曲連盟チャットもありますから、スマートにコミュニケーションもとれると思いますよ。

廣重氏: 最大10部曲で連盟が組めますから、少人数の部曲同士が集まって部曲連盟を組むことで、ひとつの巨大部曲として活動することも可能です。

上野氏: 部曲同士で合併を考えても、部曲砦の問題でなかなか折り合いがつかないといったご意見をユーザーの方から多数いただいていたので、何とかこの問題を解決したいという想いから、今回のアップデートで実装します。この仕様なら部曲砦を気にすることなく複数の部曲がまとまれるので、ユーザーの皆さんには喜んでいただけるのではないでしょうか。

――1ユーザーとして素直に嬉しい機能ですね。

上野氏: 部曲連盟については部曲長のみの権限で、連盟を組む、連盟を解消するのは部曲長同士でいつでも任意に変更できます。部曲名の表示部分は部曲連盟名になるので、ここの連盟の名前を決めるのが、1番時間がかかるかもしれませんね(笑)。

――最後にファンのみさんにメッセージをお願いします。


廣重氏: ロールプレイング部分と合戦部分がいかに組み合わさって面白くなるか、さらに合戦においてはいかに新しい戦い方を想像できるようなものを追加していけるかが、ものすごく大切だと考えています。「三國志 Online」といえばやはり合戦ですし、合戦をどうやって楽しむか。三国志ファンなら「ジャーンジャーンジャーン」、「げぇっ、関羽」というのを思い浮かべる人も多いと思うのですが、ああいうことを感じさせるような合戦を、これから作っていきたいですし、その合戦を楽しむための準備という要素を盛り込んでいきたいと思っています。

 例えば、伏兵の準備をしたり罠を作ったりというものを、もっとロールプレイング部分で準備できるようにして、さらにそれらを配置したり仕掛けたりしたうえで合戦に臨めるシステムを作っていきたいと考えています。そうなれば合戦は自然と盛り上がるでしょうし、合戦の準備も楽しくなると思うのです。その結果、「三國志 Online」そのものが盛り上がると。どのくらいの時間がかかるかわかりませんが、これからはそういう方針で作っていきたいと思っていますので応援してください。

 あと、将来的に拡張パックの発売も考えています。今はこれ以上のことは言えませんが、期待していてくださいね。


上野氏: 廣重が開発ディレクターとしてコンテンツ側から「三國志 Online」を盛り上げてくれますので、私のほうは運営側としてユーザーの皆さんに新しくなった「三國志 Online」の魅力をしっかりと伝えていくとともに、ユーザーの皆さんに楽しんでいただけるような運営イベントを定期的に開催していきたいと考えています。ゲーム内イベントについては、近いところでは花火大会を予定していますので、楽しみにしていてくださいね。

 それとTVアニメの「蒼天航路」とタイアップをします。「蒼天航路」のDVDとBlu-rayが発売されるのですが、そこに「三國志 Online」のアイテムシリアルが同梱されています。新規の武器アイテムが入手できるのですが、これが非常にユニークな武器で、アニメの中で稀に曹操が放つセリフである「ならばよし!」が表示されます。戦闘中、バックアタックで「ならばよし!」を連呼したら仲間も驚くと思いますよ。その先には、タイアップゲーム内イベントも企画していますのでご期待下さい。これからも「三國志 Online」の応援、よろしくお願いします。

――ついに拡張パックの存在も明らかになったわけですね! 本日はお忙しい中、ありがとうございました。


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(2009年 7月 16日)

[Reported by 平井信幸]