インタビュー

「3D サンダーブレード」インタビュー(番外編!)

開発スタッフからのコメント紹介!【1】

プログラマー・齊藤彰良氏のコメント

強化されたミサイル、再配置された敵セットでゲーム性が変わった「スペシャルモード」

 こんにちは、エムツーの齊藤です。3Dサンダーブレードでは主にアーケード版から3DS版へのゲーム部分の拡張部分を担当させていただきました。

 私も結構なオッサンなのでアーケード版はリアルタイムにプレイさせていただいてました。当時から下手の横好きでしたので、クリアまでプレイはできなかったんですけどね。当時からあまり人気なかったのか攻略記事もあまり見かけなかった記憶があります(「アフターバーナーII」の攻略記事はあんなに詳しかったのに……)。

 当時、「トップガン」や「アイアンイーグル」などの戦闘機映画にあこがれては「アフターバーナーII」を、「ブルーサンダー」や「エアーウルフ」にあこがれては「サンダーブレード」を遊んだ方々も多いのではないでしょうか?

 私はそんな感じで「サンダーブレード」を始めて、あの立体表現にはしびれました。あの3D映像が見たくてプレイしてたってのも結構ありました。

 しかしその後、コンシューマーへの移植となると無茶移植時代はそれなりに移植されたのですが、完全再現に近いものが移植される時代になると、「サンダーブレード」の移植はなしのつぶてで寂しい思いをした記憶があります。

 さて、この3D復刻プロジェクトがスタートした当時3DSの開発機材をお借りして最初に思ったのは「サンダーブレードもやりたいなー」でした。なので「3Dスペースハリアー」の開発の合間にチョコチョコと……あ、いえ、なんでもありません。

 まーでも移植したところでゲーム的にちょっとアレですしステージ的なボリュームもありませんし、出せるとは思っておらず仕事の合間に趣味的に……あ、なんでもないデスヨー。

 そんなこんなで「3D スペハリ」が世に出たのですが、今ではもう「セガ 3D復刻」シリーズ発売とセットとして扱われるほどになったGAME Watch様の「セガ 3D復刻」シリーズのインタビュー記事。その第1回にも「サンダーブレード」の名前は出るも、明らかにネタ扱い。堀井社長に「酷い扱いだ」と抗議したこともあったのですが、まさかそれが今に続く壮大な布石だったとは……。

 一般社員の私にはこんなことになるなんて思ってもいませんでしたよ。ネットって怖いですね…(笑)。

 第2期になって開発にゴーが出ても「え? 本当にこれ出しちゃっていいの!?」と自分でも思うぐらいでありまして……。その分スペシャルモードは頑張らせていただいたのですが、はっちゃけた部分もありますのでユーザー様からの反応が怖いですね。

 そういうわけで、「3Dサンダーブレード」が出せたのは、長い間セガ様を説得してくれた堀井社長、売れる勝算の薄い(?)タイトルの開発を許してくれたセガ様、奥成様、ネタだと思いつつ「サンダーブレード」の移植を応援してくれたユーザーの方々のおかげであります。本当にありがとうございました。

 これでもう思い残すことはありません。

松岡ディレクターのコメント

これが松岡Dが報告できなかった「STAGE4」のボス名

 奥成プロデューサーにはいつもお世話になっておりますので、「今回のプロジェクトでひとつ盛大に彼をねぎらおうではないか」、「彼の大きな仕事をたたえようではないか」と、プロジェクトチームでとっくり、こう、相談いたしましてね……まあサプライズパーティ、とでも申しましょうか、この大きなプロジェクトに「奥成洋輔」という名前を、ばっちりとですね、きざみこもうと、「きざんでたたえて言祝いで(ことほいで)第2期を締めようではないか」そう決意しまして、「なんと吾は幸福なプロデューサーであるか」と感涙にむせぶ彼の姿を想像しただけで、もうプロジェクトメンバー一同熱いものがこみあげてまいりまして、開発作業にも一段と気合いが入ったものでございましたが、熱い思いでつけたはずのスペシャルモード4面ボスの名前、なぜかどうしても奥成プロデューサーに報告できない。なぜだかわからないのですがどうしても報告できない。なんて言ってる間にマスターアップしました。

 そんな熱い思いをふんだんにこめた「3D 復刻プロジェクト」。もちろん全てのタイトルに熱い思いはぐちゃぐちゃにこめております。ダウンロードしてくださったみなさま、楽しんでくださったみなさま、本当にありがとうございました。

(佐伯憲司)