DLCショートレビュー

バイオショック インフィニット:クラッシュ・イン・クラウド

戦闘に特化! 武器と超能力を組み合わせ新たな戦いに挑め
世界中のプレーヤーと腕を競え、開発資料もたっぷり

ジャンル:
  • FPS
発売元:
  • テイクツー・インタラクティブ・ジャパン
開発元:
  • Irrational Games
プラットフォーム:
  • PS3
  • Xbox 360
価格:
500円
(PS3)
400MSP
(Xbox 360)
発売日:
2013年8月8日
プレイ人数:
1人
レーティング:
CERO:D(17歳以上対象)

 「バイオショック インフィニット」に待望のアドオン・パック「クラッシュ・イン・クラウド」が登場した。本作は“戦闘”に特化したコンテンツとなっている。プレーヤーは4つのマップへ向かい、次々に襲いかかってくる敵と戦いを繰り広げていくのだ。

 「バイオショック インフィニット」はたくさんの銃器と、「ビガー」と呼ばれる超能力、空に張り巡らされた「スカイライン」による空中戦に加え、相棒のエリザベスの異世界から様々なものを呼び出す「ティア」を活用するという凝った戦闘システムが用意されている。しかし本編では1つ1つの戦闘にこだわるよりもストーリーを先に進めるために戦うという傾向が強く、攻略の面白さという要素は抑え気味なところがあった。

 「クラッシュ・イン・クラウド」は本作ならではの凝ったシステムをフルに活用し、より高いスコアを目指していくという“戦い方”にこだわれるコンテンツとなっている。マップの特性を利用し、敵を把握し、高みを目指していくという、これまでとは一味違った楽しみ方ができるのだ。

次々と現われる敵を倒せ! 戦略性が重要なバトルコンテンツ

スタート地点となるコロンビア考古学研究所。各マップの入り口となる
最初は「OPSジール」。シルバー・イーグルを払うとその他のマップにも挑戦できる
ウェーブの開始時に提示される「ブルーリボン・チャレンジ」

 「クラッシュ・イン・クラウド」は、より高いスコアを狙って何度も挑戦するやり込み型のバトルコンテンツだ。キャラクターの強さはキャンペーンモードとは別となり、能力は初期状態になっているため、1から育て上げていくことになる。プレーヤーは4つのマップに挑戦し、ゲーム内マネーを稼ぎ、能力をアップさせて高得点を目指していく。

 「クラッシュ・イン・クラウド」はキャンペーンモードからではなく、モード選択画面から起動する。スタートするとプレーヤーはエリザベスと共に“コロンビア考古学研究所”という場所にいる。ここではいくつかのビガー(超能力)を獲得でき、そして4つのマップへ行くことができる。ストーリー要素はなく純粋に戦闘のみのシンプルなコンテンツだ。

 マップは「OPSジール」、「君主と愚か者シアター」、「レイヴンズ・ドーム」、「エンポリア・アーケード」の4種類。最初は「OPSジール」以外はロックされており、解除するにはゲーム内マネーの「シルバー・イーグル」が必要となる。

 シルバー・イーグルはマップに挑戦し敵を倒すと得られる。1つのマップは15の“ウェーブ”が設定されており、マップ内にはスカイフックで高速移動できる「スカイライン」や、エリザベスの能力で呼び出せる「ティア」などがあり、これらを活用して戦っていくことになる。

 ウェーブごとに「ブルーリボン・チャレンジ」が設定されており、プレーヤーの挑戦心を刺激する。チャレンジの内容は「全ての敵をスカイフックの近接攻撃で倒す」、「全ての敵をショットガンで倒す」といったもので、クリアするとボーナスとしてシルバー・イーグルが得られる。また、ビガーの連携で敵を倒したり、味方同士を相打ちさせるなど敵をどう倒したかによってもシルバー・イーグルやスコアにボーナスが発生する。

 ウェーブの合間には「武器庫」で次のウェーブへの準備ができる。新しいビガーを買ったり、武器をアップグレードすることができる。またウェーブをはじめてクリアした際には能力値を増やせる「インフュージョン」や特殊能力が得られる「ギア」がプレゼントされる。

 ウェーブの途中で倒されてしまった場合、ゲームオーバーとなり、スコアの記録はそこで終了となる。スコアはコロンビア考古学研究所で全世界のプレーヤーと比較することができる。ゲームオーバーになった時はランキングを放棄してそのまま進めるか、それともウェーブ1からやり直すかを選択できる。いずれの場合でもそれまで得た資金や、武器のパワーアップ、ビガーなどは継続されるので、プレイし続けるほどゲームは有利になる。

 「バイオショック インフィニット」はストーリーモードでは難易度を変更できるが、「クラッシュ・イン・クラウド」では難易度はハードで固定されている。最初はキャラクターも弱いため、なかなか難しい。キャラクターを強化し、敵の構成と配置を覚えて、それに合わせた武器とビガーをセットして挑むのがベターだと感じた。

 「バイオショック インフィニット」本編はストーリー要素が強く、ステージもめまぐるしく変わる。このため、どちらかというと“力押し”で進んでしまうことが多かった。より華麗なプレイ、効率的な戦い方を求めるより、ストーリーが気になってゲームをすすめていくという感じだった。このため、ステージを“攻略する”という気持ちが薄くなってしまっていた。

 「クラッシュ・イン・クラウド」はストーリーモードと異なり、決められたマップの中でウェーブごとに設定されている敵を倒していく。攻略要素の強いコンテンツとなっており、さらにブルーリボン・チャレンジは“縛りプレイ”を要求する。あえてチャレンジにこだわらず、ビガーと武器を組み合わせボーナスが生まれるようなテクニカルな戦いをした方がスコアが稼げる場合もあるかもしれない。様々な戦い方を試し、高いスコアを狙っていくコンテンツだ。

【スクリーンショット】
ランキングは総合とマップごと用意されていて、世界中のプレーヤーと競える
様々な状況で、戦いを繰り広げていく
ウェーブの合間に武器庫で武器やビガーのパワーアップができる
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(勝田哲也)