オンラインゲームレビュー

World of Tanks

膨大な戦車を獲得できる研究ツリー&成長要素。軽く1,000時間以上遊べるワケ

膨大な戦車を獲得できる研究ツリー&成長要素。軽く1,000時間以上遊べるワケ

ガレージ画面。ここで所有車両の管理、出撃を行なう
筆者が進めている最中のドイツ軍ツリー。各車種毎に研究ルートがある
各車両には研究が必要なパーツもあり、乗り出しから性能がドンドン変わる

 シンプルながら奥深いゲームルールの上に乗っかっているのは、プレイに多彩な変化を加えてくれる膨大な数の戦車と成長要素の存在だ。

 プレーヤーはバトルに参加する際、自分のガレージに持っている戦車を使うことになる。ガレージには複数台の戦車を保有することが可能で、例えば戦車、駆逐戦車、自走砲といった異なる車種を同時に保持しておいて、代わる代わるプレイすることも可能。

 ちなみにバトル中に撃破されたらその時点でガレージに戻って別の試合をプレイしてもいい。途中退出ペナルティはなく、その試合が終わった時点で試合結果に応じた報酬がきちんと得られるようになっている。どんどん次のゲームを遊べる、良いシステムだ。

 本作に登場する100種類以上の車両は、その強さに応じて10段階の“ティア(Tier)”に分かれ、各国の研究ツリーに配置されている。全てのプレーヤーが始めにプレイするのは、ティア1の非力な軽戦車たちだ。試合をプレイすれば結果に応じて経験値とお金を獲得でき、それを新パーツや新車両の研究と購入に使える仕組みだ。

 おおむね、ティア1~ティア3までは軽戦車が中心で、快速と手数の多さを活かした乱打戦になりやすい。お互いに、どこを撃っても弾が貫通するのでやや大味になりやすいが、10数戦ほどプレイすれば次のティアに進むために必要な経験値とお金が手に入る。

 ティア4~ティア6では各国の主力戦車が集まる中戦車、そして重量級の重戦車も登場し、各車種ごとの役割分担が色濃く出てくる段階だ。装甲の厚い重戦車が前線を構築し、機動力のある軽戦車は視界確保に動く。バランス型の中戦車は必要な場所に素早く火力を提供しつつ、駆逐戦車が遠距離からの支援砲撃を加える……というイメージだ。

 ティア7~ティア10になると各国の大戦末期・あるいは大戦後の重戦車・超重戦車が登場する。1発の攻撃力と装甲厚がインフレを起こす反面、2発めを撃つのに20秒かかる、なんて戦車も珍しくなくなり、戦場はあたかも大怪獣同士の激突といった様相を呈する。

 こうしてティアが進むだけでもゲームの様相が大きく変わっていくため、本作は長くプレイするうちにも自然と変化が加わり、新鮮な体験が続いていく。その中でさらに車種毎の違いを楽しんだり、研究ツリーを進めるために効率的なルートを模索したり、国ごとの違いを確かめてみたり……としていると、気がつけば延々とこのゲームにハマっているという塩梅だ。

軽戦車主体の低ティア帯では、機動力を活かした素早い展開で差を付けたい。
重戦車主体となる高ティア帯では、正面から装甲を貫徹できないことも多く、弱点を突く立ち回りが求められる

乗員経験値が100%に到達、セカンドスキルを付与できる
公式サイト上の架空マップで展開する「クランウォーズ」

 多数の車種を乗りこなすのも楽しいが、1つの車種を極めるところにも面白さがある。本作では「乗員」という概念があり、各戦車に載せた乗員は戦闘を通じて経験を高め、基本スキルが100%に高まると追加スキルを獲得できるのだ。

 乗員の種類には「車長」、「操縦手」、「装填手」、「砲手」、「通信手」があり、それぞれに個性的な追加スキルを選んで付けることができる。追加スキルの経験値が100%になったら第3スキル、それも100%になったら第4スキル……というふうに無限に育てることが可能。

 第4スキルまでつけるための必要経験値は技術ツリーのどれかのルートをTier10まで育てるより多いくらい膨大だが、百戦錬磨の乗員が操る戦車の性能は確実にワンランクアップする。お気に入りの車種が見つかれば極めてみるのもいいだろう。

 この他、本作ではクラン戦もサポート。領土を争奪して戦う「クランウォーズ」というメタゲームや、公式のトーナメントなどもある。本作を充分に経験して腕前に自信が出てきたら、クランを結成したり参加することでさらなる戦車道が開けていく。

軽戦車から重戦車、駆逐戦車に突撃砲と、車種が違えば役割も違い、異なるプレイを楽しめる
Amazonで購入

(佐藤カフジ)