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【Gamescom 2013】「Wolfenstein: The New Order」試遊レポート
ナチスが人体実験をしている城でマッドサイエンティストに捕まり、そこで見たものとは!?
(2013/8/23 00:00)
第二次世界大戦に勝利したナチスが支配するIF世界を舞台にしたBethesdaの新作FPS「Wolfenstein: The New Order」が「Gamescom 2013」にプレイアブルで出展された。ナチスを肯定する表現が犯罪行為になるドイツで、この内容は大丈夫なのかと心配になるようなゲームだが、ドイツ向けバージョンでは鍵十字を「W」をかたどったゲームのシンボルマークに変えての出展となっている。ブースには敵として登場する巨大な犬型ロボットが展示され、記念撮影ポイントになっていた。
過去に遡って十数年の空白を埋めるストーリーの発端を体験!
今回の試遊では、ゲーム序盤をプレイ。主人公B.J. Blazkowiczが仲間とともにナチスが占拠する城に乗り込んで、そこで行なわれていた秘密の人体実験に遭遇するという、これまでのシリーズを踏襲したストーリーの部分だ。本作のメインストーリーは1960年代だが、このエピソードはそれよりもずっと前の、まだBlazkowiczが新兵だった時代に起こったもので、メインストーリーの発端ともなる。
Blazkowiczは城を支配している将軍を暗殺するために、仲間とともにロープを使って城への潜入するのだが、その最中にも「クレイジークライマー」よろしく窓を開けて現れる敵や、上から振ってくるがれきを避けつつ目的の窓まで登っていく。中に入ると、ワラワラと出てくるナチス兵を倒しつつ、標的を探して進んでいく。
本作は古き良きFPSを現代の技術で復活させることを目標にしているため、昨今のFPSでは当たり前の体力の自動回復が少ししかない。少し、と書いたのは実は20までは自動的に回復する。しかし満タンの100にするためには、あちこちに転がっている回復パックを取る必要がある。体力の回復は非常にシビアだが、逆に弾丸の補給は落ちている弾丸のそばを歩くだけで自動的に充填されていくため、撃ち放題でも大丈夫だった。
戦闘中に壁際に隠れた時には「リーンシステム」という物陰から体を傾けて撃つアクションが使える。壁の後ろで「L1」ボタンを押しつつ、左のアナログスティックを倒すことで体が傾く。隠れたまま相手を狙える便利な機能だが、小さな箱や細めの柱の後ろからでは使えなかったので、ある程度場所を選ぶのかもしれない。
ステージ進行はただ敵を倒すだけではなく、部屋のどこかにあるカギを探したり、炎を吹き出す装置を鉄パイプで壊して回ったりと、パズル的なアクションもふんだんに盛り込まれている。
城での戦闘の最中、足場が崩れてBlazkowiczたちは背中を切り裂かれた無惨な死体が並ぶ謎の実験室に迷い込む。なんとかそこを脱出するが、今度はパワードスーツを着た強化兵士に襲われる。兵士をなんとか倒すも、そのまま敵の手に落ちてしまう。
目を覚ますと、見るからにマッドサイエンティストという顔をした老博士が覗き込んでおり、「お前の顔に見覚えがある」と言う。さらに、その老博士は、2人の仲間からどちらを犠牲にするか選べと選択を迫ってくる。この選択は、その後のストーリーに影響を与えるらしい。
その後、生き残った兵士とともになんとか逃げ出そうと苦闘するが、結局最後にはBlazkowiczだけが城の外に放り出される。海に浮かんでいる所を発見され、優しいドイツ人医師がいる精神病院に収容される。戦いの中で脳が損傷を受けており、話すことも体を動かすこともできないまま、14年の歳月が過ぎていく……。
結局、彼はどうなったのか? というところで試遊は終了するため、先の話が非常に気になった。カットシーンはかなり長めで、突然パワードスーツが襲ってくるようなバカゲー要素がありつつも、しっかりと重厚なストーリーが用意されている。この真面目さとジョークのシュールな融合が本作の魅力なのだろう。
試遊をしてみて感じたのは、徹底したサービス精神だ。短いエピソードの中にこれでもかと要素を詰め込んであり、飽きる暇がない。壁登りから始まって、ガトリングガンを爆射したり、三方から迫ってくる壁に追いつめられたり、強化兵士と戦ったりと、アクション映画さながらの派手でスリリングなシーンが連続する。目を背けたくなるような残酷描写があるかと思えば、とても情緒的なモノローグがあったりもする。発売日が2014年に延期されてしまったのは残念だが、待つだけの甲斐はあるクオリティに仕上がりつつあると感じた。
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Wolfenstein: The New Orderは1960年代の仮想世界に基づくフィクションです。各名称、登場人物、団体、場所、事象は架空のもの、またはフィクションに基づく描写によるものです。本作品のストーリーとコンテンツはナチス政権の信念、イデオロギー、事象、行動、党員、行為を解釈、称賛、是認を意図するものではなく、またナチス政権による戦争犯罪や虐殺、その他人権に反する犯罪を矮小化する事を容認するものではありません。