PS Vitaゲームレビュー
デモンゲイズ
仲間の追加、ショップ、武具の強化などが利用できる拠点「竜姫亭」。一風変わった家賃・インテリアのシステムも!
(2013/2/1 12:00)
仲間の追加、ショップ、武具の強化などが利用できる拠点「竜姫亭」。
一風変わった家賃・インテリアのシステムも!
拠点となる「竜姫亭」は、1~3F、地下室で構成されており、冒険に役立つ様々な施設が利用できる。
1Fでは、大広間でクエストを受けたり、浴場で姿やボイスなどが変更できる。ちなみに本作は膨大なクエストをこなしていくタイプのゲームではない。いくつかサブストーリー的なクエストは存在するが、その数はそれほど多くなく、大半はメインストーリーに関わるものになっている。
2Fには自分や仲間の部屋がある。自分の部屋では連れていくデモンの変更、ゲームを進めるのに役立つ虎の巻、アイテム・モンスター辞典や戦歴などが閲覧できる。また、各部屋には家具が1つ設置できる。家具にはSTR+1などの効果があり、設置することでキャラクターの能力が向上する。
3Fには管理人室、武器屋、道具屋などがある。管理人室では部屋を借りる、仲間の登録・抹消、引越しといったことが、ショップではアイテムの売買ができる。
部屋を借りなければ仲間を増やすことはできない。借りることのできる部屋数は、主人公自身の部屋を含めて5部屋まで。
仲間は主人公を除き、7人まで登録可能で、それぞれ異なるクラスのキャラクターを作れば、全7クラスを育成できる。部屋は5つしか借りることができないため、最大まで登録すると、仲間の数が部屋数を上回り、上回ったキャラクターは郊外に住む形になる。部屋にいるキャラクターは一緒に行動するパーティメンバー、郊外にいるキャラクターは控えといった扱いだ。郊外にいるキャラクターは部屋に引越しさせることで、一緒に行動できるようになる。
部屋を借りる、仲間の登録はどちらも有料。加入時はレベル1なので、なるべく早い段階でパーティ人数を5人にできるようお金を貯めておきたい。早い段階で加入させれば、それだけゲーム進行も楽になる。
他にも管理人室では家賃の確認ができる。本作には迷宮から「竜姫亭」に戻る度に家賃を払わねばならないルールがあるのだ。家賃は住人の強さと部屋数で決定される。それほど高くはないが、お金に余裕がない限り、家賃分くらいは稼いでから戻るようにしたい。
地下室では倉庫、エーテル圧搾機の利用、キャラクターの復活ができる。どれも冒険に欠かせないものだ。
倉庫には1,000個もアイテムを預けることができる。迷宮でアイテムを入手する機会は多く、持ち運べるアイテムの上限は100個しかないので、迷宮で使うことのないアイテムは、売るなり、倉庫にいれるなりしておきたい。なお、スタックするアイテムの占有スペースは1個扱いとなる。
エーテル圧搾機では、武具からエーテルを抽出したり、武具を強化することができる。剣を強化するには、剣から抽出したエーテルが必要になるといった様に、強化には同じタイプの武具から抽出したエーテルとお金が必要。また、武具のランクが高いものほど、1段階強化するのにより多くのエーテルとお金が必要になる。
ネットワーク機能「ゲイザーメモ」、「ゲイザータグ」を搭載!
ダウンロードコンテンツも配信決定!
搭載されたネットワーク機能は、ゲイザーメモ、ゲイザータグの2つ。
ゲイザーメモは、他のプレーヤーが迷宮内に残したメモをダウンロードし、閲覧できるようにする機能。メモは決められた単語を組み合わせて作成する。メモのデータは迷宮突入毎にダウンロードするかを選択する。1度ダウンロードしたメモは迷宮内に残るので、毎回ネットワークに接続しなければメモが閲覧できないなどということはない。また、不要なメモを剥がすこともできる。
ゲイザータグは、位置データを使うアプリ「near」を利用するもので、付近のプレーヤーとプロフィール情報として、パーティ構成・レベル・デモン構成・戦歴・自慢の装備品といった情報を交換できる。
ダウンロードコンテンツの配信も決定している。2月14日からは「期間限定 無料DLC『デモンゲイズ+“IA” キャラクターズ』」が、2月21日には「週刊ファミ通 オリジナル ダウンロードコンテンツスペシャル福袋『ようこそ特務隊エクスへ 迷宮クロスブラッド キャラクターズ』」が、2月28日には「電撃PlayStation 特別データ プロダクトコード&ゲーム内コード『スキルを極めろ スキルハンティングセット』」が配信される。
最後に
かわいらしい見た目のキャラクターも多く登場する本作だが、中身は本格派のダンジョンRPG。クラス毎に用意された多彩な技能や魔法、他クラスの技能が習得できる神器、能力の異なるデモン、様々な攻撃を駆使してくる敵など、多くの要素がうまく絡みあうことで、面白くもやりがいのあるバトルになっている。技能にはMPを消費せず使えるものが多くあるため、FIGHTを多用するのではなく、Skillを中心とした行動が可能なのもバトルを面白くしている点だろう。
また、この手のタイプのタイトルは頻繁に戦闘することが多いが、本作は攻撃の演出は過剰に長いということもなく、以前と同じ行動を繰り返してくれる△ボタンでのリピートアタック機能やボタン押しっぱなしでの早送り機能があるため、非常に快適にプレイできる。ロード時間の短さもそれに貢献している。ダンジョンには回転床やワープゾーンなど、色々なギミックが用意されており、探索という点でも楽しめるはずだ。
ネットワークを使ったゲイザーメモは本作ならではの機能という訳ではないが、迷宮攻略だけでなく、特定の座標に特定のデモンを連れていくことでアイテムが発見できるという探索要素があるため、より価値のあるものになっている。
筆者のクリアタイムは36時間ほど。全クラスを触っていたり、武具集めなどもそこそこしているため、平均より多少長めかもしれない。思ったより短いと思われるかもしれないが、クリア後であっても、まだ見ぬサークルでの武具集め、レベルなどを引き継いでの周回プレイなど、多くの遊びが残されている。50時間ほど遊んだが、まだまだやり尽くせないほどだ。
本作の売り上げは好調のようで、PS Vita カード版国内出荷本数とダウンロード版の合算販売数が5万本を突破し、それを記念した「5万本突破 感謝キャンペーン」実施のインフォメーションが2月1日に出されている。このキャンペーンでは曲やミニドラマ、壁紙などが配信される。詳しくはこちらをご覧いただければと思う。
やりがいのあるバトル・育成システム、次こそはもっといいアイテムを! と時間を忘れて遊んでしまうサークルでのトレジャーハンティングなど、続編を期待してしまうほど秀逸な仕上がり。ダンジョンRPG好きで、PS Vitaを持っているなら、是非ともプレイしてもらいたいオススメの1本だ。
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