セガ、3DS「Shinobi 3D」 開発者インタビュー
プロデューサー長谷川亮一氏、BGMを担当した日比野則彦氏に発売を間近に控えた本作の魅力、BGMについて直撃取材!
来る11月17日、株式会社セガからニンテンドー3DS「Shinobi 3D」(5,229円)が発売される。1987年のアーケード版に始まり、メガドライブ、ゲームギア、プレイステーション 2など、様々なプラットフォームでリリースされてきた、セガを代表する硬派忍者アクションシリーズの最新作だ。
久々に発売される「Shinobi」シリーズのゲーム性やBGMなどについて、プロデューサーである株式会社セガの長谷川亮一氏と、BGMを担当した株式会社ジェム・インパクトの日比野則彦氏にインタビューを行なった。
■ シリーズならでは要素に加え、3DSならではの要素が詰め込まれた「Shinobi 3D」
株式会社セガ プロデューサー 長谷川亮一氏 |
ゲーム中で使われている「忍」や「火」といった文字は、当初アジアンテイストで日本人からすると違和感のある字体であったため、書道有段者により筆で書かれた文字を取り込み、アウトライン化されたデータを元に作り直された |
―― 2003年に発売された「Kunoichi」から、かなり間が空きましたが、本作をリリースすることになった経緯を教えてください。
長谷川亮一氏: セガウェスト(Sega of America、Sega of Europeを指す)の中で「ゴールデンアックス」や「ベア・ナックル」といったIPを有効活用しようという流れがあり、最近ではDLCでメガドライブタイトルなどをリリースしています。これからニンテンドー3DSが発売されるというタイミングで、3DSに向けて何かを作りましょうという中で「Shinobi」がピッタリだろうということになり、プロジェクトがスタートしました。
―― 3DSにピッタリと考えられた「Shinobi」の3DSならではの要素にはどんなものがあるのでしょうか?
長谷川亮一氏: 通常の横スクロールのステージ以外に奥に向かって進むステージがあります。イカダで地下水路を進むステージでは奥に、馬に乗って敵と戦うステージでは右斜め奥に進みます。さらに戦闘機のステージでは、かなり無茶ですが(笑)、奥に向かって飛ぶ戦闘機の上で忍者と戦います。3D感がゲーム性に直結してるんです。例えば、画面の奥に敵がいて、弾を撃ってきて、近づくにつれて弾が3Dで大きくなるというのは比較的ありがちです。それに対して、水路を進む場合には画面の奥に進みつつジャイロで障害物を避けたりと、他にはあまりない3DSらしい仕様が入っています。開発を担当したGriptonite Gamesががんばって考えてくれたゲームデザインです。
※Griptonite Games
Assassin's CreedシリーズやAge of Empires: Mythologiesなどを手がけるアメリカのデベロッパー。
―― Griptonite Gamesが開発を担当したとのことですが、外国の方とやり取りする上で、苦労した点ややりやすかった点はありますか?
長谷川氏: 私はローカライズの仕事を始めて19年で、これまでずいぶん色々な開発会社と仕事をしてきました。中には日本語を扱ったことがない会社もあります。そうなると日本語にローカライズしてもらった場合に、字の配置が変だったり、フォントを作成する際に先方が変に気を利かせて本来左下にあるべき読点や句読点の位置を中央に配置していたり、改行時の禁則処理も知らなかったりするんです。ですが、今回のGriptonite Gamesはそういった問題もなく、非常にスムーズに進みました。
もちろん、全部何も指示しなかったというとそうではなくて、メインメニューで主人公のジロー・ムサシと師匠が正座しているのですが、最初は日本人からしたらおかしな格好だったんです(笑)。それは正座の画像を送って直してもらいました。また、「忍」などの文字が、アメリカにある中華料理屋などでよく見られる「バンブーフォント」のような変なデザインだったんです。たまたま書道有段者が私の部署にいたので、筆で書いてもらい、アウトライン化して、使ってもらいました。「火」や「水」といった字も同様です。ただ、純粋な面白さに繋がるものや3DSならではのフィーチャーは彼らが考えてくれて、非常によくできています。
―― 開発期間や開発人数はどれくらいですか?
長谷川氏: 本格的に動いてからは1年程です。人数は、増減ありますが、最大時でも20人はいないです。
―― ストーリーや登場人物には、これまでのシリーズとの繋がりはありますか?
長谷川氏: 1987年にリリースされたアーケード版の「Shinobi 忍」の主人公がジョー・ムサシで、本作の主人公のジロー・ムサシは、彼の祖先です。出てくる敵もシリーズでお馴染みのZEEDです。
―― シリーズで登場したアクションから、どのアクションを継承するかもGriptonite Gamesさんが決めているんですか?
長谷川氏: そうです。三角飛びや八双手裏剣は以前のシリーズからあるアクションなので入っています。オリジナルであった一撃でやられるストイックさ、間合いが遠ければ手裏剣、近ければ刀での攻撃といった基本的な攻撃方法もシリーズならではのアクションとして引き継いでいます。ただし、2011年の今、それだけという訳にはいかないので、海外市場のことも意識した派手なアクションやボスとの戦いで特定のタイミングでボタンを入力するとカットインが入り、カッコイイ倒し方ができるなど良い意味でアレンジしてあります。
※八双手裏剣
2段ジャンプ後に攻撃ボタンを入力することで、扇状にクナイを9本投げるアクション
―― 硬派なアクションのイメージが強い本作ですが、4段階ある難易度でどのような違いがあるのでしょうか?
長谷川氏: イージー/ノーマル/ハード/スーパーハードの4種類の難易度がありまして、ノーマル以上は歯ごたえがありますが、イージーなら通常のアクションゲームが遊べる人なら誰でもクリアできるようになっています。スーパーハード(ライフ:1、コンティニュー:3回、オートセーブなし)であれば、オリジナルのストイックさを求める方にも満足いただけると思います。
―― 新要素のチャレンジマップについて教えてください
長谷川氏: すれ違いチャレンジマップは通常のマップとは異なり、グリッド線で出来たワイヤーフレームの世界で、主人公はジローではなく、初代のジョー・ムサシになり、シビアなライフ1での挑戦になります。また、鎖鎌で敵を引っかけて移動するといったパズル要素もあります。すれちがい通信用のチャレンジマップは10種類以上あるので、ドンドンすれ違って集めてもらいたいですね。
■ 開発会社から直接のオファーを受けてスタートした曲作り! どのようにして「Shinobi3D」の楽曲が完成していったのか。さらには「感じたものが、入ってから出るまで、すとっと通れば僕が何もしなくても曲はできあがる」という日比野氏の曲作りに迫る!
株式会社ジェム・インパクト 日比野則彦氏 |
―― 日比野さんといえば、ゲーム関連では「メタルギアソリッド」シリーズなどで知られる方ですが、どのような経緯で「Shinobi 3D」のBGM制作を請け負うことになったのでしょうか?
日比野則彦氏: 長谷川さんからではなく、Griptonite Gamesから依頼があったんです。彼らは「NINJA BLADE」のサントラを気に入ってくれていて、そのような曲をやりたいと。BGM制作は遅くとも2010年の5月頃には終わっていたんですが、今年に入って長谷川さんから「日比野さんだったんですか!」と連絡が(笑)。
長谷川氏: このプロジェクトは、作ったのがGriptonite Gamesで、発注したのがSega of Americaだったんです。プロジェクトが動いていたのは知っていたのですが、Griptonite Gamesの中にいるミュージシャンが作っていると思っていました。ですが、日本語版を作ることが決まり、ゲームをクリアしてスタッフロールを見てたら日比野さんの名前があったので、慌ててメールしたんです(笑)。
日比野氏: このゲームが日本で発売されると想像もしていませんでした。歌舞伎色を出していくようなアメリカターゲットのタイトルと考えていたのですが、まさか日本で発売されるとは嬉しい誤算です。
―― 何曲担当されているのでしょうか?
日比野氏: ゲーム内で使われている曲は全て担当していて、ジングルを含め30曲弱といったところです。
話に挙がっているテーマ曲はメニュー画面で使われている |
ゲーム中のBGMは、ギャラリーの中で聴くことができるらしい |
―― どのようなやり取りで、曲作りは進められたのでしょうか?
日比野氏: まず、コンセプトアートを元に、テーマ曲のようなものを作りました。その後に「こういうイメージで作って欲しい」と曲付きのムービーが送られてきました。ついていたのは「NINJA BLADE」の曲でしたね(笑) 僕らの作ったものには満足してくれていて、すごくやりやすかったです。
―― 曲作りにおいて、意識したことはありますか?
日比野氏: 欧米人にとって理解し易い、和楽器の入った歌舞伎テイストの曲は必要だろうと。後はアクションなのでテンポがあって、ガンガンいく感じですね。アメリカの忍者アクションは、日本人が感じるペースよりは、もっと上でガンガンいく感じなんです。日本人ならもっと“間”を取ると思うんですけど、彼らはそういうのを好むんです。
―― 隙間を作るのは意識をしないと難しいですよね。SEとかぶったり、中断されてしまったり。そういう部分はノウハウとしてあったりするんですか?
日比野氏: それはありますね。日本人なら意図的に隙間を作ります。例えば、料理で言うと、日本料理のように素材を活かしてみたいな。ですが、西洋料理だと、味があるのにソースをバーンと入れて、どんな味ができるのみたいな発想なんですね。あんまり隙間を作って肉厚感がないと嫌だと。何回か海外の方とやり取りしてそう考えているとわかったんです。なので「Shinobi 3D」の曲はハンバーガーのように、ちょっとかじっただけでもガツっとくるような感じにしました。どんな効果音がついているのかちょっと心配はありますけどね(笑)。
―― 全部が出っ張ってるところにSEが乗ると、相当おなかいっぱいになりそうですね。
日比野氏: そうですね。多分、向こうの方はそうなったら、ソフト上で音量を調整するとかを考えると思うんです。上塗りでどうするかと。
―― 本作は過去に何作もリリースされてきたシリーズの続編ですが、シリーズの曲も意識されましたか?
日比野氏: 最初は古代(祐三)さんと一緒にやって欲しいと言われて、僕もそれがいいと思っていたんですが、色々あって一緒にできなくなったんです。その時点で古代さんの昔の曲を聴きました。思いっきり歌舞伎というか、あの時代にしては生楽器のサンプリング音が使われていたので、その感じを生かそうと思いました。ただ、同時に今回はアメリカ向け+イケイケアクションということを意識しました。
※古代祐三氏
現、株式会社エインシャント代表取締役社長。「ザ・スーパー忍」など数々のゲームタイトルに楽曲を提供。11月23日発売のPSP「セブンスドラゴン2020」にも携わっている。
―― 音数など、3DSというハードは意識されましたか?
日比野氏: 作曲当時、3DSがどのような音かわからなかったんです。ただ、PSPのようにはいかないと思っていました。なので、和楽器にしろメロディーにしろ、音が抜けるようにしました。あまりローエンドは入れないようにとか。チェックはMacbookのスピーカーでしたりしましたね。
長谷川氏: 実は3DSの内蔵スピーカーも結構いい音がしますが、できれば、イヤフォンでも聞いていただきたいですね。
―― 和楽器だと、生音を聞かせたくはなりませんか? ハードが携帯機ということで、視聴環境的にはいつもベストということにはなりにくいですが。
日比野氏: 古代さんがおっしゃっていたのですが、「ザ・スーパー忍」の時に和楽器で隙間のあるトラックにしたのは、音が抜けるからだと。全くその通りだなぁと。それは古代さんに教えてもらったことですね。
―― 先ほど話に挙がった「NINJA BLADE」も本作とは忍者アクションという点で共通ですが、どのように差別化を図りましたか?
日比野氏: 差別化を深く考えてはいません。「NINJA BLADE」の場合は重い、人の宿命を感じました。そんな思いつめ方はしないという日本人独特の感覚です。切腹なんて日本人しかしないですよね。そんな重さがあったんです。ですが、「Shinobi 3D」には重さはあまりなくて、むしろあっけらかんと楽しめる、もっと明るい要素を感じたんです。そのにおいの違いというか。シナリオを書いているのが、日本人かアメリカ人かの違いも大きいかもしれません。何を説明されたわけではないですが、受けた感じが違ったので、自然と違う曲になりました。
―― 確かに和訳されたシナリオを見ても、日本人が書いたものと、外国人が書いたものではどこか違いがありますね。
長谷川氏: いわゆる企画書においても違いがあります。日本と海外だと、厚い部分、薄い部分に違いがあることが多いんです。日本だとキャラクター設定にこだわりますよね。どんなトラウマがあって、背景にはこういうことが……と。海外だと、主人公は忍者です! だけでサッパリと終わってしまったりする場合があります。例えば、ジロー・ムサシは、アーケードのジョー・ムサシの祖先です。鎌倉時代からタイプワープして2056年の世界に行っちゃいます。そこに複雑な説明はなくて、行っちゃいます、なんです(笑)。その代わりにアクションや3DSでできることはいっぱい書いてくる。そういうアプローチの違いは感じますね。
―― スムーズに進んだとのことですが、特に大きな修正や作り直しはなかったんでしょうか?
日比野氏: 言われたことは「テンポを上げて」ということぐらいですね。ステージ毎のコンセプトアートなどはなかったので、8パターン作ってという感じです(笑)。デモだけはタイミングを合わせたかったので、映像が完成するのを待ちましたけど。ボスに関してもアートが1つ、2つはありましたが、全部はなかったですね(笑)。パターンを作って選んでいただくという。
長谷川氏: ゲーム自体の開発と並行で作業が進むので、ゲームミュージックだとそういうことが多いですね。
日比野氏: 下手すると曲が先ということもありますし(笑)。最初のコンセプト曲がまさにそうで、プログラマーさんがフルで動き出す前だと思うんです。最初は尺八を使ったミドルテンポの曲でしたが、最終的にステージに入れた曲はアッパーな感じの曲になりました。うちはミュージシャンの出入りが結構あるので、尺八とか琴など生で録ったサンプルがたくさんあるので、それで曲を作っていきました。
―― 平行作業で進むそうですが、スケジュールはしっかりと決められているんですか?
日比野氏: 締め切りはありますが、大体ゲームの開発が遅れることの方が多いんですよ(笑)。ただ、僕らは納期がきつい仕事には慣れているので。「Shinobi 3D」はゲームの開発スケジュールが押した方なので、僕らは楽勝でした。DSやPSPではなく、Xbox 360やPS3のムービーの音付けが1番厳しいです。ある程度カットができてからでないと作業できないので。それは本当にキツイですね。前の晩に発注が来て、次の日にあげてください、みたいな。
―― サウンドクリエイターの方のお話をうかがうと、納期がきつくて、追い詰められて、吐き出すように曲が完成するといった話もよく耳にします。締め切りとのマッチレースみたいな。GAME Watchも日刊媒体なので、そういう感覚にはちょっと親近感がわくんです。そうなると逆に余裕があるとやりにくい。締め切りドランカーのような(笑)。
日比野氏: 僕はどうにもならないスケジュールがきた場合、1人だけでやろうとはしません。そのためにもチームを組んでいるんです。1人でやらなければいけないというこだわりはないんです。ビジョンを共有できる方なら誰とでも一緒に仕事をしたいと考えています。
―― チームで作ると言っても、そう簡単にできるものではないですよね。バラバラな部分が出てきたり。
日比野氏: 意識共有を図るべく、サンプリング音はこれとこれを使おう、メロディはこれがメインだから活かそうね、という話はしています。また、いかにうまく分業させるかが僕の仕事なんだと思います。曲を純粋に作るより、それぞれのメンバーの良さを引き出す方が合っているんじゃないかと。
インタビューは日比野氏が代表取締役を務める株式会社ジェム・インパクト 目黒川STUDIOにて行なわれ、インタビュー中に収録された楽曲を実際に聴かせてもらうことができた |
―― 曲や人にもよると思いますが、1曲はどれくらいでできあがるのですか?
日比野氏: 僕は他の仕事もあるので、曲が書けるのは午前中だけなんです。朝8時頃に来て打ち込みを始め、10~11時くらいには大体の形を作って多少のアレンジを加え、昼食を取った後、13時くらいにはほぼできていますね。
―― そんなに早く!?
日比野氏: それぐらいで作らないと時間がとれないんですね。後である程度は直しますけど、自分が作りこみたいのが100としたら、その時間でできるのは70くらいなんです。もちろん僕は100まで詰めたい気持ちでいますが、クライアントさんが100の状態を望んでいるかはわからないので、その段階で送って、どう詰めるかを決めていきます。
―― 迷って悩んでと、ある程度の日数は必要なのかと思っていました。
日比野氏: 僕は早い方なんだと思います。最初にどう作るかアングルを決めたら、作業を始めてから完成まで、休まないし、手を止めないんです。多分、クリエイターって、例えば音色にしたら、これがいいかな、あれがいいかなと試行錯誤すると思うんですよ。僕はそれがほとんどないんです。逆に言うと持ちネタがそんなにないってことになるのかもしれないですけど(笑)。そういう試行錯誤がないのは多分チームでやっているからだと思うんです。彼らは次々と新しい、イキのいいトラックをあげてくれるし、機材やソフトウェアの情報もどんどん入ってくるので、それらのリサーチの時間が必要ないですから。
―― 曲はイメージができてから作り始めるんですか? それとも作りながらイメージを固めていくんですか?
日比野氏: やりながらできあがっていきますね。僕が気をつけていることは、本能というか、直感を研ぎ澄ますことに、普段から1番気をつけています。コンビニのご飯を食べないとか、家に帰ったら電子機器に触らないとか、体が自然に感じて、感じたものが出せるように心掛けています。人と話をしたり、絵を見たりすると何かしら感じるものがありますよね。入ってから出るまで、ストッと通れば、僕が何にもしなくても曲はできあがるんです。僕が道具になるだけ。その感覚を磨くことをすごく意識しています。外食はほとんどしないですし、飲みとかにも以前ほど頻繁に行くことはなくなりました。
―― それほど徹底しているのは、過去にそうしなかったことで失敗があったりしたのでしょうか?
日比野氏: 昔の僕を知っている人ならわかると思うんですが、昔はもっとイケイケドンドンだったんです(笑)。六本木でライブハウスを経営していて、問題があって閉めなきゃいけなくなったり、スタッフを失ったりと、いろんなものを失ったんです。変わらざるを得ない局面だったんですね。
―― そこから体調を気にしたり、生活を変えようと思ったわけですか。
日比野氏: 変えようと思って変えたというより、何もできなくなったんです。エゴというか、自分そのものがなくなってしまうんです。そうするといろんなものがより感じられるようになるんです。そこで初めてその感覚がわかりました。中でも1番大きいのが、奥さんの存在です。料理もいわゆる科学調味料系は一切使いませんし。
―― なるほど……ちなみにサントラの発売はあるんですか?
長谷川氏: できるといいですね。私の席のすぐ横には奥成(洋輔氏)がおりまして、彼がやりたいやりたいと呪文のように唱えていますし(笑)。出したい気持ちはあります。
※奥成洋輔氏
株式会社セガ 株式会社セガ 第三CS研究開発部 グローバルサポートチーム プロデューサー。10月12日にリリースされたXbox 360「ガーディアンヒーローズ」など、数々の移植プロジェクトを担当。
―― 音楽を気に入っているファンの多いシリーズだと思うので是非サントラも実現するといいですね。
長谷川氏: 日比野さんというネームバリューもあるので出したいですね(笑)。
■ 最後に
―― 最後に発売を待っているファンの方に一言お願いします。
長谷川氏: アメリカの会社が作った「Shinobi 3D」ですが、奇天烈で間違った日本ではなく、しっかりとした設定になっています。ただし、戦闘機上で飛びまわったりとブッ飛んだ設定もあります。そこに完全に和として日比野さんという作曲家が曲を提供してくださることで、非常に面白いまとまり方をしています。また、「Shinobi」という名前で買ってくださる方、きっと30台後半の方にはノーマルより上の難易度でプレイいただくと、相当辛口の、あの「Shinobi」シリーズの難易度が堪能いただけます。一方、イージーで遊んでいただければ、ライトな方でも楽しんでいただけます。是非遊んで下さい。
日比野氏: みなさんに楽しんでいただければ、それが1番ですね。あと、日本で発売されることになったことが嬉しいです。
―― 当初、日本で発売される予定ではなかったわけですから……。きっと、日比野さんが曲を担当しているから「買おう」という方もいらっしゃると思うんですよ。
日比野氏: 嬉しい限りです、そうやって聴いていただけたら。
―― これを聴いてもらいたい、といったおススメの曲はありますか?
日比野氏: どこでどれが使われているか、僕は知らないんですよね(笑)。古代さんの曲が聴きたかった、という方もいらっしゃるかもしれませんが、これはこれで楽しんでいただければと思います。
http://sega.jp/
□ ジェム・インパクトのホームページ
http://www.gem-impact.com/index_ja.html
□ 「Shinobi 3D」のページ
http://shinobi-3d.sega.jp/
(2011年 11月 11日)