今日から「エグリア」休暇、いただきます!

【エグリア集中連載】第1回:仕事を忘れてどっぷりと浸りたくなる「エグリア」が持つ8の魅力!

4月13日 配信

価格:1,200円(税込)

 本日4月13日は、ブラウニーズ初のオリジナルタイトルとなるアプリ「EGGLIA(エグリア) ~赤いぼうしの伝説~(以下、エグリア)」の発売日。本作に関しては、すでに開発者インタビュー座談会、「エグリア」の基本システムなどを解説した記事を掲載しているが、本稿から開始する連載企画「今日から『エグリア』休暇、いただきます!」では、プレイを通してより具体的な「エグリア」の魅力に迫っていきたい。

 第1回目となる本稿では、そもそも「エグリア」とはどんな作品なのか、その魅力をいくつかのポイントに絞ってお伝えする。ファンタジックな雰囲気に溢れ、この世界の住民になりきって遊べるタイトルとなっているので、本格的な連載スタートの前に、ぜひご覧いただきたい。

「エグリア」の魅力その1:開発は「聖剣伝説 LOM」、「マジバケ」の亀岡慎一氏率いるブラウニーズ!

こちらがブラウニーズ代表取締役社長の亀岡慎一氏。亀岡氏の濃ゆい業界遍歴は本人直撃のインタビューに詳しいので、そちらもご覧いただきたい

 最初に説明をしておくと、本作は「エグリア」という国が舞台となり、エルフやドワーフ、フェアリーなどのさまざまな種族が集まって物語を織りなしていくファンタジー色の濃いRPGとなっている。「ニーベルエッグ」という不思議な卵を割って新たなランドを開拓しつつ、自分が拠点としている街も発展させながら物語を進めていく、一風変わった雰囲気を持つタイトルだ。

 インタビュー記事でもお伝えしているが、この「エグリア」は旧スクウェアの「聖剣伝説 LEGEND OF MANA(以下LOM)」などでキャラクターデザインを担当した亀岡慎一氏を中心とし、こうした作品をプレイして育った若手のスタッフが参加するブラウニーズが開発している。BGMも当時「LOM」の楽曲を制作した下村陽子氏が中心となって担当している。

 また作品を見ていると、キャラクターのビジュアルや背景のグラフィックスから醸し出される雰囲気、キャラクターたちが織りなす会話の端々などに、随所に「LOM」に通ずるものが見て取れるだろう。もちろん「LOM」を知らないプレーヤーでも問題なく楽しめるが、特に「LOM」のファンならば、懐かしさや当時の気持ちを思い出せるゲームだろう。

「エグリア」の魅力その2:買い切りアプリならではの「濃いプレイ体験」が楽しめる!

 「エグリア」はいわゆる買い切りタイプのRPGであり、最初にアプリ料金を支払えばゲームクリアをするまで遊ぶことのできる、コンソール機では一般的なビジネスモデルを踏襲している。

 一方で、スマホアプリで主流となっている基本無料タイトルは、プレイ自体は無料でスタートできるものの、強いキャラクターや強い装備、レベル上げなど、プレーヤーに需要の高い要素を課金要素としていることが多い。

 少し極端な例になってしまうが、かつて筆者が遊んでいた基本無料のRPG系アプリでは、とある強化要素を増やすために20日以上の待ち時間を要求されたことがあり、時間短縮には課金すればよかったものの、これが高額だったので断念……ということがあった。ゲームシステム自体には光るものがあっただけに残念で、時間を費やすにしても課金するにしても、「濃いスープをたっぷり飲めると思ったら、薄く引き伸ばされたスープをずっと飲まされている」ような悪い印象として残っている。

 もちろん基本無料でもビジネスモデルにフィットした素晴らしいゲームはあるし、どちらのビジネスモデルが優れているという話ではないのだが、「エグリア」の場合は買い切りタイプのアプリの強み……この場合は「遊んだ時間相応にゲームが進行してくれる」ことが活かされており、ゲーム内容以外のことを気にせずにとても濃いプレイ体験を味わうことができた。

 コンソール機のタイトルではごく当たり前の要素、と言ってしまえばそれまでだが、基本無料タイプのタイトルが多いスマホ用ゲームだからこそ、そうしたプレイ感覚に立ち返れたことが嬉しい。

「エグリア」の魅力その3:ゲームそのものの雰囲気が素敵!

「エグリア」のタイトル画面。温かみのあるビジュアルに、どこか安心できるBGM。「LOM」ファンには懐かしさすら感じられるかも?
2Dのモデルと3Dのモデルを比較しても差異が感じられない作り込みにただただ脱帽

 ゲームを開始した直後のタイトル画面では、とても優しい色使いの風景のなかに、1軒の小屋がたたずんでいるのを見ることができる。ビジュアルの雰囲気が柔らかく、眺めているだけでホッとできる、そんな印象を受けながら、プレーヤーはゲームの世界に足を踏み入れていくことになる。

 本作は童話の世界にあるような、純粋なファンタジー世界が体験できるRPGだ。そこに殺伐さはなく、絵本の世界がゲームになったような趣がある。そして、2Dモデルでも3Dモデルでも違和感のない、柔らかな色調で描かれた背景やキャラクターを見ることで、さらにゲームの世界に引き込まれる。

 インタビュー記事で、本作を統括した亀岡慎一氏が「ほのぼのとして、楽しい、誰もが人に勧められるような……いわばゲーム業界の"ジブリ"を目指したい」と語っていたが、その思い通り、本作からは貫禄すら感じさせる素敵な雰囲気に溢れている。

「エグリア」の魅力その4:ユーモア溢れるキャラクターが個性的!

色々な性格のキャラクターが出て来るのが「エグリア」の魅力の1つだ

 本作にはたくさんのキャラクターが登場する。プレーヤーキャラクターであるレッドキャップ族のチャボをはじめ、エルフ族のロビン、ブラウニー族のブラウンといった人間タイプの種族から、アロエ族のアロエちゃん、サハギン族のカネロニ、くあぞー族のくあぞーなどのような亜人種、動物タイプの種族までバラエティに富み「エグリア」の世界を盛り上げている。

 これらのキャラクターは単純に種族が別々だというだけではなく、話し方も考え方も皆、個性的だ。しかもそれらはユーモアにあふれたものが多く、キャラクター同士が織りなす会話を追っているだけで思わず笑みがこぼれるようなシーンも少なくない。

 そんなキャラクターたちの多くはマイタウンの住人となるが、プレーヤーはそこで彼らと交流を深めることもできる。プレゼントを渡したり、お願いを聞いたり、一緒に冒険に出かけたりしていると「ラブリティ」という親愛度が高まっていき、素敵なお礼をしてくれたり、たくさんの素材を集めたりしてくれるようにもなる。

 キャラクターたちはストーリーを進めていくことでどんどん増えていき、場合によってはキャラクター同士の関係が見えるようなクエストをプレイすることもできるようになる。これらを追うだけでも楽しいので、ぜひとも見ていただければと思う。きっと、お気に入りのキャラクターも出てくるはずだ。

「エグリア」の魅力その5:カスタム要素満載の街を発展させて楽しむ!

自室の模様替えは家具が揃ってくるとどんどん楽しくなる

 プレーヤーの拠点となるマイタウンには、ゲームの進行度合いに応じて大工屋、家具屋、よろず屋といった商業施設が増えてくる。また、住民が自分の住む家を持ちはじめ、街はどんどんとにぎやかになっていく。

 なかでも、住民の建物は素材を揃えればさまざまなタイプの外装を整えられるカスタマイズ要素が用意されている。そこに住む住民の意見を聞くこともできるので、それらを参考にした街づくりをしてもいいし、見た目を重視し、自分が好きな建物を並べていくのも楽しそうだ。

 また、プレーヤーの自室には家具を置くこともできるようになる。手持ちの素材に余裕が出てきたら家具屋で家具を製作し、オリジナリティあふれる空間で癒やされてみるのも悪くない。

「エグリア」の魅力その6:世界の配置も組み合わせ自由! 世界が封印された卵「ニーベルエッグ」

じっくりとフィールド探索を楽しむもよし、手当たり次第に新たなランドを見て回るもよし。すべてはプレーヤー次第だ
ランドは「卵の殻」というアイテムを使えばいつでも再配置が可能となっている

 ストーリーが進行すると、「ニーベルエッグ」が手に入る。このニーベルエッグには、かつて存在した王国「エグリア」の一部の地域が封印されていて、ワールド上にてその封印を解くことで、新たなランドとしてワールド上に設置することができるようになる。

 ランドは探索が行なえるフィールドとなり、新たなランドには、新しいキャラクターやモンスター、そして新たなストーリーなどが用意されている。ニーベルエッグの封印を解くタイミングはプレーヤーの任意となっているので、自分のプレイスタイルに合わせて探索が行なえるのはうれしいポイントだろう。

 個人的には、封印を解く前のニーベルエッグと、封印を解いたあとのランドのビジュアルにも注目してほしいところ。どんなランドが出てくるのかワクワクできるし、出てきたランドのビジュアルを見て配置する場所を変更すれば、自分だけの美しい「エグリア」を作っていくこともできる。

 ちなみに、特定のランド同士を隣接させることで、特別な探索ポイントが発生することもあるようだ。時間があるときは、そういったランドの組み合わせを探してみるのもまた面白そうだ。

「エグリア」の魅力その7:サイコロによるフィールド探索が面白い!

ゴールしたいときにかぎって小さい出目しか出なかったときの焦燥感はRPGとしてはなかなか新鮮な感覚

 ランド内に用意されているフィールドは、ヘックス状のマス目で区切られたマップで構成されている。探索時には、このマップ上で6面体のサイコロを振り、そこで出た目に応じて進んでいくことになる。

 フィールドの移動はタップのみの簡単な操作で行なえ、モンスターとの戦闘やアイテムの取得なども、目的の対象物をタップするだけと非常にシンプル。そうして最終的に、マップ上に用意されているゴールへとたどり着けば、そのフィールドをクリアできる。

 カジュアルなゲーム性ではあるが、その実、なかなかどうして奥も深い。まず、この探索は無制限に行なえるものではなく、かならずどのマップにも特定のターン数制限が設けられている。これによって、アイテムの回収を最優先とするのか、モンスターの撃破を最優先とするのかを見極める必要もある。

 また、出目の数にも注意が必要で、例えばモンスターに攻撃する際は、サイコロの目が大きいほどダメージが大きくなりやすい。これによって、ひたすらに先へ進みモンスターを攻撃するのではなく、ときにはモンスターが接近してくるのを1ターン待ってから攻撃した方が、結果的に早く倒せる、といったような攻略要素も生まれてくる。

 とは言え、最初のうちはこれらについて深く考えなくても十分に楽しめるし、いくつかのフィールドを探索しているうちに感覚的にも身についてくる。まずは、このサイコロを使ったフィールド探索の楽しさを堪能してもらいたいところだ。

「エグリア」の魅力その8:精霊の召喚と強化で成長要素を堪能!

精霊の強化は「ポテト」で行なう。強化後は連れて行くことも忘れずに
特定の精霊でパーティを編成すると「リンクルーン」というパッシブスキル的なルーンが発動
召喚できる精霊はじつに多種多様。個性も際立っていてテキストを読むだけでも楽しい

 RPGで成長要素といえば、ゲーム内でも重要な位置を占める要素の1つだが、それはこの「エグリア」でも同様だ。本作の主人公・チャボには成長要素があり、レベルアップに応じてステータスが上昇し、徐々に強くなっていく。

 また、一般的なRPGだと武器や防具を装備してキャラクターを強化するが、「エグリア」には武器や防具といった要素がない。その代わりに3体まで精霊を連れて行くことができ、その精霊の総合的な強さに応じてチャボも強くなる、という仕組みになっている。

 チャボと同様に精霊にも成長要素があり、フィールドでの探索内容や、強化アイテムの付与によって経験値を獲得し、レベルがアップしていく。また、特定の宝石を与えることで、より強い精霊へと進化を遂げさせることもできる。

 フィールド探索やクエストの達成で強化用の素材を獲得し精霊を強化していくのは、一般的なRPGで言うところの武器の強化に通じるものがあって、これはこれで楽しみがある。また、チャボが殺伐とした武器や防具を装備しないというのは「エグリア」の世界観にとても合っていて、そこも好印象だ。

 なお、精霊はマイタウンにある「精霊のほこら」で、食事を作るとそれに惹かれて召喚される。どの食事でどんな精霊が召喚できるかについては、一定の傾向があるのみで、必ず目的の精霊が召喚できるわけではないが、このランダム要素がまたドキドキ感を演出していて面白い。

 また、精霊はそれぞれ攻撃用あるいは防御用の「ルーン」と呼ばれる魔法を使用することができるようになっているのも特徴。3体のうち2体が攻撃用、1体が防御用のルーンを設定できるようになっていて、このあたりはフィールド攻略の成否にも大きく関わってくることになる。

 そんな精霊たちだが、どれも愛らしい風貌をしていてコレクションするだけでも満たされる。また、ときおり話をしたがる精霊などもいて、戦闘のためだけの無機的な存在ではないあたりも「エグリア」らしさが感じられていい。

 というわけで、第1回となった今回は「エグリア」が持つ魅力について述べさせていただいた。端的に述べると、どのコンテンツも奥深く作り込まれていて、この手の世界観が好きなプレーヤーならぜひチェックしておいていただきたい作品だ。価格は1,200円とアプリとしては高い部類に入るが、それ以上料金が発生しない安心感もあるし、ゲーム1本分としては十分に価値があると思う。

 なお、次回からは筆者が実際にプレイした体験をもとにしつつ、さらなる「エグリア」の魅力をお伝えしていく予定だ。連載タイトル同様、「エグリア」に休暇を取りに行く気分でゆるく楽しんでいく予定なので、そちらもぜひご覧いただければと思う。